二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- とある少年による欠片紡ぎ
- 日時: 2010/12/17 19:46
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
執筆していた時空旅行記が設定上なぜか難しくなったためにもう一度プロットを考えて投稿させていただきます。色々投稿していますが今作品は何とかしてひぐらし同様に完結させたいです。どうか今後とも泉海斗をよろしくお願いします。
この作品はとある少年がさまざまな欠片(世界)に主人公的立場で原作介入したりオリジナルの世界観を進んでいく作品であります。
書いて欲しいという作品がありましたら随時募集しております。最初の欠片(世界)はとある魔術の禁書目録の世界です。
コメント・アドバイスも随時募集中です。
主人公設定(禁書の世界)
名前 真堂(しんどう) 翔也(しょうや)
年齢 18歳
職種 殺し屋 魔術師 魔導師
所属 必要悪の教会(ネセサリウス)
服装 ライトノベル・ムシウタの特環局員の黒い戦闘服
能力 ステルス・・・完全に自身の気配を消すことができる。
魔術・・・防御系や回復系の魔術の長けている。教皇級の力を持つ。
魔力・・・闇の力。殺傷能力が高く、それを買われて殺し屋の道を歩む。教皇級の力を持つ。
固有技能 複写眼(アルファ・スティグマ)・・・異能の力なら一度見ただけで使うことができる。しかし著しく魔力を使用するために多様は控えている。
聖痕(スティグマ)・・・普通のものとは違い、発動してから5分間だけ自身が持つ思考能力と五感を限界以上に研ぎ澄ませる。しかし内用している魔力を4分の3も消費するためにその後の戦闘はなるべく控えている。1日1回が限度。使用することで相手の考えていることもある程度なら読み取ることができる。使用時間を越えると処理しきれない分の情報が激しい頭痛となって襲う。
武器 二丁の児童式拳銃。しかし弾はなく、自身に宿る魔力をたま代わりに発射する。
性格 やや醒めた感じであるが、優しくしてくる相手にはどうしても邪険に扱うことができない。命令には絶対服従であり、特に所属している必要悪の協会からの任務達成率は100パーセントである。戦闘になれば非情になり、とおり名は『悪魔』や『姿無き襲撃者』などがある。魔法名の意味として『万人に闇の恩恵を』である。潜入任務では人当たりがいいように演じたりできるなど適応能力は高い。裏ではローラ・ステュアートに気に入られようと何かと行動しているがスルーされているので落ち込む事も多々ある。また意外に音楽と料理も得意である。
容姿 ライトノベル・神様のいない日曜日のアリス・カラー。
通常の瞳は蒼くサファイア色であるが、複写眼の場合は赤いルビー色に、聖痕の場合はエメラルドグリーン色になる。
Page:1 2
- Re: とある少年による欠片紡ぎ ( No.6 )
- 日時: 2010/12/19 08:19
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
どういうわけか顔を赤らめてもじもじしてしまう美琴。これ以上の詮索は逆に意味がないと思った上条はふと腕時計を見てみるとすでに登校完了時間5分前だった。
「遅刻だあぁぁっぁぁ!!」
叫び声を上げた上条は美琴にじゃあなと言い残すと一目散に学校へと向かう。幸いにもすでにほとんど人が歩いていなく、道は空いていた。
かばんを片手に必死になって道を走る上条。するとどういうわけか何もないはずのまっすぐな道に何かがぶつかったかのように顔に衝撃を受けて跳ね返されるように後ろに倒れてしまう。
それと同時にバリンと何かが割れる音がした。瞬間的に異能の力と遭遇したことを認識する。顔を手で押さえながら見上げるとそこには全身が黒で塗りつぶされたかのような服とその上にロングコートを着込み、さらに赤い点が点滅しているゴーグルをつけた少年が立っていた。
赤い点滅や服装を含めてまるで悪魔のように思えた。見た目だけではなく、少年から放たれているのは友好的なものではなく凍てつくような冷たい雰囲気だった。
「お前・・・何者だ??能力者でも考えられるがその服装は普通じゃない」
「どういうことだ??俺のステルス(・・・・)が解かれるなんて。こいつの能力か??」
