二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.8 )
日時: 2011/10/26 17:06
名前: リラ (ID: ZmI7gUQR)

第一章—壊された日々と世界の異変—

夕日が沈む事がないと言われるトワイライトタウン—その街で一段と大きい建物—もといトワイライトスクールでは授業が終わり生徒たちが掃除をしていた。

「はっ!!やぁ!!それぇ!!」

「えいっ!!だぁ!!はぁぁっ!!!」

—若干二名ほど、掃除をサボりホウキでチャンバラをしている親子(?)がいたが
言わずとも分かるだろう—サボリの代表者兼ⅩⅢ機関ナンバー15のリズティクスト・ブラックノーバディにその未来での父親であるロクサスである。
しかもチャンバラをやっているのは教室、ハッキリ言って同じく掃除をしている人からすれば迷惑でしかない。

「…おいリズにロクサス、いい加減止めとけって…そろそろ保護者(グラッセとアクセル)たち来ると思うぞ」

「諦めろマーベル、こう言う状態のリズたちに何を言っても無駄だからな」←

同じく教室掃除で黒板を消し終えたマーベルがホウキでまだチャンバラをやっている二人に一応注意をするが、机を運び終えたムーンが言っても無駄だと促がして来たので諦めてため息をはく。
そう言っているうちに、もう鉄槌が来てしまったからであろう。

「これで決めるわよロクサスッ!!だあああああッ!!!」

「この一撃で一気に決めてやる!!はあぁぁぁぁぁッ!!!」

『—何やってんじゃお前らは——————ッ!!!!!!』

「「ぐはっ!!?」」

それに気が付いていないリズとロクサスは次で決めてしまおうと本気を出し駆け込もうとした瞬間、ピザらしき武器が飛んで来て2人の頭にクリーンヒットした。

「全く…あれほど教室内ではチャンバラすんなって言ってただろ!!!」

「グラッセ…一応俺の武器だからもう少し丁重に扱ってくれ…そして勝手にカジュアルギア付けないでくれ…(涙」

ピザらしき武器—アクセルの武器(チャクラム)にカジュアルギアを付け投げた張本人ことグラッセが切れながら教室に入ると遅れてアクセルが涙目になりながら登場する。
そりゃあ本来ゼロギアを装備してエタナールフレイムと言うカッコイイ武器だった物が、ピザにされるなど彼のプライドが粉々に砕けるであろう行為だった。

「…マーベル、二人にフレンドケアルかけてくれないか?」

「任せろ(汗」

そんな四人のやり取りが終え見終わった後、頭から煙らしき物を出しながら気絶しているリズとロクサスを見かねムーンが回復魔法を頼むとマーベルが冷や汗をかきながら淡い緑色の光を二人に宿す。
こんな普通の人から見れば恐ろしい物だけど、私たちからすればこれが大切な日常だったんだ。
まさか、こんな事件に巻き込まれると思ってもいなかったから

Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.9 )
日時: 2011/10/31 22:33
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「うぅ〜…何も赤ウニのチャクラム投げる事は無いじゃない…」

「こうでもしなきゃお前は絶対止めないからな」

その後気絶したリズはマーベルの回復魔法で復活し、グラッセと商店街へ来ていた。
そしてチャクラムで殴られたことに関して不貞腐れていると、毎度のツッコミを決められ何も言えなくなる。

「それにしても暇ね〜、何か面白い事起きないかなぁ?」

「…それは勘弁して欲しいな、ただでさえ俺たちは今【ラック】たちによって大変な目に合ってるし」

「…そうだったわね」

そんな会話をしていると何だか平和を実感してしまい何か起きないかなと冗談交じりで言うと、グラッセにため息をつかれながらそう言われ一気に空気が重くなる。
そう今現にリズはとある人物たちに狙われているのだ、そのせいでこの前まで大怪我を負い入院していた程だった。
そんな状況なのに本人が一番無自覚となると、流石のグラッセもある意味お手上げだろう。

「…ごめんねグラッセ、私のせいで何時も大変な事に巻き込まれちゃって…私さえいなければグラッセは今頃普通に暮らせているのに…」

「気にすんな、俺は好きでお前の傍に居るんだ…これぐらいの事に巻き込まれただけで自分を否定するんじゃねぇよ…」

「グラッセ…」

それを思い出してしまっては巻き込んでしまっている時点での罪悪感が蘇り、リズは哀しそうに顔を歪め俯くとグラッセは笑顔で頭を撫でてくれた。
その優しさがリズにとって本当に嬉しくて、ありがとうと言おうとした瞬間—言葉通り異変が起きてしまった。
本来夕焼け色の空が変わるはずが無いトワイライトタウンが暗闇で埋まり—ハートレスとノーバディ、そしてアンヴァースまでもが出現したのだから

