二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ぬらりひょんの孫〜離さない〜 ( No.118 )
- 日時: 2011/10/02 18:09
- 名前: このみ (ID: 1kkgi9CM)
- 少し未来のお話です。 
 番外編 「海だーーーーー!!!」・前編
 「ねぇ、海いこーよー!」
 「え?」
 「海よ!うーみー!!」
 「う、うん」
 空を見れば広がる青空。
 輝く太陽。
 「絶好の海日和!!」
 夏休みも後半に入り、宿題も片付いてきた時期。
 星奈は、部屋でごろごろしていた。
 「やることないわー…。しかも…暑い!!!」
 星奈の頭の中に、式(?)がうかぶ。
 暑い→涼しくする→冷たいもの→水=海+カキ氷
 「よし!海だ!」
 (最初のシーンに戻る)
 「リクオー!水着買わないとあたしない!!」
 「じゃあ、一緒に買いに行こうか」
 「うん!」
 手を繋いで屋敷の門を通る二人。
 そんな二人を見て、周りにいた小妖怪達が癒されていた。
 「こんなのとかどうかしら?」
 「そんな格好、絶対に許しません!!」
 お前は彼氏じゃなくて父親か。
 今星奈が来ているのは、ビキニ。
 首の後ろで紐を結ぶタイプだ。
 薄いピンクのチェック柄。
 「もう!リクオに見てもらってたらきりないわ。もうこれにするね。安いし」
 「ああっ!?」
 シャッと素早くカーテンを閉めて、着替える。
 全く、過保護なんだから。
 更衣室から出て、リクオをかわしながら店員に水着を渡す。
 「もうっ。今日ずっと水着見てるつもり?リクオ」
 「うう〜〜〜っ」
 「はぁー。あたしは、リクオには父親じゃなくて彼氏になってほしんだけど??」
 「だって…。あんな格好したら皆惚れちゃうよ…」
 リクオの声が、だんだん小さくなっていった。
 くすっと笑うと、リクオの頭を撫でた。
 「あたしはリクオ意外に惚れるつもりはないし、それに隣にいるリクオがかっこいいんだから、大丈夫よ。誰も手は出さないわ」
 「…うん」
 さっきよりは元気になったリクオにほっとする。
 「おまたせいたしました」
 「ありがとう。…リクオ」
 「ん?」
 「はい!」
 そう言って手を差し出す。
 リクオは一瞬きょとんとしたが、頭をポリポリ掻いた。
 「星奈には敵わないね」
 そしてついに…
 「海だーーーーーー!!!」
 「ちょ、星奈声でかい!!」
 「今はしゃがなくってどうすんの!!」
 「…はい」
 「じゃ、ここ待ち合わせね!またあとで!」
 「うん」
 パタパタと更衣室に入る。
 「ふふ。リクオ、これで疲れとれるかなー」
 そう。
 星奈がリクオ一人を誘ったのは、リクオに休んでほしかったから。
 最近、リクオは働きっぱなしっだったから。
 リクオは星奈の前でも弱気なところを見せない。
 「疲れてる?」と聞いても、「大丈夫」と答えるだけだ。
 「楽しんでくれるといいな!!」
 そう呟いて、更衣室を出た。
 「お待たせ〜!!」
 そう言ってリクオに抱き着く。
 「わ!ちょ、星奈!!」
 顔を真っ赤にさせてバタバタ暴れるリクオは、家にいるよりも楽しそうだ。
 「よかった」
 「え?」
 「ううん。なんでもない。あそぼ!!」
 そう言って手を引っ張る。
 リクオは妖怪のことをすっかり忘れ、遊んだ。
 今までたまっていたものが、どんどんはがれていく気分だった。
 「ふー。ちょっと休憩〜」
 「え、星奈もう疲れたの??」
 海に来たのは昼。今は夕方だ。
 まだ三時間ぐらいしかったっていない。
 「ううん。夜のリクオとも遊びたいから。体力余しておかないと!」
 「え、でもあと二時間ぐらいしたら帰るんじゃなかったの?」
 「あは★ごめん言ってなかったね。旅館とってありま〜す」
 「ええ!?」
 「帰るのは明日の朝で〜す」
 「えええ!?」
 「ぬらりひょんに話したらいいって言ってくれたし」
 「な、なんで…」
 「言ったでしょ。夜のリクオとも遊びたいって」
 駄目だっただろうか。
 心配になって、リクオを見ると、
 「言ってくれればよかったのに」
 と、笑って言ってくれた。
 「サプライズ!!」
 「おお〜きれ〜!!!」
 「綺麗だね!」
 「来てよかったね、リクオ!!」
 「そうだな」
 「!!!」
 「よう」
 そこには、妖怪になったリクオがいた。
 「もう!いきなり出てこないでよ〜。ビックリしたじゃない!」
 「悪い悪い。でも星奈に早く会いたくていつもより早く出てきたんだぜ?」
 そう言って、妖しい笑みを浮かべるリクオ。
 「…ありがとう。私も会いたかった」
 星奈は嬉しさのあまり、ぎゅーっと抱きついてしまった。
 「おい」
 「うん?」
 「あたってる」
 そういうと、星奈の胸に指をさす。
 「わわわ!!!」
 「ちなみにこれ、昼の俺にもやったんだぜ??」
 「うっそぉ!」
 「ほんとほんと」
 「(はずかしい…///)」
 手で覆って真っ赤になった顔を隠す。
 リクオはその手を無理やりどかした。
 「見せろよ」
 「っ!!!」
 昼のリクオのように、真っ赤になった星奈の顔を見てリクオは思わず舌で唇をなめた。それはまさにおいしそうな獲物を見つけたライオンだ。
 星奈はそのリクオの行動に口元を引きつらせた。
 逃げなきゃ!と思った時にはもう時遅し。唇を奪われていた。
 「ぁ…んん…り…く、お…んっ…ここ…か、…んぁ、いが…ん…」
 (リクオ、ここ海岸)
 リクオは星奈が何か喋ろうとしているのに気付いて、少しだけ喋る時間をつくった。
 何を言ったか(奇跡的に)分かったリクオは、口づけをやめた。
 二人を繋いでいた銀の糸がプツリ、と切れる。
 「ま、俺もこんなかわいい星奈をわざわざ他人に見せるほど優しくはないからな。今日はこれで押おしまいだ」
 「………(た、助かった…)」
 もう少しで、死ぬところだったわ…。
 海岸でよかった…。
 ぜぇーぜぇーと息をしながら、神に感謝した。
 「り、くお…。とりあえず、何か食べようか…」
 「そうだな」
 「あたし、カキ氷買ってくる」
 今は午後七時。しかし、真夏なので寒くはない。
 「ここでまっててね」
 「ああ」
 星奈はパタパタとカキ氷屋まで走っていく。
 その途中、星奈に三人組の男が近づいていった。
 その男たちは星奈に声をかけると、後ずさる星奈の腕をがしっと掴んだ。
 リクオは、海のほうを見ていて星奈が襲われているのは見えない。
 力の弱い星奈は、あっという間に男たちに攫われてしまった。
 ごめんなさい。一つにしようと思ったんですけど、長すぎるので分けます。
 今回のテーマは、「海」と「ナンパ」です。
 お楽しみに〜!
 ちなみにこの番外編は、本編の内容を考える時間稼ぎです。
 えへ★
 それでわ!続きをお楽しみに!!