「能力??俺無能力者だけど。まあ、あるといっちゃあ、右手の幻想殺し(イマジン・ブレイカー)??」
「幻想殺し・・・上条当麻か??」
「なんでお前が俺の名を??一体誰なんだ??」
「インデックス・・・禁書目録は元気か??」
「インデックスを知ってるってことは・・・お前、魔術師か!!」
最初はコスプレ好きの学生かとも思ったが意味不明なことを言ったりと不信感を募らせていた上条。そして自身の名前を出したところで自分の量に居候している必要悪の協会に所属している禁書目録子とインデックスの名前が出てきた。
彼女を巡って魔術師が動いていることは今までのたくさんの戦いで上条は知っていた。そのためにそのインデックスのことが出たところで上条は反射的に身構えていた。
それを見たのか少年も後ろに下がって懐からなにやら自動式拳銃を取り出した。そして唐突に上条に向けてはなってきた。銃弾であったならば上条は即死だっただろう。しかし反射的に突き出した右手に黒い弾が当たった瞬間それはまるで空気に溶け込むように霧散した。
それをみて少し驚いた顔になる少年だがすぐに表情のない能面のような顔になる。距離は少年のほうに武器としては分があった。しかし上条にはその力が通用しない。そんな少年が突然ゴーグルをはずそうとそれに手をかけた。そのときだった。
「ちょっとそこの2人!!何をしているのですか!!」
「風紀委員です!!」
向こうからどこぞやの中学の制服を着た風紀委員の男女が走ってきた。ここで捕まれば色々と面倒なことになると思った上条と少年。
少年は何かゴーグルを手で覆うマネをすると地面に落ちていた小石を拾って空中へと投げる。それが重力に従ってちょうどいい高さに落ちてきた瞬間。拳銃を持っていないほうの左の親指で彼らの走ってくるほうへと小石を弾いた。
まるで美琴が得意とする超電磁砲のように。それが音速を超えた速さで軌跡を描きながら彼らの走ってくる道路を大きく破壊した。
「きゃああぁ」
「うわああぁ」
驚きの声だけということは傷は負っていないと思う少年。すぐに拳銃をしまうと足に力を込め、一気に跳躍しビルの上を走っていった。
上条は少年が放った超電磁砲に驚愕し、さらに人間ではない動きをしてビルを上り去っていった姿を見えなくなるまで見ていた。
そして唐突に電話が鳴りそこに書かれていた発信者の名前は・・・。
「土御門・・・」
To be continued
泉海斗です。コメント・アドバイス待ってます。
- Re: とある少年による欠片紡ぎ ( No.7 )
- 日時: 2010/12/20 03:29
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
第4話 動き出す影
とある学園都市にある研究所では何やら不穏な動きが見受けられた。地価実験室のような周りが薄暗いところに強化ガラスで仕切られた向こうには数人の研究者がいた。その中にはやや年を取った男もいた。
そして実験室にはまるで入院患者が切るようなものを着た少年が立っていた。髪もその瞳も燃えるような赤というもので炎髪灼眼である。
そして少年の向こうの扉が開けられるとそこには武装したロボットたちが次々と入ってきた。この実験室がかなり広く、まるで訓練施設のようなものだった。
ロボットたちには実弾のこもったライフルやさまざまな能力を放つデータがインプットされているようだった。
「今回の訓練は5分で10体のレベル4を倒してください」
マイクを通した研究者の声が響く。少年はそれを聞くとにやりとまるで欲しかった玩具を買ってもらった子供のような笑みを浮かべる。
そして始まりのコールが宣言がされる。するといきなりロボットの3対がライフルを少年に向けてはなってくる。しかし少年は両手をポケットに入れたまま立っている。
そして放たれた銃弾はすべて見えない何かに当たるとまるでベクトルが変化したように逆方向へと飛んで行き、放ったロボットたちを貫く。
「ベクトル操作・・・」
そして次に電気の槍を投擲してくる。しかしそれをからだくらいの大きさに精製した水の壁によって阻まれる。純度100%の水であるためにまったく電気を通さない。
「水流操作・・・」
そして次の少年のほうからの攻撃としてポケットから取り出された金属のたまを右手に乗せると一気に電流を流しはじき出す。それらは音速の倍の速さを出してロボットたちを次々と打ち抜き、機能停止させていく。
