二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.164 )
- 日時: 2012/03/10 21:57
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
第五章—今を生きる者の絶望と託された願い—
光と闇の狭間に佇む夕日が沈まぬ黄昏の街—トワイライトタウンでは、この街では珍しい黒いコートを着た金髪と栗毛が混ざった少女と赤髪をツンツンさせた少年が商店街に来て花屋に来ていた。
「…すみません、お墓に備える花を買いに来たんですけど…良い花ってありますか?」
「おや、今時若い子がお墓参りとは珍しいねぇ〜…墓に添えるなら菊の花が一番だね!!」
「…ならそれでお願いします」
「もしかして亡くなったご両親にでも渡すのかい?だったら若いのに大変だね〜…おばちゃんが綺麗にラッピングしてあげるからそれをお供えしてあげな!!」
「い、いえ…亡くなったのはコイツの両親ではなくて…」
「あら、じゃあお友達かしら?ならもっと可愛くやらなきゃね!」
そして金髪と栗毛の少女—リズが花屋でバンダナをしているおばちゃんに話しかけると、若い子がお墓参りとは珍しいねと感心される。
それからすぐ菊の花をオススメしてきたのでそれにしますと言うと、おばちゃんが勘違いし赤髪の少年—グラッセが否定すると友達だと言う事に気が付いたおばちゃんは可愛くラッピングすると言って店の中に入って行ってしまった。
後に残るのは静寂で、グラッセはこの重い空気を出している張本人リズを見るが相変わらず落ち込んでいる彼女は、一言も話そうとせずただ黙り込んでいてヘタに話しかけて刺激しない方がいいなと判断しため息をはいた。
—ファンタジア・ミックスブルースが消滅…否リズにトドメを刺されてから数日が立ち、その間ⅩⅢ機関は任務を一切中止にし彼女の墓を作っていた。
それから墓は何処へ設置するかと言う話になり、結果的に彼女の生れ落ちた故郷であるここ、トワイライトタウンが選ばれたのだ。
ここなら彼女も思い出がある場所として喜んでくれるだろうと、機関員たちなりの気遣いであるが今のリズにとってファンタジアとの思い出が溢れるこの場所は苦痛でしか無かったのだ。
—今回その思いが苦悩から暴走へと変わるとは、この時誰が予想したか
「…ここならキミもゆっくり眠れるよね、お休み、そしてごめんなさい—ファンタジア」
「…さようならだ、お前の事…絶対に忘れないよ」
「お前の願った思い…俺たちが絶対叶えるから安心して休んでいろよ」
菊のラッピングが終わり、リズとグラッセはトワイライトタウンのサンセットヒルの近くであり海が良く見える崖の上に移動しそこにそびえ立つ一つの墓へと菊を置き亡くなった少女の名を呟く。
その墓には英語で【ファンタジア・ミックスブルース】ときっちり刻まれており、ムーンとグラッセはその少女の願った事—シャドウを救う事を叶えると言い先に去る。
余りここに長居してはいけない、先らまでいた機関員たちだってリズに気を使っていなくなったから(約数名タダをこねたが未来のロクサスに撃沈させられたし)
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.165 )
- 日時: 2012/03/10 22:34
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「…私に殺された貴女がゆっくり休むなんて無理か、きっと貴女は何も出来なかった私を憎んでいるよね…謝ったって許せないと思うけどごめんね…」
グラッセとムーンが居なくなったのを確認してから、リズは墓前の前に座り込みファンタジアに語りかけた。
そして先ら自分が言った事を無理だよねと自嘲し、貴女は私を恨んでいるよねと思い詰め謝ったって許せないと思うけどごめんと震えながら呟く。
どうして一人になってからこんな事を言ってるのかと言うと、お節介な親友や仲間たちが居ればその考えは違うと否定してしまうのが想像ついたからだ。
別にリズは誰かに許してもらおうとも思っていないし、許して欲しいとも許されたいとも思っていない。
—だってそんな事したら、ファンタジアが更に私を憎んでしまう、これ以上彼女に辛い思いや悲しい思いをさせたくない。
その考え方こそ、彼女が悲しむであろう考えなのに自分を追い詰めて何でも一人で背負い込んでしまう状態モードに陥ったリズがそこまで考え付くハズもなく彼女は急に立ち上がる。
「…それとねファンタジア、キミにとって嬉しい事が起きたよ」
すると急に笑顔になりファンタジアにとって嬉しい事があったよと言うと、リズはキーブレードを出す姿勢になる。
何時もなら光が走りスターホワイトチェーンやウィンドノーバディクラウンが現れるのだが、光が走るだけで—何も現れなかった。
「…どうやら私、キーブレードを出せなくなっちゃったの♪嬉しいでしょ?人殺しが人を殺す武器—キーブレードを使えなくなって!!」
何とリズはファンタジアを倒した以来、ショックの余りキーブレードを使えなくなってしまったようだ。
本来これは笑って居れる状態じゃないのにリズは笑っている、明らかに彼女自身に異常が起きていた。
その異常が暴走する前触れか、誰もがまだ気が付いていなかったが実際リズの身体から闇の力のようなものがモワモワと出ている。
これは闇のエネルギーと同等の何かの力で、確実に彼女を蝕んでいるのが分かる、このままでは危険なのにここに誰も残らなかった事と彼女の事を気が付いてあげられなかった事が仇となった—
「—はぁ…リズの奴、相当参ってるみたいだな…」
「仕方ねぇよ、事実上ファンタジアを殺しちまったんだから…俺だったら暴走してる」
一方今話題に出している人物が暴走しているのを知らないグラッセとムーンは、そんな事を話しながらトワイライトタウンの商店街でシーソルトアイスを食べていた。
アンタたちが呑気にしている間に、今正に話している事が起きてるんだけどねと何処からかツッコミが届くがあいにくこの二人は聞こえていない。
「…と言うか、もう暴走してるんじゃ無いか?ヤケに戻ってくるのが遅いと思うんだけど」
「そうかぁ?でも確かにアイツが一人になってから30分以上経ってるし…遅いよな…」
訂正、過去の親友コンビこと、ロクサスとアクセルは気が付いていた。
てか律儀に時間数えてたんですかと疑問が思い浮かぶが、あえて放置しよう。
「ちょっと様子を見に行った方がいいんじゃないか?」
「だな…ムーン闇の回廊出してくれ」
そんなに時間が経過してるなら確かに遅い—様子を見に行った方がいいんじゃないかとムーンが言うとグラッセも納得し闇の力でとっとと移動しようと闇の回廊を出してくれと頼んだ。
—今から行く場が、悲劇へと変わっている事に気が付かず
『『ウフフ…っ!人ヲ殺スノガキーブレードッ!ソンナ物ヲ使ウ者イレバファンタジアガ苦シムンダァァァァァァ!!!!!』』
その悲劇は、今問題となっている厄介な物までも引き寄せる。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.166 )
- 日時: 2012/03/14 15:27
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「—リズーっ!そろそろ帰らなきゃ皆心配するぞ…って、どわぁぁぁぁぁぁっ!!!!!?」
「何だよグラッセ、いきなり悲鳴上げて…り、リズゥゥゥッ!!?」
そして何も知らないグラッセとムーンが闇の回廊で親友を向かいに行くと—何故か墓前で倒れているリズを発見した。
これにはグラッセが皆心配するぞと言う前に絶叫に近い悲鳴を上げ、ムーンがいきなり悲鳴上げてどうしたんだと言おうとしたら同じく叫びながら駆け寄る。
それからすぐ仰向けに寝させると、顔色が悪くまさかと思い額に手を当ててみると—案の定熱かった。
「熱っ!!?グラッセ氷のう作れるかっ!!?」
「任せろ!凍り付けっ、ブリザドぉ!!」
かなりの高熱にヤバいと判断し焦りながらムーンが氷のうと言う手段を思いつきグラッセに氷を作ってくれと言うと、素早く氷の魔法を構築し自分のジャケットを破りリズの額に当てる。
すると冷えた氷が効いているのか、少しだけ顔色が良くなったとほっとすると遅れてアクセルとロクサスが闇の回廊でやって来る。
「悪ぃ、闇の回廊にちょっと異変起きてて遅くなった」
「リズの奴、大丈夫だったか…?」
「ちょうど良い所に来たっ!二人とも運ぶの手伝ってくれぇぇぇっ!!!(涙」
「このままじゃ、リズの奴が死んじまうぅぅぅぅぅぅっ!!!!!(涙」
どうやらアクセルとロクサスは闇の回廊に異変が起きていたようで、来るのが遅くなったようだ。
しかし今はちょうど良い所に来たとグラッセとムーンは喜び、リズを運ぶのを手伝ってくれと叫んだ…
「—単なる疲労と風邪だ、最近ハードな戦いでロクに休んでいなかったのだろう…全くこの馬鹿者は…っ!!あれほど旅では休息が大事だと言ったのに…っ!!!」
「取り合えず安静にしていれば大事になりませんよ、今はゆっくり休ませてあげてください」
「「ほっ…良かったぁ…」」
医務室のベットに寝たリズを見下ろしながら、サイクスが倒れた原因を言うとあれ程休息は取れと言ったのにとバーサク寸前になる。
それをゼクシオンが止めながら、安静にしていれば問題は無いと裏があるような微笑みを浮かべると、今はそんな事に気付く余裕がないグラッセとムーンはほっとし緊張の糸が解けたのか座り込む。
ぶっちゃけ言うと心配し過ぎじゃね?と言う意見が多いだろうが、何せお互いの事になると過保護になり過ぎる面では皆が人の事を言えないので触れないであげてください←
「良かったな…それにしても疲労と風邪か…そう言えば過去のディスティニーアイランドを旅立ってから、リズが休んでいる所って見た事無かったぜ…」
「何時も元気だから全然無理してる事気が付かなかった…俺たち、旅の仲間としても友達としても失格だな…」
そんな二人に苦笑しつつも、アクセルはディスティニーアイランドの旅立ちからリズが休んでいる所など見た事が無かった事を思い出し、ロクサスも無理している事に全然気が付かなかった…とうな垂れた。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.167 )
- 日時: 2012/03/16 23:28
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
『落ち込むのは勝手ですが、貴方たちは病人の前でそんな辛気臭い顔するなんて余計状態が悪化しますよ、もう少し気を使うとか考えられないんですか?(黒笑』
『同感だな、取り合えずお前らは出て行け、うるさい(同じく』
それからすぐしてゼクシオンとサイクスに最もな事を言われ、グラッセたちは医務室から追い出されならロビーでこれからの事を会議するかと言っていた物の落ち込んだりうな垂れていた。
まだ落ち込んでるんかいと誰かツッコミを決めてくれればいいのだが、生憎ツッコミ係(グラッセとアクセルの事)がヘタレモードに入ってるし、物事をはっきり言う未来のラクシーヌなどもリズにお見舞いの品を買いに言ってるので居ない(ヘタレモードって何だよっ!? byロクサス)
「はぁ…何か最近おかしい事が一気に起こりすぎて頭の中がグチャグチャだよ…」
「それ俺も思ったわ…思えばファンタジアとナミネの中にある【記憶】と【時間】を操る能力が暴走して全てが始まったんだよな…」
白いソファーに腰を掛けながら、ここ最近おかしい事が起こり過ぎて頭の中で整理仕切れて無いとムーンが頭を抑えているとアクセルも頷きここまで起きた敬意を思い出す。
全てはファンタジアの【時間】を操る能力、そしてナミネの【記憶】を操る能力が何故か暴走し始まった。
最初は余りにも偶然にしては出来すぎた事だなと考えていたが、今ならそれは違うと考えられる。
「—全ての運命に偶然など無い、今回の事は【世界の大いなる意思】か【世界の心】が関係してるんじゃねぇのか?って俺は考えてるぞ」
「その線は大いにあり得るな…皮肉だけどファンタジアの死が今回の不信な点に気が付かせてくれたよ…」
かつて自分の師が言っていた言葉—それをグラッセは思い出すと、今回の件は全てが繋がりそうな気がした。
何でもっと早く気が付かなかったと自分の失態に呆れるぐらいだ、ロクサスもファンタジアの死がそれを気が付かせてくれたと言いあの時の現状—ファンタジアが消滅した時の事を思い出していた。
『ファンタジアァァァァァァ!!!!!』
大広間から響き渡るリズの泣き叫ぶ声を聞き、痛々しいと全員が思っているとロクサスは不信な点に気が付いた。
—何故いきなりファンタジアの中から闇その物と名乗るファンタジア=シャドウと言う存在が出てきた?
—そしてどうしてファンタジアはファンタジア=シャドウを闇のエネルギーとして回収しないで、解放して欲しいと頼んだ?悪い闇だけを回収すれば闇と一緒に何処かへ消えたシャドウを救えただろうに
—それにファンタジアが死んでしまったら、本来彼女の中にあるべき闇のエネルギーはどうする?
考えれば考えるほど、頭の中に思い浮かんでくるのは疑惑と言う名の疑問だけ
リズの事ですっかり忘れていたが、何か大事な事な気がする—そう考えていると
—緊急事態発生!緊急事態発生!医務室デ闇ノ力ガ暴走シテマス!
「「「「っ!!!!!」」」」
まるで休息の暇も無いように、事態は急速に異変が起こり続けた。
医務室—あそこにはリズがいると、まさかと真っ青になった一同はすぐさま立ち上がった。
そこで目にするものに不安を感じながら…
—そしてその不安は嫌な予感に限って当たるのだった。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.168 )
- 日時: 2012/03/20 22:12
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「医務室って何処だ、ムーン!!」
「そっちの右を曲がればすぐそこだ!急げ!」
「右だな!?…っと、医務室のプレート発見!ここか!!」
存在しなかった世界の城のロビーから駆け出し、医務室がある城の右側の廊下をグラッセたちは走っていた。
しかしただでさえこの城は広い、ⅩⅢ機関員でも迷ってしまうこの城の構成をグラッセが把握しているわけも無くムーンに道を聞くと案の定彼は城の構成を覚えていたようで指差しをしながら道を教えると医務室と書かれたプレートを見つけ中に駆け込むと
—そこでは、信じられない光景、いや信じたくなかった光景が繰り広げられていた。
『『いい加減諦めたら?素直にキーブレード使いを差し出せば命だけは助けてあげるわよ?』』
「ぐう…っ!誰が貴様などに…!!お前こそいい加減にそのバカを返せ…!!」
「その意見は同感ですね…全く…弱っている彼女の身体を乗っ取るなんて嘆かわしいですね…僕を本気で怒らせるとは…許しませんよ…!!」
『『はぁ…バカじゃないの』』
全身を闇に包まれたリズが、ボロボロなサイクスとゼクシオンに向かってキーブレードを二本突きつけておりキーブレード使いを差し出せば命だけは助けてやると脅していた。
もちろんそんな脅しに応じる二人でもなく、リズを返せと彼女に纏わり付き身体を乗っ取ってる闇に言うと、呆れたようにため息をはくがすぐ冷酷な笑みを浮かべ
『『じゃあお望みどおりあの世に送ってあげるわよ—死になさい、私の手でねぇ!!』』
「そうはさせると思うかってのっ!!」
「止めろ、リズっ!!」
闇の力を込めたキーブレードが二本サイクスとゼクシオンに振り下ろさせそうになった瞬間、アクセルとロクサスが素早く移動し受け止める。
これには闇を纏ったリズ—もといアンチ・リズとでも呼んでおこうか、ちっと残念そうな表情で一歩下がる。
『『あら邪魔が入っちゃったようね、折角殺してあげようと思ったのに残念♪』』
「…闇に堕ちるとこうも性格が正反対になるのか、まるでかつての自分を見ている気分になる…俺たちの知ってるリズがもう居ないって判断でいいか?」
「何でアクセルのセリフ言ってんだお前…その解釈は半分正解で半分不正解だよ、まだあの闇の中に微かにだがリズの意識を感じる」
「そうか…なら引きずり出すぞっ!いや引きずり出してやるっ!!」
それから余裕そうにそう宣言しアンチ・リズは再びキーブレードを構えると、ムーンが闇堕ちするとここまで性格が変わるものなのかと頭を抑えながらヤレヤレと言いダークブレスメモリーを出す。
それに対してグラッセもツッコミを決めながら、リズの意識はまだ生きている事を告げる。
その答えに納得したのか、ムーンはすぐさま意識を引きずり出すとアンチ・リズにキーブレードを振り下ろした—
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.169 )
- 日時: 2012/03/22 17:35
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「はぁぁぁぁぁぁっ!!!」
『『甘いっ!』』
「「「受け止めたぁ!!?」」」
攻撃力がパーティ内で一番高いムーンの攻撃が決まると思いきや、アンチ・リズは焦りもせず余裕そうな表情でそう告げると彼の攻撃を簡単に受け止める。
これにはムーンとアンチ・リズ以外の三人が驚きの余りツッコミを決めると、ムーンだけが冷静にアンチ・リズを見つめながら舌打ちする。
「ちっ…どうやら、心を闇に委ねたせいで疲れや痛みを感じず力の限界を超えてきやがったか…だがその方法を使い続けているとリズ自身にもかなりの反動が来るぜ?」
『『あちゃーご名答♪キミは頭が良いようだね!!感心感心♪』』
「てめぇの御託はどうでもいい、頼むからこれ以上コイツを傷付けるなっ!!!」
そしてアンチ・リズの無限の力はどこから来ているかを考え、闇の力で痛みや負担を抑え込んでいる事を推測する。
案の定その考えは正解だったようで、アンチ・リズはムーンの事を意外と頭が良いのねと感心しているように微笑みがどうもバカにされているような気しかしない。
明らかにふざけている態度にムーンが痺れを切らし、これ以上リズを傷付けるなと左手に闇の力を宿し殴ろうとするが
—…ムーン…
「ッ!!リズ…!」
その瞬間アンチ・リズが哀しそうに自分の名前を呼んできて、ムーンは思わず殴ろうとした左手を止めてしまった。
その表情は紛れも無く自分が知っている【リズ】で、親友を殴れるわけ無い、かつて血に塗れたこの手で親友を殴りたくないと言う思いが彼を止めてしまう。
『『—悪いわね、これで終わり…イベントホライズン』』
「うああっ!!」
「ムーンッ!」
もちろんアンチ・リズはその隙を突いて、不意打ちと言う名のイベントホライズンを発動させムーンを切り刻んだ後、弱点である光の柱をぶつけた。
流石に間近での攻撃を避けられるわけも無く、痛々しい悲鳴を上げムーンが倒れると真っ青になりながらグラッセが駆け寄る。
出血が酷い—これをあのリズが…?と変わり果てた親友をグラッセは睨み付けながらムーンの治療を始めると、気に食わないと言わんばかりの目でアンチ・リズは見つめる。
『『気に食わないわねその目、まるで諦めを知らない光とでも表現して言うべきかしら?—ホント気に入らない』』
「ああ、俺は諦める事を知らない…だからこそお前を救う事も諦めないっ!!」
腕を組みながらグラッセの瞳に宿る光を見つめ、諦めを知らない光と表現し気に入らないと睨みつける。
それに臆する事無くグラッセも俺は諦める事を知らない、お前を救ってみせると叫ぶと一瞬アンチ・リズが揺らいだ気がした。
『『…バカじゃないの?馬鹿馬鹿しくて反吐が出るわね』』
「お前からすれば馬鹿馬鹿しいだろうな、でもそれが何だよ!俺はグラッセの言っている事が間違いだとは思わないぞ!寧ろそれはアイツの強さだと思っているんだ!!」
だがすぐ馬鹿馬鹿しいと呆れながら反論してきて、それにロクサスが言い返すと本当にバカじゃないの…?と更に呆れている。
『『もういいわ…この戦いの続きはアンタらが私を見つけられたらやってあげる』』
「待てリズっ!!」
もう話す気すら起きないのか闇の回廊を出すと、戦いの続きは自分を見つけられたらやってあげるよと言い闇の中へと入る。
アクセルが何とか逃亡を止めようとリズの名を呼びながら駆け出すが、手が届きそうな瞬間に闇は閉じてしまった。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.170 )
- 日時: 2012/03/22 18:53
- 名前: 梨花 ◆e5oYBpFhj. (ID: 1kkgi9CM)
こんにちは、リラさん!
