二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.64 )
- 日時: 2012/04/11 22:43
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
第五章—闇に葬られた氷の故郷と真実の出会い—
「何も手がかり掴めないから存在しなかった世界に戻ってきたものの…」
「こっちでも情報が掴めていない可能性があるよな…グラッセの連絡を受けてから少し異界の海でレイシャの気配を探ってみたけど完全に気配消されているみたいで全然分からなかったしな」
レイシャがフリーズシティでガイアに襲われ光に吸収されている時、存在しなかった世界では一度情報を得るためにカヤとマーベルが戻って来ていた。
だが現状は余り良くない状況だ、グラッセの連絡を受けた後移動しつつも異界の海でレイシャの気配を探っていたマーベルだが完全に気配を消されてしまっているようで居場所を探る事も出来なかったのだ。
「(…気配を消す事はⅩⅢ機関では当然仕込まれる事だが、それにしてもこうも上手く【世界から】完全に気配を消し去る事なんてあり得ないんだよな…闇の力を使えば可能なのか?)」
そしてマーベル自身も、レイシャが完全に世界から気配を消し去っている事に対しては疑問を抱いていた。
確かに気配を消す事はⅩⅢ機関に所属しているレイシャなら可能だと言う事は分かる、だが世界から自分の気配を消すなんて本来出来ない事である事も彼は知っているのだ。
それにレイシャは【純粋な闇】の心の持ち主、こう言う言い方はマーベルも余り好きではないが、闇の心を持つ彼は普通の人やノーバディと違い人としての気配が全く違うのだ。
恐らく【純粋な心】を持つ者全員の共通なのだろう、例えば【純粋な光の心】を持つリズとヴェントゥスは特殊能力や気配に敏感じゃない人ではないと分からないが全身から白く淡いオーラが出ている。
そして【純粋な闇の心】を持つレイシャとヴァニタスは、その逆で全身から黒く紫に近いオーラが溢れているのだ。
だからこの四人は世界から気配を隠すとなると、それ相当の何かを行ったか—死んでしまったかだと言う答えが出る。
マーベルとしては出来るなら後者より前者の方であってくれと願う、今はリズの心が砕け皆が落ち込んでいる中、もしレイシャが死んだと言う情報でも入ったら確実に傷口に塩を塗る。
今は何か考えようとしても悪い方やマイナス思考に陥ってしまうので、考える事を止めようとマーベルが首を降った瞬間
『………あなたたち、誰?』
「「っ!!?」」
突然後から声がし驚きながら振り返ると、虚ろな表情をしたリズがパジャマだろうかピンク色のひざ掛けを肩にかけながら居た。
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.65 )
- 日時: 2012/04/15 12:50
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「な、何だリズかよ…脅かすなっての」
「つーか、何でピンクのパジャマ…絶対ナミネが着せたな」
これにはマーベルが脅かすなよと言いつつ敵じゃ無い事に安堵を覚え、カヤに到っては普段絶対ピンクのパジャマとか着ないくせに何で着てるんだと口を引き付かせる。
だがすぐこんな女の子らしい格好をさせる人物が想像付き、脳内でナミネが楽しそうに衣装を選んでいる姿を思い浮かべてみると—ふと気が付く。
「…リズ、お前何でこんな所に居るんだ?」
「何でわたしの名前知ってるのか、ききたいですが…ひまなので勝手に出て来ました」←
「「オイッ!!?」」
そう言えば何故リズはここにいると言う疑問が思い浮かび、マーベルが冷や汗を流しながら聞くと、リズは何で自分の名前を知ってるのかと聞きたいが暇なので勝手に来たと教えてくれ思わずツッコミを決める。
ちなみに現在地であるここは記憶の摩天楼、何時ハートレスが現れ襲われてもおかしくない場所である、そんな危険な場所へよく来ようと思ったものだ。
「…心と感情を失ってもリズはリズだな…」
「それでこそコイツだしな…今頃城で大騒ぎになってると思うぜ、リズが行方不明だってな」
「…?何かでかけて問題あったんですか…?」
「「事態の深刻さにも気付いてないんかい」」
心と感情を失っても相変わらず自由気ままに行動しているリズを見て、リズはリズだなとカヤが頭を抱えるとマーベルがそれこそコイツだと言い今頃城では大騒ぎになってるなと補足もつける。
そして本人はと言うと自分が出かけて問題があったのかと聞いて来て、またハモりながらのツッコミが決まった。
…まぁそうしている内に、お迎えが来たようだが…
『リズティクスト様ァァァ!!!ご無事ですか——————ッ!!?』
『主っ!!勝手に出て行かれては困りますっ!!!』
「あ、スクートゥムさんにグラディウスさん、どうしたんですか?そんなに慌てて…」
「「…プッ…アハハハハハハッ!!!」」
城の方角からリズの配下ノーバディであるスクートゥムとグラディウスが慌てて飛んで来て、ご無事ですかとリズの周りを慌てて飛びながら確認してるとまだ事態を理解していないリズは何でそんなに慌ててるのと首を傾げる。
この様子に今まで深刻に考えていた事も忘れ、マーベルとカヤは大笑いしてしまった。
そうだ例えどんなに離れていても心は繋がっている、レイシャならきっと大丈夫だよなと気が付けたからだ。
「そろそろ城へ行こうぜ、きっとサイクスたちなら良い情報掴めてるさ!」
「だなっ!行くぞリズ」
「ふぇ?戻るんですか?じゃあ行きましょう、スクートゥムさんにグラディウスさん」
『『御意っ!!』』