「超電磁乱射・・・」
そして次々と攻撃を繰り出してくるロボットたちに対してベクトル操作で異常なまでの動きを見せかく乱させつつ右手に宿った炎を拳にまとらせ叩き込む。
爆発をまた反射を使って防ぎ、逆に残っていたロボットたちを粉々に砕いてしまった。すべてのロボットを破壊しつくした少年はにやりと再び笑みを浮かべると扉を開けて研究者たちがいるところへとやってくる。
「すばらしい・・・やはり君はすばらしいよ」
「まだ俺の出番はないのかおじいちゃん・・・」
「君が私をおじいちゃんといってくれるのは嬉しいよ」
まるで孫が甘えてくるのを嬉しそうに見ている普通の老人である。しかしかれこそ違法な研究をしている張本人なのであるが。
すると突然少年が口を押さえると指の間からぼたぼたと血があふれてきた。慌てて研究員たちが少年を短歌に載せて医療質へと運んでいく。
「ふむ・・・まだ肉体的には扱いきれないのか」
「どうもそのようです。もう少し薬品を投与して、細胞強化をしたほうがいいですかね??」
「そうだな、いつ崩れが起きるか分からない。いつもより100グラム多く投与しろ。それで戦闘時間は延びるはずだ」
「了解しました」
そして再び扉が開くとそこには2人の少年少女が立っていた。どちらも高校生くらいであるが先ほど運ばれていった少年同様にまるで入院患者のような格好である。
「それでは次はお前たちの番だ」
「はい、おじいちゃん」
「わかった」
自分の祖父に返事を返すとすぐに訓練質に入っていく。そして再び入ってくるは今度はロボットではなく、人間だった。
それも皆同じ顔をしている・・・クローン人間である。そしてそんなクローンたちはとある少女のクローンであった。けしてここにはいるはずのない彼女たち。
2人の少年少女構えに立つと訓練が開始された。
「これより、測定不能(ロスト・レベル)と幻想御手(レベル・アッパー)の訓練を開始します」
To be continued
泉海斗です。コメント・アドバイスお願いします。
- Re: とある少年による欠片紡ぎ ( No.8 )
- 日時: 2010/12/21 12:31
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
第5話 幻想殺しと陰陽術師と多重能力者(デュアル・スキル)
上条当麻は同級生であり魔術師でもある土御門元春から連絡を受け、放課後行きつけのレストランで待っていた。朝方のインデックスを知る魔術師と遭遇し、戦闘になりそうになったが、風紀委員の登場でそれが中止になり、魔術師は逃走。
そしてその後すぐに土御門からの連絡を受け、学校に行ってから聞こうとしたのだが、彼もまた色々と厄介ごとに巻き込まれていて学校に来ていなかった。
仕事が終わったら話すということで、レストランで待っているようにといわれたのだった。そしてテーブルに座りながらドリンクバーで土御門が来るのをじっと待っていた。
夏だからかまだ空は青く、学生たちが帰宅途中というのににぎやかにレストランで騒がしく駄弁っている。第3次世界大戦が終戦してから早半年がたっていた。
あの後大天使との衝突の際、死んだかと思われた上条当麻。しかし今回ばかりは彼にとって幸運なことに生きていたのだった。
彼は死んだはずだった。そう、確かに彼は計り知れない力によって死んだはずだった。しかし何か不思議な力によって上条は生きていた。それが一体なんなのか。
発見されたときは体中が凍傷で一歩間違えれば死んでいたというところだった。しかし学園都市に緊急搬送された後はいつものとおり冥土返しの手によって手術がなされ、2ヶ月のリハビリのおかげで何とか全快したのだった。
リハビリの間たくさんの知人が訪ねてきてくれた。いろいろ手助けをしてくれたし、特に女性人の来客がものすごかった。そのたびに上条の父親刀夜は息子のハーレムをうらやましそうに見ていてそれを妻詩菜に見つかると黒いオーラにひたすらへこへこするという奇妙な場面が毎回のように繰り広げられていたために、病院の名物となった。
自動ドアが開けられそこに入ってきたのは学生服ではなくアロハシャツにサングラス姿の土御門が現れた。どうやら帰国直後らしく、疲れが顔に出ていた。
しかしいつもどうりの笑みを店ながらえを降って近づいてきた。
