二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ヘタリアofパラレル(過去の話)
- 日時: 2010/07/11 13:29
- 名前: なと ◆4abnLrjmlQ (ID: LJORQFwR)
初めて投稿します、なとといいます。
タイトルどおりのヘタ中でございます……
某ヘタリア・フ●ンタジアや、ゲーム化に触発されて、是非とも一度パラレルを描いてみたくなりました…
こちら、予定では二部構成となっております。
無事に過去の話編が終わったら、今の話編もやりたいなあ…と。
とにかく、このスレッドをクリックしていただきありがとうございました。
何かありましたら、教えていただけると幸いです。
誤字脱字等々も是非。すぐ直します。
さて以降小説です。
※人名呼び
※パラレル
※ダーク&シリアス(死ネタあり)
※アンハッピーエンド予定
OKでしたら…どうぞ……
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- Re: ヘタリアofパラレル(過去の話) ( No.1 )
- 日時: 2010/07/12 18:36
- 名前: なと ◆4abnLrjmlQ (ID: LJORQFwR)
過去の話1
「ここか。」
黒いローブを被った青年が、村の入り口に立っていた。
日差しはかんかん照りなのに、暑苦しい羊毛のローブなどまとって熱くないのかといえば、そんなわけはなく、青年の額から雫が次々と玉を結んで落ちていった。
痩せ我慢ではなく、ローブを脱がないのには理由があるのだが、青年はその理由を誰にも告げたことがなかった。
青年はローブの袂から上品なバラの刺繍されたハンカチを取り出し、額の汗をふき取った。
その拍子にフードがずれ落ち顔が丸見えになる。
金髪に、エメラルドをはめ込んだような緑の瞳。
童顔でかなり整った顔立ちをしているが、一箇所だけかなり突出している部分があった。
極太の眉毛だ。
まあ、本人は長い間この眉毛と行動をともにしているのだし、今はもうまったっくといっていいほど気にしていないのだから別によいのだけれど。
さて、話を冒頭に戻そう。
ローブの青年はとぼとぼと村の中に入っていった。
途中、村の自警団に話しかけられたが、先ほどハンカチを取り出した袂から、同じように出した手紙を見せると、自警団は頭をさげた。そしてその書状を青年に返すと、彼を中へと案内していった。
この星の全体は今、2つの国に統治されていた。
1つは南の国、スル=グオジア。
もうひとつは北の国、ノールストランナー。
2カ国は常に争いが絶えず、互いに領土の奪い合いが続いていた。
しかし、近年領土の奪い合いどころではない重大な事実が事態が発生した。
疫病の蔓延である。
しかもその病気の理由がまるでわからないのだ。
医者、祈祷、呪い、全てが効果なし。
そこで、スル=グオジアの民衆はある古い伝承に全てを託すことにした。
7人の勇者と巫女の伝説である。
かつて7人の勇者と巫女が国の魔を封じた。
彼らの魂は100年ごとに転生し、
再び国を災いから救うであろう。
王は、七人の勇者のうち一人を探し出し、残りの勇者と巫女を探す旅に出すことにした。
さて、ローブの青年の名前がまだだった。
彼の名前はアーサー・カークランド。
スル=グオジアの王宮直属呪術師にして、王の命を受け仲間を探す、7人の勇者の一人である。
- Re: ヘタリアofパラレル(過去の話) ( No.2 )
- 日時: 2010/07/11 15:06
- 名前: 蝶耀 (ID: DHfHPQAg)
はじめましてー^^
おなじヘタ好きサンがいたっぽいのでやってきました!
ヘタリアではめずらしいシリアスな内容(?)ですね!
これから楽しみです!がんばってください!
ちなみにヨビタメおkです^^
- Re: ヘタリアofパラレル(過去の話) ( No.3 )
- 日時: 2010/07/11 20:03
- 名前: なと ◆4abnLrjmlQ (ID: LJORQFwR)
過去の話2
「さあ、悪のノールストランナー兵!この正義のガンナー、アルフレッド・F・ジョーンズ様が相手だぞ!!」
「ちょ……待ってよ!本物の銃向けないでよ!」
「反対意見は認めないんだぞwマシューw」
「ギャー!!!!」
「まさか、あそこでじゃれているのが、アルフレッドじゃないよな…。」
「そのまさかです……。」
呪術師アーサー・カークランドは盛大な溜息を漏らした。
捜し求めていた相手がこのような人間だったとは。
国王陛下の話によれば今年でもう19のはずだ。
それなのに、のんきに友達と戦争ごっことは…。
「わー!!!ちょっと本当に打たないでよ!!」
「一発までなら誤射なんだぞw」
「さっきから何十発も僕の体をかすってるよ!!」
青年二人はこちらにも気づかずに、ごっこ遊びを続けている。
アーサーからだんだん黒いオーラが溢れ始める。
自警団の一人がそれに気づいて、「今すぐ呼んで参ります!」といったが、アーサーは「いや…」といって首を振った。
そして静かに何かを唱え始めた。
「”誘うは人の罪、その元には獣の血。 空よりいでよ…」
その言葉とともに確実に空は曇りある一転だけが渦巻き始める。
「クロッグ!」
次の瞬間空から無数の落雷とともに、巨大な獣が落ちてきた。
「な…なんだい、これ…」
金髪碧眼の青年…アルフレッド・F・ジョーンズは尻餅をついて倒れこんだ。
空からでできたのは、巨大な金色の羽の生えた・・・・ウサギだった。
「OH!!なんだいコレ…。」
「なにぼーっとしてるんだよ!ほら早く逃げないと……。」
隣にいたマシューは必死にアルフレッドの腕を引っ張る。
そこで、パチンと、乾いた音が鳴り響いた。
その途端、金色巨大ウサギは消え、いつの間にか空も青く澄み渡っていた。
「ふん……こんなことで腰を抜かすとは…。到底王位になど付けそうにないな。それどころか、七人の勇者など確実に無理だ。」
その言葉とともに、黒いローブの青年がアルフレッドに歩み寄っていった。
「誰だい…君……。」
アルフレッドは青年を睨みあげる。
青年はフードを外した。幼い顔が露見する。
またそれと同時にローブの袖をめくり上げて、その細い二の腕をアルフレッドにかざして見せた。
「俺の名は、アーサー・カークランド。王宮直属呪術師にして、七人の勇者の一人だ。……お前を迎えに来た。アルフレッド王子。」
アーサーの二の腕には大きな十字架の痣があった。
==========
蝶耀さんコメントありがとうございますw
やっぱりヘタリアいいですよねーw(ニヨニヨ
シリアスに……なったらいいな(ヲィ!!
