二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ポケスペ第1章 *◆*君と私の旅路*◆* 書き込みは自重← ( No.2 )
- 日時: 2010/01/02 23:35
- 名前: 咲楽 ◆LW1MLyeKg. (ID: 8Sk6sKy2)
- 参照: レッド視点
- 1.白、それは始まりを意味する 
 「ホワイトー!!」
 ここは南国の町、マサラタウン。
 オレはいつものように、〝あの子〟と一緒に遊ぶ。
 「レッド!!」
 「よっ! 今日も遊ぶか!!」
 オレと同い年で幼馴染の〝ホワイト〟っていう女の子は、一応俺の想い人でもある!!
 背はオレより少し小さいくらいで、フレンドリーで優しくて……オレには勿体ないくらいだけど、やっぱ好きなんだよなぁ。
 そしていつものように、遊びに出る。
 お笑い番組よりも、大金ゲットするよりもホワイトと居る方が楽しいんだよなー。
 そして……あの光景を見る。
 「くそう、またはじかれた」
 「よおし、今度は私の番よ!」
 「お前に捕まえられんのか?」
 「バカにしないでよ」
 あーあれか。と自分より幼い子供を見る。
 ポケモンの“ニドリーノ”の周りに幼い子供が集まっていた。
 「このモンスターは、私が捕まえて育てるんだから!」
 女の子がそう言ってニドリーノにボールを投げるが、見事に失敗。
 しかしこの無敵レッド様なら、それくらいお安いご用!!
 「ハハハ、そんなんじゃダメだよ。ポケモンを捕まえたけりゃ、もっと弱らせてからボールを投げるもんだぜ」
 オレは「ちっちっち」と指を振りながらそう言うと、モンスターボールからニョロゾを出した。
 「ニョロゾ、〝みずでっぽう〟だ!」
 ニョロゾの〝みずでっぽう〟は見事に直撃し、ひるませた。
 弱らせておいてその間にボールを投げるなんてお手の物!!
 ニドリーノは見事にボールに収まった。
 「へへへ、ニドリーノいただき!」
 周りの子供たちからワーワーと言われ、オレはニヤニヤする。
 「すごーい! レッド!!」
 ホワイトも関心してるし、オレ、少しはホワイトに良いトコ見せられたか?
 オレの名はレッド。ここ、マサラタウンに住んでいる。
 この町のポケモントレーナーで、オレにかなう奴はいない!
 え? ポケモンってなにかって?
 ポケモンは、森や池に住む、人間以外の生き物の事さ。
 世界中でどのくらいの種類がいるのかは、オレもよく知らない。
 でも、そのうちこのレッド様がぜーんぶ捕まえてやるぜ!!
 「ねぇレッド。オーキド博士って知ってる?」
 「オーキド博士?」
 ホワイトは頭に疑問マークを浮かべる。
 オーキド博士ってのは、たしか町はずれに住んでいるへんくつじじいだよな?
 「そいつがどーかしたのか?」
 「うん……それが、うわさだとポケモンにすごくくわしいんだって」
 子供たちは「どうしたら強くなれるか聞こうかな」と言っていた。
 でも、ポケモンの事ならオレが教えてやれば十分だよなー?
 「でもね、博士の孫は博士に教わってすごいポケモントレーナーになったっていうし……」
 「孫!?」
 「うん、ずっと留学してて、最近帰ってきたんだ」
 子供たちはオーキド博士とその孫を凄く褒め称えていた。
 「孫かぁ……会ってみたいなぁ」
 「ホワイト!?」
 ホワイトは「どんな人かな〜」とほんわかに考える。
 オレは少し油断してしまった。ホワイトがソイツにあったら……オレの元から離れてしまう。完全に。
 きっとオーキドのじじいの孫はすごいだろうし……。
 しかしオレは余裕の表情を見せた。
 「たとえどんな奴が相手だって、オレ様の敵じゃないぜ! なあ!」
 オレは夕日にニョロゾの入ったモンスターボールを当てるようにそう言った。