「にゃー、カミヤンすまんぜよ。ちっと野暮用があったんでな」
「まあ、多重スパイのお前なら仕方ないだろうな。ところで今回はどんなのだったんだ??」
「う〜ん、まあちょっとしたものなんだが・・・」
やや歯切れの悪い土御門。
「どうした??またちょっとしたことでも面倒なことなのか??」
「そうだぜい。なんでも今回の厄介ごとにあの禁書目録がかかわりそうだにゃー」
「インデックスが!?」
今度の厄介ごとにインデックスがかかわっていることから、なにやらやばい気がして思わず叫んでしまった。びっくりした客や店員が上条と土御門のテーブルに注目していた。
「あ・・・すいません」
すごすごと謝りながら座る上条。そんな彼を見た客たちも自分たちの世界へと帰っていく。土御門もそんな上条を見てニヤニヤと笑みを浮かべている。
「カミヤンそれはいけないぜい??禁書目録のことを聞いているやつが近くにいるかもしれないんだからな」
「インデックス・・・そういえば今日の朝魔術師とあったぞ!?」
「はぁ!?それはどういう意味だカミヤン!!」
今度は土御門が大声を出して注目を集めてしまう。ジト目で見られる土御門はすごすごと謝って座りなおし、それを見ていた上条は仕返しとばかりに腹を抱えて笑っていた。
「だめだぞ土御門??公共の場では静かにな」
「くそ〜、一本とられたぜい。それより魔術師にあったって何で早く言わなかったにゃー??」
「だってお前学校に来てなかっただろ??言えるわけないじゃねえかよ」
「しかしそいつはどんなやつだった??」
「ん〜・・・。なんかコスプレみたいな格好??真っ黒な軍隊みたいな服にロングコート着てたな。まったく夏だっていうのに暑くないのかね??」
「・・・カミヤン??そいつは銃を使ってたかにゃー・・・??」
土御門の的確な質問に上条は素直に頷く。そして一度みただけの美琴の超電磁法を使っていたことも。魔術師で超能力は使えないはずだと上条は頭をひねるが。
「カミヤン・・・あいつとは戦うな」
「どういうことだ??あいつそんなに危険なのか??」
「あいつの職種・・・なんだと思う??」
「ええっと・・・おまえが知ってるなら、お前やステイルとかと同じ必要悪の教会の魔術師なんじゃないか??魔術じゃないけど魔力弾撃ってきたしな」
しかし土御門の顔色からそれ以上の危険性があるということを感じ取った上条。ごくりと生唾を飲み込む。
「あいつの職種は殺し屋だぜい・・・。それも凄腕のな」
「それでいて魔術師??」
「そうだぜい。あいつの稀少能力(レアスキル)がまた半端ないぜい・・・」
「あれか??御坂の超電磁砲を使ったってやつ??」
頷くとまずは指を一本立てる。
「まずはカミヤンも見たとおり、あいつは一度見た異能の力を操ることができるぜい」
「まじか・・・ってそれなんていうチート??」
「しかし、まあカミヤンの幻想殺しは無理だぜい。だってまずそれは異能ではない。純粋なものだぜい。穢れ無き力??」
- Re: とある少年による欠片紡ぎ ( No.9 )
- 日時: 2010/12/21 12:32
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
それはどういう意味だと苦笑いの上条。いまだに自分の右手の力の正体が分からない上条。ただこの幻想殺しが何かのかせになっていることだけは分かっていた。
自分の中に何か毒々しい何かが巣食っている。それはずっと感じていた。そして二本目の指を立てる。
「二つ目は聖痕・・・。あれはねーちんみたいなものじゃないぜい??全五感を限界以上に研ぎ澄ませるぜい。そうすることでありとあらゆる情報を手に入れ、整理し、作戦を立てる。ほとんどは索敵レーダーみたいなもんだぜい」
「限界はあるのか??」
「よく分からないが、魔力の4分の3を消費するからどうだかな」
まるで滝壺みたいな能力だなと仲のいい浜面仕上の彼女のことを思い出す。
———そういえばあいつら今イギリスにいるんだっけ??アックアが色々援助したって聞いたけど・・・。
そして三・四本目の指を立てる。まだあるのかとあきれる上条。しかし依然として土御門の表情は真剣そのものである。
「三つ目は錬器精製。なんでもイメージした武器を精製できるらしいぜい??」
「おいおいなんてチート??」
「しかしそれにも大きなリスクがあるらしいがなんだろうぜい??」