コメントはしたことありませんが、前からずっとこの小説見てました!
これからも、見に来ます!!
そしてコメントを残したいとおもいます!!
これからも、応援してます〜!!
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.171 )
- 日時: 2012/03/24 13:07
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
梨花さん
こんにちわ!そして初めましてです!
初コメントありがとうございます!前からこの小説を見てくれていたなんて嬉しいです!
是非これからも見に来てください!
リズ「図々しい奴…(ボソッ」
って、アンタ何でいるのさ!?
確か今アンチ状態になってるハズだよね!!?
リズ「それは本編、しかし今はコメント返しだから正気に戻ってる」
…もう、どうでもいいです…キミに常識なんて通じませんでしたね、忘れてました…
応援ありがとうございます!これからも頑張ります!
それでは書きます!
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.172 )
- 日時: 2012/03/24 14:01
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「クソ…っ!!あの大馬鹿野朗が…!!」
「…リズの奴が大馬鹿野朗なのは今始まった事じゃない、それよりも何処かへ消えたあいつの居場所を急いで特定する必要がある」←
「だな、あのままじゃあのドアホの事だから何時闇に飲み込まれてもおかしくないしな」←
「てか、もうリズのアホは闇に飲み込まれてる気がするが?」←
閉じた闇の回廊を見つめながらアクセルがあの大馬鹿野朗がと言い壁を殴りつけると、グラッセが親友に対して若干酷い事を言いつつ消えたリズの居場所を特定しようと言う。
その冷静な判断にはムーンも頷き何時闇に飲まれてもおかしくない状態だしなと言うと、ロクサスがもう闇に飲まれてるだろ訂正する。
—キミたち親友や仲間に対する態度や暴言が酷い気がするのですがいいんですか?と何処からか声が聞こえるがあえて四人はシカトした。
「…そうかリズの奴が闇のエネルギーに、何となく暴走しそうなのは予想してたけど、まさか俺と同じくな…」
「血は争えないって言うのはこう言う事ね、まぁ私とロクサスの子だもの、そんな心配じゃないわ」←
「リズ姉ちゃん、よっぽど精神的にも参ってたんだな…」
「すみません…俺たちがついていながらこんな事になるなんて…てかロクサスさん、まさか暴走するって分かってて野放しにしてたんですか?(いや…自分の娘がピンチなんですよナミネさん!?少しは心配してやれよ!」
そしてお見舞いの品を買いに行ってたリズの両親と弟もとい未来のロクサスとナミネとレイシャに今回の事態を報告すると案の定普段と変わらない反応を返してくれて助かった←
普通なら心配するだろと若干心の中で思いつつ、取り乱されても厄介なのでそこはツッコミを堪えながらロクサスの暴走しそうなのは予想していたと言う発言に目を向ける。
「ああ、そうだが何か問題あったか?(サラリ」
「「「「「オイっ!!?」」」」」
すると意外にも未来のロクサスは娘の暴走を予期していたようで、グラッセの質問にサラッと頷き問題あったかと首を傾げる。
これには未来のナミネを外した五人が揃って、それは父親としてどうなんだと叫ぶ。
「問題あったかじゃ無いよ父さん!!リズ姉ちゃんが暴走しそうなの気が付いてたなら言えよ!!そうすれば未然に防げたかもしれないだろ!?」
「未然に防ぐ必要なんて無い気がしたんだ、防いだとしてもどの道何時か暴走すると思ったし」
「どの道って…!!父さんはリズ姉ちゃんがどうなっても良いって言うのかよ!!?」
「別にそうとは言ってないが、捕らえ方からすればそう言う意味になるかもな」
「———っ!!もう良いっ!父さんなんて知るかぁ———っ!!!」
そしてレイシャが問題あったかじゃ無いと叫び、気が付いてたなら教えてくれても良かったじゃないかと切れる。
確かに彼の言うとおり言えば未然に防げたかもしれない、だが未来のロクサスは未然に防ぐ必要など無いと思ったからと言う理由で言わなかったらしい。
この余りにも薄情な発言に父さんは姉ちゃんがどうなってもいいのかと問い詰めると、捕らえ方にとってはそうなるかもなと否定もしなかった。
流石にこれは酷いのではとグラッセとムーンとロクサスも思い始めていると、ブチ切れたレイシャが父さんなんて知るかと言いロビーを出て行ってしまった。
「あ、おいレイシャっ!!」
「待てよ!!」
「…幾らなんでも、さっきの発言は酷いんじゃないか?未来の俺!!」
「………………」
何で昔の父親と同じ事言ってるんだよ!!?とグラッセは思うが、今はレイシャを追う事を優先し走るとムーンもレイシャに待てといいながら追いかける。
続いて過去のロクサスも遅れて駆け出し、未来の自分に対して酷いんじゃないかと言うと未来の自分は無言だった。
ロビーに残ったのは過去のアクセルと未来のロクサスとナミネだけ
「…お前も損な役割だな…いや、嫌な役割か」
「…これが今の俺に出来る事だ…アクセル、アイツらを頼む」
「へいへい、子供を見守るのは大人の俺の役目だしな」
グラッセたちは知らない、ロビーに残った未来のロクサスと過去のアクセルがこんな会話を行っていた事を
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.173 )
- 日時: 2012/03/27 22:39
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「レイシャの奴、何処行ったんだ…!?」
「まさかアイツもリズみたいに闇のエネルギーにやられて暴走的なパターンにならないよな…?」
「それを言うなムーン…あの姉弟ならマジでシャレにならん…」
ロビーを出てから過去のロクサスとムーンとグラッセの三人は、虚空を辿る道まで来ていたが一向にレイシャが見つからず困惑していた。
そしてロクサスが何処行ったんだと首を傾げていると、ムーンが最悪なパターンを想像しリズと同じくあの弟暴走してんじゃ無いだろうなと考える。
あの何でも一人で背負い込んでしまう症候群持ちの一族の姉弟なら、ムーンの言った事が起きてもおかしくないのでグラッセは冗談でもそんな事言わないでくれと頭を抑えながら悩んでいると—←失礼
—…の、バカ野朗——————ッ!!!!!
「「「っ!!?………………」」」
その心配は無駄に終わりを告げた、何処か近くからか叫んでいる声が聞こえて来て最初は驚くがすぐこの声の主が分かり全員して黙る。
この少年にしては高い方の声の主は、渋い声揃いの機関ではレイシャしかいないからだ。
まぁ大体の居場所を特定できたから良いのだが、これにより今思いだした事がある。
「…そう言えば、リズとレイシャって何でも一人では背負い込むけど、怒りとか切れた時に関しては自重しなかったな…」
「…ああ、我ながら痛恨的なミスだぜ…」
「………何かごめん………(汗」
リズやレイシャのブラックノーバディ一族は確かに何でも一人で背負い込んでしまう家系だが、切れたり怒りに関する事は自重しないで必ず何かで表す事を今更親友二人は思い出し明後日の方向を見ながら黄昏れて呟く。
今の時刻と言うかこの存在しなかった世界では全然夕焼けとか見えてないけど、何故かこの二人の真上に夕日が見えてしまい過去のロクサスは思わず謝罪してしまった…
「もー!すごい腹立つ!!リズ姉ちゃんがどうなっても良いって問いにも捕らえ方からすればそう言う意味になるかもなって…マジふざけんなぁぁぁ!!薄情者!鬼!人でなし!人の皮被った魔王!冷酷!最低!父さんなんか母さんに記憶バラバラにされて記憶消されて心砕かれちゃえよ——————っ!!!!!それが出来なければ俺が元に戻せないけどバラバラにしてやるぅぅぅぅぅっ!!!!!」
「…よくもまぁ、あそこまで息継ぎせず叫べるな…」
「………何気に物騒な事叫んでるな、アイツ…」
「………………ホント、何か済まない…(滝汗」
そして叫び声が聞こえる場所へ向かって見ると、そこは黄昏から望む場所で案の定レイシャが叫んでいた。
しかもその叫んでいる内容が内容で、これにはムーンがよくもあそこまで息継ぎせず叫べるなと思わず感心してしまう。
違う所を感心してるムーンにツッコミを忘れ、グラッセが結構物騒な事を叫んでいる点に触れると過去のロクサスは何か居た堪れない気持ちになり再び謝罪したのは言うまでも無い。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.174 )
- 日時: 2012/03/30 18:22
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「取り合えず…アレどうやって止める?」
「いっその事、殴って…」←
「それだけは止めろ、お前の拳はリズの蹴り並に痛いから、てか何でそう物騒な手段しか考えられないんだよ!!?(汗」
しかしこのままじゃラチが開かないというか、時間の無駄なのでどうやってアレ—叫んでいるレイシャを止めるとロクサスが首を傾げる。
そんな彼にムーンがすぐさま右手の拳に闇の力を宿し殴って止めるか?と提案しようとしたがすぐグラッセに止められ断念した。
—いやだってマジでムーンに殴られたらリズに蹴られた時と同じくシャレにならないし、俺アンチ状態で戦ってた時リズに蹴られて余りダメージ無かったように思われるけど、実際死ぬほど痛みあったから byグラッセ(詳しくは第四章のリズvsアンチ・グラッセ戦を参照)
「じゃあどうやってその物騒な手段を使わないで、同じく物騒な事を考えているアイツを止めるんだ?」
「それは…睡眠魔法のスリプルで眠らせて止めるとか?それとも状態異常魔法のブラックアウトやストプガで暗闇状態にしたり時間を止めたりするとか…」←
「…どっちにしろ本人の意思を尊重しないでやる以上、強行手段な気がするが?けど今はそんな事を言ってる余裕も無いし…グラッセの案どおり眠らせちゃう?」←
親友が必死に止めるから仕方なく殴るのは止めたムーンだが、それ以外でどうやって同じく物騒な事を考えているレイシャを止めるんだと聞くとグラッセもそれはと困惑しながら穏便な手段を考える。
そして睡眠魔法で眠らせるか状態異常魔法で暗闇状態にして落ち着かせるかと案を出してきて、どっちにしろ本人の意志関係無しにやるんだから強行手段だろとロクサスにマトモな事を言われる(マトモってどう言う意味だよ byロクサス)
だが今はこうしている時間も惜しい状況なのだ、自分たちがこうしている間にもリズは闇のエネルギーに心を侵食され続けている。
急いで彼女の居場所を特定しなければならない状況で、これ以上時間を取られては厄介なのでもういっその事グラッセの案どおり眠らせた方がいいのではと思いロクサスも余り気は進まないが睡眠魔法を使うかと止む終えずその手段を選ぶ。
「よし、分かった…なるべく強力な効力の呪文で行くか—…安らかなる浮遊を、化の者に与えたまえ…眠れ—『悪いな、グラッセ』うっ!?」
「「グラッセ!!?」」
それはグラッセも同じで余り乗る気ではないが、リズも探さなくてはならない状況でレイシャばかりを気にしてはいられないのも確かなので即座に何時もより強力な睡眠魔法スリプルを唱えようとした瞬間—首に衝撃を感じ意識を手放してしまった。
これにはムーンとロクサスも驚くが、グラッセを気絶させた人物を見て更に驚く事になった。
「…俺もこんな手段は使いたくないけど、レイシャを落ち着かせる役目は俺がやらなきゃいけねぇ」
彼を気絶させたのは—仲間である、過去のアクセルだったのだから
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.175 )
- 日時: 2012/04/03 14:44
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「アクセル…何でグラッセを…!!」
「だから言っただろ、レイシャを落ち着かせるのは俺の役目だって」
「それグラッセを気絶させた理由の答えになってねぇよ」
もちろん自分の親友がどうして仲間を気絶させたのか分からないロクサスは、真っ青になりながら何でグラッセと聞く。
そんなロクサスにアクセルは苦笑しながら、先らと同じくレイシャを落ち着かせるのは自分の役目だと言いムーンに冷めた目でツッコミを入れられる。
どうやらこの少年は自分がやろうとしている事に気が付いているようだ、だから親友を気絶させられても黙っているのだろう。
「まぁ変に誤解されて、切れられてキーブレード振り下ろさたり殴られたりしないで助かるけどよ…」
「何だ、殴って欲しかったのならマジでやっても構わないぞ?俺はグラッセを傷付けた事は許してないし?(黒笑」
「それだけは勘弁してくれ、それよりも気が付いているんだろレイシャ?(汗」
こう言う時コイツが鋭く冷静沈着で良かったと、アクセルは惨事を一つ免れた事にほっとしていると、殴られたいなら殴っても構わないぞと笑顔で言われそれだけは勘弁してくれと冷や汗を流す。
やっぱりどんな事情があろうと親友を気絶させた事は許せないようで、ドス黒いオーラを解放されながら脅され前言撤回したくなった。
そしてそんな彼にも苦笑し、もう気が付いているんだろレイシャとアクセルは叫び続けている少年の名前を呼ぶと—案の定普通に振り向いて来た。
「何だよバレてたか…ホントどの時代でもアクセルは鋭いんだなってハナシ!」
「シグバールの口調で語るな、何か腹立ってくるから」
「えー、この口調未来のアンタからの直伝なんだけど?」
「………………」
どうやら自分たちが来ていた事は当の昔に気付いていたようで、サラッと態度を元に戻しアクセルはどの時代でも鋭いんだなってシグバール口調で微笑む
そんな彼にその口調止めろと思わずツッコミを決めると、未来の自分が直伝していたようで頭を抱えたくなった。
「で、何の用だよ?」
「ロクサスたちはお前を心配してだろうが、俺はお前の誤解を解きに来た」
このままでは本題に入らないと判断したのか、レイシャが何の用だと聞くとアクセルは自分の用はロクサスたちとは別件だという件を伝える。
確かにレイシャの事は心配だったが、何よりも頼まれた以上【彼の誤解】を優先して解くべきだろうとアクセルは考えていた。
誤解—それは恐らく先らの未来のロクサスの態度についてだろう、それはこの場にいる全員が理解できた事だ。
「俺の誤解…?アレの何処が誤解だって言うんだ!父さんはリズ姉ちゃんがどうなってもいいんだろ!?」
「(やっぱり誤解してんじゃねぇか…こりゃあちょっとばかりお子様思考に叩き込んだほうが良いな…)」
だがレイシャは父親は姉の事をどうなってもいいと、見捨てていると完全に勘違いしており呆れてしまった。
何つう頑固な性格だとアクセルは思いつつ、このお子様に真実を叩き込んでやろうと動いた。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.176 )
- 日時: 2012/04/05 17:32
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「全くこのオコチャマは…お前あの時少しは未来のロクサスの表情見てたか?」
「あぁ!?誰がシスコンでオコチャマだとっ!!?」
「そこまで言ってねぇよ…つか反応する所が違うから、てかシスコンって自覚あったのかお前…」
取り合えず両手を呆れたように宙に広げ、あの時の未来のロクサスの表情見てたのかよと言うと最初のオコチャマに反応したのかレイシャが切れる。
反応する所そこかよと密かにムーンはツッコミを入れつつ、自分でシスコンって認めてるしと半分呆れてしまった。
「触れる所はそこかよ…第一そこに触れて欲しくて言ったんじゃねぇ、俺が触れてほしい所はお前が父さんなんて知るかぁ———っ!!!って叫んでいた時の未来のロクサスの表情だよ!」
「あの時の父さんの表情…?何か悲しそうと言うか何か耐えていたような表情だったけど…」
「そこまで見てたならこれぐらい気が付けよ…アイツはただやせ我慢してるだけだって事に」
「やせ我慢…?何に?」
もちろんアクセルも同じ事をツッコミを入れつつ、そこに触れて欲しくて言ったんじゃねぇと言いながらお前が父さんなんか知るかと叫んでいた時の未来のロクサスの表情の事を聞く。
するとレイシャは意外にも冷静に父親の表情は見ていたようで、何か悲しそうで何か耐えている表情だったと言うとそこまで見えたなら気づけよと更にアクセルは呆れる。
そしてレイシャにアイツはやせ我慢してるだけだよと、真実を教えてやると何でと聞かれズデッと音を立て転びそうになった。
「あのなぁ…お前ってマジで鈍いの?それとも天然なのか?」
「俺の何処が鈍いってんだよ!失礼だなアクセルは!」
「いやそこがだから、ここまで言われると俺でも分かるぞレイシャ…」
思わず頭を抱えるほどの鈍さと天然さにマジで聞いてるのかと言う意味合いを込めて聞くと、案の定俺の何処が鈍いんだと言い返してきて失礼だなと不貞腐れていたが
それには同じく天然と呼ばれるロクサスも、流石に気が付いたのか肩に手を置きながら心底アクセルに同情した。
「だから!未来のロクサスは自分が一番焦って探したい気持ちをやせ我慢してるんだよ!!!アイツは大人なんだぞ!自分が一番落ち着かないとお前にその気持ちが伝わって心配するんじゃないかってお前を思った結果なんだよっ!!!!!」
「ッ!!」
アクセルもアクセルでこの鈍感少年に痺れを切らしたのか、未来のロクサスのやせ我慢している事をレイシャに告げると彼は驚いていた。
「—何で父さんがやせ我慢する必要があるんだ?」
—ズデッ!ドカッ!ベキッ!
次の瞬間まだ父親が何故やせ我慢する必要があったか分からないと言うか、理解出来ていないレイシャに首を傾げられ今度は全員して転ぶ事になるが
…コイツ、絶対男のプライドとか理解出来て無いなと一同が思った瞬間でもあった。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.177 )
- 日時: 2012/04/05 18:43
- 名前: 時雨似桜 (ID: KDFj2HVO)
レイシャくん少しはお父さんのこと察してあげて(汗
はっ!すみません、でしゃばりました!!
ヴァニタス「・・・小説でもでしゃばってるよな。」(かなり鋭い)
そこうるさい!!