後はサイクスたちが良い情報を掴めている事を信じようと思い、カヤが城へ行こうと言うとマーベルも頷きリズの細い腕を掴むと行くぞと促がす。
これにはリズもきょとんとしつつも、戻る事を納得し配下ノーバディと共に城へ向かった。
—そこで、本当に出来過ぎているほどの情報を入手する事になるが…
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.66 )
- 日時: 2012/04/16 22:24
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「あー…見つからねぇーッ!!!何処を調べればリズの心を取り戻す方法が書いてあるんだァァァァァァッ!!!!!」
「そう簡単に見つかったらここまで苦労して無いっての…大体俺はお前ほど心に関するリンク魔法は詳しく無いんだから、お前に頼るしか方法が無いんだよな…」
そしてマーベルたちが存在しなかった世界でリズと再会している時、一方別行動のグラッセとムーンはと言うと何故かレイディアントガーデンのアンセムの研究室に居た。
何故レイシャを探しているハズの二人がここに居るかって?もう一つの目的であるリズの心を取り戻す手ががりを、心の研究をしていたアンセムの研究室なら何か手がかりがあるかもしれないと踏みここにある全ての本を読み続けていたのだ。
だが何せあの賢者と称えられるアンセムが研究していただけはあるものだ、高技術と言うか高レベルな難解な魔術語などが所々に伏せられており魔法のエキスパートであるグラッセじゃなければ解読出来ない状況だった。
実はムーンも研究者としての才能はあるにはあるのだが、魔法が得意ではないので魔術語や魔法で暗号化されている所は読めないのである。
「このままだと前途多難一直線だな…」
「前回みたいに【完全に自分の心だけを砕いた】のなら、俺がすぐに自分の心を分け与えれば万事解決なんだけど…今回はどうも違うケースみたいだからな」
「?心を砕くのにケースとかあるのか?」
「当たり前だろ、人の心は無限の可能性を秘めているんだ、何が起こっても不思議じゃないと同時に心を喪失する時だって複数の可能性があるんだ」
このままでは一方に手がかりが掴めず、更に何かが起きる可能性があるのでムーンが頭を抱える。
それにグラッセは今回の心の喪失のケースは前回のと何かが違う見たいなんだよなと答え、ムーンは心を砕くのにケースがあるのかと首を傾げると心には良い方向にも悪い方向にも幾つもの可能性が秘められているんだから当たり前だと言われる。
「…心を失う複数の可能性か…例えば?」
「うーん…俺も実例を見た事が無いから本で得た知識なんだけど、かなりショックを受けたり、何か強い憎しみとかを抱くとその思いが暴走して心が蝕まれたり飲み込まれたりして消失したって話もあるし、一番分かりやすい例はハートレスになったりする事で心を失う事だな」
「…納得、つまりは何が発端で心を失うか分からないか…」
「まぁ、よほどの事が起こらない限りはそんな事起きないと思うけどな…ん?」
—キランッ
それを聞いてムーンは心を失う複数の可能性の例えを聞きたがり聞いてみると、グラッセもそこまでは体験した事が無いので本で得た知識になるがと自分が知っている限りの知識をムーンでも分かりやすいように説明する←(酷い)
説明の末彼が納得してくれると、グラッセは苦笑しながらよほどの事が無い限り無いと言っていると、ムーンの耳が—ハート型のピアスが光った事に気が付く。
「ムーン…耳が…いやピアスが光ってる…」
「ああ、これ【持ち運び可能☆小型連絡機能映像写し可能ピアス】って言うらしいんだけどマーベルがヴィクセンと作ったらしくてな、光ってるって事はアイツら何か気が付いて連絡寄越して来たんだ!今映像を映すな!」
「長いし名前のセンスねぇ!!?」
「あ、映ったぞ…」
『グラッセにムーン!通じたか…』
『かなりの本が見える…って事は、お前らレイディアントガーデンにいるんだな、ちょうどいい!これ見てくれ!』
『うわっ!ちょ…カヤさん引っ張らないでください…!』
「「…えぇ——————ッ!!!!!?」」
これにはグラッセは何だと思い本人にピアスが光っている事を教えると、ムーンはこのピアスの性能について説明し映像を映すなと言うと、グラッセは何処ぞの科学者と童顔の友達にツッコミを入れる(大和さん、ごめんなさい by作者)
するとその時ちょうど映像が映り、画面にマーベルとカヤ—そして元気そうに笑っているリズの姿を見つけグラッセとムーンは目を見開きながら絶叫した。
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.67 )
- 日時: 2012/04/22 22:13
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
…お、お久しぶりです…かな?(滝汗
グラッセ「ああ、約1週間ぶりだな♪(笑顔だが周りにさまざまな魔法が構築されている」
ムーン「重要な合同小説までの更新サボって何やってたのかなー?(指ポキポキ」
ぎゃあっ!出た!
いやいや、今回はマジで仕方なかったんだって!!(滝汗
グラッセ「じゃあその理由を述べろ、場合によっては…」
ムーン「どうなるか分かってるよなー?(月の力を開放寸前」
だあああああっ!!言います!言います!(涙
実は私、とある事があって身体中に怪我とか負っちゃったの!!
お陰で右手も背中も痛くて使えなかったの!立つのも一苦労だったんだからね!?
グラッセ「…ちなみにその怪我をした原因は?」
原因?そんなの体育の授業での私の不注意だよ?(サラリ
ムーン「…自業自得じゃねぇかァァァァァァ!!!!!(バーサク解除」
って、ごべらぁぁぁぁぁぁっ!!!!!?