「まあ、強いからそれなりのデメリットもあるんだろうぜ。それより最後は??」
「アカシックレコード(運命黙示録)・・・」
「はぁ!?それって未来とか過去とか見れるってやつか??」
「ビンゴだぜいカミヤン。それこそチートなんだぜい」
「なんだかもう神って感じじゃねえかよそいつ」
「だがそれもかなりのデメリットがある。人の身で神の領域に達することなど不可能だぜい」
確かにと納得する上条。するとふと横を見る。そこにはぽつんと自分たちくらいの年齢の少年がたたずんでいた。しかし服装が病院の入院服ということが奇妙である。
しかし少年から発せられているのは紛れもなく殺気だった。ちらりと土御門を一瞥するとこっそりとその手にあるは白の折り紙でできた鶴だった。
———なんだかびんびん暗部とかスパイとかで潜入しているときの感じだぜい・・・。
そして2人の予想通り少年の表情が変わった瞬間、レストランの窓ガラスが一斉に割れた。このまま行けば客が大怪我を追っていただろう。
しかしそれと同時に発動していた陰陽術。
「白の力・・・だぜい」
口から血を流しながら客への被害をゼロにした土御門。ふらふらとイスに座り込む。それを見た少年が一気に土御門へと迫る。
しかしそこに割り込んできた上条が右腕で一気に殴る。防御の構えを取らなかった少年の頬をえぐった拳。驚愕の表情になりながら少年は横っ飛びに飛んでいった。
がっちゃーんっと言うガラスの破片へと飛び込む少年。しかし怪我一つしていない様子で立ち上がっている。そして上出を振り下ろした瞬間。突風がおき建物に無数の切り傷ができる。上条と土御門もまた防ぎきれずに細かい傷を負うことになる。
「コイツ・・・一体何の能力だ??風力操作??」
「にゃー・・・まだ分からんて・・・おい、カミヤン!!」
「な!?」
2人の目の前にいた少年の手には紅蓮に燃え盛る炎があった。そのままにまずは邪魔な上条を倒すことにしたらしい。
拳を振るってきたのにあわせて上条は右手を受け止める。バギンという音とともに炎は沈下し、そのまま上条のけりが顎を捕らえる。さらに土御門が追撃とばかりに鍛えられた格闘技で少年にダメージを与える。
しかしきらりと光る光に包まれた少年の体の傷は見る見る消えていく。稀少価値のある回復系の能力だった。このまま戦ってもじり必打と思った2人はまずはここから離れることにする。
「お前の喧嘩・・・受けてやる」
「まあ、能力がちょっとずるだから俺らは2人でやらせてもらうぜい??」
フット笑みを浮かべる少年は2人が走る方向へと追っていく。着いたのはいつか一方通行との戦いの前に美琴と会った橋だった。
ここなら誰にも日がいなく、邪魔されることはないと思ったのだ。しかし何故多重能力者などがいるのかと疑問に思う2人。普通ならありえないことである。
「ありえないことはありえない・・・。幻想もいつか現実になる」
少年は笑う。不適に笑う。
「この学園都市においてありえないことなどない。おじいちゃんはそういっている」
「なに言ってるか分からないが・・・、お前のそのおじいちゃんてのは何かやばいことでもしてそうだな」
立ち上がり上条が言う。隣の土御門はなにやら携帯をいじっている。援軍でも呼んでいるのだろうかと思う。
「科学こそ・・・世界の結晶。そうおじいちゃんは言う。アレイスター・クロウリー・・・あいつ魔術嫌い」
「アレイ・・・スター??誰だ??」
聞き覚えのない名前に戸惑う上条。それを隣で聞いて舌打ちをする土御門。
少年の手元には複数枚のコインが握られていた。そして少年のからだには流れる電流。それらから予想できること。上条がいつも喰らっている御坂美琴が得意とするコインを使った攻撃。
「超電磁砲か・・・」
一気に投げ出されたコインが宙に舞い・・・、電流の流れた腕によって放たれる。それらは音速を佑に超える速さで飛んで行る。とっさに構える上条だが、コインは1枚ではなく複数枚である。
———防ぎきれない・・・。
とっさに死という恐怖を感じたとき、間の前に大きな盾が出現した。
「神の盾・・・アイギスだぜい。ホント仕事に忠実だにゃー」
「任務完了」
「おいおい、それだけじゃあつれないぜい??」
「任務を」
「加勢してくれないかにゃー??ちっとばかり俺様はきついんでね」
「殺しは??」
「無しだにゃあぁぁぁっぁ!!」
