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十話　「昔のお話」

〜春奈視点〜
そら先輩をつけてついたのは、墓場
「ここは墓地ですね。」
「え、ええ」
お墓参り？誰の？
そら先輩はあるお墓の前で止まった。
素早くお墓のお手入れをしている。手馴れてるなぁ。
そして持っていた花を供えて。
『お母様。久しぶりです。』
え？お母様？
「木野先輩、今お母様って？」
「言ったわ。」
「でもそら先輩のお母さんは出張で海外にいるんじゃ？」
……………………………
『しばらく来れなくてごめんね。』
『あのね、私雷門中に入ったの。お母様の後輩だよ。友達もー』

そら先輩の話すことは嬉しそうで少し切ない気がした。

そんな時
『友達紹介するね？』
えー
『秋ちゃん、春奈ちゃん。いるんでしょ？』
「ばれてました？」


「そら先輩これは誰のお墓なんですか？」
そら先輩は少し間をあけて、
「ここはね、私のお母様のお墓よ」
「えっでもそらちゃんのお母さんはー」
木野先輩が言う。
「それは、星宮のお義母さん。私、養女なの。」
私と同じー
「本当のお母様は私が小さい時に亡くなってね。それでいまの星宮家にもらわれたの」