ヴァニタス「ふん。」
ふぬぬ・・・!!・・・ふぅ。(あきらめたw)
お見苦しいところをお見せいたしました(汗
前作から見ているのですが、(スクールやリグレットの方も合わせて)リラさんの話はおもしろいです!
更新されるたびにいつも楽しく見させていただいてます♪
ホシナ「あいさつ代わりに、これでもどうぞ。」(人数分のマフィンを出す)
ホシナ準備良すぎ!!
ホシナ「そう?」
ダメだこりゃw良ければ受け取ってあげてください。
ヴァニタス「ん?うまいぞ♪」(余りを食べている)
もう・・・。(だから楽しいんだけど)
では長々と失礼いたしました!
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.178 )
- 日時: 2012/04/08 21:35
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
時雨似桜さん
初めまして!コメントありがとうございます!
レイシャはリズと同じく変な所で天然ですから仕方ないですよ(笑
リズ「てめぇは人の弟に喧嘩売ってんのかコラァ…?」
だって本当の事じゃん、キミの一族は別名天然一族だし♪(その後、作者はマジックアワーを喰らいました)
ヴァニタス毒舌ですね…私の話なんかが面白いと言って下さってありがとうございます!
グラッセ「お前の話など殆どがギャクとシリアス統合で面白くも何とも無いわぁ…!!(怒」
…言わないで、これでも気にしてるからさ…(涙
ホシナちゃん、クッキーの差し入れありがとうございます!
リズ「美味しいー!こりゃあヴァニヴァニが素直になる訳だ♪」
ムーン「丁度良い甘さだなー♪うめーっ!!」
グラッセ「うん、美味いな…」
と、家の子もとても喜んでいます!
更新頑張りますので、これからもこの作品をよろしくお願いしますね!
それでは、書きます!!
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.179 )
- 日時: 2012/04/08 22:36
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「…このド阿呆、大人の事情って言えばいいんだろうけど…それじゃあ聞こえが悪いと思うからこう言って置いてやるよ—自分の子供にカッコ悪い所や慌てている姿を見せたい親が何処に居るんだ?」
「あ…っ!!」
転んだ反動で少々頭を痛めたのか額を抑えながらムーンが、レイシャにド阿呆と言い自分の子供にカッコ悪い所を見せたい親が何処に居るんだよと聞くとようやく理解したのか彼は目を見開いた。
それと同時に勘違いで腹の虫の居所が悪く、当り散らしてしまった事にバツの悪さを感じたのか気まずそうに俯くと
「…ごめんなさい…勘違いして…確かに父さんは何時も色々な事で落ち込む俺を元気付けてくれたし、そんなカッコ悪い所俺たちに見せた事も無かった…馬鹿だ、俺…リズ姉ちゃんを殺そうとしている訳なんて無いのに…」
「やっと分かったか?全く世話が焼ける親子だぜ…」
今までの暴走と言う名の暴言や失言と勘違いについて謝り、よくよく考えれば父さんがそんな事するような人じゃないの分かってたのにと落ち込む。
ここまで反省されるとこちらも少々居心地の悪さを感じるが、この天然には良い薬になったと納得しアクセルは呆れながら世話の焼ける親子と言い手をヒラヒラさせる。
「—俺、父さんに謝ってくるっ!!」
「あ、オイっ!!?ちょっと待て…」
「早ぇー…」
だが落ち込むのは一瞬ですぐ顔を上げると、まるで俺アイス買ってくる的な風にレイシャは走り去ってしまった。
この行動力にはロクサスも驚き、ちょっと待てと言おうとしたが既に彼の姿は無くヒュオーと風が吹いた気がした。
この時、気絶しているグラッセ以外の全員が流石リズの弟と納得していたそうな
「—へぇー…俺が気絶している間にそんな事が…」
「…ホントにスマン、グラッセ…悪かったと思ってるからそんな切れんなよ…(汗」
「切れんなよと言った時点で、反省の色が足りないみたいだけどな(笑」
それから数分後、気絶していたグラッセが目を覚ますと事の成り行きを聞いた途端、若干トゲのある言い方でアクセルを睨み付ける。
もちろんアクセル自身も悪い事をしたとは思っており、グラッセの後の赤黒いオーラを感じ取りながら切れんなよと言うとロクサスが笑顔で言ってはいけない事を言う。
喧嘩絡みになると例え親友でも悪い方なら味方してくれないのがロクサスだ、まぁ過去(358編)のアクセルの行いのせいなのでぶっちゃけ自業自得なので同情出来ない。
「まぁそう言う事情なら許してやるよ、それと気絶する前に—リズの居場所が分かるかもしれない手段思いついたんだ」
「本当か、グラッセ!?」
「どうすればいいんだ!!?」
だがグラッセも何時までも根に持つような小さい男ではないので許してやると、苦笑しながら言い気絶する前にリズの居場所が分かるかもしれない手段を思いついたと重要な事を口にした。
これにはムーンが反応し、ロクサスも方法を聞いてきたので彼はニヤッと微笑むと
「—父さんたちと同じ原理を使うんだ…【俺と繋がっているリズの心】を少し俺の中に取り込んでアイツの心を触れてみれば分かるかもしれない」
「「…はい?」」
何とも信じられない方法を言い、何も知らないアクセルとロクサスが呆然と呟いたのは言うまでもない。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.180 )
- 日時: 2012/04/12 22:01
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「ちょっと待て!【俺と繋がっているリズの心】ってどう言う意味だよっ!?」
「わざわざ【俺と繋がっている】と言う辺りが、何か事情があるみたいだが…その事情を聞かない限りその意味は理解出来ない」
「…だよなぁ、普通ならあり得ない事態だしな…アイツには悪いがこの際アクセルとロクサスには全部話しちまおうぜ、リズの過去をな…」
「ああ…本人の同意が無い以上勝手に話す事になるが、もうそんな事を気にしている猶予も無いだろしこの際仕方が無い…リズの心が闇のエネルギーに乗っ取られているなら、救うために元々アイツの過去を知る必要もあるしな」
もちろん何も事情を知らないロクサスは最もな質問をし、アクセルも何故グラッセがあえて【俺と繋がっている】を強調した点に関して疑問を抱く。
何か事情があるのは分かるが、その事情を聞かない限り自分たちは納得出来ない—そう言う意味を込めて理解出来ないと言うとムーンとグラッセは顔を見合わせ頷く。
そしてそう考えるのは無理も無いとムーンが苦笑すると、この際もう隠しても無駄だろうと思い、リズには悪いがこの二人は彼女の過去を全て知るべきだと真剣な目つきに変えて言う。
その考えはグラッセも一緒で本人の意思や同意が無い以上、勝手に話す事になるがもうそんな事を言っていられる時間も無いので彼らに—彼女が背負い抱えている【絶望】と【痛み】を語りだした。
「…アイツが【俺と心が繋がっている】のは偶然じゃない、全ての元凶によって仕組まれていた事だったんだよ…」
「まさか全て想定していた上であんな行動をしていたなんて、最初は俺たちも信じられなかったが…想定した上で動いていたなら納得出来たよ…だから迂闊だった俺たちは…とある事件を招いてしまったんだ」
話せば長くなる—そんな雰囲気をグラッセとムーンは纏いつつも、かつての旅での出来事を思い出し何処か悲しそうに青い瞳を揺らがせる。
それ程あの旅の出来事は酷かった、いや現実を叩き付けられ自分たちはもう普通の子供としては居られなかった、知った真実は世間では幼い子供と呼ばれる自分たちには重かった。
その空気を察してかアクセルとロクサスは冷や汗を流しつつまた気になる言葉があったので聞いてみる。
「…とある事件って何だ?それとグラッセとムーンがその事件を招いたって…それが原因でリズとグラッセの心が繋がった事態になったんだろうけど…何があったんだ?」
「—純粋な光と闇の心が融合する事で生まれる【χブレード】を作る計画と言う名の事件さ…俺たちはまんまと策に乗って結果的にリズの心を砕き消滅させようとしたんだ」
「………まさか、リズとグラッセの心が繋がっている原因って…っ!!」
「ああ…俺が消滅しかけているアイツの心を無意識に自分の心の中に入れ込んで、回避していたんだ、全くアイツに頼まれてアイツの心を探していたのに飛んだ無駄足だったけどな…—だから俺とリズの心は繋がっている」
とある事件とは前から聞いていた旅の出来事だろう、だがそれとグラッセとムーンが何故その事件を招いた事について、本題であるグラッセとリズの心が繋がっている状態に何の関係があるのか分からないロクサスは聞くと、皮肉が混ざったような笑みでムーンは親友を消滅させようとした事を語りアクセルは悟った。
—つまり心を砕いた事によりリズは心を失い消滅しかけた所を、グラッセが心を繋げた事によって回避したんだと言う事を
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.181 )
- 日時: 2012/04/14 10:38
- 名前: 梨花 ◆pUkDxPccxI (ID: Fas9i7dG)
また来てみちゃったりする梨花ですw
凄いですっ!
話が進んでます!私なんか自分の作品七話しか書いてない!((オイ
しかも話の内容が濃いです!凄すぎます!私なんて、薄くてぺらぺらの紙ぐらいに薄い作品ですよw
と言っても私は二次では書いてないんですがね((いらん情報言ってんじゃねー!
これからも頑張ってください!
影から応援してますよ!←
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.182 )
- 日時: 2012/04/18 16:50
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
梨花さん
また来てくださってコメントも下さって…ありがとうございます!!(嬉泣
私なんか全然凄くないです、他の作者様たちと比べたら天と地の差ですから!
リズ「えー、天と地と言うより雲泥の差だよね…」←
グラッセ「それよりも俺は提灯に釣り鐘だと思うが?」←
ムーン「駿河の富士と一里塚だな」←
どれにしろ同じ意味じゃ無いですか!?そんなに私を貶したいかアンタら…(涙
話も褒めて下さって光栄です!梨花さんの小説も素晴らしいと思いますよ!
リズ「当たり前だろ、お前はシリアスとギャクのワンパターンバカなんだし」
…もういいです、影から応援ありがとうございます(笑
頑張りますのでこれからもこの作品をよろしくお願いします!
それでは書きます!
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.183 )
- 日時: 2012/04/18 17:47
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「…なるほどな…【俺と繋がっているリズの心】と言う意味は理解した…そんな事聞いちまった以上、なおさらあの無自覚天然バカを急いで助けないとな」
「だな、今頃きっと苦しんで心の中では泣いてると思う…リズってよっぽどの事が無い限りずっと一人で背負い込んで弱音とか吐きそうに無いし、俺たちで吐かせてやるか!」
「「…うん、二人の言うとおりだと思う…」」
グラッセとムーンからリズの過去を—彼女の生き様を聞いた以上、なおさら助けない無いといけないなとアクセルは苦笑しながら立ち上がる。
同じくロクサスも今頃きっと苦しんで心の中では泣いていると思うと言いながら、リズってよっぽどの事が無きゃ弱音吐かないだろうし俺たちで吐かせてやるかと指をポキポキ鳴らし始める。
これにはグラッセとムーンは顔を見合わせ、二人の思っているそのとおりだぜと苦笑してしまった。
「…皆準備は良いか?今から俺の心と魔力の同調を高め、リズの心に話しかけ居場所を特定するぞ!」
「おうっ!いつでもOKだぜ?」
「俺も大丈夫」
「準備は万端だ—行け、グラッセ!」
「ああっ!!…光よ、俺に力をっ!!俺の思いに答え、リズの心と巡り合わせてくれっ!!!」
そしてグラッセが心と魔力の同調を高める魔法陣を自分の真下に書き、準備は良いかと聞くとムーン、ロクサス、アクセルの順で答えが返って来て、アクセルが行けと促がすと彼は魔法を発動させ、意識を—自分の心の中へと沈ませた。
「………ん………」
それから次の瞬間、彼は気が付くと暗闇の中で浮いているように思われるが実際下へと沈んでいた。
この感覚は間違いない、自分の心に優しい純粋な光の心が感じられると言う事は—リズの心の一部を自分の中に取り込む事が出来たようだ。
その成功した証拠に、見えてきた—目を閉じながらキーブレードを持ったリズが描かれており、その横に描かれている自分とムーンが映ったステンドガラスが
「…どうやら俺の心にリズの心を取り込む事は成功したようだな…実際アイツの心の方が強いからステンドガラスに影響したようだが…アイツどれだけ強い化物並みの心持ってるんだ…?(汗」
—化物並みの心の強さってどう言う意味よっ!全く失礼だなアンタはっ!!
「…失礼も何も紛れも無い事実だろ、やっと【本性の心】出たか—リズ」
—…本性の心って…聞こえ悪いんだけど…普通に【本音の心】とか【光の心】とか言ってくれるー?
それら一帯を見渡してグラッセがリズの心を取り込む事は成功したようだなとほっとすると、事実上彼女の方が心が強いのでそれがステンドガラスに影響を及ぼしたようだがとアイツはどれだけ強い化物並みの心を持っているんだと冷や汗を書きながら呟く。
するとその声に反論の声が聞こえて来て、紛れも無い事実だろとステンドガラスに—リズの心に向けて言い返す。
そうこのステンドガラスは彼女の心と言っても過言では無い、これこそが彼女の心に話しかけたり触れたり出来る手段であり、自分とリズを繋ぐ重要なステンドガラスだったのだ。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.184 )
- 日時: 2012/04/21 17:55
- 名前: 梨花 ◆e5oYBpFhj. (ID: Fas9i7dG)
リラさん!また来てしまいました!お邪魔のようだったらすいません!すぐにでも退散いたします!((ダダダダダダッ!
私の小説なんて、消しゴムのカスのような作品ですよ((ヘッ!
恵梨夢:認めるんだ
認めるよ?
樹里奈:作者にしては随分とあきらめが早い・・・
違うよ?元々薄っぺらい消しゴムのカスなような作品だから諦めるとか諦めないとかじゃないんだよ?元々駄作だから。
栞:だよね、だいたいギャグしかないくだらない小説だもんね。
そうそう…って事実だけど酷い。
奈々:リラさん!これからもこんな作者のために面白い小説書き続けてくださいね!!
世詩留:私たちは応援してますから!!
ていうか、皆ひどくネ?
恵梨夢:私たち魔法とか使えないけどリズちゃんのためにメガポーション持ってきたよ!!
それ、オロナミ○Cじゃ・・・・
恵梨夢:あ、マジだ
樹里奈:これじゃね?
恵梨夢:そうそう!これこれ!では置いときますね!
てかどうやって入手したの・・・
恵梨夢:見知らぬババァに貰った。
どう考えても怪しい飲み物ジャン?!
恵梨夢:なんて冗談^^
良かった・・・
樹里奈:なんか怪しい黒い方法で手に入れたんだよね^^
恵梨夢:うん^^
そっちの方がダメ———!!
恵梨夢:チッ
樹里奈:チッ
舌打ちすんじゃないよ・・・ではしょうがないからオロナミ○C置いときますね^^
ではさようなら!!
全員:お邪魔いたしました^^
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.185 )
- 日時: 2012/04/25 21:07
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
梨花さん
またまた来てくださってありがとうございます!
しかも恵梨夢ちゃんたちのコントも残してくださって…面白かったです(笑
リズ「…コントなのか?恵梨夢ちゃんたちの会話は…」
グラッセ「…さぁ?作者の勘違いじゃないのか?」
アンタたち酷いっ!!?
メガポーションの代わりに、怪しい黒い方法でオロナミ○Cの入手ありがとうございます(笑←
リズ「いやこれは大丈夫なのか?(滝汗」
グラッセ「…まぁ、名前隠してるから大丈夫だろ…それよりもコレ意外と美味いぞ?飲んでみろよ(差し出す」
リズ「ホントー?…ゴクゴク………美味い(感動」
…そこで間接キスしないで、見てるこっちが恥ずかしい…
おっと、話がずれてすみません!
それでは続きをどうぞ!!
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.186 )
- 日時: 2012/04/25 21:54
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「つーかそんな事はどうでもいい…単刀直入に言う、お前の居場所吐け」←
—痛たたっ!?ちょ、ステンドガラス踏みながら言うな!これは私の心その物なんだから、私自身にも痛みが走るんですけどっ!!?だから止めてーっ!!
「やなこった、止めて欲しければ…お前の居場所教えてろ、言えるよなー?言えないならずっと続けるぜー?(黒笑」←
何時までもこんな会話していてはキリが無いと思ったのか、グラッセはリズの心そのものであるステンドガラスを踏みつけながらお前の居場所吐けと脅迫する。
どうやらこのステンドガラスはリズの心そのものだから本人にも肉体的にダメージが行くようで、リズが痛いと叫びながら止めてと困惑した声で言うが寧ろグラッセは今までの恨みを晴らすかの如く笑顔で踏み続ける。
てかリズ、キミは一体今までグラッセに何をして来たんだと聞きたいが、空気を読まないと殺られる気がするし今はそれどころでは無いだろうと分かる。
リズとグラッセはお互い頑固者で中々自分の意思や意見を曲げたりしないが、今回は事情が事情なのでリズが素直に折れるしかないだろう。
—分かった!分かったから!私の居場所を教えるから、これ以上踏みつけるの止めろー!!地味に痛い&くすぐったいーっ!!