「アンヴァース!!?ハートレスはともかくノーバディまで…!!」

「油断するなリズ!!天から降り注ぐ雷よッ!!貫き通せ!!サンダーストーム!!!」

これにはリズも動揺していると、グラッセの雷魔法により正気を取り戻させられる。
確かにこのままだと自分たちがやられるだけだ、冷静にそう判断するとリズはキーブレード—スターホワイトチェーンを構える。

「一気に決めてやる、これで終わりよ!!究極の闇よ放て!!デジョン!!」

次の瞬間リズはキーブレードをアンヴァースたちに向け闇の力を集めると—敵が一気に闇に包まれ消える。
これにはグラッセも唖然とし、キーブレードを下ろしながら近づく。

「あの大量の敵をデジョン一発で葬るなんて…お前何時の間に」

「私だってラックに負けてから何もしていなかったわけじゃないわよ、さ、行きましょ!!」

「ああ」

いくら一撃でどんな敵でも葬れるデジョンを使ったからって、倒せる敵には限りがある。
それを大量の敵を倒せるようになるとは、リズもかなり特訓したのだろう。
この調子なら大丈夫かもしれないとグラッセは心の中で苦笑し、先を急ごうと促がす親友に頷き走り出した。

Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.10 )
日時: 2011/11/02 22:01
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「誰か生きてるか———ッ!!?」←

「ムーン…それ色々と間違えている気がするぞ…(本来なら、誰かいないのかだろ?」

一方リズとグラッセがハートレスを倒しながら街を回っている時、偶然一緒に居たムーンとマーベルは無事な人(生存者)を探していた。
リズとグラッセの事は心配だが、あの二人がそう簡単にやられるとは思わないので後回しにしている。

「全く…何なんだよ、いきなりトワイライトタウンの空が黒くなったり…ここは他の世界と違い暗闇なんて訪れる事は無いはずだろ…」

「だからおかしいんだろ?そして俺たちが異変を調べつつ無事な奴を探している」

「ああ…」

そしてどうしてこんな事になってしまったのかとムーンが若干頭がこんがらがっていると、マーベルが冷静にツッコミを決めてくれるので何時もの理性を取り戻す。
だからと言って不安は消えない、俺より強いロクサスやヘタレだけど判断力はあるアクセルですら無事を確認出来ない。
そう言う事があって、ムーンはもしリズとグラッセが居なくなったりなんかしたら…とマイナス思考になりはぁ…とため息をはいていると—世界が揺らぐ。
いや現れたのだ—上級ハートレスのダークサイドが

「ゲッ…よりによってコイツかよ」

「コイツはあんまり魔法が効かないから好きじゃないんだけどなぁ!!!」

いきなり上級ハートレスは無いだろと愚痴りながらもムーンはキーブレード—ダークブレスメモリーを持つと、マーベルは何時の間にかキーブレード—ロストメモリーを持っており駆け込んでいた。

「だが…これを喰らってもそうは言えるかなッ!!?唸れ雷よ、サンダーボルトッ!!!」

「そうか、雷の魔法…ッ!!!」

次の瞬間マーベルはすぐさま天へとキーブレードを持ち上げ雷の魔法を放ち、ムーンはハッとする。
雷の魔法は基本的、シャドウなどピュアブラットが弱点とする魔法だ。
なら同じダークサイドも弱点は雷魔法だろう、ムーンも続けて反撃する。

「—我に宿る雷よ、その力解き放て!!ライトニングレイッ!!!」

—グオオオオオォォォンッ!!!!!


