二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【稲妻11・ボカロ】毒砂糖【リク停止中】 ( No.301 )
- 日時: 2010/09/01 18:45
- 名前: 氷橙風 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)
- +*懐かしくて暖かくて(大好きだった、そうだよね)*+ 
 サッカー部の今日の練習が終わり、私——春山桃花もマネージャーの仕事をすませて帰り支度をする。
 今日は雪が降るって天気予報で言ってた気がするし、なるべく早く帰った方がいいよね。
 私と同じ考えの人が多いのか残っている人は少なかったけど、まだなにかやることがあるらしい人達に挨拶をして鞄を持つと、グラウンドからでた。……そしたら、
 「桃ちゃん、一緒に帰らない?」
 後ろから、士郎——幼馴染の吹雪士郎の穏やかな声がした。
 士郎と一緒にいるのは好きだし、あまり頼みを断ることができない性格だから——お母さんには悪い癖だといわれているけど——うん、と頷く。士郎はにこっといつものように天使みたいに微笑んで、私の手を握ると先に歩きだした。
 「ちょ、ちょっと士郎……」
 「だって寒いだろう? こうしていたほうが暖かいよ」
 戸惑う私にまた笑顔をつくる。可愛らしい、無邪気な笑顔。
 今までの経験から、この言葉が嘘ではないことはわかる。士郎にとって理由はこれだけなんだろうけど……なんか恥ずかしい。……でも、小さい頃はよくこうしてたっけ。
 懐かしさにひたる前に、士郎の手のその暖かさに思いっきり甘えることにする。今日ぐらい、いいわよね!
 **
 「あ、」
 士郎が無意識なのかふと洩らした言葉につられて彼を見ると、頭上を指さしていた。
 「ほら、雪だよ桃ちゃん!」
 最近は降ってなかったからか——きゃいきゃいと子供、いや犬のように喜んでいる士郎の頭に真っ白な雪が花びらみたいにひらひらと舞い落ちる。
 やっぱりいつも見慣れていても、雪を綺麗だと思う気持ちは忘れないのかな。……雪のが原因の不幸だってたくさんあるけれど——
 思わず彼のことを思い出しそうになって、慌ててその考えを振り払うと可愛らしい雪を存分に楽しむことにした。雪だけじゃなくて、雪を楽しむ子犬士郎を見るのも楽しい。
 「……うぅ、さむ……」
 だけど身体はぶるっと震える。結構寒くなってきたかも……のんびりしてる場合じゃないんじゃないかもしれない、
 そう雪にじゃれている士郎に言おうとすると、
 「寒いの? じゃあこうすれば大丈夫?」
 「……え、士郎!?」
 ぎゅっ……と私に抱きついた。
 ちょ、ちょっと恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしすぎる! あああ暖かいけど、ホント、もう子供じゃないんだしっ……
 士郎を思わず払いのけようとして手が止まる。
 ——私、この時間をやめたくない。
 
 恥ずかしくて死にそうだけど——でも、士郎の暖かさは身体だけじゃなくて心も暖めていてくれる、そんな気がする。なんでだろう。
 少し考えてみたって答えはでない。でないものは、仕方ないよね。
 「……しろう」
 なあに? と綺麗な藤色の瞳でこっちを見つめながら首を傾ける士郎を、ぎゅっと抱き返した。
 (今日は思い出にかえってみますか)
 +
 恒例ですがよくわからないです。
 ふぶきゅんが幼児化&天然化してます。こうなるはずじゃなかったのにい!(黙れ
 待たせたうえにこんなgdgdで本当に申し訳ございません春風様!
 白恋中だと雪ネタ多くなるんですよねー……あああ紫奔様の沙良リク書かなければ!
 それではありがとうございましたっ!
