二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 異世界の危機 オリキャラ募集一時終了 ( No.265 )
- 日時: 2011/05/25 17:24
- 名前: 桜花火◇16jxasov7 (ID: /HyWNmZ0)
1 帰還
夏「ホント、正直円堂くんたちの力がこんなにすごいとは思わなかったわ」
円「そんなことない、皆いてくれたから勝てたんだ。もう一人の夏未とか茜とかいなかったら倒せなかった」
修也と守が率いるチームに見事に勝利を収め、エイリア石の呪縛から解放した円堂たちは、未だに目が覚めていない春奈たちを乗せ、イナズマキャラバンでフェアリー王国へ帰るところだ。
何人か疲れているのか、静かに寝息を立てていた。
冬花は守たちの怪我を治していた、彼女の瞳にはもう悲しみの色が全くなかった、むしろ、嬉しそうに守たちの寝顔を見つめていた。彼らが戻ってきたことのうれしさは言葉にならないほどだった。
反対に不安な部分もあった、彼らは本当にここにいて幸せなのか、そのことがこの事件が起こった頃からずっと心に引っかかっていた。帰ったら皆に謝ろうと心の中で決めていた、守だけではなくアツヤや晴矢たちにも。
茜「でも、結果的にはなっちゃんがいなかったら負けてたよね」
夏「そうでもないよ、私も秋と春奈だけで精一杯だったし、それに最後のジ・アースだっけ?かっこよかったよ」
円「あれは十一人の心が合っていないと出せないんだ。それでもしかしてそれを打ちこんだらいいんじゃないか、って思ってたんだ!」
円堂が得意げに話した。
リ「心、か…」
夏「よしっ!!」
夏未が雰囲気を変えるように声を出し、全員の目線が集まるのを確認すると、再度口を開いた。
夏「帰ったら恒例の『あれ』やりますか!!」
全「あれ……?」
イナズマジャパンのメンバーが首を傾げた。
夏未と茜はすごくうれしそうだが、アツヤたちはいかにも迷惑ですという表情を出し、顔がみるみる青ざめていく。
茜「宴だよ、宴、楽しんだよ!!」
アツヤ「楽しくねぇだろ!!いつも後片付けは俺たちじゃねぇか!!」
夏「男の子でしょ〜、それくらいやりなさいよ。それに暴れなければ大丈夫じゃない」
晴「俺、パス。墓場には行きたくねぇ」
晴矢が手を挙げ、即刻宴の参加を断る。
次に風介も手を挙げた。
風介「私もだ、それに明後日は仕事が入ってる」
音「なんで、宴で墓場に行くんですか!?」
晴「お前たちも苦労したくないならやめておけ、大変のことになる前にな」
円「宴ってそんな危険か?」
円堂が豪炎寺と鬼道の方に振り向き質問した。
豪炎寺と鬼道も顔を見合わせ肩をすくませるだけだ。
なぜ、宴がアツヤたちがビビるほど危険なものになるのかわからなかった。
夏「そんな怖くないよ、守たちが暴れることさいしなければ、ね」
アツヤ「ね、じゃねぇよ!!とにかく宴で飲むものは、水とジュース以外禁止だ!!」
アツヤ大声を上げ、人差し指で運転席にいる夏未を指す。
夏「ジュースなんてお子ちゃまじゃない。アツヤくんはまだそんなの飲んでるの?」
夏未が顎に指を当て、からかうかの様アツヤを嘲笑った。
それにより、アツヤの堪忍袋がとうとうブチ切れる。
アツヤ「お前はいいかもしんねぇけど、俺たちにしたら大大大迷惑なんだよ!!今、守がああだから俺がツッコんでる、あいつが起きたら本当にお前終わるぞ!!」
夏「守とアツヤって似てるね」
茜「ねっ、お母さんみたい!!」
アツヤ「話、聞いてんのか!?」
リ「アツヤまずは落ち着こう、このままだと宴やる前にお墓の仲間入り」
リュウジが怒りの勢いで立ち上がっているアツヤを抑え込み、顔を真っ赤にし、激しく息継ぎをしているアツヤの背中を優しく叩く。