雷を纏った突進攻撃は見事にダークサイドを貫く、痛々しい悲鳴が聞こえる中ムーンは着地すると—驚愕する。
あれだけの攻撃を加えたはずのダークサイドが、何事も無かったようにピンピン立っているからだった。

「何ッ…?」

「うわぁ!!!」

流石に動揺し困惑してると、何がドスッと言う音が聞こえ振り向くとマーベルにダークサイドの拳がめり込んでいた。
何時の間に移動したんだ—と慌てつつも、マーベルは崩れ行く姿を見てムーンは絶叫した。

「マーベルゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!」

Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.11 )
日時: 2011/11/03 21:06
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「マーベル!!オイ、しっかりしろよ!!?」

「………ムーン、気をつけろよ…このダークサイドは…」

すぐさま駆け寄りダークサイドの攻撃を受けないところまで走りながら容態を確認すると、うっすらとマーベルは目を開けながら必死にそれを伝える。
このダークサイドは何だよ?と聞こうとするがどうやら完全に気を失ったらしい。
まぁそれは聞かなくても、今の状況から見て大体想像は着いた(じゃあ何故聞いた byマーベル)

「ようするにこのダークサイドは魔法全般に耐性を持っているって事だろ、なら打撃戦で行くしかねぇかッ!!」

マーベルの言いたい事—恐らく先らの魔法攻撃で思った事だがコイツは魔法の耐性が強いと言う事だろう。
ムーンは冷静にそう判断すると、キーブレードを持っていない方の左手と両足に闇の力を宿らせ走り出す。

「喰らえッ!!ダークドロップッ!!!」

最初は闇の力により強化された足蹴りを決めると、ダークサイドがよろめく。
やっぱり予想通り、魔法の耐性は強いが打撃の耐性は弱い。
なら一気に決めてやると、ムーンはキーブレードを構え闇の力を溜めようとすると—異変を感じる。

「(—?何だこの力…?懐かしい?)」

キーブレードに闇以外の色—青色の光が宿り首を傾げるが、このチャンスを逃す訳には行かないと思いダークサイドの頭まで何とか飛び跳ねると

「行けぇ!!ダークスパイラルッ!!!」

トドメと言わんばかりに闇の集中回転攻撃が決まり、ダークサイドは悲鳴を上げながら倒れる。
そしてムーンが着地し、後ろを振り向きダークサイドを確認しようとしたら

「消えてる…?」

何と先らまで居たはずのダークサイドは跡形も無く消えていたのだ。
これには困惑し何がどうなっているんだと思いつつも、もう一つ気になる事を確かめる。
それは自分が持っているキーブレードだ、先らの青い光は宿っていない。

「(あの力は…かつて俺が持っていた月の力に間違いないだろう…でも何で今更こんなものが…?)」

先らの青い光は間違いなく俺が使っていた月の力だった。
でも何で今更こんな力が使えると言うんだ、俺の月の力はリズに完全に浄化されたハズだ。

「…月の力が復活しているとかな?…まさかな、考えすぎだろ俺」

それよりマーベルを回復させないとと考え、大丈夫かマーベルーと緊張感の無い風に言いながら起こそうとした瞬間

「—え?」

—突然闇の回廊が下で開いた、もちろん無防備はムーンとマーベルはそのまま堕ちる。

「うぎゃああああああ——————ッ!!!!!?」

…闇の回廊内で、ムーンの絶叫が聞こえたいのは言うまでも無い。

Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.12 )
日時: 2011/11/04 17:44
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

—うぎゃああああああああ—————………

「「ッ!!?」」

またまた一方ムーンが絶叫している時、その声をリズとグラッセは聞き取っており驚いていた。
この声は恐らくムーンである事は分かるのだが、彼がこんな絶叫をするなんて何かあったのだ。

「…今のムーンの声じゃね?」

「…多分な(汗」

私の幻聴?と首を傾げながら冷や汗をかいたリズが聞くと、俺にも聞こえたとグラッセが更に冷や汗をかきながら教える。
それからどれだけ時間が流れたのかは分からない、一つ言える事は

「急ごうグラッセ!!ムーンの奴あんな悲鳴を上げるなんて何かあったんだ!!(滝汗」

「そうだな、ムーンの悲鳴はあちらから聞こえて———ん?(汗」

確実にムーンの身に何かが起きたと言う事である、リズが急かしグラッセも悲鳴が聞こえた方向を指差そうとした瞬間—浮遊感を感じる。
いやぽっかりと地面の感覚が無くなったと言った方がいいだろう、恐る恐る下を見てみると闇の回廊が出現していた。
それはもちろん近くに居るリズも同じで引き攣った顔でリズは笑みで返すと、ムーンと同様に堕ちた。
ここで思い出してもらおう、リズは闇の回廊に入るとどうなるか?

