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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 恋心 【学園アリス】 ( No.16 )
- 日時: 2010/02/07 20:01
- 名前: ☆優羅☆ ◆4L72TjBv$l (ID: TEtEJYHD)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=14130
- そして、1人ぽつん……と立っているお兄ちゃん。 
 私はなんだかお兄ちゃんが可哀想に思えた。
 「お??何??やる気か!?!?」
 翼先輩は棗は何も言っていないのに、早くも戦闘体制だった。
 ガシッッ!!
 棗は翼先輩の胸ぐらを掴んだ。
 そ、そのまま殴る〜〜!?!?
 私は目を手で覆った……が、棗は殴らずそのまま手を離した。
 そして、棗とは思えない言葉を発したのだ。
 「……た、たのむっ!!力を貸してくれ!!」
 棗は深く、深く頭を下げた。
 私を含め特力系のメンバーは棗の思いがけない行動や発言に唖然としていた。
 「……え……??な、何て??」
 沈黙がしばらく続いた後、一番初めに言葉を発したのは翼先輩だった。
 棗は沈黙の間もずっと頭を下げ続けていたのだが、翼先輩の素っ頓狂な発言に勢いよく頭を上げた。
 そして、今度は本当に殴りかかる勢いで胸ぐらを掴んだ。
 「ちょ、ちょっと待て!!お、落ち着け……な??」
 翼先輩は棗のマジな顔に(先輩なのに)たじたじだった。
 棗は翼先輩の言葉を聞いてまだ不機嫌ではあったがバッと手を離した。
 「……えっと……な、なんだ??俺の力を貸して欲しいって……」
 翼先輩はまだめっちゃ不機嫌の棗を宥めながら聞いた。
 「…………」
 棗は不機嫌そうに足を組み、翼先輩を睨んで黙り込んだままだった。
 「……あ、あの……」
 棗のあまりの態度に居ても立ってもいられなくなったのかルカくんが口をはさんだ。
 「そ、その棗が言う『力を貸して欲しい』っていうのは……」
 ルカくんが必死の顔で言った。
 「……ルカ……!!」
 棗がルカくんに話をやめろという目で名前を呼んだ。
 ルカくんは棗を横目でチラッと見たが話を続けた。
 「……その、棗の“大切な人”が……」
 「ルカ!!!!」
 ルカくんが重要な部分を言おうとした時、棗が大声を出してルカくんを制した。
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