二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【銀魂】 π《パイ》
日時: 2012/07/15 23:07
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

カキコ三作目は学パロです。

相も変わらず攘夷贔屓。


設定は次です。



目次

設定・注意 >>01

入学式での来賓の話なんか誰も聞いちゃいない >>02

クラス分けで騒いでいる女子に向かってドロップキック >>03

髪や目の色で人を判断するのはよくない >>04

冷凍食品は神 >>05

人の色恋に口をはさむな >>06

カメラの充電は切れやすい >>07

入学したては、一日に三・四回くらい自己紹介をやらされる >>08

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人の色恋に口をはさむな ( No.6 )
日時: 2012/07/08 22:21
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

*為五郎の妻の名前捏造。


松平に校舎を案内され、様々な説明を聞いた後解散となった。
校門を出た土方は恋人のミツバを家まで送り届け、家路についていた。
「畜生、総悟の奴覚えてろよ・・・。」
そう呟きながら歩く土方の眉間には皺。どうやらミツバの弟の沖田総悟に何かやられたらしい。
「次会ったらブッ飛ばす・・・!」
土方から立ち上る黒いオーラ。そのオーラによって通行人が彼を避けて歩いて行くが、土方は気づいていない。
沖田に加える予定の制裁を考えていると、いつの間にか家の前に着いていた。考え事をしていると色々なものが短く感じられる。
土方が玄関を開けて家の奥に向かってただいま、と声をかけると、兄の為五郎のおかえりという声が聞こえた。
土方は靴を脱ぐと二階にある自室に向かい、鞄をベッドの上に放り投げる。
鞄はベッドの上で大きくバウンドし、床に落ちた。
「トシ。」
自分を呼ぶ声にドアの方を見ると、手に杖を持った為五郎が立っていた。
「どうした?」
ジャージに着替えながら言うと、為五郎は持っていた杖で足元を確認しながら土方に近づいてきた。
「どうだった、銀魂高校は。」
床に落ちていた鞄を避けて為五郎はベッドに腰掛ける。ギシリとベッドが音を立てた。
「来賓の話が長かった。眠かった。あと目立つ奴等がいた。」
「ほとんど高校と関係ないじゃないか。というか目立つ奴って誰だ。」
そう尋ねる為五郎に、土方は今日あったことを話した。
「それ本当に地毛なのか?茶髪はまだしも紫黒や銀色なんて聞いたことがない。」
それにカラーコンタクトを入れてないかなんてパッと見分からないだろう?と、続ける為五郎の表情はどこか苦々しい。
「そりゃそうだが、先生に怒られそうになったときのあいつ等、すごい迫力だった。」
あの威圧には自分達の色への誇りが感じられた。染めたり、カラーコンタクトをしていたりすればあの迫力は出せないだろう。
「なるほどなぁ・・・。まぁ、これから楽しくなりそうでよかった!」
勝手に納得して笑う為五郎の顔に、先程までの苦々しさはない。
土方は自分の頭に乗せられていた手をさりげなく外すと、部屋を出る。
「あ!どこに行くんだトシ!」
「もうすぐ夕飯だろ。のぶ代さんの手伝いしてくる。それぐらい分かれよな。」
のぶ代というのは為五郎の妻の名だ。彼女は、土方とかなりの歳の差があるため、義理の姉というより母親に近い。
それは為五郎にも言えることで、最早兄というより父親だ。
他人から見れば、三人は兄弟ではなく親子に見えるだろう。
「全く口の悪い奴だな。そんなんだとミッちゃんに振られちまうぞ。」
「なっ!ミツバは関係ねぇだろ!!」
足を止め、顔を赤くする土方。為五郎は笑いながらベッドから立ち上がった。
「いやぁ、お前みたいなマヨラーで瞳孔開いてる男に彼女ができるとは。世の中分からないもんだ。」
「余計なお世話だ!つか何で瞳孔開いてるかなんて分かるんだよ!」
「のぶ代が言ってた。」
「のぶ代さんんんん!!」
顔をさらに赤くして叫ぶ土方。笑う為五郎。土方に名前を呼ばれ、一階から返事をするのぶ代。
土方家は今日も騒がしい。

カメラの充電は切れやすい ( No.7 )
日時: 2012/07/15 23:06
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

