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　　五話　「帰り道」（そら視点）

練習が終わって帰り道。夕日がとってもきれいだ。
「あぁ。楽しかったぁ。中学校楽しみ…だなぁ。」
「そうか？なら良かったな」
「うん！」
考えるより先に言葉が出た。これをきっと『素直』とか『単純』とか『純粋』って言うんだろうな。
こんな時間がずっとだったらいい。
「に、しても長いようで短いよなよくわからない7年間だったな」
『7年間』かぁ。こんな病気じゃなかったら、…。
「そうだね。でもやっぱり長かった。」
一郎太は少し困ったような顔だ。
「だって小学校は1年のはじめだけ。中学校なんて1回も通ってない。
通いたいなぁとか思ったら長く感じた。」
一郎太と学校行ったのも少ない。わかってるのかな？
「そうだな。長かった。でもこれからは一緒に通おうな。
7年間分の思い出俺とアイツらと…みんなで作ろうな」
　優しい顔だ。何でいつも言ってほしいこと言ってくれるんだろ？
わからない。でもコイツだから私は『恋』に落ちたんだ…。
「うん♪」
こんな、当たり前で何気ない『幸せ』が長く、永く続けばいい。