二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【3Z始めました】 ( No.669 )
- 日時: 2012/05/02 23:38
- 名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: JzqNbpzc)
 「じゃあ鈴ちゃん、サーブは任せたよ!」
 「了解っす! いきますよー…、そーれィ!!」
 バシンと勢いよく打ったシャトルは、回転することもなくマヨゴリラチームのコートへと飛んでいった。
 155)勝利の決め手は団結力
 「チッ…こうなりゃヤケだ、打ち返せ近藤さん!」
 「おうよ、俺に任せろトシ!」
 近藤さん側へ飛び込むシャトル。
 それを近藤さんは蛇のように鋭く睨み、ラケットを構えた。
 …やばい、あの人マジだ。すっごいの打ち返してくるぞ。
 横目にザキさんを見ると、彼もそう思っていたようで。
 私たちは互いに頷いた。
 「いくぞォォ」
 「あっ、お妙さん!」
 「え! どこどこ!!」
 ——ポス(シャトルが地面に落ちた音)
 「んもー、お妙さんなんかどこにもいないじゃな……ん?」
 「やった、早くも1点獲得しましたねザキさん!」
 「鈴ちゃんの綺麗なサーブのおかげだよ!」
 「ちょっと待てお前ら、おい!!」
 二人でガッツポーズを決めていたところに、土方さんが割って入り怒鳴りちらす。
 「何ですか」
 「何ですかじゃねーよ! 今のは反則だろどう見ても!」
 「反則だなんて言いがかりはよしてくださいよ。ねえ鈴ちゃん」
 「そうですよ。ペアがシャトル拾えなかったからって私たちに当たらないでくださいな」
 「いや拾えた拾えない以前にズルしたよね!? 近藤さんの注意逸らしたよねェェ!?」
 「は? 空耳じゃないですか、もう歳ですね土方さん」
 「俺まだ20代だけどォォォ!!」
 ***
 はい、気を取り直して二回戦!
 先攻はマヨゴリラチームです。
 「いくぞ地味チーム、泣きべそかいても知らねーからな」
 「地味チームって何だ! 私も地味みたいじゃないですか!」
 土方さんがラケットとシャトルを構える。
 …やばい、あの人こそマジだ。さっきズルしたの恨んでるきっと。
 怨念サーブがくる…!!
 「うおりゃァァァ!!」
 力任せに打たれたそのシャトルは、物凄いスピードで私たちの元へ飛んでくる。
 これは打ち返せないか、と諦めかけた瞬間。
 ——バシンッ
 「なにッ…」
 さすがミントン界のプリンス、ザキさん。
 俊敏な動きで土方さんのシャトルを打ち返した。
 一瞬たじろいだ土方さんは、負けじと打ち返してくる。
 「だりゃァァァ!!」
 「はぁッ!!」
 「うォォォォ!!」
 「そりゃァァァ!!」
 激しい打ち合いが続き、腕も足も疲れてきた頃。
 「とりゃ!」
 「ふがァァ!!」
 私の勢いよく打ったシャトルが、たまたま近藤さんの鼻の穴にはまった。
 「こっ近藤さん!!」
 土方さんが駆け寄るも、近藤さんはバタリと倒れ鼻血を垂れ流す。
 「鈴ゥゥ! 何してんだてめー!」
 「いや、わざとじゃないですよ! 偶然です偶然」
 怒るわりには特に応急処置もせず、土方さんは壁に近藤さんをもたれ掛からせ、再びラケットを手にとった。
 「近藤さんの仇をとる…!」
 「あらやだサガール、またあのお坊ちゃんだわ。しつこいわねー」
 「あのゴリラの仇ですってよスゥーズゥ。何度やっても無駄だというのに…」
 「いちいちノリがうぜーんだよお前らは!」
 「でも一人で何が出来るというのかしら。こっちは2人、そっちは1人。どうみても貴方の負けよ。ね、サガール」
 「そうねスゥーズぶべらァ!!」
 サガールが私に頷いた瞬間、サガールの頬にシャトルが食い込む。
 「1人じゃねーですぜ。トスィとチームってのは気にくわねェが面白そうなんで参加しまさァ」
 「何で俺までアイツらみたいな名前!?」
 サガールの頬にシャトルを打ち込んだ張本人、ソュゴが現れた。
 (ソュゴってどう発音すんだよ)
 (そのまんまです)