注!
・先生と銀さんのキャラが激しく(←ここ重要)崩壊しています。
・先生親馬鹿
・銀さんは家やプライベートなど、家族の前でだけ口調と精神年齢が幼くなります



銀魂高校から約三㎞の地点にある、なだらかな坂。それを登ったところに純和風の屋敷があった。
『吉田』の表札が掲げられたその家の主(あるじ)は、とても聡明で近所からの評判もいい。
だが、彼には致命的な欠点がある。
それは彼が重度の親馬鹿だということだった。
                     ***
「お前達の高校の制服姿を拝めるなんて私は幸せ者です!」
そう言ってデジタルカメラを構えているのはこの家の主、吉田松陽だ。そして彼の前には四人の少年。
全員どこかげっそりとした表情でその場に突っ立っている。
「父さん、いい加減に着替えたいんだけど・・・。」
「駄目です!!アルバム一冊作るには最低でもあと十五枚は撮らないと!」
恐る恐る言った銀時は、松陽の言葉に深々と溜息をついた。その間にも松陽はバシャバシャと写真を撮っていく。
色素の薄い前髪の下の目は、らんらんと輝いていた。
「・・・父さん、もう十五回は過ぎましたよ?というか、学校に行く前も撮ってたじゃないですか。」
十五回を過ぎてもカメラから発せられる光に、小太郎が指摘する。その言葉に松陽は一旦写真を撮るのを中断した。
「・・・あと五枚撮っちゃ駄目ですか?」
「駄目です。」
ニッコリと微笑みながら小太郎は松陽の要求を斬って捨てる。この家でお母さん的ポジションにいる彼のいうことを聞かないと、後々面倒なこと(例;一時間半の説教+正座)になるので、松陽は渋々カメラの電源を落とした。
「では俺は着替えてきます。」
小太郎は床に置いていた鞄を拾い、部屋の障子戸の方へと歩き出す。
だが数歩行ったところでピタリと立ち止まり、首だけを辰馬の方に向けた。
「そういえば、今日の夕飯の当番は兄さんではなかったか。」
「おお、そうじゃった!」
そう言って部屋から出ていく小太郎と辰馬。小太郎はあまり足音を立てないが、辰馬はバタバタと音をさせて走って行った。
「今日の夕飯はなんですかねぇ。」
誰にともなく呟いて、松陽はカメラを懐にしまう。
「辰兄のことだからどこかの国の名前も分からないような料理でも作るんじゃないかな。」
銀時の言葉に晋助が同意する。
松陽はクスリと笑うとそばに置いてあった羽織を自らの肩に掛けた。
「お前たちも早く着替えてきなさい。春とはいえ夜は冷えますよ。」
そう二人に言って松陽も部屋を出る。
淡い色の着流しの袖がふわりと風に揺れた。

入学したては、一日に三・四回くらい自己紹介をやらされる。 ( No.8 )
日時: 2012/07/08 22:24
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

*いまさらですが、この小説の季節感はくるっております。
もう七月なのに、この話ではまだ入学したてです。


次の日、土方は伊東とその兄の鷹久、そして恋人のミツバとともに校門をくぐった。因みに土方は昨夜大量に送られてきた沖田による嫌がらせメールにより、かなり機嫌が悪い。
「すいません十四郎さん。そーちゃんがまた迷惑かけて・・・。」
申し訳なさそうに俯くミツバ。土方は慌ててイライラとした表情を消す。
「ミツバのせいじゃねぇよ。悪いのはあいつだ。」
土方の脳裏にあの憎たらしい顔が浮かぶ。自然と右手に持った鞄の持ち手を握りしめていた。
「許してあげてくださいね?そーちゃんには私しか家族がいないから、きっと寂しいだけだと
 思うの。」
握りしめていた右手がゆるむ。長い沈黙の後、土方は小さな声でああ、と呟いた。
「・・・鴨、僕たち空気になってないかい?」
「全く、リア充爆発しろ。←(ボソリ)」
「鴨太郎!?キャラ変わってる!!」
土方とミツバに忘れ去られた双子の片割れが壊れだしたようだ。
鷹久はこれ以上のキャラ崩壊を防ぐため、数メートル先を行く二人の方へと小走りで走り寄って
行った。
                    ***
「はい、席着け〜。」
ミツバと鷹久と別れ教室で伊東と話していた土方は、紡ぎかけていた言葉を飲み込んだ。
松平は真っ直ぐに教卓まで進むと、その上に出席簿をバンと置いた。
「よしテメーら揃ってるな。これからテメーらに自己紹介をしてもらう!」
いきなりの発言にクラス全体がざわめいた。
松平は出席簿を教卓に叩きつけてそれを静めるとサングラスを押し上げる。
「ごちゃごちゃ言わねーでさっさとやれや。自己紹介っつったら入学したての伝統だろ?風物詩だろ?クラスメイトの名前も知らねえ奴が文句言うな。」
自己紹介が伝統(または風物詩)なのかどうかは甚だ疑問だが、松平の言うことにも一理ある。
そんなこんなで一年C組の一限目は「自己紹介」となった。

Re: 【銀魂】 π《パイ》 ( No.9 )
日時: 2013/11/06 20:21
名前: サイダー (ID: Ouicm1PF)

面白いです!
更新はもうしないのでしょうか?
つづきがきになります・・

Re: 【銀魂】 π《パイ》 ( No.10 )
日時: 2014/02/12 20:54
名前: ファイ (ID: kfmvS1ow)

先生の親バカぶりが笑いのツボになります。
続きがすごく気になります。
最新お願いします。


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