二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONE PIECE—裏切りの白魔導士—ワンピレストラン開店! ( No.112 )
- 日時: 2011/03/20 22:41
- 名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
- 第十八話 手なずけ 
 ガタン。
 「うわっ!!?なんだ!?」
 「波がおかしい!!船のバランスが・・・!!!」
 「みんな!帆を畳んで!風が———」
 突風。 クルー
 吹き飛ばされる、船員達。
 北(中央)に、ナミとウソップ、そしてチョッパー。
 北東に、フランキーとロビン。
 北西に、ルフィとリィフ、そしてゾロとサンジ。
 「「「「「ギャアアアアアアア・・・」」」」」
 「「「きゃあっ!!?」」」
 北。
 堀の中の骸骨の上に、最も危険な組み合わせ。大きな獣を前に、泣き叫びたいのを必死にこらえている。
 しかし3人とも、幾度と無く死線を潜り抜けてきた。
 「け、けけけ・・・!!?」
 「「ケロベロスだぁああああああ!!!」」
 「ケ、ケロベロスっているの!!?」
 「いるじゃねェか、そこに!!!」
 「確か地獄の番犬だ!!」
 「じゃあここが地獄だ!!!」
 ああああああああああああああああああああ・・・。
 ———はずだ。
 北東。
 上手く着地するロビン。
 ウォーターセブンの時のように、上半身は瓦礫に埋まってあとの足はかの有名な犬○家のように。
 いや、それよりもガニ股か。
 いきなり「スーパーーー!!!」と言って瓦礫から顔を上げたフランキーは、頭の上のそれを取り除いた。
 「こっちに来たのはおれとおめーだけか、ニコ・ロビン。・・・ったく、あいつら無事だろうな?」
 「ふふ、そうね。じゃあ私たちが知らない間に呪い殺される前に見つけ出しましょう」
 「オイオイ・・・。よくもまぁそんなに不吉な考えが出てくるモンだ;」
 そういいつつも、屋敷に向かって歩き出すロビンの後に従った。
 北西。
 そう、主人公達サイド。
 「なんだここ!森か?いや〜何っもねェな、ここは!」
 「とにかく全員と合流しないと危険ですわ」
 森に飛ばされた4人。
 めずらしく黒ワンピースのリィフ。
 濃い紫の帽子を片手で押さえ、目の前にある大きな建物を見上げる。
 「大丈夫、リィフちゅわんはおれが守るぜ!!!」
 「はいはい;」
 わたしの心配はいいのよ。
 北の3人が危険なの。
 だってこの島、〝七武海〟がいるはずよ—————?
 数分前まで最弱チームがいた場所に、現在船長達が。
 「ん〜?いねェなぁ」
 「飛ばされたのはこっちのほうだったみたいでしたが・・・。仕方ない、進むしかありませんわ」
 そう言い、振り返る一行。
 振り向いた先のケロベロス。
 舌なめずりして虫取り網を構えるルフィに思わず後ずさる。
 「・・・地獄のほうが安全だろうに」
 サンジの一言。一発目から強烈である。
 当然、このメンツなら弱気な発言をする者など—— 一人としていない。
 「お?うめェのかな?」
 「まだ子犬?かわいいですわ」
 「あいつなんか生意気じゃねェか?」
 エエエエエエェェェエエエエエエエェエエエエ!!?
 喋れはしないが、ケロベロスの顔はそう絶叫しているように見えた。
 「どうする?シバく?」
 なんという発言。とてもお嬢様の言う言葉ではない。
 空恐ろしい暴言を吐いたリィフの前に、なにやらたくらんだ顔をしたルフィが一歩出る。
 「いや待てよ・・・。手なずけてみよう」
 「手なずけるってお前」
 「犬は犬だ。よ〜し」
 いい予感はしない。
 ・・・いや、ルフィの発案をいい提案と思うやつは正直頭がイってる。精神外科行け。
 「おて」
 「ワンワンゴォオン!!」
 手を差し出し言ったルフィはその細い手を腕ごとか見つかれる格好になった。
 しかし激しく噛み付かれたわりに静かに、ルフィはケロベロスの背を優しく叩いた。
 「よ〜しよしよしいい子だ・・・。そう、そのままゆっくり離せ」
 ケロベロスは相手の反応に戸惑いつつもゆっくりと言われたとおり警戒しつつ離す。
 ・・・と。
 「こんにゃろォ!!」
 ゴギャウ、とかわいそうな鳴き声とともにケロベロスは左フックを纏めて食らう。
 文字通り伸びてしまったその上にルフィは手をかざす。
 「ふせ」
 「「「いやァ・・・;」」」
 自分でぶっ飛ばしておいてよくふせとか言えたもんだ・・・。
 当然本人以外はそう思い、そろってツッコんだ。