「なら、よし(爽やかな笑顔」
そしてリズが私の居場所を教えるから止めろと叫ぶと、今までに無いくらい爽やかな笑顔のグラッセが勝ち誇った笑みで踏み続けていた足を止めると恐らく涙目になっているであろう。
流石リズの保護者など言われるだけはある、この破壊神を扱うのは慣れているようだ。
—取り合えず私の心に触れてみてよ、そうすればちょっと私の闇の記憶が流れ込んじゃうかもしれないけど居場所が分かるから
「お前の心に?今触れてると思うけど…」
—それは表面上アンタと繋がっている部分だけ!内心では繋がってない部分の心が私の本当の心なの!心を具体化するからちょっと待ってろ
「何じゃそら、意味分からんわ………って、おっ」
それからすぐ本題に入り、リズが居場所を教えるためには私の心に触れなければならないと教えるともう触れてるんじゃないのかとグラッセは聞き返す。
どうやらそれは表面上グラッセと繋がっている部分だけなようで、内心では繋がっていない部分がリズの心であるらしい。
要するに彼女の心はグラッセ一人では制する事が出来ないほど強力であり未知だと言う事だが、普通の人なら分かるわけないだろうと言うのが本音である。
そんな事を考えていると先ら言っていた通り、心を具体化させたのかとても優しい光を放ち純粋とでも表現するべきか—そんな光がグラッセの前へと降りてくる。
これが俺が触れられなかった部分のリズの心、グラッセはそう考えると何故か切なくなり悲しそうな表情をするがすぐ振り切り親友の心へと手を伸ばした。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.187 )
- 日時: 2012/05/09 22:26
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
『—おらぁ!これで終わりだ!!』
自分が触れられなかった心に触れ、彼が最初に見たのは懐かしい姿で光と闇の狭間に存在する夕暮れの街—トワイライトタウンで任務を遂行していた10歳のリズであった。
そして今の一撃でハートレスは無に還り、宙へとピンク色のハートを浮かび上がらせたのを確認しリズはスターホワイトチェーンを光へ消す。
『よし…これで今日の任務完了っと!久しぶりの単独任務はうるさいのと任務の邪魔が居なくて集中出来るね』
どうやら今日は久しぶりの単独任務だったようで、汗を書きつつもうるさいのと任務の邪魔が居なくて集中出来ると若干仲間に対して酷いコメントをしていた。
ちなみに彼女の言っているうるさいのはアクセルで、任務の邪魔はデミックス辺りだろうとグラッセは幼い親友に相変わらず性格は変わってないなと苦笑する。
その時現在地である屋敷前の町外れの森の茂みがガサガサと揺れ、リズは何だと首を傾げるがすぐにそこから飛び出てくる闇の気配—ハートレスであるサーヴィランスとポイズンプラントの存在に気が付き瞬時に再びキーブレードを出すと
『—マジックアワーァ!!』
即座に光の柱を発生させ今より幼いせいで威力が申し分無いが、元々マジックアワーは広範囲に攻撃するのに最適な技だ、雑魚を葬るには良い技だとグラッセは感心するとリズは華麗に着地する。
『はぁ…びっくりした…教えて貰ったばっかりだから、余り威力出せなかったけど…父さんにこの技習ってて良かったー…ん?』
それからすぐ立ち上がりびっくりしたと言いつつ、まだ教えて貰ったばかりだから本来の威力は出せないが、瞬時の敵に対応できるマジックアワーを習得してて良かったと父の顔を思い浮かべ感謝をしていると—茂みの向こうに誰かが倒れているのを発見してしまった。
『………………』
これにはリズティクスト・ブラックノーバディ思考停止、普通目の前に誰かが倒れてたら驚くか焦るであろうが彼女の場合はどちらにも該当せずこうなる。
『—って、こんな事してる場合かぁぁぁ!!!アンタ大丈夫か!?しっかりしろぉ!!』
すぐに正気に戻り、倒れている人物—いや緑髪と青髪が混ざった自分と大して年齢が変わらない少女を揺さぶる(具合が悪い人を揺すってはいけません by作者&グラッセ)
しかし少女は辛そうに声を出すだけで、一向に目覚める気配が無い。
『…困ったなー…この子の傷、ハートレスに付けられたせいか意外と深いし…機関へ連れて行って治療すれば…間に合わないで死ぬか、そうなったら後味悪い…仕方ない、この幽霊屋敷で手当てするか—よいしょっと』
これには困惑し倒れている少女の傷を確認してみると、思いのほか深く放置してしまったら間違いなく出血死してしまう。
それを分かっていてリズも放置するほど鬼な人間(正式に言えばノーバディ)ではないので、機関へ連れて行って治療しようと考えたが移動している間に治療が間に合わなくなりそうなので少女を抱き抱えるとリズは幽霊屋敷の中へと足を踏み入れた。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.188 )
- 日時: 2012/05/09 23:07
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
『—癒しよ、ケアルガ』
『………………』
『これで出血が止まったわね…後は本人の回復力の問題か』
幽霊屋敷の中であるかつてナミネが使っていた白い部屋では、ベット代わりに白の机の上に倒れた緑髪と青髪が混ざった少女を乗せ回復魔法を唱えていたリズが居た。
するとみるみる傷が塞がっていき、完全に傷が閉じたのを確認し念には念をいれ包帯を巻きながら出血は止まったから後は本人の回復力の問題ねとリズは机の上から少女を下ろすとクローゼットの中から毛布を出す。
何故何も家具が無いハズのこの白い部屋にクローゼットがあるかって?答えは簡単です、リズが無断で部屋を自分の秘密基地に改造したからです。
『………ZZZ………』
『って、何時の間にか呻き声から寝息に変わって寝てるし………まぁ怪我人には睡眠が一番か、目覚めてから色々と聞かせてもらいましょうか』
そんな事をしていると、何時の間にか呻き声を上げていた少女の声は気持ち良さそうな寝息へと変わっており思わずツッコミを決めてしまう。
だが怪我人には睡眠が一番かとリズは苦笑し、目覚めてから色々と聞こうと彼女が目覚めるのを楽しそうに待ちながら見つめていた—
「…これがリズとファンタジアの出会いだったのか…そう言えばアイツ言ってたな、初めて会った時は思考停止したって…あの時全然意味が分からなかったけどこう言う出会いならそうなるのも無理ないな…(汗」
それをずっと見つめていたグラッセはこれがリズとファンタジアの出会いだったのかと、彼女がファンタジアと始めてあった時のエピソードを聞かせてくれた時を思い出す。
初めて会った時は思考停止した—その意味はこう言う意味だったのかと、この出会いならそうなるのも無理ないなと納得出来る記憶であった。
そして再び視界が変わると何故か自分の故郷であるディスティニーアイランドが見え、これにはえっとリズとファンタジアに関係あるのかとか考えるが
『…私が居なければ良かったんだ、私が居なければファンタジアは…』
【そうねぇ、貴方の存在なんて邪魔以外の何でもないわ—だからさっさと闇にその身を委ねなさいよ】
「リズ!それにアンチの方も!そう言えばリズの心に触れたのはリズの居場所を探るためだったのに…!クソ、流れ込んできた記憶に気を取られてた…!!」
砂浜の上で今にも倒れそうなほど憔悴しているリズと、その弱っている状態を利用しているアンチ・リズの姿が見えグラッセは本来の目的を思いだす。
何時の間に流れ込んで来ていた記憶に気を捕らわれすぎていたと自分の失態に呆れつつも、彼女の居場所が分かったので目付きを変えると
「—お前はディスティニーアイランドにいるんだな…教えてくれてありがとうリズ—今すぐ助けに行くから待ってろよっ!!」
—…待ってろよって、決闘でも仕掛けに来る勢いね—待ってるわよ
「…ああ」
リズはディスティニーアイランドに居る、その事実を自分も闇と戦ってる中教えてくれた事に感謝し、今すぐ助けに行くから待ってろよと言うと彼はもう一度魔法陣を描き元の世界へと戻った。
その時決闘でも仕掛けに来る勢いだねと—本来のリズらしい言葉を聞いて微笑みながら
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.189 )
- 日時: 2012/05/25 21:58
- 名前: リラ (ID: bSF/F1B1)
「…グラッセの奴、幾らリズの心に話しかけているとは言え遅過ぎないか?」
「ああ…確かにグラッセがリズの心に入り込んでからもう軽く一時間は経ってるしな…もしかしたらリズが侵入してきたグラッセの心に反応して引きずり込んだと同時に戦いをしかけたんじゃ…(冷や汗」
「…大いにありえるな…アイツ、昔一度そうやってグラッセを自分の心に引きずり込んで殺そうとした事あるし…(滝汗」
そしてグラッセがリズの心から離脱する前、取り残されていたムーンたちは仲間の帰りが余りにも遅い事に心配を覚えていた。
実を言うとグラッセがリズの心に入り込んでから一時間は経過している、リズの心に話しかける程度なら10分ぐらいで帰って来るだろうと自分たちは甘い判断をしていたとロクサスは思っていた。
それと同時にもしかしたらリズはいきなり侵入してきたグラッセの心に驚き、防衛反応が働き引きずり込んだと同時に戦いをしかけたのでは無いかと言う可能性も思いつき冷や汗をかいてしまう。
出来るなら自分の想像だけで終わって欲しいと思う、だがムーンはリズなら大いにありえると否定出来ずにロクサス以上に汗をかきながらその考えが当たってるかもしれないと認め物騒な事まで教えてくれた。
「そうか………—ん?ちょっと待て、今何つった?」
「は?大いにありえるなの所か?」
「違う!その後だその後!!」
「…グラッセを自分の心に引きずり込んで殺そうとした事あるしの所か?」
「それだ!何時みたいに聞き流しそうになったけど殺そうとしたって言い方は変だろ!リズとグラッセに一体何があったんだよ!?」
それをアクセルも聞いて納得しそうになったが—ふと気になった言葉があり、彼はムーンに今何と言ったと聞き返す。
それにムーンは大いにありえるなと言った所かと首を傾げ、違うその後だとツッコミを決める勢いで言うと、自分が気になった言葉である—グラッセを自分の心に引きずり込んで殺そうとしたと言う事かと聞かれ頷く。
何時もみたいに聞き流しそうになったが、あの何よりも親友や身内を大切にし何が何でも守ると言う意思を持つリズが、グラッセを殺しかけたと言う事実は余りにも信じられない物でその言い方は変だろと言い一体あの二人に何があったんだと聞くと彼は言いずらそうに表情を変えると
「…こればかりはお前たちでも言えない、言ったら…リズとグラッセが思い出し悲しんでしまうから、俺からは何も言えない…」
「ムーン…」
こればかりは俺から言える事ではない言ったらリズとグラッセが思い出し悲しんでしまうと、ムーンはアクセルの問いを拒絶する姿勢を現しているように後を振り向く。
その姿にかつての真実を拒絶していた自分を重ね、ロクサスが何ともいえない表情でムーンの名前を呼ぶと
「—リズティクスト——————ッ!!!!!」
「うわっ!!?」
「うおっ!!?」
「のわぁ!!?」
いきなりグラッセがリズの名前を呼びながら起き上がり、空気が重くなっていた三人は思わず驚き叫んでしまった。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.190 )
- 日時: 2012/05/25 22:31
- 名前: リラ (ID: bSF/F1B1)
「おっ…ムーンたちが居るって事は戻って来たのか」
「戻って来たのかじゃねぇよ!お前一時間ぐらい意識失ってたんだぞ!二度と戻ってこないんじゃないかって心配したわぁ!!」
「ホント戻って来れたのかの間違いだな、リズの心に取り込まれて喧嘩でもしてるんじゃないかって心配してたんだぞ」
驚いているムーンたちを他所に、グラッセは三人の姿を見ると戻って来たのかと呑気な事を言い思わず転びそうになる。
だがすぐ戻って来たのかじゃねぇよとムーンが怒りながら叫び、お前一時間ぐらい意識失ってたんだぞと、二度と戻ってこないんじゃないかって心配したわと若干口調が悪くなりながら涙目になる。
ムーンにとってリズとグラッセと言う親友の存在は、必要不可欠であり何よりも失いたくない家族同然な関係である。
その親友が中々目覚めずに下手すればリズの心に取り込まれる可能性だってあった、ムーンがここまで心配するのも無理ないなとロクサスは微笑みリズと喧嘩でもしてるんじゃないかって心配してたんだぞと言うとグラッセは苦笑し
「大丈夫、実際リズと喧嘩なんかしてみろよ…俺絶対戻って来れずにここに居ないから…多分完膚無きまでボコボコにされた後、狭間の世界とかに投げ出されて漂ってると思うぜ?」
「それもそうだな…」
「アハハッ!リズならやりかねないな、世界や次元の狭間とか関係無しに何処へでも投げ出すって」
実際リズなんかと喧嘩をしたらここに居るわけ無いと何だかとても説得力のある台詞を言われ、それもそうだなとムーンは同じく苦笑するとロクサスも笑ってしまった。
本当に貴方たちの親友や仲間に対する考えこそが失礼極まりない気がするのですがと、何処かからナレーションが聞こえてくるがそこは無視してアクセルが本題へ入る。
「無事に戻って来れたって事は分かったんだな?闇のエネルギーの力に飲み込まれたリズの居場所が」
「ああ…アイツは俺の故郷であり俺たちの始まりとも言える島の世界…ディスティニーアイランドにアンチ・リズと共にいる、急ぐぞ!!」
「「「おうっ!!」」」
リズの居場所—それは自分の故郷であり、自分たちの全ての始まりとも言える島の世界ディスティニーアイランドにアンチの方と共に居ると言う事を告げると三人は頷き急いで運命の島へと闇の回廊を開こうとしたら
「待って、グラ兄!ムン兄!」
「レイ…?」
「レイシャ、どうかしたか?俺たち急いでリズを助けに行かなきゃいけないんだが…」
突然虚ろなる旋律の空間の方向から先ら父親に謝りに言ったはずのリズの弟、レイシャが走って来てムーンは少年の登場に驚きグラッセが早いリズを助けに行きたい気持ちを抑えどうかしたのかと聞くと
「分かってる…リズ姉ちゃんを助けに行くんだろ!?今度は足手まといにならないから…俺も連れて行ってくれよっ!!」
「なっ!?」
自分も姉を助けたいから連れて行ってくれと無茶を言われ、グラッセは絶句した…
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.191 )
- 日時: 2012/05/28 23:08
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
「だ、ダメだ!幾らリズを助けたいからって危険過ぎる!今のアイツは正気じゃない…下手すれば殺される可能性だってあるんだ!そんな所へお前を連れてなんか行ける訳無いだろ!」
「グラ兄が俺を心配してくれているのは分かるよ…でも俺だってリズ姉ちゃんのために何かしたいんだ!何時も俺ばっかり守られたり助けられてばかりだから!!」
しかしすぐグラッセはダメだと否定し、幾ら姉であるリズを助けたいからって危険過ぎると首を横に振る。
今の闇のエネルギーの影響を受けたリズは正気を失っており、下手すれば殺される可能性だってあるのだ、そんな所にレイシャを連れてはいけない。
だがレイシャもレイシャでグラッセが自分を心配してくれているのは分かっているが、それでもリズのために何かをしたいと自分ばっかり守られて助けられてばかりだからと意見を譲らない。
このままでは埒が明かないと、ムーンが密かにため息をはくと仕方なく助け舟を出す。
「—俺は別にレイシャの同行は構わないぞ?グラッセもレイシャの好きなようにさせてやれよ」
「なっ、ムーンッ!!?」
「やったぁ!流石ムン兄♪話が分かる!!」
自分は別にレイシャの同行を許可しても構わない—その台詞に、グラッセは驚愕しレイシャは両手を万歳しながらムーンに感謝し話が分かると喜ぶ。
もちろんそれは仲間であるロクサスとアクセルも同じで、まさかパーティ内で一番頑固者であるムーンが同行の許可を出すとは思わなかったと珍しい光景に目を見開いている。
ここでこのパーティ内での常識・ムーンが何かを言い出したらその時点で止める事を諦めろ by一同
「…はぁ…分かったよ、レイシャ、お前の同行を許可する…だけどそのかわり無茶だけはするな」
「はーい!」
なのでムーンがそう言うのなら仕方ないとグラッセは諦めたのか、はぁ…と何処か真っ青になりながら仕方なくレイシャの同行を承諾した。
それに元気に返事をする堕天使の弟を見て、果てしなく不安だと感じたのは恐らく気のせいではない。
「それからムーン…レイシャの同行を許可した以上、ちゃんと怪我とかしないように見張ってろよ…もしアイツの身になんかあったら、俺たち…間違いなく、いや確実にリズとロクサスさんとナミネさん…ブラックノーバディ一族に殺されるからな」
「…おう…(滝汗」
そして闇の回廊を開いたと同時に、グラッセがムーンに対しレイシャの同行を許した以上ちゃんと見張っとけよと釘を刺していたのは言うまでも無い。
理由は上記で言ったとおり、レイシャに何かあったら確実に命が無いから←物騒
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.192 )
- 日時: 2012/05/31 22:17
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
『—いい加減認めて楽になっちゃいなよ、リズティクスト・ブラックノーバディ…アンタは友達であるファンタジアを殺した偽善者だってねぇ!!』
「…うぅ…っ!!」
そしてディスティニーアイランドに居る噂のリズはと言うと、ソラたちが何時も遊んでいる島のパオプの木の場所に居てアンチ・リズに追い詰められていた。
身体の支配権は本物のリズが辛うじて持っているようだが、アンチ・リズはその辛うじて保っている心を抉るかのようにファンタジアを殺した事を言い必死に弱音を吐く事を堪える。
『全くしぶといねぇ…友達を殺した事から逃げてるくせに、アンタちょっと前に親友であるあの赤い髪の少年に最低って言ってたけど…今のアンタの方が最低よ!!罪を認めて私に身体を寄越しなさい…』
「ぜ、絶対嫌…ッ!確かに私は貴女の言うとおり、偽善者だしグラッセ以上に最低なのは認めるよ…でも貴女なんかに私の身体は渡さない…!』
それをアンチ・リズはしぶといと呆れたように言い、友達を殺した事実から逃げてるくせに、過去に親友であるグラッセに対して最低だと罵った事を今のアンタの方が最低なのに何を言ってると言わんばかりの勢いで責めて来て身体の主導権を寄越せと促がす。
もちろんそんな風に言って来るのは想定内だと言うか、想像していたので確かに自分はアンチ・リズの言うとおりの人物だが貴女なんかに私の身体は渡さないと意思表示をすると
『—何言ってるの?アンタが私に身体を寄越さないとかそんな事を言う権利があるとでも思ってたの?馬鹿馬鹿しいにも程があるわねぇ』
「—ッ!!」
急激にアンチ・リズの声が低くなり何だか冷めたような感じになると、身体中に冷や汗を書くほどの気持ち悪さがリズを襲った。
それと同時に先らまでの晴天が一変し、ディスティニーアイランドがかつてソラたちが旅立った時と同じく嵐のような天気になる。
突然すぎる天候の変化にリズは驚きを隠せずに居ると、前方に闇のエネルギーと似た…いや同じだと言うべき力がリズの中から溢れ出す。
そこに現れた物とは—
「…グラッセ…ムーン…」
『やはりお前にはそう言う絶望に歪んでいるような顔が似合うぜ?リズティクスト』
『ホントお似合いだぜ…その滑稽過ぎる姿と言い、人殺しには一番良い末路じゃないか』
「あ、あぁ…!わ、私は…!!」
色は違うが姿は同じと言っても過言では無い黒いグラッセとムーンで、この二人の登場にはリズも怯えたような顔で親友の名前を呼ぶ。
すると二人はリズを軽蔑の眼差しで見つめながら、絶望に歪んでいる顔が似合うだの人殺しだの罵る。