円堂たちは何が何だか状況が読めていない、とにかく状況がわからないまま二人の成立していない会話を聞いていた。
木「何がそんなに危ないんですか?」
この質問は円堂たちが一番聞きたかったことだ、アツヤの勢いがすごかったため、質問する気が失せていた。
夏「全然危険じゃないわよ、むしろ楽s アツヤ「楽しんでるのはお前だけだ!!」 もうそんなこと言わないでよぉ〜楽しいじゃない」
鬼「答えが返ってきていないな…」
豪「あぁ…」
冬『クスッ、大丈夫だよアツヤくん、今日は守たちが帰ってきたんだし、一日くらい楽しもうよ』
アツヤ「……ハァ」
冬花の一言ですべてが解決、アツヤが落ち着きを取り戻した。
夏未は予想的中、と心で思い、勝ち誇った表情でアツヤを見た。
アツヤはそれを悔しそうに睨み返す。
冬『晴矢くんも風介くん、それにリュウジくんも今日だけはいいんじゃないかな?お仕事のことなら私が兄様と悠也さんに伝えておくから』
晴・風介・リ「…………はい」
夏「姫!さすが〜!!」
茜「なっちゃんって、姫のこと利用してる?」
冬『?』
もちろん図星だ、だが、冬花は自分が利用されていることにすら気づいていない、むしろ茜が何のことを言っているのか分からなかった。
この世界の冬花はある意味円堂よりも天然かもしれないと、円堂以外のジャパンメンバーが思っていた。
夏「………さぁ〜!!着いたよ!!」
風「流したな」
吹「うん、完全に流したよね」
- Re: イナズマイレブン 異世界の危機 オリキャラ募集一時終了 ( No.266 )
- 日時: 2011/05/25 17:25
- 名前: 桜花火◇16jxasov7 (ID: /HyWNmZ0)
1 帰還(続きです)
キャラバンが国に到着するころは、エイリア騒動を起こした春奈たち以外は起きていた。
冬「起きないけど大丈夫なんですか?」
冬『大丈夫です、今はまだ石の力が抜けたばかりで、その反動で動けなくなっているんです、後少ししたら起きると思います』
夏「あっ、晴矢、風介、修也と守を運んで、私は城に行くから、これ家の鍵、失くさないでね」
夏未が一つの赤銅色の小さな鍵を見せると晴矢に投げた。
晴矢がかっこよくキャッチを決めた。
晴「どうして俺たちが………こいつら担ぐか?」
リ「頭に血が上るよ?」
茜「お姫様抱っこは?」
晴「もしそうだったら、俺はこいつらをここに放置しておくぞ」
茜「えぇ〜」
晴「何で残念そうなんだよ!!」
茜「男子同士g アツヤ「はい、ストォ〜ップ!!」なんでよ!!」
アツヤ「茜、そういう発言はやめよう、そしてさっさと秋を家に運べ」
茜「はいはい」
茜が秋を抱き上げた。茜にとって秋や春奈などの同年齢の少女を抱き上げるのは苦労のなんともない。外見からわからないが、男子さえも軽々抱き上げられるほどの力持ちだ。
アツヤと夏未以外の人は、守たちを家に寝かせるために行動を別にした。
冬『では、円堂くんたちは城へ行きましょう』
円「あぁ!」
豪「嬉しそうだな、円堂」
とても嬉しそうな表情を出している円堂に、豪炎寺が声をかけた。
その質問にも明るく答える。
円「なんかさ、もう一人の自分と話せるなんてスゲーと思わないか?」
夏「今は眠ってるけどね」
円「そうだけどさ、目が覚めたらたくさん話したいんだ!俺たちの世界の事とかさ!」
風「そういえば、円堂や豪炎寺以外にもいるのか?似てる人」
風丸が冬花に聞いた
冬花は一旦顎に手を当てると、クスッと笑った
冬『はい、いっぱいいますよ。でもそれはお楽しみで!』
風「何だそれ?」
円「いたら風丸とかどうなんだろうな〜」
小「女の子かもしれないねウシシッ」
風「こ〜ぐ〜れ〜」
音「小暮くん!!」
小「ヤッベェ!逃げろ〜!」
音「こら!小暮くん!!待ちなさい!!」
音無が逃げていく小暮を追いかけ、遠くの方で音無が小暮の捕獲に成功した
