二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: -ONE PIECE- 月追う兎 \返信100突破!/ ( No.183 )
- 日時: 2011/02/24 21:52
- 名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
- [>Episode45 
 サンジは暗い部屋の中、タバコをゆっくり燻らせる。
 「まあ、お前らと同じ部屋で寝んのは別にかまわねえな」
 「そーだな」
 「ところで」
 フーッと煙を吐いたサンジがデイルに問う。
 「さっき“カシブ兄ちゃん”とか“ファング兄ちゃん”とか言ってたけど・・・」
 「おれ声に出しちゃってた?」
 「ああ。思いっきり、な」
 少し恥ずかしそうに、でもどこか悲しそうに笑ったデイル。
 「兄ちゃん、いるんだ。2人」
 「へえ、初耳だな」
 「まだ誰にも言ってねえからな。ルフィにも」
 「いいのか?」
 「うん。できれば言いたくないけど、サンジは兄ちゃんにちょびっと似てるから別に言ってもいいや」
 ゾロもちょっと似てるけど寝てるししゃべんねえ、といたずらっぽく笑ったデイルの表情はなんとなくサンジの心に引っかかった。
 が、こんな話し方をするということは、あまり深く知られたいことではないことは確か。サンジはそれ以上聞かなかった。
 「明日、この島ともおさらばだな」
 少し沈んだこの空気を和ませるためか、デイルが話題を変えた。
 「ああ・・・マナちゃんともここでお別れだな」
 「うん。そうだな」
 ゆっくり進んだ夜が、そろそろ終わる。
 「ありがとう、みんな!!!」
 「じゃあな、マナ!!」
 メリー号に乗り込んだ麦わら海賊団とそれを見送る、元麦わら海賊団のマナ。
 「マナちゃーん!元気でねええっ!!ラナさんもっ!!!!」
 未だにラブコールを続けるサンジ。
 うざそうな視線を送るのはゾロと・・・・・・・・・デイルのはずだが、今日はデイルの姿が無い。
 「ん?なんだ、チップ」
 「わうわう!!」
 主人がいないことの異変に一番に気づいたのはチップ。
 それをウソップに伝える。
 「おい!デイルがいねえぞ!」
 「「「何??!」」」
 クルー達が慌てて辺りを見回すが、デイルの姿は無い。
 「あの野郎、迷子にでもなったか?」
 「イヤイヤ。お前にそのセリフをいわれたらさすがにデイルに同情しちまう」
 「んだと!このダーツまゆげっ!!!」
 「コラッ!今はそんなケンカしてる場合じゃないでしょ!!」
 ナミが間に入り、なんとか乱闘まで至らなかった。
 そんなとき、遠くから声が聞こえた。
 「———い!」
 小さかった声は段々大きくなっていく。
 「おーい!!」
 「あ!デイルだ!!」
 デイルはジャンプ・ラッシュにまたがり、颯爽と現れた。