『え、えーと、悲鳴なんか上げてどうしたんですか?グラッセさんとムーンさん…でしたっけ?(汗』
『…まぁ見てのとおりだ、リズは心を砕いた反動で感情と心と言う名の記憶を失ってはいるが普通に元気にやってる、これでお前らも少しは安心しただろ?』
「あ、ああ…!良かった…リズ、それを知らせるために連絡くれたのか?」
『いやそれだけじゃ無いんだ、実は』
グラッセとムーンが絶叫すると、事情を理解出来ていない(正確に言えば何も覚えていない)リズが首を傾げながら悲鳴なんか上げて何かあったんですかと逆に心配される。
—いや…何かあったって大有りでしたよ?特に貴女が心を砕いて半分死にかけたりしてとグラッセは言いたくなるが、隣でムーンが良かったと言いながらほっとしていたので止めといた。
そしてそれを知らせるために連絡をくれたのかとも聞くと、どうやらそれだけじゃ無いようでマーベルが言いにくそうに口ごもる。
「何だ?何か…あったのか?」
『い、いやそう言う訳じゃない…実はレイシャの行き場所が分かったんだよ』
それを見てグラッセがまた何か大変な事でもあったのかと、少し冷や汗を流すような緊迫とした空気を出し焦るとそう言う訳じゃないとすぐ否定され、リズの弟であるレイシャの居場所が特定出来た事を報告する。
「何だよ、それなら良い情報じゃないか!何で口ごもる必要があるんだ?」
『…行き先が行き先なんだよ、アイツが向かった場所は—』
『…俺の故郷である、フリーズタウンだ』
「「なっ…!!?」」
それなら良い報告じゃないかとグラッセが何で口ごもるんだよと問い詰めると、マーベルが行き先が行き先なんだよと頭を掻きながらアイツが向かった場所はと言おうとする。
だがそれを制してカヤが何かを思い出すかのように哀しそうな表情で、レイシャの行き先はかつて自分が住んでいた世界であり光の力で滅んだフリーズタウンだと告げると、今日何度目だろうかグラッセとムーンの驚愕した声が出る。
その理由は簡単だ、彼らはカヤの故郷であるフリーズタウンが今どんな状況になっているかを知っているから
今は闇に覆われており、大型ハートレスやノーバディやアンヴァースが人の意思関係無しに無限に生み出されている唯一の街だからである。
だから二人は口ごもり困惑してたんだ、あの状況のフリーズタウンにたった一人で行ったなんて信じられるものでは無かったから
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.68 )
- 日時: 2012/05/03 16:50
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「今のフリーズタウンにたった一人で向かっただと…!?そんなの自殺行為も同然だぞ!!?」
『だから俺たちも焦ってお前たちに連絡を入れたんだよっ!!どうすればいいんだ…!!』
「取り合えず状況が更に最悪な展開に転がっただけの話だ、だからお前らは少し落ち着け!!(汗」
『ムーンの言おうとおりだ、少しは落ち着いて物事を整理しろ(汗』
「「………ゴメン(スマン)…」」
それからすぐ正気に戻ったグラッセが今のフリーズタウンに一人で行くなんて自殺行為だと叫び、カヤもお前たちに連絡を入れたんだと慌てながら焦ってどうすればいいんだと困惑していると冷静沈着組であるムーンとマーベルが落ち着けとほぼ同時に叫ぶ。
そう言われて見ると自分たちは先らから少々落ち着きが無かったというか、周りが見えていなかったと段々冷静になれ言葉は違うけれどこちらも同時に謝りようやく話が出来るようになる。
「…とにかくだ、まず俺たちも加勢に行きたい所だが…残念だが俺とグラッセは手が離せない状況なんだ、だから悪いがお前たちでフリーズタウンへ向かってレイシャを取り戻して欲しい」
『…リズの心を取り戻す方法を調べていて分かりそうなんだな?レイディアントガーデンのアンセムの研究所にいる時点でそうだと思っていたが…』
「ああ、何となくは分かりかけているんだ、ただ…何かが足りないと言う事も、だからお前たちがフリーズタウンへ向かってる間に何とか方法を探るか生み出すから—頼む、レイシャを助けてくれ」
『…分かってるっての、俺はアイツの親友なんだ…俺がアイツの暴走を止めれないで誰が止めるんだよ、んじゃ通信切るぞ』
そして落ち着いたのを境目にかムーンが俺たちも加勢に行きたい所だが、今はリズの心を取り戻す方法を探っている最中で手が離せない状況だからカヤとマーベルの二人でフリーズタウンへ向かいレイシャを連れ戻して欲しいと言う。
それにマーベルはレイディアントガーデンのアンセムの研究室にいる時点で気付いてたけどなと苦笑し、リズの心を取り戻す方法が分かりそうなんだなと聞く。
それにグラッセも頷き分かりかけてはいるが何かが足りないと曖昧な答えを返しつつも、必ずお前たちがフリーズタウンへ向かっている間にその方法を探るか見つけて見せるからレイシャを頼んだと自分らの願いを託す。
もちろんカヤは分かってると、俺がアイツの暴走を止めないで誰が止めるんだよと言い返し通信を切るなと言うと映像が途切れる。
後に残るのは静寂と、目付きを真剣にし違う本へと手を伸ばしたグラッセとそんな彼に笑みを零したムーン
「…分かったんだな?リズの心の手がかりが」
「ああ…あの様子を見て俺は思った、本来心が砕けているなら昏睡状態になり肉体が眠りに付くはずなんだ、良い例がヴェントゥスさん—そして今回は心がただ【キングダムハーツの介入により砕けたように思わされていたとしもし心が無事だったら】—後は俺の分野だっ!!!」
カヤたちは知らない、グラッセとムーンが心について更に理解を広め真実へ辿り着き掛けていた事を
