二次創作小説（紙ほか）※倉庫ログ
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- 歌と物語【ボカロ】
- 日時： 2010/10/31 22:10
- 名前： コトハ （ID: sp0cIx.0）
はじめまして！！
コトハです。
ボカロの曲で、物語を書こうと思います。
私は、リンレンが好きなので、リンレンの曲ばっかりだとと思います。
今のところ書こうと思ってる曲。
・悪ノ娘
・悪ノ召使
・秘蜜〜黒の誓い〜
・鎌を持てない死神の話
・金色戦場歌
・囚人
・深海少女
です！リクエストくれたら、他にも書きます！
では、へたくそですが、おたのしみください！
>悪ノ娘>>1
>>2
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- Re: 歌と物語【ボカロ】 ( No.1 )
- 日時： 2010/10/31 21:04
- 名前： コトハ （ID: sp0cIx.0）
「おーっほっほっほ！さぁ、跪きなさい！！」
【悪ノ娘】
昔々あるところに、悪逆非道の王国の、頂点に君臨していたのは、齢十四の王女様でした。
絢爛豪華な調度品。顔のよく似た召使。愛馬の名前はジョセフィーヌ。
すべてはすべて、彼女のものでした。
「黄金郷の面影もないわね」
この国の王女、リンはつぶやいた。隣には彼女によく似た、召使レンが立っている。
彼女たちは双子だが、そのことを知る者は、彼女たち自身と、大臣と、兄弟のように育った、青の国の王子、カイト、その他2名である。
「ねぇ、レンはどう思う？」
今日のおやつのブリオッシュを食べながら、リンはレンに問う。
レンは一言。
「民もつらいだろうね」
と言った。その言葉を聞いたリンはむっとする。
「なんで民の心配なんかするのー！？私はー、金を掘る地がなくなったってこと言ってるのー！！」
リンが王女として君臨してる国、黄の国は昔、黄金郷と呼ばれるほど、金がよく掘れる国であった。ゆえに黄の国なのだ。
「リン。国はね、民がないと存在しないんだよ。君も、民がいなかったら王女にはなれなかったし、こんな裕福な生活もできなかった。
わかる？」
「わかんない。私には、そんな話かんけーないもん！！」
リンがブリオッシュを食べ終わったのを確認すると、レンは、ブリオッシュが乗っていた皿を持ち上げた。
「じゃあ、僕はコックの手伝いに回るから、リンはおとなしくしていてね」
「えぇ！？やだぁ！レン遊んでよ!」
「僕は暇じゃないの。」
レンはリンの頭をなでると、部屋から出て行った。
リンはレンが出ていくとベッドに身をほおり投げた。
「ああ、暇。レンも、昔はよく遊んでくれたのにな。最近全然遊んでくれないんだもん」
リンは目を閉じ、昔のことを思い出した。
はじめて、王宮から出たあの日のことを。
『はじめまして、王女様』
あの悪魔と出会った日を。
物語は始まった。
狂った歯車は、もう、
元には戻らない
- Re: 歌と物語【ボカロ】 ( No.2 )
- 日時： 2010/10/31 21:45
- 名前： コトハ （ID: sp0cIx.0）
【悪ノ娘２】
「リン様！！」
部屋のドアがいきなり開き、リンは体をびくりとふるわせた。
部屋に入ってきたのは、メイドのテトだ。
「テ、テト？どうしたの？」
リンが言うとテトは、今にも泣きそうな顔をしていった。
「み、民衆が税を下げろと……」
テトの言葉を聞いて、リンの顔は歪んだ。
明らかにいやな顔をしている。
「人数は？」
「１０人ほどです……」
「そう。そいつらをこの部屋に呼びなさい。」
「は、はい！」
リンの言葉を聞いて、テトは走り出した。
走りながら、これから起こるであろう事態に息をのんだ。
「お願いします王女様！！」
「これ以上は耐えられません！」
「どうか食料を」
集められた民衆は思い思いに言葉を発する。
もちろんリンの耳には入っていなかった。
「ああ、テト。レンはまだ来ないの？」
「少々お待ちを、もうすぐ来るそうですので」
リンは、レンを待つ。リンが何かをするときはいつもレンが隣いる。
レンがそうするように、リンに言ったのだ。
民衆の言葉を無視し、あくびをしているリンを見て、赤い髪をもった青年が立ちあがった。
「王女様。俺たちは真剣なんです。これ以上は耐えられないのです。飢えて死んでいくものもたくさんいます！
お願いです王女様、食料を分けてください！！」
「メ、メイト！！」
つづいて、長い赤髪をもった少女も立ち上がる。
リンは無表情で2人をみると、静かにほほ笑んだ。
「「？」」
2人が疑問を頭に浮かべると、リンは静かに言い放った。
「さぁ、跪きなさい！！」
- Re: 歌と物語【ボカロ】 ( No.3 )
- 日時： 2010/10/31 22:34
- 名前： コトハ （ID: sp0cIx.0）
【悪ノ娘３】
「ふざけるな！！こんなことがあってたまるか！！おまえは王女なんかじゃない！！」
メイトと呼ばれた男が叫ぶ。メイトは両腕を兵士につかまれ、身動きが出来ない状況だ。
