二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ルーンファクトリー 異種族との架け橋 ( No.47 )
- 日時: 2008/10/23 20:07
- 名前: リュウ (ID: QxOw9.Zd)
- 信じられない。ラグナが自分を誘ってくれるなんて。 
 幸福感とドキドキでタバサは胸がいっぱいだった。こ
 の町に来てからと言うもの、一度もお月見に誘われた
 ことなどなかった。誘ってもらえた。そのことが、タ
 バサにこの上ない幸せを与えたのである。
 しかし残念ながら、幸福感はそう長くは続かなかった。
 買い出しで雑貨屋に行った時、誰に聞いたのかロゼッ
 タがえらく不機嫌で、買い物をしてる最中息が詰まる
 程の嫉妬のオーラを燃やし続け、最後には買い物袋を
 荒々しくタバサに押しつけて自分の仕事に戻って行っ
 た。それだけでは済まず、帰り道でフィルに会い、い
 つものように挨拶をしてすれ違ったのだが、その挨拶
 もなんだか刺々しく、すれ違った後も背中に刺すよう
 な視線をずっと感じ続ける羽目になった。極めつきは
 ビアンカで、帰ってきた時階段ですれ違ったのだが、
 おかえりの一言もなしに視線を避けながら通り過ぎて
 行った。恨みっこなしとは言ったものの、やはりショ
 ックだったのだろう。
 タバサは罪悪感に苛まれた。ラグナは皆が慕っている
 ため、こうなることもある程度覚悟していたが、やは
 りかなり辛いものがあった。とはいえ、その罪悪感も
 ラグナとお月見ができることによる幸福感を、完全に
 消すことはできず、タバサはその日の午後を終始幸福
 と期待感に包まれながら過ごした。だが、その幸福を
 嘲笑うかのように事件は起こる____。
 午後6時。そろそろ支度をしようと、タバサは仕事を
 終え、自分の部屋に戻った。せっかくのラグナとのデ
 ートなのだから、少しはおしゃれしていこうか、など
 と考えていた。と言っても、メイド服と普段着以外の
 私服は持ち合わせていない。いじれるとしたら髪ぐら
 いである。
 (せっかくだから、髪は下ろしていこうかしら・・)
 ラグナはどんな反応するかな、などと考えていたその
 時____