またがんばって書きます!
応援してくれたら嬉しくて目からメイプルです!
- Re: ヘタリアofパラレル(過去の話) ( No.4 )
- 日時: 2010/07/12 19:41
- 名前: なと ◆4abnLrjmlQ (ID: LJORQFwR)
過去の話3
「おうきゅうちょくぞく…?それに、アルフレッド王子って…」
「そうだ。」
アーサーは口元だけでもごももごと何かを唱えると、「ヒール。」という言葉とともに指を鳴らした。
すると、アルフレッドの隣にいた青年、マシューのかすり傷が消える。先ほどまでの戦争ごっこでついていた傷だ。
「すごい……。」
マシューは思わず口に出して言った。
しかし、それを耳にしたアーサーは不機嫌丸出しで言った。
「すごくなんかねぇ。下級魔術だ、ガキでも使える。」
辺りの空気が凍りつく。
そのとき、アルフレッドは腰を起こしてゆっくりと立ち上がった。
「なんなんだい、君。さっきから。弱いものをいじめる奴はヒーローとして見過ごせないんだぞ。」
アルフレッドは、アーサーをじりじりと見下ろす。
対する不敵の呪術師は、その顔を見てにやりと笑った。
「へえ、腰が抜けてたわけじゃないのか。」
「さっきのは突然で驚いただけだよ。普段はモンスター退治だってお手の物さ。」
モンスターというのは、過去の話1で紹介した疫病に感染した動物のことを言う。
さて、この病気の詳しい説明をここでしておきたいと思う。病名を『血遊病』その由来は病状から来ている。
感染すると、せき、眩暈、酷い熱が続く。また肌が壊死し黒く染まってゆく。
さらに、自我を失い辺りを襲いだすケースも報告されている。
人間より、自我が薄く肉体の強い野生動物には特にその傾向が見られる。
未だに治癒方法は見つかっておらず、だからこそ国民は七人の勇者と巫女を求めている。
さて、このアーサーという青年は先ほどアルフレッドのことを7人の勇者といった。それはどういうことなのか。
アルフレッドはじろりと相手を見つめなおした。
「お手の物ね…到底信じられねえな。」
アーサーはその間約1センチにまでアルフレッドの顔に近づくと、その顎を掴んで黒い笑みを浮かべた。
- Re: ヘタリアofパラレル(過去の話) ( No.5 )
- 日時: 2010/07/18 15:39
- 名前: なと ◆4abnLrjmlQ (ID: LJORQFwR)
過去の話4
アルフレッドは、アーサーの腕を払った。
「気安く触らないでくれよ。」
「なんだと?」
アルフレッドとアーサーは互いに互いの瞳を強く凝視した。
視線のぶつかる先に、蒼と緑の火花を散らす。
その空気を読み取った青年…いや、彼自身が空気に等しかったのだが、マシューは二人を止めるように、アルフレッドと呪術師の体に腕を入れ、強制的に引き放した。
「あの!ところで、王宮直属呪術師さん!!」
いいながらアルフレッドを背に、二人の間に割ってはいる。
アーサーは一瞬怪訝そうな目でマシューを見つめたが、すぐに無表情になってしまった。
「なんだ。」
その一言を、マシューに静かに浴びせる。
マシューはその一言で安心し、きっとマシューは追求の目を向けた。
「あの、さっきアルが七人の勇者だとか…七人の勇者って伝説のですよね。それに、王子って…」
そのとき、村の自警団の一人が声を上げた。
「マシュー、お前知らなかったのか!」
「え?」
見渡すといつの間にか村人は彼らの周りに群がり、じろじろとこちらを見つめていた。
心なしか視線に奇異を含んでいる。
アーサーは言った。
「そのままの意味だ。コイツはスル・グオジア王国国王の息子で、第一王位継承者。そして七人の勇者の一人なんだよ。」
「えええええ!!」
アルフレッドは、大声を上げた。
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