これにはリズも真っ青になり、言葉にならない声を上げ地面へと崩れ落ちると
『『お前なんか存在しなきゃ良かったんだ、そうすればファンタジアは死ななかったのに…まだ生きれたのにッ!!!』』
「い、嫌ぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
自分さえ存在しなければファンタジアは死ななかった、まだ生きれていた—そう二人に言われリズは痛々しい悲鳴を上げ闇に包まれた。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.193 )
- 日時: 2012/06/07 22:53
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
—私が居なければファンタジアはもっと生きていられた、そして死ななかったはずだ、そんなの分かってる、分かってるよ…
「…この声…リズ、か…?」
「ぐ、グラッセ、どうしたんだ!?いきなり涙を流して…!!」
「は?俺…別に泣いてなんか…あれ?」
「取り合えずお前がまず落ち着けロクサス、グラッセの奴どうやら自分に何が起きたのか気付いて無いと言うか理解出来てないようだからな…グラッセ、お前何で泣いてるんだ?」
リズが闇に飲み込まれ包まれていた時、グラッセたちは闇の回廊内を移動していた。
そして突然親友の声が聞こえたような気がして、グラッセが思わず立ち止まりながらこの声はリズかとぼそっと呟くとこちらを振り向いたロクサスが何故か慌てながら駆け寄って来て、どうしたんだいきなり涙を流してと言って来た。
これには何も事態を理解出来ていないグラッセは、別に泣いてなんかないぞと言おうとしたが—ふと自分の顔に違和感を覚える。
それと同時にアクセルがロクサスを落ち着かせつつ、グラッセの名前を呼び何で泣いてるんだと聞いた事により、ようやく自分が泣いている事に気が付く。
別に俺自身悲しい事があった訳でもないし涙を流す理由など無い、涙が出た原因が思い付くとすれば—
「…アイツが、リズが心の中で泣いてるんだ…ファンタジアを殺してしまった事や守れなかった事を自分の力の無さや不甲斐無さを悔やみ続けて…」
「それが今回、闇のエネルギーに包まれたと言うか呼び寄せた原因だろうな…心が強い者ほど負の心も強くなるか…皮肉だよ、こんな形でリズの心の強さを改めて実感するなんて…悲し過ぎる」
「「「「確かに…悲し過ぎるな」」」」
今頃暴走しているリズの心が泣いている事だけである、友達であるファンタジアを殺す事でしか救ってあげられなかった事、何が何でも守ろうと思っていた大切な存在を守れなかった事、自分の力の無さ、不甲斐無さなど、一変に圧し掛かってきた問題と言う名の絶望に押し潰されながら
その思いが今回闇のエネルギーを呼び寄せる事になろうとは、心が強い者ほど負の心も強くなると言う皮肉な結果を生んでしまった。
こんな形でリズの心の強さを改めて実感するほど悲し過ぎる事は無い、思わずそう言ったムーンに全員が同意を示す。
「…リズ姉ちゃん、大丈夫だよな?グラ兄…」
「当たり前だろ?お前の姉ちゃんはどんな苦難にも立ち向かう最強の姉ちゃんじゃ無かったのか?弟であるお前が姉を信じないでどうするんだよ?」
「そう…だよな、俺がリズ姉ちゃんの無事を信じないでどうするんだって話だよな、急ごうグラ兄!」
「ああ、って言ってる傍から出口が見えてきた…皆準備は良いな?」
「「「「おうっ!!!」」」」
そんな事を考えれば考えるほど心配になって来たのか、レイシャはグラッセを見つめながらリズ姉ちゃん大丈夫だよなと聞いて来る。
お前が姉を信じないでどうするんだよと言うと、不安が少し拭えたのか笑顔を見せ急ごうとレイシャが言いグラッセも頷くと出口が見えてきて、ここを出れば恐らく戦いが始まるだろうから全員に準備は良いなと聞くと頷いたので、グラッセたちは闇の回廊を出てディスティニーアイランドへ降り立った瞬間
「なぁ…!?こ、これがあのディスティニーアイランドか…!?」
かつての故郷の姿は無く、闇によって変貌したディスティニーアイランドだった。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.194 )
- 日時: 2012/06/29 18:05
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
「これがあの美しい海と島の世界であるディスティニーアイランドか…随分と酷い有様だな」
「いやムン兄、貴方の方が何でこんな状況なのに随分とマイペースと言うか冷静沈着で居られますね…!?」
「騒いだってこの状況を何とか出来る訳じゃ無いんだし当然だろ?大体こんな時だからこそ冷静で居ないと焦って状況を見失うぞ—分かってるなグラッセ?」
自分の故郷である運命の島—ディスティニーアイランドの変貌に驚いているグラッセを無視し、ここで冷静沈着さを解放したムーンがこれがあの美しい海と島の世界かと腕を組みながら酷い有様だと呟く。
これにはレイシャも思わずツッコミモード(?)になり、貴方の方がこんな状況で随分とマイペースと言うか冷静沈着で居られますねと若干敬語混じりに言うと騒いだってこの状況を何とか出来る訳じゃ無いし当然だろと返される。
それからすぐ大体こんな時だからこそ冷静で居ないと焦って状況を見失うぞと、グラッセを名指ししながら分かってるなと聞くと彼は頷いた。
「…分かってる、ムーンの言うとおりだ…俺危うく今の状況を見失う所だったよ…ありがとう—行くぞ、リズを探しに」
「(いやいや、この状況で焦らずに見失わない方がおかしいと思うのですが!?ムン兄って実は極悪非道の冷酷な性格ですか!!?)」
「(あれはムーンなりの優しさなんだよ、何だかんだいってあの二人はお互いを信用しあっている立派な親友だよ)」
「(…そうなのかな…?ロクサスやアクセルみたいにお互いを信用しあっているのが分かるならいいけど…俺にはあの二人が親友には見えないよ…)」
ムーンがそう言ってくれなければ自分は絶対状況を見失い焦っている所であった、だからありがとうと言いつつ行くぞリズを探しにと言うと蒼き海を象徴しているかのようなキーブレード—アクアレインダストを構え歩き出す。
このやり取りを無言で見つめていたレイシャはまたツッコミを決め、ロクサスを方を見ると小声でムン兄って実は極悪非道の冷酷な性格ですかと聞く。
確かに今のやり取りだけを見ていればそう思うのは無理も無い、だが仲間であるロクサスは知っていた—あれはムーンなりの優しさだと
だからこそ何だかんだいってあの二人はお互いを信用しあっている親友だと断言するが、レイシャはロクサスやアクセルのように信用しあっているのが分かるのならいいけど俺にはあの二人が親友に見えないと悩んでいたら—
—…逃げて、グラッ…セ…ムー…ン…ロク…サ、ス……赤…ウニ…レイ…この…まま…だと、私は…貴方…たち…を…
「—…リズ!?」
「今…リズ姉ちゃんの声がした…?」
「ああ…聞こえた、アイツの居場所が、アイツ何でか逃げてって言ってたけど…その時ディスティニーアイランドの島の方から闇の中心のような力を感じたんだ…恐らくアイツはあそこに居るんだ!!」
突然途切れ途切れにだがリズの声が聞こえ、ここに居る全員の名前を呼んだかと思いきや逃げてと言いこのままだと私は貴方たちをの所で声は途絶える。
いきなりの事で驚きつつもアクセルが少女の名前を呼ぶと、レイシャもリズ姉ちゃんの声がしたと疑問形で呟きグラッセも聞こえたと言うと今の声で闇の発生源である中心の力を感じ一向はディスティニーアイランドの島へと駆け出した。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.195 )
- 日時: 2012/07/01 00:02
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
—生きている限り、誰だって過ちを犯しては二度と胸の中に残り消せない罪を背負い前を向いて生きていく。
昔そんな事をナミネ母さんから聞いたような気がするけど、私の場合はそれ以前の問題だと思う…いやそれ以前の問題なんだ。
『ウフフ…!ようやく身体の主導権を手に入れたぞ…全く腹が立つほどしぶとい女だったわ…』
「…………………」
だからこそこの黒い私…アンチ・リズが、卑怯にも闇の力でグラッセとムーンを具体化させた時点で反撃する余裕も気力も無かった。
彼らが言っていた事は全てが正しかったと言う理由もあるが、何よりも一番大切な存在であり大好きな親友に、冷酷な言葉と残酷な事実を突きつけられた事が少女の心を不安定な状態にさせていた。
「—居たぞ!あの俺たちがたまに夕日を眺めるパオプの実がなる木の所だ!!」
「見つけた…!リズ——————ッ!!!」
そんな時に丁度辿り着いたのかボート乗り場から真っ先に降りたムーンがリズの姿を発見し、その方角をグラッセが見ると見つけたと言い少女の名前を呼ぶが時は既に遅かった。
『—あら、私を見つける事は出来た様だけど…残念だったわね、私の体の中にもう貴方たちが知っている【リズ】は居ないわよ?この私が身体を完全に乗っ取らせて貰ったから」
「私の身体って…お前アンチ・リズか…!!」
「しかも私の身体の中には俺たちの知っているリズはもう居ないと来ましたか…かなり厄介な事態になっているようだが…何が何でも俺たちが知っているあのバカを引きずり出させてもらうぜ」
「今回はアクセルに同感、リズ姉ちゃんの身体をこんな奴に好き放題にさせて溜まるかよっ!!」
突然座り込んでいたリズが立ち上がったと思ったら—それは闇を纏い、リズの身体の主導権を完全に乗っ取ったアンチ・リズであった。
これにはムーンも一瞬驚きっつうアンチ・リズだと分かると存在しなかった世界の医務室での出来事を思い出し、今度は何をする気だと警戒しながら下がる。
それに便乗してアクセルが先らのアンチ・リズの発言—私の身体の中には自分たちの知っているリズはもう居ないと言う言葉に、顔を歪めながらかなり厄介な事態になって居るようだが、何が何でも俺たちが知っているあのバカを引きずり出させてもらうとチャクラムを構えながら言い切る。
珍しく積極的なアクセルにレイシャも賛同し今回はアクセルに同感だと言うと、キーブレード—サンセットブリーズを構え自分が出せる限りの闇をコントロールしながら自分の武器に纏わせ—再びアンチ・リズとの再戦が幕を開けた。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.196 )
- 日時: 2012/07/11 18:21
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
『—生まれ落ちし光と闇と呼ばれる称号の由来…見せてあげるわっ!!』
「燃えろ、ファイガッ!!」
「浮けッ!!ゼログラビガンッ!!!」
宙に浮かび闇の柱を出したアンチ・リズが、ⅩⅢ機関員として呼ばれているもう1つの名—生まれ落ちし光と闇と呼ばれる称号の由来を見せてあげるわと言った瞬間に戦いは始まった。
最初に動いたのはアクセルとムーンで、炎の上級魔法と重力魔法の最強魔法を唱えまずはアンチ・リズの動きを封じようとでも思ったのだろう。
だが彼らは1つ重大な事に気が付いていなかった、アンチ・リズが乗っ取った身体の人物の本来の強さを
『こんな攻撃で私を止めるつもりかしら!?』
「えぇ——————ッ!!!!!?」
「さ、最強重力魔法と炎の上級魔法をキーブレード1つで受け止めやがったぁ!!?」
そうアンチ・リズが乗っ取った身体は、普段喧嘩上等・暴力賛成をモットーとしている滅茶苦茶な強さと逞しさを誇るあのリズティクスト・ブラックノーバディ氏の身体である。
アクセルとムーンの本気の攻撃を光のキーブレード、スターホワイトチェーンで簡単に受け止めてしまい、思わずレイシャとグラッセが最強重力魔法と炎の上級魔法をキーブレード1つで受け止めやがったと叫ぶ。
だがアクセルたちの攻撃はこれで終わりではない、後でアンチ・リズと同じく宙に浮かび上がり光の力を最大限に高めているロクサスが居たからだ。
「ロクサス、行けるかっ!!?」
「ああ…行ける!!喰らえスポットビームッ!!!!!」
恐らく彼らの攻撃は力を溜めているロクサスを守る事を兼ねての物だったのだろう、だからこそ親友の元へ戻ったアクセルが行けるかと聞くと彼は頷き上空に配置したノーバディマークからビームの柱をアンチ・リズへと放った。
『—言ったでしょ?生まれ落ちし光と闇と呼ばれる称号の由来…見せてあげるわってね、今度はこちらの番よ…闇の風よ、渦となり竜巻の力を…』
「ッ!!マズい!お前ら伏せろぉ!!!」
「この力は…!ヤバいっ!!!」
だがアンチ・リズはその攻撃でも焦る素振りを見せず、寧ろ余裕そうな表情で微笑みながら今度はこちらの番と言うと呪文を唱え始める。
するとこの辺り全体に禍々しい闇と風の力が溢れ、それに気付いたグラッセとアクセルが叫ぶが時既に遅し
『—吹き飛び、ぶっ飛びなさい…ダークトルネド』
「「「う、うわぁぁぁぁぁぁ——————ッ!!!!!」」」
「「ぐあああああああっ!!!!!?」」
闇の力も混ざった特大級の風の竜巻—ダークトルネドが炸裂し、5人は吹き飛ばされた。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.197 )
- 日時: 2012/07/17 23:15
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
「ゼェ…ゼェ…む、ムーン…レイシャ…大丈夫か…!?」
闇と風の力が合わさった最大級の風の竜巻であるダークトルネドを思いっきり受け吹き飛ばされたが、この強力な闇属性の技を受けたら一発で終わると瞬時に判断したグラッセはトランスモードを解放し辛うじて意識を保っていた。
しかし実際身体に受けたダメージは大きく、少しでも気を抜けば身体中に激痛が走り今にも気絶出来そうだとさえも思う。
いっその事気絶した方が楽なんじゃと考える人も居るであろうが、優し過ぎるグラッセは横で倒れている親友と仲間のがいては容態が心配なので倒れてなんかいられないのだった(それにリズも助けなきゃいけないし)
だから彼らの名前を呼び大丈夫かと聞くと、ムーンが呻き声を上げ顔色を真っ青にして起き上がる。
「ぐぅ…!!な、何とかな…正直立ってるのがやっとだぜ…」
「こ、これがリズ姉ちゃんの実力…同じ闇属性の技でこんなにダメージを負うなんて…!!」
何時もの自分なら余裕そうにこれぐらいどうって事ないだろと言いたい所だが、生憎立っているのがやっとなのでムーンは真っ青な顔で正直に本音を口にする。
レイシャもレイシャでこれがリズ姉ちゃんの実力と今にも意識が飛びそうで倒れそうな顔で、立ち上がる事さえも出来ないのか同じく闇属性の技でこんなにダメージを負うなんてと悔しそうに呟く。
この二人の様子を見てグラッセは、レイシャは満身創痍で話すのがやっとな状況でムーンは何とか戦える状況かと判断する。
「二人ともほぼ限界か…アクセルッ!ロクサスは大丈夫かッ!?」
「駄目だ、完全に気を失っている…と言うか状態異常になってて顔色が紫色になりかけてる…これはヤバいぞ!!」
こっちの二人はほぼ限界、違う方向へ飛ばされアクセルたちの方を見てみるとアクセルは顔色を紫色にし気を失っているロクサスを横にしており状態異常に掛かってると叫んで来た。
「紫色って…状態異常にかかると誰でもそうなるんですけど———ッ!!?せめてもう少し何の状態異常か分かりやすい特徴を言え——————ッ!!!!!」
「分かりやすい特徴!?そう言えば…何か気を失う前に、身体が重いって言ってたぞっ!!!」
「それで分かったぁ!!ロクサスの奴、恐らくグラビデと同じ効果受けて【加重状態】になってるんだ——————ッ!!!!!」
もちろん顔色が紫色だけでは何の状態異常か判断できず、アクセルにもう少し分かりやすい特徴を言えと叫び返すと、気を失う前に身体が重いって言ってたと再び返され、それでロクサスは【加重状態】と言う状態異常だと気付き教える。
【加重状態】とは身体が重く思い通りに動かなくなる状態異常だ、このままの状態で戦い続けると確実に全滅だとグラッセは焦り始めていた。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.198 )
- 日時: 2012/07/19 21:34
- 名前: ムース (ID: 8ENiVmB9)
はじめまして、ムースと言います。
私も、ここでKHの小説を書いています。題名は、キングダムハーツ〜輝きの中の闇〜 です。よかったら読んでください。
「こんな奴の駄作文なんて読まなくていいですよ〜。あっ、申し遅れましたが、こいつの小説の主人公のリヤンです。」←けっこう律儀だなぁ(けっこうだとぉ 黒笑&殴byリヤン)
ひどっ!!いや、確かに駄作文だってことは認めるけどさ…自分のキャラに駄作文って言われるとか…覚えとけよ〜(黒笑
「うわ、真っ黒だ〜!逃げろー!!……………………な〜んちゃって」
えっ…
「ゼログラビガ♪バルーンガ♪タイムボム♪サンダガ×10♪ブリザガ×10♪ファイガ×10♪エアロガ×10♪スパークガ×10♪で死ねぇ♪」
なっ、なぜに音符!?
ドォォォォォォォォォォォォォォォン
ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ…
「あ〜あ、ここで暴れんなよ…あと、ムースうるさい!…おっと、俺はルナと言います。以後お見知りおきを」
「ホント、ホント、ルナに同感…あ、俺はアルって言います。仲良くしてください」
「ルナ、アル、リヤン…いつまでもここにいる訳にはいかないから、ムース連れて帰ろう……あわわ、ぼ、僕は、シエルって言います。よ、よよ、よろしくお願いします。」
「「「緊張しすぎ」」」
「それでは、こいつを連れて帰りますので、お騒がせしましたー!!」
本当に長文失礼しました。後、本当に、本当に、面白いです。また、コメをさせてください。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.199 )
- 日時: 2012/07/21 13:00
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
ムースさん
初めまして!コメントありがとうございますっ!!
ムースさんもKH小説書いていらっしゃるんですか!…って、言っても実をいうと前から読んでいましたがね(笑
リズ「マジか!?」
うん、何となくだけと家の子に少し境遇が似てるし何よりもムーンとルナ君がとても共通点があってね
リヤンちゃん、ムースさんの小説は駄目文じゃありませんよ!!私なんかよりとても素晴らしい作品ですから!!
リズ「…それ、威張って言う事じゃないよね…そしてとうとう自分でも駄目文と認めたか(呆」
悪かったですね!!(涙
あ、見苦しい所を見せてすみません!
リヤンちゃん凄い暴れっぷりですね…まるでトランスをしたグラッセみたいだ←
グラッセ「俺だってあそこまでやられねぇよっ!!つかあそこまでやるって言ったらリズだろっ!!?」←失礼
リズ「…へぇ〜、グラッセってば私の事そんな風に思ってたんだ♪(超絶黒笑&指ポキポキ」
グラッセ「エ、イ、イヤ…!今のは言葉の綾と言うか…!!て、てかリズさん…貴女の身体中から光と闇の力が溢れ出ているのは気のせいですか…!!?(滝汗」
リズ「残念ながら気のせいじゃないよ〜♪と言う事で…グラッセ♪覚悟決めてやられやがれぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」
グラッセ「ご、ごめんなさい!!それだけは勘弁願います——————ッ!!!!!(泣きながら逃亡」
リズ「逃がすかぁぁぁぁぁぁっ!!!!!(そう言うとグラッセをおいかけて消える」
…賑やかな、リズたちの代理になりますが…ルナ君にアル君にシエル君も頑張ってくださいね!!
それでは、続き書きます!!
