二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 好きだなんて言ってないからっ!【銀魂】アンケート実施中! ( No.856 )
- 日時: 2010/09/01 14:47
- 名前: 夕詠 ◆NowzvQPzTI (ID: zc76bp3U)
- 参照: http://com.nicovideo.jp/community/co392193
- 【第九十一訓:一心同体】 
 王様ゲームから数日後。
 例の如く、
 「あー・・・暇」
 である。
 ったく主人公だからって、あたし視点にされると困るんだよね。
 あたしの周りにネタがいっつも転がってるわけじゃないんだからさ。
 そんな時、一本の電話が入った。
 「・・・はーい、真選組黒蝶隊隊長、土萌桃でーす」
 もしもし?誰です・・・
 『桃?』
 電話の向こうの声には聞き覚えがあった。
 「———椛姉」
 何年ぶりだろう。直ぐに家を出てったから暫く声を聞いてなかった気がする。
 あたしは四人兄妹の三番目で、椛姉は長女。
 まぁ、あたしは兄弟と仲良くないし関係ないんだけど。
 『アンタに話があるんやけど、一旦家に帰ってきて』
 話・・・大体予想はついている。
 結構長くなりそうだ。
 「———・・・分かった。休暇とって来る」
 そう言ってあたしは電話を切った。
 あー・・・
 「———・・・鬱」
 あたしは呟いた。
 翌日。
 「も、桃ちゃん!」
 屯所の廊下に近藤さんの声が響く。
 「真選組、辞めるって・・・本当なのか!?」
 あたしはその言葉に振り向いて口元にだけ笑みを浮かべる。
 「辞めるわけではないです」
 あたしはそう言いながら首を横に振った。
 「姉が帰って来いって言うんです。同族での殺し合いは四体族の掟に反するんです。だから、罪を償わないといけないんです」
 あたしだって本当はここに居たいんですけどね。
 あたしは精一杯の笑顔を作った。
 「でも、桃ちゃんが兄を殺したわけじゃ・・・!!」
 近藤さんがあたしを庇おうと必死に言葉を取り繕っているのが分かる。
 分かるから、心が痛い。
 「七桜が・・・兄が死んだのはあたしのせいなんです。だから故郷に帰って姉達に事情を説明して謝ってこようと思うんです」
 許してもらえるまで。
 まぁ、そんな日が来ない事は分かっているんだけども。
 だからとりあえず、帰ってくるときまで休暇って事にしていただけませんか?
 あたしがそう言うと近藤さんは目を伏せて頷いた。
 そして作り笑いを浮かべながらあたしに背を向けて歩き出す。
 「近藤さん」
 そんな近藤さんを呼び止めるあたしの声は弱弱しく廊下に響いた。
 「今までありがとうございました・・・!!」
 涙が頬を伝っていた。
 「・・・何だよ、桃ちゃん。これで最後、みたいな言い方しちゃってよォ」
 笑顔を浮かべる近藤さんが何だか格好良く見えた。
 次回予告☆
 【担当:如月秦】
 次回、グダグダやってきたこの小説もついに最終回!
 いやー長かったなぁ。だって百訓だぞ?
 最初から読むのがどれだけ大変か分かって書いてんのか?作者は。
 まぁ、そこは置いといてっと。
 最終話はシリアス!・・・かもしれない。
 最後までグダグダしてたら承知しねぇんだからな!!
 好きだなんて言ってないからっ!2(仮)予定
 短編⇒総悟篇⇒人気投票篇⇒名台詞篇⇒短編
 かもしれない。