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.69 )
- 日時: 2012/05/08 21:53
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「…フリーズ…タウンか…」
「…辛いか?こんな形で自分の故郷へ戻る事になるなんて」
「いや…そう言う感情はリヴィネタウンへ辿り着いた時点で捨てたから別に辛くは無いな…それに俺より辛い思いをしているバカを迎えに行かないとな」
一方再びカヤとマーベルの方を見てみると、彼らはカヤの故郷であるフリーズタウンへ向かうために異界の海をグミシップで渡っている途中だった。
だがカヤからすれば過去に光の力で滅ぼされて以来、故郷は見る影も無くなってしまった、それをもう一度見なければならないと言う事は少々不安を感じていた。
もしかしたらまた自分は全ての光を拒絶すると言う事態になるかもしれないし、何よりも故郷の惨状を目の辺りにして自分が正気で居られる自信も無いからだ。
それでは自分の事を命懸けで守ってくれた【彼女】にも申し訳ないし、自分を絶望の淵から救ってくれたリズとレイにも失礼だからなと考えていると気を使ってくれたのかマーベルが辛いかと聞いてくる。
それに対してそう言う感情はリヴィネタウンに辿り着いた時点で捨てたから問題無いと、若干問題があるような答えを返しつつ俺より辛い思いをしているバカことレイシャ・ブラックノーバディ氏の顔を思い浮かべながら彼は苦笑していた。
—それが現実になるともこの時思いもせず、そして自分の故郷が滅びた事にあの兄妹が関係している事も知らずに
「…ガイア、調子はどうだ?」
「へ?調子って…別に悪い所なんて無いけどウラノスお兄ちゃん…現に坊やもあたしが作り出したこの光の中で完全に身動き取れないまま眠りについてるみたいだし—あ…」
そしてその兄妹こと、ウラノスとガイアはフリーズタウン内でも唯一破壊されていない水晶や青の宝石が光っている洞窟で合流していた。
ウラノスはガイアが【異世界へ送る儀式】を無理やり行ってからの妹の体調をずっと心配し続けていた。
本来必要である強大な魔力が足りない状況で、ガイアは無理やり己の力でその禁忌魔法を発動させたのだ—その反動が現れてもおかしくないと言うのに妹は元気そうに振舞っているので、大丈夫だろうと思うが内心では誤魔化されているような感じがして仕方が無い。
そんな事を考えているとガイアは坊やもこの光の中で完全に眠りについていると言うと、何かに気が付いた素振りを見せると何か思いついたのか残酷な笑みを見せる。
「…ウラノスお兄ちゃん、朗報よ…カヤライト・クラッシュドアイスとマーベル・ダークネスハートがこの世界へ現れたわ」
「それの何処が朗報だ…急いでコイツを移動させなきゃ敵側に奪われるぞ…?」
「そんな事させるもんですか、あたしは何れ【χブレード】で世界を変える者ガイア・オルウィズ・レザレクションウンブラ様よ♪とっておきの方法思いついちゃった♪—【彼】の力を利用して共倒れにする方法をね…」
それからフリーズタウンへカヤとマーベルが現れた事を朗報だと兄に伝え呆れられていると、ガイアはカヤたちを迎え撃つ手立ての策があるのかウラノスの耳元で呟いた。
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.70 )
- 日時: 2012/05/13 22:02
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「…すげぇ…これがお前の故郷かよ」
「…元々はとても綺麗な場所だったんだ、俺の故郷—『フリーズシティ』はな…」
「なるほどな………って、ん?『フリーズシティ』?ここはフリーズタウンじゃないのか?」
ウラノスとガイアの会話から数分後のフリーズタウンでは、カヤとマーベルが到着しグミシップを急いで陸に着陸させていた。
そしてフリーズタウンへ初めて降り立ったマーベルは、その光景の美しさに見とれ歓喜を声を上げるとカヤは元々はとても綺麗な場所なんだよと懐かしさを堪える声でそう呟く。
その説明になるほどなとマーベルは納得するが、ふと彼の説明の『フリーズシティ』と言う単語に疑問を覚えここはフリーズタウンと言う名前じゃないのかと聞くと彼は顔を歪め
「…まぁ、分からなくて無理もないか…この世界が強い光の力に滅ぼされその反動で闇の世界へと変貌を遂げる前は、俺たちこの世界の住人は『フリーズシティ』とこの街を呼んでいたんだ—最も今では忘れられて田舎の様に扱われてるけどな」
「…酷いな、無理やり街を滅ぼされ殺されかけた挙句、街の名前まで忘れ去られてしまうとはな…」
「何でお前がそこまで悲しそうな顔してんだよ………———っ!」
どうやら元々この世界が強い光の力に滅ぼされ、その反動で闇の世界へと変貌を遂げる前はかつて『フリーズシティ』と呼ばれていたようだ。
しかし今では忘れ去られてしまい田舎の様にフリーズタウンとして扱われているけどなと苦笑すると、マーベルは無理やり街を滅ぼした奴らの事も含めて本来の街の名前も忘れ去ってしまうなんて本当に酷いと悲しそうに顔を歪める。
これにはカヤも再び苦笑してしまい、何でマーベルがそこまで悲しそうな顔をする必要があるんだと聞こうとしたら異変を感じ街の外側を見る。
この世界の出身であるカヤは元々闇の素質もあるためか、そう言う気配にはリズやレイやムーンほどではないが敏感である。
「…マーベル、行き先がどうやら決まったようだぞ—レイシャは街の外れの遺跡…『氷の神殿』と呼ばれる所にいる」
「氷の神殿…?」
「俺たちフリーズシティの住人が奉ってきた場所と言うか、フリーズシティの重要機関施設とも言われていた場所でそこからレイシャと何か禍々しい光の力を感じるんだ…」