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.200 )
- 日時: 2012/07/21 15:14
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
『—あら、結構飛ばされたのね…ダークトルネドのダメージも予想以上にあるようだし、我ながら素晴らしい効果だったわ♪』
「ッ!!」
「アンチ・リズ…!お前ぇぇぇぇぇぇっ!!!」
そんな風に焦っているグラッセの心情を読んだのか、ダークトルネドで自分たちをここまで飛ばした張本人であるアンチ・リズがゆっくりと歩いて来てそう告げると、グラッセはマズいとキーブレードを構えようとしたが—アクセルが先にチャクラムを構えアンチ・リズを睨み付けながら悔しそうに名を呼び駆け出す。
姿は自分たちが知っている強引で喧嘩っぱやくて無茶ばかりするが、人を思いやる優しさを持つリズと言う大切な仲間であり友達な人物なのに
中身はアンチ・リズと言う自分たちを苦しめている闇そのものだ、姿はリズそのものなのに中身は違うと言うそれがアクセルを余計苦しめ戦おうとする意思を剥ぎ取る。
「(コイツは俺が知っているリズじゃない、コイツはアンチ・リズなんだ…!!コイツを倒さないと全滅する!!迷う必要なんかねぇ…迷う必要なんか無いんだ!!)」
でも戦わなければここにいる仲間全員が倒されてしまう、だからこそコイツは俺が知っているリズじゃないとアクセルはかつて自分が暗殺者として仲間を余裕そうに手にかけていたようにリズにチャクラムを投げ迷う必要なんか無いんだと心の中で叫ぶが
—赤ウニ、アンタは一人なんかじゃないんだよ?ロクサスやシオンと言う親友も居るし…私やグラッセやムーンだって居るんだよ?だから…少しは仲間であり友達の私たちを信じてよ
—ふざけんな——————ッ!!!!!アンタの覚悟はその程度の物だったのかよ!?違うだろ!!アンタ言ったわよね、何が何でも諦めないって…なのにもう諦めてどうすんのよっ!?諦めるな!!現実から逃げるな!!その辛い思いや悲しい思いも受け止め取り込んで進めよっ!!それが…アクセル、お前の覚悟なんだろっ!!?
—流石ツッコミ担当ね♪…えー、好きでなったんじゃないって?才能あるのにー…普通そんな才能無くても生きていける?正論で返さないでよ、面白くない…
—確かに全て背負って生きていなきゃいけないけど…そう言うのも悪くないよ、生きる希望が無いよりはね…私だって正直不安だけどさ、皆がいれば平気だよ!心が繋がっているんだし
—心が砕かれるってどんな気分かって?そりゃあ…何か抉られた感じ?上手く説明出来ないけど…凄く苦しくて痛くて悲しかったのは覚えてる、何時も一人って感じで温もりが無かった…でも皆が助けてくれるって信じてたから乗り越えられたよ
—私は昔…涙を流せなかったというか泣けなかった、ノーバディの子供として生れ落ちたのが原因だと推測されてたけどね、実際違ってたんだ…弟であるレイシャは普通に泣けてたし…私の場合ずっと無理やり心の感情を抑え続けていた事が原因だったんだって、我ながらマヌケな理由で笑えたわ
「クソ…ッ!!何でこんな時に限ってアイツが機関に入ってからの思い出を思い出しちまうんだよ…ッ!!」
『…貴方確かアクセルとか言ったかしら?さっきから思ってたけど…随分と歪んだというか悲しそうな顔で戦っているわね…そう言う表情—見ててとても楽しいわ!!私が好きなその絶望している顔…もっと見せて頂戴ッ!!』
「畜生——————ッ!!!!!」
そう思うたびに—リズと出会ってからの機関での思い出や話した事などを思い出してしまい、顔を歪めているとアンチ・リズは貴方確かアクセルとか言ったかしらと言って来たと思いきや随分と歪んだというか悲しそうな顔で戦っていると何故そんな表情をするのか不可解だと言わんばかりに首を傾げてくる。
だが次の瞬間すぐにそう言う表情は見ててとても楽しいと残酷な言葉を突きつけ、私が好きなその絶望している顔をもっと見せて頂戴とさえも言って来た。
もうアンチ・リズに自分たちの思いは届かない、仲間と戦う事はこんなにも苦しくて辛い物だったのかと言う余りにも残酷な運命にアクセルは畜生と叫びもう一度チャクラムを投げつけようとしたら—
「—癒しよっ!!!!!」
突然そんな声が響いたと思いきやアクセルの頭上に、淡い緑色の花が咲きケアルガが発動する。
怪我が完治した事で身体が軽くなり驚きながら後を見ると、案の定倒れていたハズのレイシャとロクサスがムーンの手を駆りながら立ち上がっていた。
『な、何でアンタたちが立っているの!?』
「あれだけ時間稼ぎしてもらえば皆の体力を回復する事だって簡単さ、助かったぜアクセル」
これにはアンチ・リズも驚き信じられないと言わんばかりに叫ぶと、全員の回復が終わったのかあれだけ時間稼ぎしてもらえば皆の体力を回復する事だって簡単さとエーテルを飲み魔力を回復させたグラッセが立ちはだかる。
その表情は先ほどとは違い焦っている表情は無く、寧ろ何か決意したような感じだった。
「…これ以上お前に誰かを傷付けさせはしない、だからリズにこの思い…届けぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」
「いい加減…目覚ましやがれリズ——————ッ!!!!!」
その決意した思いをリズに届かせ目を覚まさせるとグラッセとムーンは叫び、二人はもう一度アンチ・リズに駆け出した—
そしてその思いはアンチ・リズの中に眠る、本来の優しい少女の心に届く。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.201 )
- 日時: 2012/07/25 17:31
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
『目を覚ませですって…?何を言ってるのかしら…!さっきも言ったでしょ!私の身体の中にもう貴方たちが知っている【リズ】は居ないって………うっ!!?』
「…止めて、もう…これ以上は止めて!これ以上…私の、大切な人たち…弟や親友…そして仲間を傷付けないで、アンチ・リズ…!!」
『なっ!何でアンタが…!!アンタはさっき私が放ったグラッセとムーンとか言う奴の幻影により心は闇に沈んでいるはずでしょ…!?』
もちろんアンチ・リズはそんな二人の態度を馬鹿にし、さっきも言ったでしょともう貴方たちが知っている【リズ】は居ないと言いかけるがその瞬間—身体から微かに光が現れ身体の制御が上手く出来なくなる。
突然の事態に驚きつつも乗っ取ったハズの身体から光を感じる事は、闇そのものであるアンチ・リズにとっては辛い物であり何でと焦って居るとまた予想外の事が起こる。
何と完全に乗っ取ったはずのこの身体の本来の持ち主である少女の心の声が聞こえて来て、これ以上私の大切な人たちである弟や親友そして仲間を傷付けないでと強い意志にアンチ・リズは余計理解出来ず困惑する。
確かにこの少女の身体は私が完全に掌握したはずなのに、何で心が闇に沈んでいるアンタが居ると—今の状況が余程信じられないのかそれとも焦っているのかは分からないがアンチ・リズは再び本当に目を覚ました【リズ】に問い詰めた。
「…確かに私の心は貴女の言うとおり、闇の中に沈んだわ」
『な、なら、何故闇の中へと消えたお前はそこに居るっ!!?』
「…私は闇の中へ沈んだだけで消えたんじゃない、闇の中はあくまでも心を捕らえるだけで人の心を完全に消し去る事なんて出来ないんだ…闇にそんな力は無いのよアンチ・リズ」
だからこそ【リズ】は確かに私の心は貴女の言うとおり闇の中に沈んだと認めると、アンチ・リズはなおさら分からないのか何故闇の中へと消えたお前はそこに居ると混乱状態で叫んで来た。
その答えは単純である、アンチ・リズは闇に付いて勘違いをしているからだ。
私は闇の中へと沈んだだけで消えた訳じゃない、闇の中はあくまでも心を捕らえるだけで人の心を完全に消し去る事なんて出来ないんだと全てを悟ったかのようにリズは悲しそうに語る。
そして闇にそんな力は無いのよアンチ・リズと—諭すように告げると、そんな事実を現実を認めたくないのかアンチ・リズは歯軋りをしていて
『認めない!こんな素晴らしい力が…こんな素晴らしい力である闇に心を奪う術が…人の心を奪い取る力が無いなんて私は認めないっ!!!!!』
「うあっ!!」
「うわっ!」
「ぎゃっ!?」
「ぐあっ!?」
「うおっ!?」
「ああっ!」
認めない、まるで自分以外の全てを否定するかのようにアンチ・リズは癇癪を起こしたと思いきや、闇の衝撃波を生み出し【リズ】、グラッセ、ムーン、レイシャ、アクセル、ロクサスの順に闇を解き放った。
【リズ】に攻撃をすると言う事は自分自身にも攻撃をする事同然なのに、今のアンチ・リズはそれすら冷静に判断出来なくなっている。
敵がここまで錯乱し暴走している中、申し訳無いとグラッセの良心が痛むが今こそが【リズ】を取り戻すチャンス—そう思い彼は叫んだ。
「リズ!!お前の本音を聞かせろ!お前このままアンチ・リズの思うままにされて良いのかよっ!!?誰かに指図されてはいそうですかって頷いて納得するほど物分り良いはず無いだろうがぁ!!!!!」
「グラッセ…その発言どうかと思うんだが…?」
お前の本音を聞かせろ、このまま思うままにされて良いのかよとグラッセはアンチ・リズの中で奮闘しているであろう幼なじみに必死に思いを伝えるかのように叫ぶ。
誰かに指図されてはいそうですかと頷いて納得するほど物分り良いはず無いだろうがと、彼も彼で結構酷い発言をしていて横目でムーンがその発言どうかと思うんだがと言っているがその思いは確かに【リズ】に届いているようで
「…ッ!グラッセ…お願い、お願いッ!!助けてグラッセ——————ッ!!!!!」
ようやく心の中に押し込めていた本音を吐き出し、涙を流しながら少女は叫んだ。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.202 )
- 日時: 2012/07/26 14:21
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
「その答えさえ聞ければ良い…ムーン!闇のエネルギーの回収の仕方を教えてくれ!!」
「教えてくれって言われても…!闇のエネルギーを回収する方法はファンタジアかナミネの光の力が媒体になってるんだぞ!?あの二人のどちらかの力を授かっていないお前が出来るとは…」
ようやく聞けたリズの本音にグラッセはニヤッと微笑み、ムーンの方へ振り向くと彼にリズの中に渦巻く闇のエネルギーの回収の仕方を教えてくれと頼む。
だが闇のエネルギーを回収する力の根源と言うべき媒体はナミネとファンタジアの光の力、あの二人のどちらかの力を授かっていないグラッセが出来るとはと言いかけた瞬間
—それなら心配ないです…大丈夫です、あたしの…最後の力を…グラッセ、貴方に…授けます、だか、ら…あたし、からもお願い…します、リズを…助けて、下さい…
「ッ!!」
「ファンタジアか…!!?」
突然頭の中に今はもう居ない人物の声が聞こえてきたかと思いきや、アンチ・リズが使っているキーブレード—ファンタジアを闇から解放してあげたスターホワイトチェーンから光が溢れグラッセに向かって飛んで来た。
その光には禍々しい力など何も感じず寧ろ優しい光とでも表現するべき何かを感じ、グラッセは何の抵抗もせずその光を受け止め受け入れると光はグラッセの身体の中と彼のキーブレード—アクアレインダストに吸い込まれる。
すると身体中から力がみなぎっているような感じがして、自然とキーブレードを掲げる姿勢になっていた。
『—俺の名はグラッセ!!記憶と時間の能力を癒す者!!その失われし思いを集結せよッ!!』
『ひっ…いぎゃあああああああああッ!!!!!』
そしてリズやムーンたちとは違う魔法陣が現れ、優しくて何処か暖かい光がアンチ・リズを包み込むように解き放たれる。
その光によりアンチ・リズと言う闇は浄化され、痛々しい悲鳴と共に周りが光で包まれた—
『リズ…お前本当に分かってるのかよッ!?χブレードを破壊すると言う事はお前の心を砕くと言う事同然の事なんだぞ!!?』
『分かってる、それでもやらなきゃいけないんだ…世界の平和のために、皆のために私は消える…それなら何の悔いも無いわ』
『ッ…!!正解の平和だとか皆のためとか何なんだよっ!!それにお前自身の意思や思いは無いのかよ!!?普通何で世界のためなんかに消えなきゃいけないとか考えるだろ!!!!!』
光に包まれ少しぼんやりしていると、何時の間にかリズの記憶の中に移動していたのか—彼女と親友のムーンがディスティニーアイランドの夜の砂浜で口論しているのが見えた。
どうやら話からして察するとこれはかつて自分たちが旅していた時の記憶で、丁度リズがχブレードを…自分の心を砕こうと決意していた時の物だった。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.203 )
- 日時: 2012/08/05 16:47
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
『…そうね、最初はアンタの言うとおり何で世界のために消えなきゃいけないんだって考えていたわ』
『ッ!!なら今からでも助かる方法を探して…!!』
そしてムーンの問いかけた事—何で世界のためなんかに消えなきゃいけないんだと考えないんだと言う答えに、リズは一瞬苦笑して頷いたと思いきや最初はアンタの言うとおり何で世界のために消えなきゃいけないんだと考えたと胸の内を明らかにする。
その答えにムーンは嬉しそうに反応していたので、恐らく消えようとしているリズを説得出来ると思ったのだろう。
だからこそなら今からでも助かる方法を探してと言いかけると、リズは首を横に振り次の瞬間告げた言葉によりムーンは反論出来なくなった。
『—でもね…今はそんな考え微塵も無いの、寧ろ誇りに思えるんだ…世界を守れると同時に…グラッセやムーンの…大切な人の未来を守れると前向きに考えられるから』
『俺と…グラッセの…未来?』
その告げた言葉は—世界を守れると同時にグラッセやムーンの大切な人の未来を守れると前向きに考えらと言う物で、まさか自分たちを思って出した答えだとは予想外だったのか彼は酷く驚いた顔をしながら俺とラッセの未来と疑問系で呟いていた。
『だってさ、今までヴァニタスとマスター・ゼアノートのせいでムーンは生まれた時から利用されグラッセも危うく消えかけたでしょ?でも私がχブレードを砕く事により二人を苦しめていた悪の根源は打ち砕かれて…二人とも今度こそ元の生活に…本来過ごすべき普通の生活に戻るんだよ?』
『本来過ごすべき普通の生活か…帰る場所…故郷があるグラッセはともかく、俺はまた一人で他の世界を点々と回るだけだ、大して前の生活とは変わらない…』
『変わるよ、だってリク言ってたもん—この戦いが終わったらムーンを正式に自分の子供として引き取ってきちんと育てるって』
『え…う、そ…』
『嘘じゃないよ、恥ずかしそうに本人が言ってたもん(その顔と来たらかなり面白くて笑ったけどね』←
百面相の様に表情を変えるムーンがおもしろいのかリズはまた苦笑し、今までマスター・ゼアノートとヴァニタスのせいで辛い思いしてきたグラッセとムーンは私がχブレードを砕く事により今度こそ元の生活に—本来過ごすべき普通の生活に戻れるんだよとムーンが前から望んでいた平和な日々が手に入ると教える。
するとムーンは帰る場所である故郷があるグラッセはともかく、マスター・ゼアノートに生み出され今まで良い様に扱われてきた自分にはそんな場所が存在するはずも無いから、大して前の生活とは変わらないと嘆くように呟く。
しかしリズは変わるよとリクが言っていた事—この戦いが終わったらムーンを正式に自分の子供として引き取ってきちんと育てると言う話を笑顔で微笑みながら言うとムーンは信じられないと言わんばかりの顔でぽかんとしていた。
『だからさ、幸せになれるムーンに最期の頼むと言うかお願いがあるんだ♪』
『お願い…?』
『うん、例え…マスター・ゼアノートとヴァニタスが消えたとしても光の勇者の血を引くグラッセを狙う奴はすぐ出てくると思う、そうなったら私はもうグラッセを守れないから…だからお願い、今度はムーンがグラッセを守って欲しいんだ』
だからリズはこれからグラッセの傍に居れるムーンに、最期の頼み—お願いがあると頼んだ。
それは例え普通の生活に戻っても、これからも狙われるであろう光の勇者の血を引くグラッセを守って欲しい—リズらしい願いだと記憶を見ているグラッセは思った。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.204 )
- 日時: 2012/08/13 17:02
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
『…お前、ホント大馬鹿野朗だよ…グラッセを守る—元々そのつもりだったけど…絶対断れない厄介な願い託していきやがって…お前と出会ってからロクな事起きてないよ』
『私野朗じゃ無いんだけどって言いたい所だけど…大馬鹿なのは否定出来ないわね、ごめんねムーン…最期まで辛い思いさせて…私と出会ったせいで辛い役目まで背負わせて…』
それからすぐしてムーンはお前ホント大馬鹿野朗だよと今にも泣きそうな声で呟いたかと思いきや、グラッセを守る—元々そのつもりだったけど絶対断れない厄介な願い託していきやがってと憎まれ口を叩く。
それと同時にお前と出会ってからロクな事起きてないよと泣いている顔を上げながら文句を言うと、リズは私野朗じゃ無いんだけどと言いたい所だけど否定出来ないわねと苦笑する。
だがすぐに表情を戻しごめんねムーンと謝ったかと思いきや、私と出会ったせいで最期まで辛い思いさせて辛い役目まで背負わせてと頭を下げる。
『バカ、お前と出会ってからロクな事起きてないってのは冗談だっての…俺はお前に感謝してもしきれない程の物を沢山貰ったんだぞ?あの日…俺がマスター・ゼアノートの支配下から解放された時から、沢山の事を—お前とグラッセがいっぱい教えてくれて…色々な感情を感じる事が出来た、そして俺ってこんなにも幸せなんだなって知った』
『ムーン…そう言ってくれるなら私も嬉しいよ、この世界にまた1つ…大切な人に何かを残せたんだから』
何時ものリズらしくない行動にムーンはバカと一発下げている頭を殴り、先らの言葉は冗談だってのと不貞腐れながら俺はお前に感謝してもしきれない程の物を沢山貰ったんだぞと言う。
俺がマスター・ゼアノートの支配下から解放された時から、リズとグラッセが沢山の事を教えてくれたお陰で色々な感情を感じる事が出来た、自分はこんなにも幸せなんだなって思えるようにもなり知った。
その言葉はムーンが心の底から二人に感謝しているからこそ言える台詞であり、それを聞いたリズもそう言ってくれるなら私も嬉しいよと微笑みながらこの世界にまた1つ大切な人に何かを残せたんだからと言うと—また辺りが光に包まれる。
「リズ…ムーン…俺はあの時から…いやそれ以前からお前たちに守られていたんだな…」
『うぅ…あぁ…うわぁぁぁ…ごめんね…ファンタジア…』
次の瞬間目を開けるとそこは光が一切さしていない暗闇の中で、グラッセは胸を押さえながら俺はリズとムーンにずっと守られていたんだなと切なそうに呟く。
すると何処からか泣き声が聞こえて来て、ごめんねと言う謝罪とファンタジアと言う名前を聞いて誰が泣いているのかが分かった。
「…ずっと一人で泣いてたのか、リズティクスト」