「ぐべぅごらべぅ——————ッ!!!!!?(略:気持ち悪い——————ッ!!!!!?」

「落ち着けリズ!!何とか耐えるんだ!!(滝汗」

正解は闇の匂いに耐えられず酔う、どんどん顔色が真っ青になったリズはカクンと言う音を出し気絶した。
意味不明な絶叫をした後すぐに、どれだけ闇の回廊が苦手なんだと言うツッコミを入れたいのがグラッセの心境だ。
まぁ何時もの事なので慣れている彼は、気絶したリズを受け止める←
先に光が見えたので闇の回廊内を抜け出し、外へと一歩踏み出すと—大きな建物が下に見えた。

—そしてまたしても落下する感触、今度は確実に空から落ちていると実感した。

「—ってそう言う問題じゃねぇ———ッ!!?このままじゃ俺たち大怪我どころじゃ無くなるわぁぁぁぁぁぁッ!!!!!」

そして途中に正気を取り戻しムーンと同じように絶叫していると、建物の下から声がした気がする。
今度こそ幻聴か?とグラッセは、涙目になりながらリズだけでも衝撃を軽くしようとした瞬間

『—浮け、ゼログラビガッ!!!』

「うおっ!!?」

突然紫の魔法が浮かび上がりグラッセとリズの落下を止めてくれた、これには驚いていると魔法の効力が解け落下する。
今度は二つの影が受け止めてくれ、大丈夫だったがその二つの影は—なによりも知っている人物だった。

「—大丈夫か、二人とも!!?」

「いきなり空から降ってくるなんて、驚いたわよ?」

「アクア!!?テラ兄!!?」

それはかつて共に旅をした青髪の少女—アクアに、自分たちの兄のような存在でもある茶髪の青年—テラだったのだ。
グラッセは更に驚き、リズを受け止めたアクアと自分を受け止めているテラの存在にただ目を見開く事しか出来なかった。

Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.13 )
日時: 2011/11/05 15:18
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「何で二人がここに?」

「何でって…ここは旅立ちの地—ランド・オブ・ディパーチャだからに決まっているでしょう?」

「………はい?」

その後受け止めてくれた二人の肩から降り、グラッセが倒れているリズにケアルラをかけながら聞くとアクアは逆にその質問に対して首を傾げる。
それを聞いて本日二度目のあっけた声を出すが、周りを見渡して納得した。
ここは確かに旅立ちの地だ、と言う事は…

「お、俺たち未来へ帰ってきちゃったのかぁぁぁぁぁぁ!!!!!?」

「「ッ!!?(汗」」

どうやらあの闇の回廊は未来へ行く回廊だったらしい、グラッセの心の底からの絶叫が旅立ちの地へ響いた。
何も知らない二人(テラとアクア)は、その悲鳴に驚く事しか出来なかった—

「…なるほど、貴方たちは過去の世界へいたのだけど、何者かの力によってこの未来の世界へ戻ってきたと言う訳ね…」

「ああ…ところでアクア、重くないのか?」

一応どうしてこうなったかを説明し終わると、アクアはすぐさま納得してくれて助かった。
そして何よりも気になる事—アクアは気絶したリズを背負っているのに息切れもせず普通に俺たちと同じスピードで歩いている事に対してグラッセは聞くと

「何が?全然これぐらい軽いわよ」

「………………」

「…アクアは、俺たちの中で一番力持ちなんだ(涙」

余裕そうに答えるアクアを見てグラッセは絶句し、テラを見ると軽く涙目になりながら答えてくれた。
この中でアクアが一番最強って…兄弟子の名と男としての名が折れるもんな…

「う、うぅーん…」

そんな会話をしていると、ちょうどリズも目を覚ましグラッセは駆け寄りながらもう一度ケアルラをかける。
すると先らよりも顔色が良くなり、ようやく回復の兆しを見せてくれた。
良かったさっきから回復魔法を唱えても、表情が真っ青だったからグラッセは実を言うとかなり心配していた。

「大丈夫か、リズ?」

「私…?…って、え?何でアクアとテラ兄がいるのッ!!?」

話しかけるとどうやら目覚めたばかりで頭が少々ボーッとしているようだが、すぐさま正気を取り戻しグラッセと同じような反応をし全員が同時にため息をはいた…

「そんな…アレは未来へ通じる闇の回廊だったなんて…じゃあトワイライトタウンは…」

「分からない、ただ一つ言える事は—トワイライトタウンを守れなかった事だ」

「いきなりキツイねぇ…仲間も…友達も守れなかった事実を突きつけるとは」

それから数分後、状況を話しリズがトワイライトタウンの事を気にかけるのでグラッセは紛れも無く今分かっている事を言うとリズは苦笑しながらもその事実に顔を歪める。
これからどうするか…とグラッセが考えていた時

—ドゴォォォォォォォォッ!!!

