二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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小 公 女 —原作沿いプリンセス・ストーリー —
日時: 2010/11/10 16:23
名前: 星羅 (ID: RSjokvm9)

…ボチボチ書いていきます。

キャラ・紹介

クルー 星羅 クルー セイラ
 インドから住み移ってきた少女。日本生まれだが、父の都合でインドへ。「お姫様」と言われているが、全然そんな感じではない。ロンドンに住んでいる。
ずっと外国にいたせいか、気取るような感じで喋る。

ラルフ・クルー
 星羅のお父さん。インドで大成功をおさめた大富豪で、星羅を可愛がる。ミンチン先生に星羅を預けた後、インドに戻るが、ダイヤモンド鉱山の開発に失敗し、熱病にかかって亡くなってしまう。

マリア・ミンチン マリア・ミンチン
 星羅が入った学院の院長。星羅の地位を利用して、学院を盛り上げるが、みなしごになった星羅は、冷酷にいじめる人。

アメリア・ミンチン アメリア・ミンチン
 マリアの妹。星羅を哀れに思うが、姉の言う事に逆らえず、見て見ぬふりをしてしまう。

ベッキー ベッキー
 学院の下働き。すごく痩せていて、その見た目から酷い扱いを受けていることが分かる。

アーメンガード・セントジョン アーメンガード・セントジョン
 星羅のクラスメイト。劣等生。リボンを噛むのが癖。

ロッティ・レイ ロッティ・レイ
 学園で一番の甘えん坊。お母さんがいない。

ラビニア・ハーバード ラビニア・ハーバード
 星羅のクラスメイト。星羅がみなしごになると、いじめのリーダーになる。

ジェシー ジェシー
 ラビニアの取り巻き。

ガードルート ガードルート
 ラビニアの取り巻きで、悪知恵には詳しい。

アンヌ アンヌ
 星羅がみなしごになってから会った、こじきの少女。

ブラウン夫人 ブラウンフジン
 星羅に無料でパンをあげた情の厚い女性。

トム・クリスフォード トム・クリスフォード
 星羅の父・ラルフの親友で旧知の仲。

クルー 星南 クルー セイナ
 星羅の母。とっても優しい人。もう亡くなっている。

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Re: 小 公 女 —原作沿いプリンセス・ストーリー — ( No.1 )
日時: 2010/11/10 16:25
名前: 星羅 (ID: RSjokvm9)

プロローグ

 私が生まれた時は…そう。

  お母さんは生きていた。
   
    なのに、すぐ居なくなった。

     でも、私は幸せです。
 
      だって———————

Re: 小 公 女 —原作沿いプリンセス・ストーリー — ( No.2 )
日時: 2010/11/10 16:36
名前: 星羅 (ID: RSjokvm9)

〜1話〜

 ガラガラガラガラ・・・・

馬車の音が鳴り響く。不気味な霧の中で。

「ああ、お父様。もう着いてしまったのですね。」
「大丈夫さ、星羅。」

ロンドンの街で、一組の親子が馬車の中で揺られていた。

本当に、不気味だ。

カララ…

馬車から下りた娘は、黒髪、大人びて見える深緑の瞳をしていた。

隣にいる身長の高い男の人は、父親だろう。茶色のコートを着ている。

「お父様、ここが≪あちら≫なのね?」
「ああ…ここが、≪あちら≫さ。」

娘の低い、大人びた声を出した。見た目はもう12歳を超すほど大人びていた。だが、少女は7歳なのだ。

インドからやって来たこの親子は、光り輝く暑い国から、この霧の深いロンドンへやって来たのだ。

父は、娘をぐっと抱きしめた。この子の父親だから、一人娘を置いていくのは、悲しい事だろう。

「大丈夫、星羅。ここでは友達がたくさんできるさ。」

少女は、答えなかった。ただ、深緑の瞳から涙を流していただけだった。

小 公 女 —原作沿い?プリンセス・ストーリー — ( No.3 )
日時: 2010/11/10 16:45
名前: 星羅 (ID: RSjokvm9)

〜2話〜

「お父様。私は此処に一人で行くの?」

娘は、涙を流して、父に問いかけた。
父は、答えることはできなかった。

「ああ、わたし、早く勉強して帰るわ。お父様に、すぐ元気な顔を見せられるように。」
「星羅。お前は、小公女と同じ名前をしているけれど、小公女と同じ人生を送らないようにするよ。」

父は、黒ずんだレンガ造りの建物の前で立ち止まり、玄関のドアにある、しんちゅうの表札を確認した。

星羅は、もう友達なんてどうでもよかった。もう、建物の見た目から、中にあるロウソクの炎は消えている、と分かっていたからであった。

表札には、黒い文字が彫りつけてあって、

 ミンチン女史 精花女学校

と書いてあった。

ポーン ポーン ポポーン

父は呼び鈴を鳴らした。

ギィ〜とドアが開いた。

星羅は思った。

(この建物にそっくり。)

Re: 小 公 女 —原作沿いプリンセス・ストーリー — ( No.4 )
日時: 2010/11/10 16:58
名前: 星羅 (ID: RSjokvm9)

〜3話〜

「ここだよ…星羅。」

涙ぐんだ父は、もう涙をこらえきれなかった。

「あら、ラルフ・クルー大尉。ようこそ初めまして。そちらが預かるお嬢様でして?」
「そうです。ミンチンさん、お会いできて光栄です。」
「いえいえ、そんな。クルー大尉、お寒いでしょう?中にどうぞ。さぁ、そちらのお嬢様も。」

星羅は中に入って、やはり気づいた。
椅子はかくかくしていて、ミンチン先生の頬のよう。おまけに鏡はひょろひょろしてて、体系のよう。

「セーラさん・・・でよろしいんですか?」
「はい。星羅です。よろしくお願いします。」
「小公女のような名前ですね。えーと…名前は…」

(まあ、この人、文学は読まないのかしら。)

「まぁいいですわ。それよりクルー大尉。まずお部屋のご確認をいたしましょう。そのあと、セーラさんのご入学パーティーの打ち合わせはいかが?」
「すみません。今日のうちに帰らなければ…明日はダイヤモンド鉱山の掘り起こしが。なので部屋の確認だけします。」
「あらッ!?ダイヤモンド鉱山!?すごいですわね〜!!」
「でも、星羅にあげるつもりですよ。」
「お父様、それじゃあ楽しみがなくなってしまうわ。」

ミンチンはこの時、(やけに大人びた子だこと。)

「では、クルー大尉。」
「はい。」

「ねぇ聞いた??ダイヤモンド鉱山ですって!!」

誰かがうわさを始めた。


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