すぐ振り向きマーベルに行き場所が決まったようだと告げ、レイシャは恐らく氷の神殿にいると確信を持ったように言われマーベルは聞いた事も無い単語に再び首を傾げる。
それにカヤは俺たちが奉ってきた所と言うか、フリーズシティの重要機関施設だと呼ばれていた場所だと解説を加えそこから禍々しい光の力を感じる所にレイシャは居ると冷や汗をかきながら氷の神殿がある方向を睨み付けた。
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.71 )
- 日時: 2012/05/16 22:46
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「さ、寒っ!?街の中はあんなに暖かいのに何でこの神殿だけ寒いんだよぉ!!?」
「元々フリーズシティはその名の通り【氷の街】と呼ばれており、最初はこの氷の神殿と呼ばれる洞窟しかなかったんだよ、それが段々と俺の先代のフリーズシティの住民が増えた事により街の方は暖かいが本来の名前の由来であるこの洞窟の中だけは原因不明な力により気候が寒くて—」
「分かった分かった、要するにこの洞窟はフリーズシティの名前の由来の場所であり謎の力で気候が街と正反対になってるって解釈でOKか?」
「…そのとおりだ、俺は代々フリーズシティの出身なら授けられているこの氷の力がこの神殿の気候の何かに関わっていると思っているがな」
それからカヤたちはすぐ街の外れにある氷の神殿へと向かい、その中の寒さにマーベルは思わず絶句しながら文句を言う。
確かに彼の言うとおりフリーズシティの街中は暖かいのに、この神殿に入った途端に気候が正反対に変わってしまったのだ。
この現象は明らかにおかしいと言うか変だ、そんな思いを込めつつ叫ぶとカヤの長いフリーズシティ歴史語りが始まってしまったので途中で強制的に終わらせ納得できた分だけ話すとカヤはそのとおりだと渋々歴史語りを止めこの気候の原因は俺たちフリーズシティ出身なら授けられている氷の力が何か関係してると踏んでいると呟いた。
この時—その考えが信じられないほど当たっている事なんてカヤに分かるはずも無かった、それが自分の出生にどれだけ関わっているかさえも分からなかったのだから…
「しかしマジで寒い、寒過ぎる…!このままじゃ凍死するわっ!仕方ない—燃えろ、ダブルファイアっ!!」
「おー…流石キーブレード使いだな、これぐらいの魔法はお手の物ってか?」
「いや、キーブレード使いっても、人それぞれの性格が現れるから魔法が苦手や魔力がコントロール出来ない奴だって実際いるぞ?」
そしてレイシャが居るであろう氷の神殿の先へと進むたびに、寒さは余計増しマーベルはこのままじゃ凍死すると判断したのか炎魔法を唱え辺りの気温を上げる。
これにはカヤも流石キーブレード使いだなと感心し、これぐらいの魔法はお手の物かと苦笑しながら聞くとキーブレード使いでも魔法を上手く扱えない奴だって実際いるぞとマーベルも苦笑した瞬間
『—久しぶりですね、カヤライト…』
「「ッ!!?」」
突然目の前から女性の声が聞こえて来て、カヤとマーベルは辺りを見渡すと何時の間にか氷の神殿の最後まで来ており、声が聞こえた祭壇らしき所を見てみると探していた人物—レイシャ・ブラックノーバディが光に包まれながら眠っていた。
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.72 )
- 日時: 2012/05/22 22:12
- 名前: リラ (ID: 4HN4VOsr)
「レイッ!!」
「待てカヤ!罠があるかどうか分からない状況で迂闊に…」
「レイ!レイシャ!しっかりしろよ、オイッ!!?」
「って、早っ!?何時の間にこの距離をあの一瞬の内に移動したんだよっ!!?」
何故祭壇の上でレイシャが光に包まれ眠っているかは分からないが、やっと親友を見つけたカヤからすればそんな事はどうでも良かった。
後から考えればいいんだろと言わんばかりの勢いで駆け寄り、マーベルが待てと言い罠があるかどうかも分からない状況で迂闊に動くなと言おうとしたが…
既にカヤはレイシャの所まで到達しており親友を抱き起こしていた、これにはマーベル・ダークネスハート余りの素早さに脱帽して転びながらツッコミを決める。
『………カヤ…アイズ…リズ姉ちゃん…グラ兄…ムン兄…父さん…母さん…テラ…アクア…ヴェン…ヴァニタス…』
「「—ッ!!?」」
ちょうどその時、光の中で眠っていたレイシャが突然親友や仲間や姉や両親の事を呼んだと思いきや—その瞬間、彼を包んでいた光に映像が映り二人は絶句する。
その映像とは、光と闇が共存する世界—リヴィネタウンで両親であるロクサスとナミネ、そして姉であるリズと共に街中を歩いている—本来ならあり得ない映像だったのだから
「な、何だよコレ…!俺とアイズとレイが三人でリヴィネタウンを歩いているのならまだしも、この光景はあり得ないぞ…!?」
「落ち着けカヤ!これは幻覚というかただの幻だ!!恐らくレイシャがこの光の中で眠っている事が原因で発生してるんだと思う」
これにはカヤも俺やアイズやレイの三人ならまだしも、この光景はあり得ないと信じられない現象を見て真っ青になる。
こんなやり取りに若干のデジャウを感じつつも、マーベルはこれはただの幻だと落ち着かせ、幻覚の発生源はレイシャがこの光の中で眠り続けている事が原因だと思うと仮説と言う名の推測を語ると—何故かカヤはアウインロッドを氷のような水色の光の中から出しており構えていた。
「…ちょっと待て、何故そのリズから貰ったアウインロッドを構えている…?」
「決まってるだろ、レイをこの忌々しい光から解放するんだ—結構荒技になりそうだけどなァ!!」