「な、何だ!!?今の音は…」

「何かの爆発音かしら…?」

山頂の方から何か破壊音が聞こえてきて、テラとアクアが慌てているとリズとグラッセはまさかと最悪な事態が思い浮かび山頂へと走り出した。
予想が正しければ…何処ぞの【黒ウニ】が暴れているからだ。

Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.14 )
日時: 2011/11/08 22:21
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「絶望しろッ、ハハハハハッ!!!」

「うぐっ…!!」

「ヴァニ!!やり過ぎだ、もう止めろ!!(汗」

悲しい事に見事に予想は、嫌と言うほど当たってしまっていたが
黒ウニ—ヴァニタスが高笑いしながらヴァイドギアを振り回し元々ボロボロなマーベルに更に攻撃を加えられヴェンが止めようと叫んでいる。
その横では、必死に守られているムーンが倒れており伸びていた。
どうしてこうなってしまったかと言うと、話は数分前に遡る…

『—うぎゃああああああああ——————ッ!!!!!?』

『ッ!!?な…何だ?』

闇の回廊から落下したムーンが振り落とされた場所は、同じくランド・オブ・ティバーチャで空から落ちていた。
その時の絶叫でマーベルも意識を取り戻しており、首を傾げていると大きな衝突音が響き痛みと一緒に完全に目を覚ます。

『痛ッ!!?今の音な…ん…だ?(汗』

ダークサイドに殴られ負傷した左肩を支えつつ、先らの衝突音の原因を調べようとしたらすぐに発覚した。
何せ自分の下には踏み潰され気絶しているムーンがいたからだ、恐らく自分が先に落ちてしまったムーンに乗りかかってしまったのだろう。

『あー…スマン、ムーン…今ケアルかけてやるから…(滝汗』

流石にこれは自分が悪いだろうとマーベルは思い、謝りながら右手でキーブレードを持ち回復魔法を唱えようとした瞬間

『何が空から落ちてきやがってたんだ…?ってムーン!!?』

『酷い怪我だ…キミがムーンを!!?』

恐らく自分たちが空から降ってきたのを見たのだろう、ヴェンとヴァニタスが現れムーンの惨状を目撃されてしまったのだ。
もちろんそれを二人はマーベルがボコボコにしたのだと思い、襲い掛かったと言う訳である。
ようするに勘違いである、それで今に至る。

「…それにしても、あの藍髪の女の子…本当にムーンを傷付けたのかな?何か彼女もボロボロな気がするし…」←

「ふんっ、消えろ」

「ぐああああああッ!!!」

そしてヴェンがマーベルに対して疑問(一部間違っているけど)を感じ始めた途端、決着が付いたようだ。
ヴァニタスが余裕そうにキーブレードを構えなおすと、マーベルが苦しそうに膝を付く。

「どうしたもう終わりか?…だったらこれで終わらせてやるよッ!!!」

「ッ!!!」

「なっ、もういい!!本当にこれ以上はいいから!!攻撃を止めろヴァニッ!!(滝汗」

その様子を楽しそうに見つめると、ヴァニタスは極悪非道な笑みを浮かべたと思ったら強大なグランドクロスを放とうとしていた。
これはマズいとマーベルとヴェンは同時に思い、1人は構え1人は止めようとするが力の勢いが増すだけだ。
どうやらヴァニタスは完全に相手にトドメを刺す気だ、もう何も聞いちゃいない。

「全て失えぇ!!!」

そして、それはまるで破滅の光をもたらすかのように放たれた—

Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.15 )
日時: 2011/11/10 22:46
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「させないぜッ、光を象徴する聖なる光と天から降り注ぐ酸性の水よ…ホーリー&シャワーレインッ!!!」

「何ッ…!!?」

—と思いきや、マーベルに当たる寸前で光の柱と光の酸性の雨がグランドクロスを防ぎヴァニタスは驚く。
この魔法を使うのは自分の中で一人しかいない、そして何か素早い物が通り過ぎ…物凄い嫌な予感と殺気を感じると言う事は…毎度のパターンしかない。

