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「誰だッ!?」
「うるさい」
　薫の質問を，軽くあしらう人物。

「念動（サイキック）…」
　その人の右手が赤く光輝き，瑠璃色の瞳が明るみを増す。
「軟着陸」
　言下に鮮やかな紅い光がビルを包み壊れかけたビルがゆっくりと落ちた。
「!?」
　———あたしが出来ない事を…あんなにアッサリと!?
　驚きのあまり息をのむ薫。
「あんた，誰だよ!」
　薫の手にも，同じく赤い光が灯った。

「薫ッ!!」
「皆本は黙って!」
「!」

　薫の念力に周囲の炎が揺らぎ，吸い込まれ巨大な火球を創りだした。
「念動ゥゥゥ…ファイアー・ボール!!」

　火球が，その人の元へ———

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