「うるさい男ね、かまわない。粛清してしまいなさい！」
リンは笑いながら言う。女はリンを見て、跪きながら言った。
「お願いします王女様！これ以上は！私のことをお忘れになりましたか？あの日約束したじゃないですか！」
女は必死に叫ぶ。いつの間にか、女以外の民衆は兵士につかまっていた。
「そんなことは覚えていない。」
リンが冷たく言い放つ。女は耐えられず泣き出してしまった。
「もう、こんなこと……おやめになってください……っ！」
「メイコ！こんなやつに謝る必要はない！最悪だ！こんなやつがこの国の頂点に立っているなんて！
おまえは、王女なんかじゃない、『悪ノ娘』だ！」
メイトは叫ぶ。リンの顔が、かなり歪んだ。
「うるさい。とっとと、断頭台につれて行きなさい。
この女は、まぁ、見逃してあげましょう。」
リンがそういうと、メイコと呼ばれた女以外の民衆を兵士たちが連れていった。
「メイト！メイト!!いやぁ！」
メイコがメイトの手をつかもうとする。しかしつかめず、その手は地面に落とされる。
「ラッキーだったねぇ。生き残れるなんて」
リンがばかにするように言うと、メイコは泣きながらつぶやく。
「許さない。絶対に許さない！！こんなことがあってたまるか！！」
メイコはきつくリンをにらむ。リンはひるむこともなく言った。
「さぁ、出て行って。ここは、あなたがいていい場所じゃない」
リンは、笑う。メイコは泣く。
もう、過去には戻れない。
- Re: 歌と物語【ボカロ】 ( No.4 )
- 日時： 2010/11/02 19:38
- 名前： コトハ （ID: sp0cIx.0）
【悪ノ娘４】
「リン！！」
部屋のドアが開く。
リンは驚くこともせず、入ってきた人物を見た。
「リン。あの民衆たちは」
レンが、悲しそうな声で言った。
リンは、レンをまっすぐ見ていった。
「うるさいから、消したの」
「リン！！」
リンの冷たい言葉に、レンは思わず怒鳴ってしまった。
レンはもともと優しい少年だ。だから、彼が王宮に勤めるといったとき、
民衆たちは驚きを隠せなかった。
「だって、レン。あいつらは、花壇に咲かない雑草
そのものよ？いらないの！だから、私がむしってあげなきゃ」
リンにも悪気などは存在しない。
彼女はただ知らないだけだ。彼女の行為がどれだけ恐ろしいものかを。
「リン。じゃあ、僕は雑草じゃないの？
僕だって、民衆だよ？」
レンの言葉にリンは驚く。
数秒考えた後、リンは言った。
「レンは、特別なの！」
理由にならないそれをリンは笑いながら言った。
レンはどうすることもできず、ただ固まるだけだ。
「リンね、思うの！！
民衆のことを第一に考えていたお母様は
大事にしていた民衆に裏切られて殺されたでしょ？
なら私は民衆を寄せ付けなきゃいいって。
そしたら裏切られることはないじゃない！」
過去のことを思い出す。
あの悪魔のことを。
「だって、あの人も言ってた。
こういう風にしとけば、すべてうまくいくって！」
「リン。その人は……」
レンは、悪魔のことが嫌いだ。
あの悪魔は、レンからすべてを奪ったのだから。
『ありがとう王子様』
『お礼にいいことを教えてあげよう』
『この海に伝わるひそかな言い伝えを』
- Re: 歌と物語【ボカロ】 ( No.5 )
- 日時： 2010/11/05 20:43
- 名前： コトハ （ID: sp0cIx.0）
【悪ノ娘５】
「ねぇ、レン。暇」
リンが言った言葉にレンは呆れた顔をした。
「僕は忙しいの」
リンが「えー」と頬を膨らます。
「かわいいなぁ」と思いながらレンはリンの頭をなでた。
「じゃあ、お出かけする？」
「いいの？」
リンの顔が明るくなったのを見て、レンは笑った。
「隣の国、緑の国でいいなら」
「うん！！出かけようよ!!」
リンは「やったー！」と言い、部屋を駆け回る。
そしてその勢いでレンに抱きついた。
「レン大好きー！！」
リンの無邪気な笑顔にレンは安心する。
———僕が君を守るからね。
「じゃあ、早く用意しようよ!」
「え？今日いくの？」
「もちろん！！」
突然だが、まぁいいや。と納得したレンは抱きついたままのリンを
ひきはがす。
「レンは、何したい？リンはね、レンとおそろいの何かが
ほしいなぁ！」
リンは、スキップをしながらクローゼットを開く。
「お洋服はどれがいい？このままじゃ、だめでしょ？」
リンは、スカートの裾を持ち上げた。
リンが今着ている服は、黄色の布に黒のレースがついた
派手なもので、それで街を歩くのには気が引ける。
「レンが選んだのを着て行くよ!リンは、レンの事世界で一番
好きだもん！えへへー。ある意味告白？？」
リンはある服をとり自分の前に出した。
「これ、昔レンがくれた服！今は小さくて着れないけど
ちゃんととってあるんだよ！」
リンはまた笑った。
レンはリンの頭をなでると心の中で誓う。
———この笑顔を崩すやつは僕が消してやる。
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