『—何やってんじゃこの大馬鹿黒チョコボウニがぁぁぁぁぁぁッ!!!!!』

「ギャアアアアアアアアアアッ!!?」

—それはリズの光の力が込められた跳び蹴りが来てブッ飛ばされると言う事だ、旅立ちの地に痛々しい悲鳴が木霊した…
これを見て、自業自得だねヴァニ…とヴェンが呆れていたのも言うまでもないだろう。





「…私から説明するよ、コイツはマーベルと言って正真正銘私たちの仲間よ、敵なんかじゃないし」

それから数分後、追いかけてきたテラとアクアとその場に居たヴェンに対してぐったりとした様子でリズがグラッセの治療を受けているマーベルを指差しながら説明していた。
ヴァニタスが勘違いしてマーベルを襲っているかもしれないと言う予想が当たり、無駄に疲れたのだろう。
それを分かっているのかアクアは苦笑しながらムーンの治療をし、ヴェンとテラは跳び蹴りを喰らった後、更に(リズに)ボコボコにされ見せられない状況になっているヴァニタスにエリクサーやハイポーションをかけている。

「やっぱりそうだったんだ…ヴァニが攻撃している途中で何となくそうとは思っていたし…」

「…分かってるなら、止めてくれよヴェンさん…マーベルの奴、もう少しで取り返しの着かない事になってたんだぞ…」

そしてリズから全ての事情を聞いたヴェンが笑顔でそんな事を言うと、ムーンはその天然っぷりに呆れながら切実な思いを言う。
しかしヴェンたちは何か気まずそうに顔を見合わせ、何とも言えないような顔をする。

「まぁ、ヴァニの奴もストレス溜まってたんだよ…あの三人が行方不明になった事もあるし…」

「そうよね…あの子たち、本当に何処に行ったのかしら…」

「あの子たち?誰ですか…?」

どうやら何時もなら冷静に判断するヴァニタスがマーベルをすぐさま攻撃したのはストレスが溜まっていたせいである様だ。
三人が行方不明になった—それが誰なのか気になったグラッセが首を傾げて聞くと、信じられない名前がアクアの口から出された。

「…カヤライトにラクアイズ…そしてリズの弟であるレイシャよ」

『—は?』

カヤライトにラクアイズ、そしてレイシャ—何も事情を知らない過去組はただあっけた声を出すしか無かった。

Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.16 )
日時: 2011/11/13 20:07
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「ちょっと待て!!何であの三人が行方不明に何かになるんだよ!!?」

そして最初にその言葉に反応したのは、ムーンだった。
あの三人はそれなりに強い、何かが無い限りは行方不明にはならないとそう判断したのだろう。
するとリズにボコボコにされていたヴァニタスが起きて、言いにくそうに口を開いた。

「リヴィネタウンがハートレスやノーバディ、そしてアンヴァースたちに襲われたんだよ…」

「何…ッ!!」

どうやら未来でもトワイライトタウンと同じ現象が起きていたらしい、グラッセは何の偶然だよと真っ青になりながらリヴィネタウンの惨状を思い浮かべる。
もしトワイライトタウンと同じ状況だったとしたら、レイシャたちは…

「—もしかしたら、もう死んでいるかもな」

『ヴァニタスゥゥゥゥゥゥッ!!!!!』

—とその最悪なパターンをヴァニタスが言ってしまい、空気読めよとほぼ全員がツッコミを決める。
理由は単純明快、行方不明になっている三人は金髪と栗毛の少女・リズの弟であり弟子であり妹のような存在である。
そんな三人が死んでいるかもしれないなんて、リズにとってはかなりのショックだろうと全員が気を使っていた矢先にこれだ。
よりによってそれを聞いてからリズは俯いている、泣いているのでは無いかと殆どが冷や汗をかいて慌てて駆け寄ろうとしたがリズはヴァニタスに近づき

—バキィィィィィッ!!!!!