「(やっぱりか———っ!!コイツ冷静さを失うとリズと同然の性格だ———ッ!!!)」←
大体ここまで来れば想像は付くが当たって欲しくない、そう言う思いも込めてマーベルは何故アウインロッドを構えていると聞くと、見事裏切り予想通りの答えが返ってきてコイツ冷静さを失うとリズと同様の性格になると失礼な事を心の底で叫んでいると
「—貫きを司る氷柱よ…今ここにその刃を具現し追い詰めよ!アイスニードルッ!!」
ヴィクセンが使う氷の上級魔法をカヤが唱え、レイシャに向かって解き放たれた—
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.73 )
- 日時: 2012/05/27 21:38
- 名前: リラ (ID: bSF/F1B1)
『—そんな事、あたしがさせるとでも思ってるの?』
「ッ!?氷が…!!」
「これはフレイムダガー!と言う事は…ガイア!!」
その瞬間、突然楽しそうな女の声が響き反響したと思いきや何処からか何かが飛んで来てカヤの放った氷を溶かす。
これにはカヤ自身も驚いていると、カヤの氷を溶かしたであろう炎の短剣—フレイムダガーが地に刺さるのをマーベルが見て飛ばして来た人物であろうガイアの名前を呼ぶと自分たちの後から歩いて来た。
「ご名答と褒めておくべきかしら?カヤライト・クラッシュドアイスにマーベル・ダークネスハート」
「お前に褒められても嬉しくなんかねぇよ…寧ろ腹が立つねっ!」
そしてガイアはフレイムダガーを回収すると同時に、ご名答と褒めるべきかしらと残酷な微笑みを浮かべカヤはお前に褒められても嬉しくない、寧ろ腹が立つくらいだと反論しアウインロッドを構え魔力を溜める。
「—もう…この坊やといい、ホント人の話を聞かない血の気が多い子たちが多いわねぇ…折角大切な人と母親に会わせてあげようとしてるのにね」
「大切な人…?母親…?」
するとガイアは何処か呆れた表情でカヤを見つめながら、折角大切な人と母親に会わせてあげようとしてるのにと言いマーベルは思わずその単語に疑問を感じる。
カヤはフリーズシティが滅んだ時の唯一の生き残りだと聞いている、ならばカヤの知り合いなど生きているはずが無いからだ。
一体どう言う事なんだろうと、マーベルは首を傾げつつ考えているとカヤが叫ぶ。
「俺を騙そうったてそうはいかないぜ!残念ながら俺の大切な人は、このフリーズシティが滅びた時に皆死んでるさ…母親だって俺を生んですぐ死んだと親父から聞いてるしなっ!!」
「カヤ…」
「ふぅん…貴方はそう教えられて育てられたのね…哀れな子、本当の真実も知らないで辛い運命を背負わされて辛かったでしょうに」
自分の大切な人はこのフリーズシティが滅ぼされた時に全員死んでいる—その本来なら背負うべきじゃない過去を改めて聞かされ、マーベルは叫んだカヤの悲しい現実に顔を歪める。
それを聞いたガイアも同じく顔を歪めるが、それは何時もの残酷さを含んだ哀れむ顔ではなく本当に可哀想だと思っている顔だった。
本当の真実も知らされずに辛い運命を背負わされ辛かったでしょうねと、ガイアはそう言うと祭壇の上で眠っているレイシャを無視して行き止まりである壁画がある所まで向かうと
「でももうそれも終わりよ—貴方に真実を教えてあげるわ…出てきなさい、氷の精霊【シヴァ】」
『…やはりバレていましたか、貴女は相変わらず変わりないのね、ガイア・オルヴィズ・レザレックションウンブラ』
「「精霊ッ!!?」」
何と氷の精霊シヴァを呼び出し、これにはカヤとマーベルも同時に驚く。
だが驚きはそれだけでは留まらずに
「そんなに驚く?これでもシヴァは貴方の【母親】なのに」
「—…え…?」
ガイアはカヤに信じられない真実を告げた。
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.74 )
- 日時: 2012/06/03 22:23
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
「氷の精霊シヴァが俺の母親…?う、嘘だ!俺は精霊なんかの子供じゃない!俺は親父と死んだ母親の間に生まれた人間だッ!!」
「…だってさ、シヴァも可哀想ねぇ…実の子供にここまで否定されちゃって♪」
『貴女の性格の悪さも相変わらず健在なんですね…別に覚悟してましたよ、カヤライトに—自分の息子に私を否定される事なんて』
「…氷の精霊であるシヴァ自身が認めたと言う事は、本当なんだろうな…カヤが氷の精霊の血を引く人間と精霊のハーフ…もといハーフ精霊であると言う事が」
もちろん氷の精霊であるシヴァが自分の母親だと信じられるはずも無く、カヤは嘘だと否定し俺は精霊なんかの子供じゃないし自分は人間だと叫ぶ。
するとガイアもこの反応は予想していたようで、ため息をはきながらシヴァに実の子供にここまで否定されて可哀想ねと言うと、貴女の性格の悪さも相変わらず健在ですねと呆れられる。
そして別に覚悟してましたよと言いつつカヤが自分の息子である事を肯定したような答え方をし、マーベルはカヤが精霊と人間との間に生まれたハーフ精霊だと言う事が本当なんだろうと納得する。
「う、嘘だ…!例えシヴァが認めたとしても俺は認めない…!認めない!俺は親父の息子であるカヤライト・クラッシュドアイスなんだ…!精霊の血なんか引いてない…引いてないんだ!!」
「カヤ…気持ちは分かるがこれが現実であり事実なんだ…」
だが何よりも信じられない真実を知り、顔を俯かせながら震えているカヤが一番心配で駆け寄ると、彼は現実を受け入れたくないのか両腕を握り締めており今にも零れそうな涙を堪えていた。
