二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【ギャグ99%】 ( No.38 )
- 日時: 2011/08/16 12:19
- 名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: H4NN94uP)
- 「!?」 
 侍とは呼べない格好をしているが、
 そのもっさりとした銀髪を目にした土方さんは目を見開いて驚いた。
 沖田さんも普通の表情ではいるけれど、内心驚いているのだろう。
 「うあー…やっちった」
 25)久しぶりに会った友達を忘れたときは、とにかく元気?で済ませとけ。
 驚く二人。
 でもそれ以前に、思い出したものがあるだろう。
 「てめェは…池田屋のときの……!」
 やっぱり、人間って何か鍵がないと思い出せないよね。
 銀さんはただ「ん?」と首を傾げている。
 …あれ、銀さんは覚えてないのかな。土方さんと刀(木刀)交じ合わせたくせに。
 「そうだ…そういやてめェも銀髪だったな…」
 「えっとー…きみ誰?」
 やっぱ覚えてなかった!
 記憶喪失になったの銀さん? 大丈夫?
 てかこんな煙草臭くて瞳孔開いてる人忘れようにも忘れられないと思うんだけどな。
 すると銀さんは土方さんの左肩にポンと手を置き、左手は顎に添えて行う。
 「あぁ、もしかして多串くんかァ? あららー、すっかり立派になっちゃってー。何? まだあの金魚でかくなってんのー?」
 …ん?
 土方さんは黙って少し目線を下にずらしたと同時に、
 屋根の上から銀さんを呼ぶ声がした。おそらく、さっき言ってた依頼人だろう。
 「じゃ多串くん、俺仕事だからー」
 それだけ言って、銀さんは梯子を上っていった。
 「言っちゃいやしたよ。どうしやす多串くん」
 「土方は偽名だったんですね多串くん。てか金魚なんて飼ってんですか?
 でかくなってんですか? 餌にマヨあげたりするからでかくなるんですよ」
 「誰が多串くんだ! しかも金魚飼ってねーしマヨネーズ与えてねーよ!」
 ひじ…多串くんは銀さんの上った屋根を見上げて言う。
 「あんにゃろォ。3、4週で人のこと忘れやがって」
 「いや、普通忘れると思いやすぜ?」
 「おまけに多串くんには特徴がないから」
 「だから多串じゃねェつってんだろ! …総悟、ちょっと刀貸せ」
 …ハッ
 そうだ、ボケてる場合じゃなかった!!
 KILLって言ってたもん土方さん! KILAれるよ銀さん!
 「ダメですよ土方さん! 斬るつもりなんでしょう!? ダメです!」
 「あァ? 何でお前が」
 「えっと…ダメ、だからです。私の友達の友達だからです」
 「んだそれ。直接友達じゃねーのかよ」
 「え。アレ友達って言うんですかね。とにかくダメです!」
 すると。
 ガシッ、と土方さんに襟元を掴まれる。
 「友達だか何だか知らねェが、お前は真選組の人間だろ? そしてあいつは敵だ」
 「…けど」
 「…まずお前はアイツの何を心配してんだ? 命か? …近藤さんを倒した奴だ、簡単に死ぬわけねェだろ」
 そう言って、土方さんはぶっきらぼうに襟を放して沖田さんの刀を持って梯子を上っていった。
 ……ん?
 今のって、アレって。
 「私を、安心させようとしてくれたんですかね」
 「さぁねィ。自分に言い聞かせてたのかも知れねェや」
 「まーよく考えたらそうですよね。銀さん強いですもんね。…やい土方! 精々頑張れコノヤロー!!」
 もう少しで屋根につく土方さんに声をかけた。
 「んだお前! 一瞬で思考変わったな!」
 「乙女心は揺らめきやすいんですよ」
 「うえっ気持ち悪ッ」
 「辛辣な言葉が隣から聞こえた」
 まァ実際そうだ。
 銀さんは強い。よく知らないけど!
 両方頑張れ! ヒロインは応援してる!
 すると、屋根の上から刀のぶつかり合う音が聞こえた。
 …始まったか。
 「…お前はあの侍とどういう関係なんでィ」
 「…へ、どういう関係って」
 「昨日今日知り合ったんじゃないだろィ? そういや池田屋のときテレビに映ったあいつ見て驚いてやしたけど」
 「その時はザキが…」
 「あの後山崎に聞きやしたが、知らねェってよ」
 「……」
 そうだ、よく考えろよ鈴。
 名前まで知ってたら真選組に報告してるよとっくに!!
 よく考えないで言った結果がコレですね。自分残念。
 でも何としてでも言い訳せにゃならんのですよ私は。
 「町を歩いてたら、万事屋銀ちゃんって店があって。
 んでたまたまそこの店長ぽい人が出てきて。あぁこの人が銀ちゃんなのかなっていう」
 「…ふーん。ま、別に興味ありやせんけど」
 てんめェェェェ!!
 じゃあ聞くんじゃねーよコノヤロー!!
 ( それに、山崎に聞いたなんて嘘でさァ。ダメ元で言ってみやしたけど、嘘だったんだな )