「ブホッ!!?」

—殴った、しかもヴァニタスの弱点である光の力を拳に込めながら
これにはテラとアクアは、唖然としながらリズを見つめ
グラッセとムーンは、やっぱりなと言わんばかりの顔で呆れており
ヴェンとマーベルは、リズらしいなと寧ろ感心していた。←

「—勝手に人の弟殺さないでくれる?そうやって死を決め付けて諦めてんじゃねぇよ!!!」

それは恐らくリズの本心だろう、ヴァニタスにそう叫ぶリズはとても哀しそうで何かを堪えていた。
本当は不安なんだろう、でも不安で居るだけじゃ何も出来ない—そう思ってるから彼女は動き出した。

「—決めた、私レイシャたちを探しに行く、そして見つけてから…リヴィネタウンとトワイライトタウンを襲った大馬鹿野朗を探し出してやる…ッ!!!!!」

「…そう言うと思ったぜ」

「襲ったって…人の手だと決め付けるのは早いと思うが…そうだな」

「俺も賛成だな、こうなった以上、最後まで付き合ってやるよ」

そして後を振り向きやるべき事を決めると、グラッセ、ムーン、マーベルの順番で賛同する。
それを見て分かっていたのかテラとアクアとヴェンは苦笑し、ちょっと待っててと言うとポケットから何かを二つ出し巨大化させる。
それは世界の回廊を渡れる機械—グミシップだった。

「闇の回廊はグラッセやカヤライトたちに負担が大きいでしょ?それあげるから行って来なさい」

「ありがとう!!アクア!!」

こんな事もあろうかと貰っておいたのよとアクアは微笑むと、リズが抱きつき離れるとグラッセたちに振り向く。

「折角グミシップが二つあるのだから、ここからは二手に分かれて行動しましょう」

「そうだな戦力的に、リズとマーベル、俺とムーンでいいんじゃ…」

『—これは随分と、良い者を見つけてしまったな』

そしてリズが二手に分かれると言う案を出し戦力の分裂を考えグラッセがそれで良いんじゃないかと言おうとした瞬間—謎の声が響いた。

「誰だッ!!?」

「—【純粋な光の心を持つ少女】とはお前の事だったんだな」

もちろんリズたちが警戒しキーブレードを構えると、先らの声の者—短い緑髪に黄色の瞳をした男が実に楽しそうな目でリズを見つめながら表れた。

第一章終了

Re: キングダムハーツ リグレットストーリー ( No.17 )
日時: 2011/11/13 20:50
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

はい、第一章終了!!これでライヤさんにバトンを渡せる…(涙

リズ「—へぇ、なら私たちもアンタをボコボコにしていいのよねぇ…!!(黒笑&指ポキポキ☆」

グラッセ「そうだな…更新は遅いし挙句の果てには俺たちのあの扱いの酷さは何だぁ…!!(同じく」

ムーン「そして、何で俺の月の力が目覚めているんだぁ…!!?(同じく」

マーベル「極め付けには、何で俺はダークサイドといいヴァニタスと言いやられなきゃいけねぇんだよ…!!(同じく」

ちょ、これ前回よりタチが悪いんですがッ!!?
今回はガチで忙しかったんだってば!!文化祭もあったし!!
それにムーンの件は言ったらネタバレに繋がりかねないし、マーベル君の件はちゃんと許可貰った…

四人「「「「そんな事どうでもいいわぁ!!!お前の事情なんか知るかぁ——————ッ!!!!!」」」」

理不尽だぁぁぁぁぁぁ!!!(涙&逃亡



レイ「…アレ何だ、カヤ?」←呼ばれたので来た

カヤ「気にするな、多分リズたちの怒りを買って追いかけられているだけだから」←同じく

レイ「そっか…ん?何だこの紙?」

カヤ「何々…【次回はライヤさんの話で第二章となります、章タイトルはライヤさんにお任せしますので皆さん楽しみにしていて下さいッ!!】だってさ」

レイ「…悟ってたんだな、姉ちゃんたちが来る事と追いかけられる事とか」

そりゃあ、伊達にあの子たちにやられてませんからね!!

二人「「何時からそこにいた!!?」」

つい、さっきからだよ(サラリ
やっと逃げ切れた、ふぅ…(そう言うとスタジオに座る

レイ「逃げ切れたんだ…(汗」

カヤ「まぁ戻ってきてくれて良かったわ、後伝える事とかあるか?」

あります、あります!!
謎の男の紹介します!!

名前:????
性別:男
年齢:25歳
属性:雷
武器:スパークチャクラム
特徴:短髪の緑髪に済んだ黄色の瞳をした青年
   服装は茶色のジャケットに、茶色のスラックスでブーツを履いている。
   突然リズたちの目の前に現れる。

謎の男「俺の名前、何で出さないんだ?」

だって序盤から、名前分かったら面白く無いじゃん
まぁ、第二章で明かされると思うけど

謎の男「散れぇ!!!」

い、いきなり雷魔法かい!!?