この様子にマーベルはこんなに怯えて混乱するのも無理ないと判断し、これが現実であり事実なんだと出来る限り優しく言っていると—ふと異変に気がつく。
「カヤ!お前身体が…!!」
「…え…?」
そう異変とはカヤの身体が全体的に水色に近い青色になっており身体中から冷気が放たれている—これにはマーベルも驚き、カヤ自身も絶句する。
『いけない!これ以上カヤに刺激を与えては…!ガイア、もうこれ以上彼を苦しめる事は止めて下さい!!』
「そんなの嫌よ、第一あたしは、カヤライト・クラッシュドアイスを精霊として覚醒させてあげるために元々ここに誘導したんだし♪それなのにどうして今更苦しめる事を止めなきゃいけないのよ」
それを見て何故かシヴァは慌てながらこれ以上カヤに刺激を与えてはと焦り、ガイアに向かって彼を苦しめないでと叫ぶが嫌よと一括し元々カヤを精霊として覚醒させるためにここへ誘導したんだと言いどうして今更止めなきゃ行けないのよと何時もどおりの残酷な微笑みを浮かべカヤに近づくと
「貴方の大切な人…いえ【彼女】の名前…確か【セレスタイト・ブルーレースアゲート】だったかしら?可哀想な最後だったわね」
「ッ!!うあああああああああ—————ッ!!!!!」
「うおっ!!?…どわああああああ——————…っ!!!!!」
カヤの大切な人であり彼女の名前—セレスタイト・ブルーレースアゲートと言う、人の名前をガイアが言うとカヤは突然発狂し全身が青い姿である精霊へと覚醒を遂げ—マーベルを凍らせた。
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.75 )
- 日時: 2012/06/09 15:58
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
「これが精霊の覚醒…素晴らしい氷の魔力ね、人間一人を簡単に【永久凍結状態】にするなんて…流石精霊と人間のハーフだわ♪」
「ま、マーベル…!!お、俺は…うわあああああああああ——————ッ!!!!!」
突然全身を青い姿である精霊の姿へと覚醒を遂げたカヤにガイアは驚きつつも、その人間一人を簡単に【永久凍結状態】にした氷の魔力に感心し流石精霊と人間のハーフねと面白い物を見たかのような楽しそうな表情で言う。
だが突然の覚醒にカヤは頭が着いていけず、仲間であるマーベルを氷漬けにしてしまった事態に真っ青になりながら、何とかして氷を溶かそうと凍り付いたマーベルへ手をかざし中で凝縮しているであろう魔力を外へ流そうとするが—精霊と覚醒したばかりである身体を上手くコントロール出来ずにまた意識が飲み込まれてしまう。
そして次の瞬間、またしても身体が勝手に動いており、カヤが気付いた時には
—ポチャン…
「あ、あぁ…!!ま、マーベル…!マーベルゥゥゥ——————ッ!!!!!」
氷の神殿内にある海から流れて来ている水路へとマーベルを落としており、カヤは正気に戻った途端仲間の名前を呼びながら崩れ落る。
だが時は既に遅い、マーベルは海底へと沈んでおり助けられない。
『ガイア何て事を…!急いでマーベル君を助けなくては…!』
「その必要は無いわよ、あたし言ったわよね?【カヤライト・クラッシュドアイスを精霊として覚醒させてあげるために元々ここに誘導したんだし】って…だからマーベル・ダークネスハートはただカヤライト・クラッシュドアイスを覚醒させるためだけの【道具】って事で良かったじゃない♪」
「…マーベルが…【道具】だと…?人を道具扱いした…【アイツ】らと同じだ…」
「?何よ、やる気かしら…!?」
これを見ていたシヴァもガイアがやった外道行為に顔を歪め、急いでマーベル君を助けなくてはと焦るがガイアはその必要は無いわよと言いシヴァの腕を掴んでとめる。
そしてマーベルの事を【道具】だと言い、カヤはその言葉を聞いて無意識にアウインロッドへ魔力を宿らせながら、人を道具扱いしたと言いながら【アイツ】らと同じだと呟く。
それを見てガイアはやる気かしらと聞き、フレイムダガーを構えると異変に気が付く。
そうカヤの目付きと言い纏っているオーラが先らとは違っていたのだ—例えるとするならまるで憎しみを抱いているような目付き
「…お前も同じだな…フリーズシティを滅ぼした…【光の力】の使い手と…!!!うおおおおおおおおおおっ!!!!!」
「…!!フリーズシティを滅ぼした…【アイツ】らと一緒ですって…?ふざけんじゃないわよっ!!!!!」
それからお前も同じだと拳を握り締めながら、フリーズシティを滅ぼした【光の力】の使い手と言いながら魔力を溜め叫ぶ。
するとフリーズシティを滅ぼした【アイツ】らと一緒だと言われたガイアも何故か切れ、ふざけんじゃないわよと叫び返すと—本気を出した。
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.76 )
- 日時: 2012/06/14 21:13
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
「このあたしを怒らせた事を後悔するのね…!!禁断魔法解放—アルテマッ!!!」
「そっちが禁断魔術で来るならこっちも禁断魔法で対応してやる!メテオッ!!!」
最初に動いたのは本気を出したガイアでこのあたしを怒らせた事を後悔するのねと言うと、何と禁断魔法である究極の攻撃魔法であるアルテマを発動させて来た。
するとカヤもそっちが禁断魔法で対抗してくるならこっちも禁断魔法だと言い、隕石を降らす魔法であるメテオを発動する。
どちらも禁術魔法に属する危険な魔法だ、そんな強力な魔法を同時に発動させ相殺が間に合うわけも無くお互いが弾き飛ばされるがガイアがすぐ立ち上がり
「—ファイガバーストォ!!」
何と炎の上級魔法を呪文破棄で唱え、弾き飛ばされた反動で動きが鈍くなっているカヤへ放つが
