二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ◆D灰◆終焉ノ曲芸……哀レミ狂詩曲 ( No.2 )
- 日時: 2009/12/16 19:13
- 名前: なさにえる (ID: QShSD58R)
- ラプソディア 
 第8夜 ……哀レミ狂詩曲
 「今暇だしさ、相手して上げるよ。エクソシスト___」
 ジゼルはきざったらしくそう言うと前髪をかき上げた。
 「さぁ、イノセンスは壊れたし誰から来………」
 そう言ったジゼルの鼻先を銀色の物体が駆け抜けた。
 「お!?」
 「よくもシスターのイノセンスを……」
 スパナを構えたドーラが呟いた。
 「やめろ、ドーラ!!!」
 ハイネが止めようとしたがその前にドーラは再度スパナを投げていた。
 銀色のスパナは唸りをあげてジゼルに向かって飛んだ。
 「幾つもイノセンス壊してきたけど………」
 ジゼルはフッと笑うと手を軽く振った。
 _______ジュッ!!!
 一瞬で消えるスパナ。
 「…………エクソシストよりも先に向かってきた人間はあんたが初めてだ」
 唖然とするドーラは無意識で腰のスパナを握っていた。
 「あんたみたいな気の強い女も良いけど………」
 気がつくとジゼルはドーラの目の前に立っていた。
 長い指がスッとドーラの頬に触れた。
 「………タイプじゃないんだよな」
 ジゼルの指がかすったドーラの髪の毛の先が縮れて消えた。
 ____________カチッ
 「離れろ………」
 ジゼルのこめかみに銀色の銃口が突きつけられた。
 「ハッ____怖い怖い」
 ジゼルはニヤッと笑うと窓から身を躍らせた。
 息を飲むシスターの目の前でジゼルは悠々と空中を歩いてみせた。まるで目に見えない床があるようだ。
 「馬鹿ウサギ、ラオ。こいつ頼んだ……」
 「わかった」
 「馬鹿ウサギってのは引っかかるけどまかせろさぁ」
 「_____僕は手伝いますよ」
 アレンがイノセンスをかまえて隣に立った。
 「邪魔すんじゃネェぞ」
 「安心してください。足手間といにはなりません」
 「ハッ____」
 ハイネとアレンは窓から飛び出した。
 「_________で」
 「ヴァルは行かないの???」
 ラオは鋭い目をヴァルに向けた。
 「馬鹿いうな。お前らが心配だから残ってやったんだろ」
 「………本音は?」
 「誰があんな面倒な戦いに自分から首突っ込むか」
 素っ気なくいうヴァルの後ろでラオは頭を抱えた。