『グラッセ…!!』
恐らくずっと一人で泣いていたのだろう、そう思いながら前へと進んでいくとステンドガラスが現れその上で幼子の様に案の定彼女は泣いていた。
そして彼女自身も俺の登場には驚いたのか、泣きじゃくった顔を上げ赤く潤んでいる青い瞳を見せて来た。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.205 )
- 日時: 2012/08/15 00:03
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
「相変わらず泣き虫なのは変わらないな…いや変わっていないんだな」
『やかましいっ!!第一私が泣けるようになったのは一度消滅しかけた時からだから数ヶ月前なんですけど!!?』
「だから泣き虫なんだろ、少なくてもここ数ヶ月で俺以上に泣いてるぜ」
『うっ…』
泣いている彼女に不安を覚えるが何処も怪我をしている様子は無いので、無事でいた事に安堵を覚えながら相変わらず泣き虫なのは変わっていないんだなと苦笑しながら言う。
すると泣き声でやかましいと反論され、第一私が泣けるようになったのは一度消滅しかけた時からだから数ヶ月前なんですけどと珍しくツッコミを決められる。
だがツッコミ関連に関してはグラッセの方が一枚上手で、だから泣き虫なんだろと言ったかと思いきや、ここ数ヶ月で俺以上に泣いてるぞといたずらっ子的な笑みで正論と言う名の事実を言われてしまいリズは恥ずかしそうに顔を赤くしながら黙った。
「プッ…何だかこうして話すのは久しぶりな気がするな」
『そうね…実際久しぶりなんだと思うよ、グラッセを助けるまで1ヶ月ぐらい経ってたから…その間に色んな事が起きて変わっちゃったけど』
「…そうだな、俺が復活するまでと言うか復活してからもだけど…俺が知らない間に色々な事が起きて、色々な事を沢山失った気がするよ…」
そんな会話をしていたら何だかこうして話すのは久しぶりな気がするなと思い笑いながら言うと、リズも何処か無理をしているような顔で笑い実際久しぶりなんだと思うよと頷く。
それと同時にグラッセを助けるまで1ヶ月くらい経ってたからと今までの思い出を思い出したのか、その間に色んな事が起きて変わっちゃったけどと悲しそうに付け足す。
確かにリズの言っている事は間違っていないのでグラッセも悲しそうな表情になりながらそうだなと頷くしかなく、自分が復活するまでと言い復活してからも俺が知らない間に色々な事が起きていたんだと言う事実を実感し色々な事を沢山失った気がするよと述べる。
『うん…グラッセが復活し目を覚ますまでに色々な事を起こして失わせたのは、私なんだ…私のせいなんだよ…!!私が居たから皆辛い思いしたんだ…私が居なければファンタジアは死ななかったんだッ!!!!!』
「………………」
するとリズはうんと再び頷いたら、グラッセが復活し目を覚ますまでに色々な事を起こして失わせたのは私なんだと申し訳無さそうに謝った。
その瞬間—私のせいなんだよと一人で背負い込んでいた物を吐き出すかのように、私が居たから皆辛い思いをしたんだ、私が居なければファンタジアは死ななかったんだと叫ぶ。
その姿に何でも一人で背負い込んでしまうクセが仇となっていると、グラッセは悲痛な表情で叫び責任を感じ続けているリズを見てそう思った。
「…ファンタジアの事、気にするなとは言えない…でもお前だけが悪い訳じゃ無い!俺だってファンタジアを倒さなければならなくなった要因でありお前と同罪…同じく罪を背負う者でもあるだろ!もちろん俺だけじゃなくムーンやアクセルやロクサスだって…お前と同じく彼女の託した思いを背負って生きるって覚悟を決めているっ!!!」
『…グラッセたちは悪くない…悪いのは私一人…ファンタジアにトドメを刺した張本人である私なの!!だからお願い…もう私のせいであの時の様に…【自分で決めた事さえ守れなかった】私の背負わなくて良い罪を背負わないで!!!』
「…自分で決めた事さえ守れなかった…?どう言う事だよっ!!!!!?」
だから出来る限りリズの気負いを癒せるように、お前だけが悪い訳じゃ無い、俺だってお前と同罪で同じく罪を背負う者であると宣言し、皆もファンタジアの託した思いを背負って生きているんだと説得しようとする。
でもそれでもリズはグラッセたちは悪くないと首を横に振り、悪いのは私一人なんだと俯きながらファンタジアにトドメをさした張本人と自分を罵る。
そしてお願いともう私のせいであの時の様に—【自分で決めた事さえ守れなかった】私の背負わなくて良い罪を背負わないでと言う言葉を聞いた途端、グラッセは目を見開き何かがあると瞬時に理解しどう言う事だよと問い詰めた。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.206 )
- 日時: 2012/08/16 17:57
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
『…グラッセも覚えているだろうけど、私たちが小さい頃にディスティニーアイランドの洞窟の鍵穴の前で約束した事があったでしょ?』
「ああ、7歳の時だったな…大人になったらこの鍵穴の扉を開く、それまでに俺はリズを守れるくらい強くなって…」
『そして私もグラッセを守れるくらい強くなる…所詮子供が考えるような甘い事だったけど…私からすればこの約束が—皆を守るくらい強くなってやると言う決意でもあったんだ』
「…俺も今思えばバカらしい約束だなって思うけど、これが俺たちの始まりであり戦う理由でもあった気がするんだ」
少しでも彼女の痛みを苦しみを理解しようとするためにグラッセはリズに問い詰めると、彼女は苦笑しながらグラッセも覚えているだろうけど私たちが小さい頃にディスティニーアイランドの洞窟の鍵穴の前で約束した事があったでしょと聞いて来た。
その問いかけにグラッセはああと頷き、7歳の時に約束した内容—大人になったらこの鍵穴の扉を開く、それまでに俺はリズを守れるくらい強くなってと口にする。
それにリズも便乗した形で私もグラッセを守れるくらい強くなるとかつての約束を言いつつ、所詮子供が考えるような甘い事だったけど私からすればこの約束が…皆を守るくらい強くなってやると言う決意でもあったんだと悲しそうに笑った。
皆を守れるぐらい強くなる—それは何時も喧嘩上等・暴力賛成で血の気が多い彼女だが誰よりも仲間や友達を大切にするリズらしい決意と覚悟だとグラッセは思う。
だから俺も今思えばバカらしい約束だったと本音を言うが、これが俺たちの始まりであり戦う理由でもあった気がするんだと同じく笑いながら言うとリズの顔が歪む。
『だから…なんだよ、それが私が…【自分で決めた事さえ守れなかった】事なんだよっ!!私は…皆を守るくらい強くなるって言っても全然強くなってなんか無かったんだ!!!寧ろ小さい頃から何も変わってなんかいないんだッ!!!!!』
「違う!お前は顔を合わせなかったここ数年でかなり強くなっていたし皆を…俺とムーンやⅩⅢ機関の皆に弟のレイシャだって守れるくらい成長していたじゃないかっ!!その努力を何で全否定するんだよっ!!?」
その約束こそが自分で決めた事さえ守れなかった事と叫び、私は皆を守るくらい強くなるって言っても全然強くなってないと悲観的な考えで寧ろ小さい頃から何も変わっていないと呟く
もちろんその考えをグラッセはすぐ違うと叫び返し、お前はここ数年でかなり強くなっていたし俺たちを守れるくらい成長していたじゃないかと何でその努力を全否定するんだと言い返す。
『それこそ違うんだよっ!アンタたちを…グラッセを助けるためやムーンたちに被害を及ばせず守るために…私は彼女を…あの子を、娘のような存在であるファンタジアを殺してしまったんだっ!!そんな私が努力とかを認める訳にはいかないんだよ…!!!認めてしまったらそれこそファンタジアの死が正当化されてしまう…それだけはあってはならない事なんだッ!!!!!』
「………ッ!!!」
だがリズもそこは譲らないようでそれこそ違うんだよと言ったと思いきや、アンタたちをグラッセを助けるためやムーンたちに被害を及ばせず守るために私は娘のような存在であるファンタジアを殺してしまったんだと泣きながら叫ぶ。
その表情はまるで命の重さと責任の重さに心が押し潰されそうな表情で、そんな私が努力とかを認める訳にはいかないんだよと続けて言う。
最後には認めてしまったらファンタジアの死が正当化されてしまう、それだけはあってはないないと言う物だから、そこまで考えていたのかとグラッセは声にならない声を上げながら困惑しているような表情になったかと思えば次の瞬間—リズの頭を撫でていた。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.207 )
- 日時: 2012/08/20 21:19
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
「—お前って筋金入りの鈍感でバカなくせに…凄いよな、ファンタジアを殺してしまった責任を誰よりも感じていて…そんなに悩んでいて闇のエネルギーに身体を乗っ取られアンチ化しても—弱音を吐かず何でも一人で背負い続けるなんてさ」
『え…?』
「俺だったらそんな事あったら…間違いなく、いや絶対に一人で背負い込む事なんて出来ずに弱音を吐いて情けない姿を見せると予想付くからな………それに比べてお前は何時も俺を守っていてくれて、あの時…心を砕かれるという辛い役目も背負ってくれたんだから…十分立派で強いよ—ありがとう、リズティクスト」
『………………ッ!!』
そしてリズの頭を撫でながらグラッセはお前って筋金入りの鈍感でバカなくせにと、失礼な発言をするが凄いよなと屈託の無い笑みを見せながら褒める。
それと同時にファンタジアを殺してしまった責任を誰よりも感じていて、そんなに悩んで闇のエネルギーに身体まで乗っ取られアンチ化するまで追い詰められたのに—お前は弱音を吐かず何でも一人で背負い続けたじゃないかとよく頑張ったなと言わんばかりにグラッセはリズの頭を撫で続けた。
撫でられている張本人の顔はぽかーんと言う効果音が付きそうなほど呆然としており、疑問の声を出していたが続けて言いたい事があるので悪いと思うが遮り話を続ける。
俺だったらそんな事あったら絶対に一人で背負い込む事なんて出来ずに、間違いなく弱音を吐いて情けない姿を見せると予想が付くから言える話である。
彼女は…リズはそんな俺に比べて、何時も俺を守ろうとしてくれて前に旅した時も辛い役目も背負ってくれたのだ。
—そんな少女が何故自分を弱いと自嘲する?十分立派で強いじゃないか…今まで守ってくれてありがとう、リズティクスト
本当に心の底からそう思っているからこそ、グラッセは迷いが無い言葉と真剣そうな青い瞳で告げる。
すると自分がこのステンドガラスに来てから、泣く事がなかった今にも泣きそうな青い瞳が揺れて涙が零れる。
『うぅ…うわぁぁぁぁぁんっ!!!!!私は立派でも強くも無いけど…ありがとうグラッセ…そしてごめん、ごめんなさい…!ファンタジアァァァァァァ——————………』
「…よーしよーし、今は辛いだろうけど…少しは泣いて楽になれ、お前だけが悪い訳じゃ無いんだ、悪いのは…シャドウも操っているであろう闇のエネルギー本体そのものなんだから」
すぐにステンドガラスの空間中に少女の泣き声が響き渡り、ありがとうと言いつつもごめんなさいと言う懺悔が続く。
だがグラッセはリズの言いたい事が分かっているようで、今は辛いだろうけど少しは泣いて楽になれと言って泣き続ける儚い背中と頭を撫で続けた。
リズだけが悪い訳じゃ無い、本当に悪いのはここまで彼女を追い詰めこんな状況を作り上げた闇のエネルギーの本体なのだから
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.208 )
- 日時: 2012/08/30 22:12
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
『—随分と迷惑をかけたと言うか…ここまで助けに来てくれるまで手間かけさせちゃったわね、それでは早速ムーンたちの所へ行ってアンチ・リズを倒しますか!行くわよグラッセッ!!』←
「…そう言うと思ってはいたけど、お前あそこまで落ち込んでいた割に復活するの早いよ…何か拍子抜けするんだが…」
『あははっ!だってあんな【ファンタジアの本音】を知ってしまったら、何時までもへこたれて落ち込んでなんかいられないよ』
「…?ファンタジアの本音…?」
『うん、多分偶然なんだと思うんだけど…グラッセが私を癒すためにファンタジアの力を授かったでしょ?その時に恐らく彼女の力が影響したのかアンタの中に少しだけ意識が宿っていたのよ、そして彼女が言った言葉はね—』
それから何分経過したかはよく分からないが泣き叫んでスッキリしたのか、リズは随分と迷惑をかけたと言うかここまで助けに来てくれるまで手間かけさせちゃったわねと言ったかと思えば立ち上がりそれでは早速ムーンたちの所へ行ってアンチ・リズを倒しますかと強気な発言をする。
この発言にグラッセは何処か呆れた口調でそう言うとは思っていたけどと苦笑しながら、あそこまで落ち込んでいた割に復活するの早いよとツッコミを決める。
確かに彼の言うとおりリズはファンタジアを殺してしまったショックから抜け出せずに、闇のエネルギーを引き寄せるほどの絶望と言う名の闇の感情を抱いてしまっていたのに意外と元に戻るのが早かったので思わず拍子抜けするんだがと言う。
するとリズは笑いながらだってあんな【ファンタジアの本音】を知ってしまったら、何時までもへこたれて落ち込んでなんかいられないよと指立てしながら告げて来て、何も知らないグラッセはファンタジアの本音と首を傾げる。
するとリズはうんと頷いたかと思えば、多分偶然なんだと思うんだけどグラッセは私を癒すためにファンタジアの力を授かったでしょ?と説明を始め、その時に恐らく彼女の力が影響したのかアンタの中に少しだけ意識が宿っていたのよとファンタジアが最期に言った言葉を教えてくれた。
—あたし、幸せだったよ、リズと…本当の家族みたいな存在と出会えて、だってあの時…貴女と出会えなければあたしは恐らく消えていたから…ありがとう…だから…前を見て、あたしの事なんか忘れて…いや、そんな事言ったら怒られちゃうから訂正する、あたしは何時もリズを見守ってるから、シャドウを助けてね
「………………」
『…あの子、バカよね…私とあの子は、血の繋がりなんて無いけど本当の家族なのに、娘を幸せにするのは保護者として当然の事なのに、私なんかにありがとうって…感謝の言葉まで述べちゃってさ、何時の間にこんなに立派に成長しちゃってさぁ…見守ってるいるからとか言われちゃ、私も前を見て進むしかないじゃない…私からもありがとうね、ファンタジア…私を、見守ってくれて…ホントに、ありがとう…ッ!!』
それは本当にファンタジアが心の底から思っていた事であり、彼女自身が最期にリズに伝えたかった言葉だとグラッセは悟る。
もちろんリズもそれに関しては気付いているようで、こんな事言われちゃったら私も前を見て進むしかないじゃないと拳を握り締めながら—今出来る限りの笑顔で涙を流しつつも私もありがとうねと感謝の言葉を述べた。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.209 )
- 日時: 2012/09/08 00:12
- 名前: リラ (ID: PAeJS2fQ)
「…それじゃあ帰ろうか、ムーンたちが首を長くして待っているだろうし」
『そうだね………絶対ムーンやアクセル辺りには【何でこうなるまで一人で背負い込んだんだッ!!】とか言われて怒鳴られると思うけど…(疲』
「ハハハッ!違いないな…でも今回はその説教ちゃんと聞いて受けてやれよ、皆お前を心配しての事だからな」
『分かってるよ!…こんな私でも…皆は心配してくれていて、私の帰りを待っていてくれる—それがどれだけ凄い事なのかって今回改めて実感出来たからね…』
この調子ならもう戻っても大丈夫だろう—そうグラッセは判断し、それじゃあ帰ろうかと微笑みながらリズに手を差し伸べる。
それにリズもそうだねと頷きながら手を取ると、ふと急に何か考える素振りを見せたかと思えば疲れ切った顔で、絶対ムーンやアクセル辺りに怒鳴られると思うけどとこれから起こるであろう説教地獄に頭を抱える。
確かにあの二人なら間違いなく言いそうな言葉だなとグラッセは納得し違いないなと笑いながら、今回はその説教ちゃんと聞いて受けてやれよと皆お前を心配しての事だからなと促す。
すると珍しく分かってるよと言ってきたかと思えば、こんな私でも皆は心配してくれていて、私の帰りを待っていてくれる—それがどれだけ凄い事なのかって今回改めて実感出来たと嬉しそうに言って来るのでこれ以上は俺が言う必要は無いなとグラッセは戻るためにキーブレードを構えようとしていると—
—リズ…グラッセ…ありがとう
『え…?』
「今の声…!」
何処からか時間の能力を司る幻想曲の少女の声が聞こえて来て、ありがとうとお礼を告げた瞬間—すぐにそれは無かったかのように消えた。
これにはリズも声が聞こえた方向を振り返り、グラッセに到っては今の声と驚くが辺りは静寂に包まれており自分たち以外の声など聞こえない。
「だけど…今聞こえた声は紛れも無く俺たちが知っている彼女の声だった…きっと自分でお礼を言いたかったんだな」
『あの子らしいわね、自分で決めた事は最期までやり遂げるって言うのが…私が最初に教えた教育方針であり、ファンタジアの信条だったっけ…』←
「生まれて間もないファンタジアに何て事教え込んでんだよお前は!?もっと他にも教える事あっただろ!!?」
『機関で育ちロクな教育を受けなかった私に常識を求める方が間違ってるわよ、あっ!それとさ………言い忘れてたけど、私も…助けてくれて、ありがとう』
「………………ッ!!///(不意打ちされた…ッ!!」
しかし今自分たちが聞いた声は紛れも無く俺たちが知っている彼女の声で、きっと自分でお礼を言いたかったんだなとグラッセが言うとリズもあの子らしいわねと苦笑した後に少々問題発言をする。
それをきっかけに再び何時もどおりのようなやり取りが始まり、ボケとツッコミと言う漫才が少し繰り広げられ、このまま終わりが無いかと思いきや—突然リズが言い忘れてたけど、私も助けてくれてありがとうと屈託の無い笑顔を見せてくれたのでグラッセは心の中で不意打ちされたと顔を赤くしながら元の世界へと戻るためにキーブレードを構えると、ここに来た時と同じ優しくて何処か暖かい光が辺りを包み込んだ。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.210 )
- 日時: 2012/09/15 17:10
- 名前: リラ (ID: PAeJS2fQ)
—おい………ッ!!いい加減起きろよ…何時まで寝てやがる………ッ!!
—止めろムーン!気持ちは分かるけどさ、また……が昏睡状態になるからぁ!!
そして光が消えたかと思えば何処からか見知った声が聞こえて、何だか身体を揺さぶられているような感じがした。
それと同時にいい加減起きろよと怒鳴り気味の口調で何時まで寝ていやがると言う声と、それを慌てながら止めろと制する声も聞こえてくる。
「…何処の誰だか知らないけど…悪いわね…何か身体中が重くて、とても眠い…起きれないんだ…」
—……姉ちゃんーッ!!うわぁぁぁぁぁんっ!!!!!
—落ち着けレイシャ!今は気を失っているだけだから!だから泣くなッ!!