「—はっ!!」
「なっ!?(まさかもう精霊として覚醒したばかりの力を扱えるなんて…!恐ろしいほどの才能ねカヤライト・クラッシュドアイス!」
何とカヤはすぐに精霊としての力—自然界へ溶け込む能力を使い、水路を流れている水を即座に凍らせ氷の中へと溶け込んだのだ。
これにはガイアも驚き、もう精霊としての力を扱えるなんてと恐ろしい才能だわとカヤの能力に感心しつつもフレイムダガーに炎を宿らせると
「行くわよ!炎よ集え!ヒートストームッ!」
「ぐあっ!?」
炎を身にまとい何度も当たる回転攻撃であるヒートストームを発動させ、凍りついた水路の水を全て砕くとカヤが悲鳴を上げ現れる。
そう—ガイアは知っていたのだ、氷の精霊は氷の中に溶け込んだ時は何をしてもダメージを与えられないと言うが実は砕く事によりダメージを与えられる事に
「俺…何で氷の中に…って、いってぇ〜…!」
「油断するからよ、あたしだってこれでもアンタと同じようにかつて自分の世界を滅ぼされ…【テルスお姉ちゃん】をアンタが言う【光の力】の奴らに殺されたんだからねぇ!!!」
「何…ッ!!?」
それによりダメージを受けたカヤは攻撃された腕を抑えつつ、何で氷の中に溶け込んだんだと状況を理解出来ず混乱していると、ガイアが目の前に立っており油断するからよと残酷な笑みを浮かべる。
そしてあたしだってこれでもアンタと同じようにかつて自分の世界を滅ぼされ【テルスお姉ちゃん】をアンタが言う【光の力】の使い手に殺されたと悲痛な声で叫びカヤは驚愕する。
まさか自分以外にも【光の力】の使い手に身内を殺されている人物が居た事や、何よりもガイアも自分と同じように性格が歪むような生い立ちがあった事に←
「…もうアンタも用済みよ、今は安らかに眠りな—氷の精霊として覚醒して間もないのに精霊の力を使い過ぎた代償にね…」
「な…ん、だ…と…?(身体が重い…急に眠く…」
するともうアンタも用済みよと、ガイアは今は安らかに眠りなと言いつつ氷の精霊として覚醒して間も無いのに精霊としての力を使い過ぎた代償にねと意味が分からない事も言い首を傾げていると—急に身体が重くなり眠気が襲い掛かってきて—カヤは倒れた。
それと同時にガイアも膝をつき、それを氷の精霊シヴァが悲しそうに見守る。
「はっ…はぁ、ちょっとやり過ぎたかしら…?あたしにはもう時間が残されていないってのに…」
『ガイア…貴女の生命力が急激に弱まっていると思ったら、そう言う事だったんですね』
「…ウラノスお兄ちゃんには言わないでシヴァ、あたしはもう…長くは生きられないって」
カヤは知らない、ガイアとシヴァがこんな会話をしながら自分にポーションをかけ神殿の更に奥まで【助けてくれる】ために移動している事に
真相と言う名の真実は少年が知る前に、精霊としての覚醒と遂げてしまい知る事は出来なかった。
第五章終了
- Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.77 )
- 日時: 2012/06/14 21:42
- 名前: リラ (ID: xBFeLqnd)
や、やっと第五章終了です…(疲
リズ「遅過ぎるわこのアホ作者が!一章完結させるのに何で2ヶ月近くも掛かってんだよッ!!?」
カヤ「そして俺が氷の精霊のハーフってどう言う事だよ…?しかも最後のオチは何だよ!!(負と怒りのオーラ全開」
マーベル「とうとうやってくれましたねー、俺の氷漬け騒動…どうなるか覚悟は決まってるな?(黒笑」
だーっ!!一気にしゃべるな責めてくるなぁ!!そしてオチってネタバレさせる気ですかぁ!!?
大体ここ2ヶ月滅茶苦茶忙しいし大変だったんですからね!?
レイシャ「だからって遅すぎませんかぁ?アンタの事だからどうせ少しはサボってたんだろぉ?」
ギクッ…!!(滝汗
リズ「へー…レイの言ってくる事が本当だったら今回は容赦しなくて良いわよねぇ…?(キーブレード二本装備♪」
カヤ「そうだなー、どうせだから新しい技の餌食にでもなって貰おうかな?(アウインロット装備♪」
マーベル「新しい技かー、そう言えば連携技で良いの思いついたからコイツで実験しようかー?(ロストメモリー装備♪」
それだけは止めて——————ッ!!!!!?(涙
あぁ!分かりました!正直に話します!
ここ一週間はアンタたちの言うとおりサボってたと言うか、ベットに入っただけで疲れてたのか寝てしまったんです!!(涙
ホント、ごめんなさいっ!!
リズ「余計許せるか———ッ!!ラッシュアッパーッ!スパークストームッ!!!リミットカット解放・マルチボーティクスッ!!!」
カヤ「この阿呆が———!!パーストブリザガ!トリプルブリザガ!アイスダッシュ!フリーズ!グレイシャルアーツ!リミットカット解放・ダイアモンドダストォ!!!」
マーベル「以下同文ッ!ホーリー!ダークヘイズ!フォトンチャージ!ラグナロク!ホーリーライズ———!!!」
レイシャ「バカ野朗———!!ダークファイガ!ダークメテオ!ダークオブリング!リミットカット解放・マジックアワーッ!!!」
結局このオチは私の台詞になるのねぇぇぇぇぇ!!!!!?(涙
ガイア「これで終わりだと思いで?(笑顔だがフレイムダガー装備」
で、出た———ッ!!?最強のドS兼残酷主義者…!!(発狂
ガイア「…どうやら懺悔する暇もない程に殺されたかったようね…(フレア構築中」
じょ、冗談をそんな間に受けないで下さい!!?(滝汗
第一貴女これ以上、力使ったらヤバい状況なんですけど!?
ガイア「…それもそうね、次回からライヤさんのバトンになるわ、このアホよりは面白いので是非とも見てくださいね」
ひどっ!!?
ガイア「何か文句があるかしら?(フレイムダガー回転中」
ありませんっ!!