上条が上を向くとそこには今朝あったばかりの魔術師が立っていた。一気に飛び降りてきた少年。ゴーグルで顔がまったく見えない。そして紅く点滅するランプはまるで悪魔の瞳である。
懐から出たのは二丁の自動式拳銃。じっと視線を前の少年に向けている。少年はいつでもいいという格好である。体中に電気を帯びている。しかし次の瞬間何が起きたか分からなかった。
「え・・・」
少年がぐらりと倒れたのだ。しかしいまだ魔術師の少年は拳銃を動かしていない。
「不可視の銃弾(インヴィジビレ)・・・」
いつの間にか拳銃の銃口から魔力らしき黒いものがあふれていた。
To be continued
泉海斗です。コメント・アドバイス待ってます。
- Re: とある少年による欠片紡ぎ ( No.10 )
- 日時: 2010/12/22 07:46
- 名前: 泉 海斗 (ID: B240tmf4)
第6話 集う都市伝説
土御門を安全なところに誘導しようと上条は肩を貸して走っていた。かなり広範囲の魔術を使ったために土御門はいつも以上に疲弊していた。
しかし守りきったということには安堵しているようだ。
「まったく、お前は後先考えず魔術使って体ぶっ壊すからな」
「何だぜい??カミヤンなんて一津も右腕一本で馬鹿正直につっこむにゃー」
ぜぇぜぇと息を乱している土御門。どこからか包帯を出して腹筋あたりの傷に応急手当を施す。向こうのほうではまだ大きな爆発音が鳴っていた。
土御門が機密番号を使用しての任務要請。殺しはなしで足止めだけしろという任務。向こうでイライラを募らせながら任務を続行しているだろう。
彼のもともとの仕事柄は殺し屋である。それなのに殺すなと来ると微妙なコントロールが必要になる。まあ、仕事だから何も言わないだろうが。
「きっとかなり金とられるぜい・・・。破綻だにゃー・・・」
「お前も苦労してるんだな」
ご愁傷様という感じの上条。ここから行きつけの病院まではまだかなりあるために少しずつ進むしかなかった。
いよいよ薄暗くなってきたところで、とうとう銃声の音が消えた。聞きながらまだやっているなと思いつつ、病院へと進んでいた上条たちだったが。
またもや見知らぬ少年少女に出くわした。
「不幸だ・・・」
「同感だぜい・・・」
同じく入院患者が着るような服装である。しかし一向に行動に移さない二人。するとふらふらと後ろから現れたのはぼろぼろになった先ほどの炎髪灼眼の少年だった。
そして突然上条たちの隣に現れる無傷の少年。どうやら一方的な戦いになっていたようだった。
「しかし、モトハル=ツチミカド??能力者とは以上だな。何キロもの距離を一気に飛んで逃げるんだから」
「普通に話せよ・・・ガイエル“”それともとおり名で言ったほうがいいか??」
「それを言ったら風穴を開ける」
「勘弁だぜい」
こめかみに拳銃を突きつけられる土御門は苦笑い。
「次から次へと増えてくるがお前ら一体何者だ??」
「ふ〜ん、あなたが伝説の一つ幻想殺しを持つって言うひと??以外に普通の人じゃない」
「うん、もっと図太い人だと思った」
「一体どんな計算すればそうなるんだ??上条さんは悲しくなりますよ」
はっきり言って美景の少年と美少女。そんな彼らからストレートに言われた上条のガラスの心はひどく傷つく。というのは嘘でまあ、鉄壁の心であるため痛くもかゆくもないのだが。
「た・・・いさんするぞ。もう体が持たない」
「確かに・・・私ももう限界・・・」
「俺も」
体が持たないなどとけがのことを言っているのかと思っていたが、無傷の少年少女もまた同じことを言う。そして3人は確かに見ていた。
彼らのそれぞれの手の甲に番号が書かれていることを。
「多重能力者№99」
「測定不能№99」
「幻想御手№99」
彼らはそういうといきなりやってきた黒い車に乗せられて消えていった。少年・・・もとい“ガイエル”はその車を破壊しようと魔力をためるが、土御門の静止命令で仕方なく拳銃を下ろす。
「クローン・・・。何でまたあれが始まってるんだ・・・」
震える口から出た上条の声に怒りが含まれていた。
To be continued
泉海斗です。ひぐらしの世界、リリカルなのはの世界、ボカロの世界と今のところつなげて行こうと思っていますので主人公がどのきゃらとくっつけばいいか(笑)。リクエストがあったらお願いします。また書いて欲しい世界(作品)がありましたらこちらも募集しています。
Page:1 2
この掲示板は過去ログ化されています。