流石にこれだけ聞くと鈍感と言われるリズも、自分が起きないせいで何か騒動が起きているんだなと納得する。
しかしファンタジアの件以来、全然休んでいなかったツケがここに回ってきて—身体中に疲れが溜まっているせいか、眠気が襲い掛かってきて動けないのだ。
だが更に姉ちゃんと呼ぶ声が聞こえたかと思えば泣き声が響き、それを慰めようとしているのか先らとは違う人物の慌てふためいた声も聞こえてきては—流石に良心が痛むので無理やり意識を覚醒させる(なら最初から頑張って起きましょうよ by作者)
「う、うーん…」
「「「「リズ(姉ちゃん)ッ!!!!!」」」」
「おー…皆どうしたんだ?随分と驚いた顔しちゃって…」
案の定目を開けてみるとそこには見慣れた赤髪の少年と紫髪の少年の幼なじみが自分を覗き込んでおり、その後では栗毛の少年と金髪と栗毛が混ざった少年と赤髪の青年が心配そうに見つめて来ていたのが見えた。
これらから察して自分は余程心配をさせてしまい迷惑をかけたようで、呻き声を上げながら何とか起き上がると全員してリズと言う名前を呼ぶ。
—何か皆と話すの久しぶりだなぁ…と、改めてここにもう一度戻って来れた事を実感しながら、何時もどうりにからかい口調でどうしたんだ?随分と驚いた顔しちゃってと言うと—
—ブチッ、イラッ←
「…ん?今何か切れたような音がしたのは、気のせいか?(汗」
「「気のせいじゃねぇぇぇぇぇぇっ!!!!!何が随分と驚いた顔しちゃってだぁ…そんなの当たり前だろうがァァァァァ!!!!!?」」
「ギャ——————ッ!!!!!!?」
何処から2つ何か切れたような音がし、気のせいかとリズが首を傾げた瞬間、親友二人であるグラッセとムーンの絶叫が響き渡り説教モードに突入したのは言うまでも無い。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.211 )
- 日時: 2012/09/23 16:57
- 名前: リラ (ID: PAeJS2fQ)
「あーあ…グラッセのムーンの奴、説教モードに入っちゃった…どうするアクセル?」
「ほっとけロクサス、たまには自分の行いを反省する良い機会だろ…ったく、毎度毎度の事ながら一人で全部背負い込もうとしやがって…」
ギャーギャー騒いでいる(説教している)グラッセとムーンとそれに対して正座しながら冷や汗を流し謝っているリズを見て、ロクサスは説教モードに入っちゃったなと苦笑する。
でも流石に説教されてから数十分が経っているのでもう十分なんじゃないかなと思い、どうするアクセルと助け舟でも出すべきかなと言う意味合いを込めて親友に聞いてみた。
するとほっとけロクサスと何処か呆れたような顔で言い、今回はきちんと反省してもらいたい故かこのまま放置する事にしたようだ。
「…あのー、感動の再会中に申し訳無いとは思いますが…コイツどうするのさ、リズ姉ちゃん?」
「これの何処か感動の再会よ!帰って来て早々、説教されているこっちの身にも…って、アンチ・リズ…」
しかし感動の再会(?)を邪魔しないためにも今まで黙っていたレイシャが、お取り込み中悪いけどコイツどうするのさとリズを名指しして来た事によってそれは終わった。
もちろん今まで説教されていたリズからすれば何処か感動の再会だと言い、帰って来て早々に説教されているこっちの身にもと言いかけると—レイシャが指しているコイツの存在に気が付く。
それは自分の中に存在した闇であり私自身の記憶—アンチ・リズで、何故か黒い闇のような力で作られた紐で縛られながら気絶していた(ちなみにこの紐を作り出し縛った犯人はムーン)
「まだ生きて…ゲフンゲフン、存在していたか…仕方ねぇ、後味悪いけど殺るか」←
「今何か人として最低な事言おうとしてなかったかムーン!!?そして更に酷い事言ってるし!!?」
「良いんだよ、コイツリズの事を散々苦しめてといてお前まで危険な目に合わせたんだから…いや、待て…寧ろもっと痛めつけてからの方が良いのか?」←
「余計酷くなった!?俺たちの事を思っていてくれるのは嬉しいがそれでもやって良い事と悪い事があるからな!!?」
アンチ・リズがまだ存在していたのを見て縛り付けた張本人であるムーンは舌打ちをし、まだ生きていたかと言いかけるが少し言葉を訂正し存在していたかと言いつつ殺るかとキーブレードを出す。
この余りにも外道な発言をする彼にグラッセはツッコミを決めるが、どうやら親友を苦しめた事が余程許せないようで、もっと痛めつけてからのほうが良いかと聞いてきて余計酷くなったと焦りながら間違った方向へ行こうとする親友を必死に止める。
「そんな事する必要無いからねムーン、これは私の問題だからね…」
「チッ」
「チッじゃないから!って…リズ?」
色々と変な方向へ暴走するムーンにリズもそんな事する必要ないからと言うと、流石に本人に言われては仕方ないと判断したのか再び舌打ちをしながらキーブレードを仕舞った。
それにグラッセはチッじゃないからと言うが、ふとリズがアンチ・リズに近づいているのに気付きどうしたんだと話しかけようとしたが
「…ねぇ、起きているんでしょ?アンチ・リズ…」
『…何よ、さっさと私を消すなら消しなさいよ』
アンチ・リズに対して起きているんでしょとリズが話しかけ、気絶していたと思っていた存在が目を開けた事により全員が硬直した。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.212 )
- 日時: 2012/09/30 11:25
- 名前: リラ (ID: PAeJS2fQ)
「…別に私は貴女を消すとかどうこうしようとは思っていないわ、ただちょっと私の身体を乗っ取って、大切な仲間と家族を傷付けた事に関しては腹が立ってるけどね」
『ならその怒りの感情に任せて私を消せばいいじゃない、貴女にはそうする権利があると思うのだけれど?』
唖然としながら固まってしまった仲間を他所に、リズは別に私は貴女を消すつもりなど無いと告げる。
だが自分の身体を乗っ取り、大切な仲間と家族—グラッセとムーンとアクセルとロクサス、そしてレイシャを傷付けた事に関しては腹が立ってるようで腕を組みながら何処か怒り口調で言った。
—それならその怒りの感情に任せて自分を消してしまえば良い、それがアンチ・リズの心情で貴女には私を消す権利があると言い返すと、何故かリズはため息を吐き
「あのねぇ…権利とかそう言うのはどうでもいいしそう言う事を言ってるんじゃないのッ!第一激情に任せて何かしようとするとロクな事が起きないのは身を持って知ってるもの、だから私は出来る限りやらない」
「出来る限りって言う辺り、たまに激情に任せて行動してる事あると言うか自覚してたんだな」
「ムーンもそう言う事に関しては、人の事言えないけどな」
権利などはどうでも良い、激情に任せて何かしようとするとロクな事が起きないから私は出来る限りやらないようしているとリズは呆れながらアンチ・リズの考えを一括する。
出来る限りと言う発言に、ムーンはたまに激情に任せて行動している事を自覚していたんだなと言ってグラッセがムーンも人の事言えないからとツッコミを決めていたが
『じゃあ…私をどうするのよ、このままだとアンタの中に残っている闇のエネルギーが暴走して…最悪二度と目を覚ます事無く、記憶に捕らわれるかもしれないのよ?闇である私がアンタの中に戻らない限りね…』
「ッ!そんな事、させない…ッ!」
「もう二度と、このバカを苦しめるような事はさせねぇぞ」
じゃあ私をどうするのよとアンチ・リズは次の問題を挙げて来て、このまま自分がアンタの中に戻らなければまた闇のエネルギーが暴走して最悪二度と目を覚まさず記憶に捕らわれる可能性があると深刻な事態を教えて来た。
そんな事態には—自分たちのように苦しい思いをする人をこれ以上増やさせる事なんて絶対させない、そんな決意を持っているロクサスとアクセルはもう二度と苦しめるような事はさせないと宣言し無意識に構えていると—
「だったら、私は【貴女を心の中で存在させて】見せる…それなら良いでしょ?」
「はい…?」
「はぁ!?」
『な…!?』
「へっ?」
「え…?」
「何ィィィィィィィ——————ッ!!!!!?」
何とリズはアンチ・リズを心の中で存在させてみる—すなわち要約すると共存してみせると発言し、アンチ・リズを含めたリズ以外の全員が絶叫した。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.213 )
- 日時: 2012/10/06 15:41
- 名前: リラ (ID: HPru.2N2)
『な、何言ってるのよ!?私を取り込んで共存するなんて無理に決まってるじゃない!!闇である私は光であるアンタに吸収されるのがオチと言うか運命よ!!!』
「無理だとか決め付けてんじゃねぇよ、私がやると言ったら何が何でもやり遂げるっての」
「毎度思うが何処から来るんだ、その無茶苦茶な持論と自信はッ!!?」
もちろんそんな案を提案してきたリズに対して、アンチ・リズは自分が何を言ってるのか分かってるのかと言わんばかりの表情で問い詰める。
自分を取り込んでなお共存するなんて無理に決まっている、闇であるアンチ・リズは光であるリズに吸収されるのが運命だとも告げ
するとリズは決め付けるんじゃねぇよと若干口調を悪くしながら、私がやると言ったら何が何でもやり遂げてやると宣言した。
これには先らまで驚いていた事を忘れ、グラッセが何処から来るんだその無茶苦茶な持論と自信はとツッコミを決めていた。
『そう言う問題じゃ無い!!第一もし出来たとしても、また私がアンタの身体を乗っ取る可能性だってあるのよっ!!?それでもそんな危険な私を消滅させずに受け入れる!!?』
「また私の身体を乗っ取る?やれるもんならやってみなさいよ、返り討ちにしてやるから安心しろ♪」←
だがアンチ・リズがそう簡単に納得するはずも無く、また自分がリズの身体を乗っ取る可能性も捨てきれないからか、そんな危険な私を消滅させず受け入れると叫んで来た。
しかしそんな脅迫じみたような叫びにもリズは臆せず、どんと来いと言う雰囲気を纏わせながら返り討ちにしてやるから安心しろと笑顔で言った。
…正直返り討ちにすると言われ安心する人などいないと言うのが、ここにいる殆どの人物の心情である。
『…ははっ、アンタって本当に何考えてるんだか分からないって問い詰めたくなるよ………でも、悪くは無いわね』
「前向きなのが私の取り柄だからね!で、どうする?アンチ・リズ?」
でもその強気な言葉がアンチ・リズからすれば頼もしく感じられたのか、彼女は苦笑しながら何考えてるのか分からないと問い詰めたくなると言いつつ悪くは無いわねと口にする。
それを聞いたリズはニヤッと嬉しそうに笑い、どうするアンチ・リズと聞きながら手を差し伸べると—
『…分かったよ、アンタと共存する事を望むよ』
「そうこなくっちゃ♪」
アンチ・リズはアンタと共存する事を望むと、戦っていた時見せていた残酷な笑みとは違う闇の化身らしくない笑顔でその手を取った。
その答えにそうこなくっちゃとリズが微笑み返すと—アンチ・リズの身体が光に包まれる。
これはアンチ・リズがリズの身体へと—心の中へと帰るべきの光だった。
「…行くのか」
『…そうね、これは貴方たちノーバディからすれば本体へと戻る…消滅なんでしょうけど…私は違う、ただ一緒に生きるために帰るだけ』
この光を見て思わずアクセルは行くのかと、かつて自分が消滅した時の事を思い浮かべながらアンチ・リズに話しかける。
彼女はそうねと頷きこれはノーバディからすれば消滅なんでしょうけど、私は一緒に生きるために帰るだけだと心の底から笑っているかのような笑みで告げ—消えた。
いや消えたと表現するべきでは無い、アンチ・リズはリズの心の中へ帰っただけだ。
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.214 )
- 日時: 2012/10/06 15:43
- 名前: リラ (ID: HPru.2N2)
「…これで終わったな、ようやく…」
「だね…あー、疲れた…」
ようやくアンチ・リズとの戦いが終わった事により安堵を覚えたのか、これで終わったなと疲れ切った顔でムーンが座るとレイシャも便乗して疲れたと言いながら座り込む。
「お疲れ様二人とも、そして…助けに来てくれてありがとう皆!」
ボロボロな親友と弟にお疲れ様とリズは申し訳無さそうに言いつつ、まだグラッセ以外には言っていなかったので助けに来てくれてありがとう皆とお礼を言う。
「如何致しまして♪」
「友達が困っているなら当然だ、今度からはもっと俺たちを頼ってくれよ!」
「仲間を助ける事は当然の事だからな」
「別に無事ならそれで良いんだよ、お礼なんか」
上からレイシャ、ロクサス、アクセル、ムーンの順で、別に気にしなくて良いと言う意味合いを込めながら言うとリズは首を横に振る。
「ううん、特にムーンにはお礼を言わなきゃ!だって…グラッセが助けに来てくれた時、皆の声が聞こえたんだけど、その中でもムーンの心配している気持ちと無事に戻って来いって言う気持ち…沢山伝わってきたからね、普段ももうちょっと素直だと良いんだけどなー♪」
「ほー、何だかんだ言ってやっぱりリズの事、心配して案じていたんだなー♪」
「…ッ!リズ〜!グラッセ〜!分かってて言ってるだろ———ッ!!!///」
特にムーンにはお礼を言わなきゃと言ったかと思えば、どうやらグラッセが助けに来てくれた時、皆の声が聞こえていたようで、その中でも普段素直じゃないムーンの思いが沢山伝わって来ていたらしい。
このムーンを弄れるネタにグラッセもほーと言いながら、何だかんだ言ってリズの事を心配して案じていたんだなと笑っていると顔を真っ赤にしながら分かってて言ってるだろと追いかけっこが始まった。
「あれムーン、顔が真っ赤だぜ〜?」
「黙れぇ!!誰のせいで真っ赤になってると思ってんだ———ッ!!!///」
「ツンデレのムーンちゃんの気持ちは分かってるよー♪上手く伝えられないけど…俺も皆と同じお前の帰りを待ってると言うか、グラッセと帰って来るのを信じてるからな!というか心配してるんだから—」
「だ———ッ!!誰がツンデレだよ!ムーンちゃんでもねぇぇぇ!!それから言うな——————ッ!!!!!」
追いかけっこをしている親友組三人からは愉快な会話が聞こえて来て、完全にムーンが弄られている事が分かった。
何時もならムーンが弄る立場なのにこれは珍しいなとアクセルとロクサスは苦笑し、レイシャもクスクス笑いながらこんな事を思っていた。
「(ムン兄はちょっと不器用だけど何だかんだ言ってグラ兄と立派な親友関係なんだね、ロクサスの言っていた意味がようやく分かった気がするよ)」
ディスティニーアイランドに来た時にムーンとグラッセのやり取りを見て、二人の何処が親友なんだろうと疑問を抱いていたけどそれは自分の思い過ごしだったのだ。
こんなやり取りとムーンの本音を聞いた今ならそう納得出来ると、ほのぼのな光景が戻って来た事に関して喜びを感じていたが—
「あ、言うの忘れてたけど…ごめん、私—キーブレード使えなくなっちゃった☆」←
『はぁっ!!!!!?』
この一言のキーブレード使いにとっては危機的状況である姉の一言により、その場の空気は再び凍りつくと同時に波乱を呼んだ…
第五章終了
- Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.215 )
- 日時: 2012/10/06 22:52
- 名前: リラ (ID: HPru.2N2)
第五章終了です!ファンタジアの消滅を受け入れリズが前を進む話だったのでシリアス全開でしたが…
リズ「リィィィィィィラァァァァァァ…(超絶黒笑&目を合わせただけで殺されそうなオーラを纏わせている」
…うん、今回はこの子からのボコボコタイムを免れられないのは理解していたから覚悟を決めていたけど…!!(滝汗
予想以上に殺気立っていると言うか、この調子だと間違いなく半殺しでは済みませんよね…!!(涙
リズ「半殺しぃ?そんなの生温いにも程があるわぁ…!!貴様と言う奴は、よくも人をあそこまで陥れた挙句、アンチ・リズにも身体を乗っ取らせて、キーブレードを使えなくさせてくれたわねぇぇぇ…!!?」
うぅ、否定出来ない痛い所を…!確かにファンタジアの死を乗り切るためと言えども、悪いとは思っていたけどさ!!
たまにはリズも落ち込む事があるだろうし、今回はその傾向が強かったってオチで—
リズ「リミットカット解放ッ!!光の力よ、ホーリーライズゥゥゥゥゥゥッ!!!!!」
って、その技魔法だからキーブレード無くても使えたんかい——————ッ!!!!!?
ムーン「それだけで終わると思うなよ…よくも最後に俺を散々弄ってくれたなオイ…!!!(キーブレードに闇を纏わせながら登場」
ロクサス「ちょっと、未来の俺の扱いと出番に関しても色々と聞きたいところがあるが…今回はコレで勘弁してやるよ♪(キーブレード二本装備」
ぎゃーっ!!リズのリミカを受けた後に集まって欲しく無い最強最悪(?)なメンツが集結したぁ!!!!!?(汗
ご、ごめんなさい二人とも!その件に関してはリズ同様悪かったとは思っていますので、これ以上は—!!
リズ「行くぞムーン、ロクサスゥ!!風よ、トルネドォォォォォォ!!!!!」
ムーン「ああ!特大級の攻撃喰らわしてやるぅ!ダークストローム——————ッ!!!!!」
ロクサス「任せろ!!!キーブレード投げェェェェェェッ!!!!!」
話聞く気無し———ッ!!?た、竜巻と闇の追撃とキーブレードが飛んできてごべらぁぁぁぁぁぁッ!!!!!?
—ただいま壮絶なフルボッコタイムが行われています、しばらくお待ち下さい byグラッセ&アクセル—
グラッセ「今回も血が酷いな…俺たちが毎度掃除しないとどうなるんだろう…(そう言うと雑巾で血を拭き取る」
アクセル「間違いなく、その内スタジオが赤一色に染まりヤバい状況になるだろうな…ところでおーい、作者、生きてるか?(同じく&そこらへんにあった棒で倒れている作者を突く」
な、何とか…ね…半殺し以上の扱いを受けたけど、このとおりさ…(ボロボロ状態で復活
グラッセ「半殺し以上の扱いを受けてなお、すぐ復活しているお前もどうかと思うんだが…」
ハハハ、伊達に何時も攻撃受けてないからね
アクセル「褒めてないっての、それよりも次回はどうするんだ?」
そうですね、次回はリズのキーブレードを取り戻す章なんですけど…(横目
グラッセ「?何だよ?」
…今までがシリアスで重かったので、思いっきりギャクで書きます!!
リズがキーブレードを使えなくなった原因が、ファンタジア関連のショックからだと分かったグラッセたちは未来のディスティニーアイランドにてしばらく息抜きをする事に!!
第六章『運命の島での休息と見つかる者』をお楽しみ!!
グラッセ「…何か意味合いがありそうな章の名前だな…」
ギクッ…!き、気のせい気のせい!!!
アクセル「(…慌てている辺り、余計怪しいぞ…)」