アツヤ「大変だなお前たちも」
円「そんなことないぜ、むしろ楽しいくらいだ!こんなにいい仲間と会えて、俺はスッゲェ嬉しんだ!こんな仲間たちにあえて、いつもサッカーやってて良かったって思えるんだ!」
後ろを向きながら歩いていた円堂が誰かにぶつかった。相手は小学生くらいの少女だった、髪はクリーム色で両辺を三つ編みに纏めている。少女の手には大きなかごがあり、その中にはたくさんのオレンジが入っていた。円堂にぶつかりオレンジが辺りに転がる。すぐに円堂は振り返り、少女に手を差し伸べた。
円「いてっ、ごめん、君だいj……あぁ!!夕香ちゃん!?」
豪「夕香!?」
少女の正体は豪炎寺の妹の夕香に瓜二つの少女だった。少女はこちらを見てキョトンとしている。
円「ごめん、オレンジ落としちゃったね」
円堂がオレンジを拾い集め、すべて集め終わると夕香の籠の中に入れてあげた。
夕香は立ち上がり、自分の衣服をパンパンと叩き汚れを落とすと、満面の笑みで円堂に頭を下げ、夏未にも礼をすると、そそくさと走って行った。
夏「夕香ちゃんもいるのね、貴方たちの世界には」
円「あぁ、豪炎寺の妹だ」
夏「妹って……実の!?義理じゃなくて!?」
豪「あぁ」
夏「そっか、こっちの修也は夕香ちゃんのことすごくかわいがってるの、自分の妹みたいね」
鬼「みたいにってことは、実の妹ではないのか?」
夏「えぇ、仲がいいだけなの、後、修也は責任感が強いからね…」
吹「責任感と夕香ちゃん、なにか関係があるの?」
夏「えっ、いや、う〜ん、ないって言ったら嘘になるかな?でも、このことは修也の口から聞いて、私は人のことあんまりペラペラ話したくないし…それにそうした方が修也にとってもいいと思うの」
円「なんか大変そうなんだな…」
アツヤ「とか言いつつも、人の弱みを握って脅してんじゃねぇか」
アツヤが隣で小さく愚痴をこぼした。
いい度胸ね、と思いながら、夏未は一回ニヤッと笑うと、顎に人差し指を当て、さっそく脅しにかかる。
夏「アツヤくんの〜机の中には〜」
アツヤ「あっ、ちょ、夏未テメェ!!」
アツヤがバタバタとして夏未を追いかけた。取り残された冬花と円堂たちは苦笑しながらその場面を見ていた。
城に着くと悠也と嵐が迎えに来てくれた。
悠也もそうだが、嵐は自分の妹が心配でたまらなかった。本当はついて行って、手助けしてあげようと思っていたが、彼は国の王である、何があろうとも国を離れることは許されないのだ。神官の悠也も嵐のもとを離れられないのだ。
自分の妹が無事に帰ってきたのを見ると、心の緊張が一気にほどき安堵した。その様子を悠也が微笑みながら見ていた。
冬『ただいま、兄様!!』
嵐「なんだ?石とかにつまづいて、大泣きとかしなかったんだな」
嵐がわざと冬花にいじわるを言う。これはよく嵐が冬花にすることだ。本当は妹がかわいくて仕方がないのに、逆に冬花をからかい遊んでいるのだ。だが、冬花にとってはかなりの迷惑なことだ。
冬『もう!からかわないで!!』
悠「姫、王は照れてるだけです」
嵐「悠也!変なこと言うな!!」
悠「本当に素直じゃないんですね、王は」
嵐「うるせぇ」
照れ隠しを悠也に見破られ、逆にからかわれてしまって、少し拗ねたようにそっぽを向いた。
悠「円堂さんたちも疲れていますよね?もう準備が整っています、今日はゆっくり休んでいてください。明日、貴方がたを元の世界に戻しますので」
円「そっか、俺たちもう戻るんだよな、元の世界に…」
音「でも、帰ったあとはすぐに決勝戦ですよ!」
円「あぁ、ロココとじいちゃんとやっと戦えると思うスゲー楽しみだよ!!」
円堂が皆に向かってガットポーズをした。そんな円堂の姿に皆はやる気が体の底から湧いてくるのを感じた。
円「絶対、絶対、世界一になるぞ!!」
全「「おぉ!!」」
全員が腕を天に向けて勢いよく挙げた。