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第六話　　　−だって、だって…。−



「今のお前がそのウォーグルだけ連れて、Ｎを救えると思うのか？」

トウヤに残酷な言葉を言われた。

「あと、あのアブソルだけだろ？」

「…そうだよ。」

僕は力一杯睨みつけた。

「僕が何しようと、関係ないだろ？」

僕はすごくイライラしていた。

ーお前に何がわかる、と。

でも、返された言葉はとても、

「お前はもう、俺たちの仲間だろ。」

温かかった。

泣きそうになった。

「ほ…本当に？」

ボロボロと涙がこぼれた。

「ぼ、く。一人ぼっちじゃない？」

目から涙があふれて、視界がぼやける。

「ふぇ…!？」

僕はトウヤ君に抱きしめられていた。

「もう、大丈夫だ。」

頭も撫でてくれた。

「う…ん。」

僕は目を擦った。

「…僕、強くなりたい。」

まっすぐに彼を見つめた。

そしたら、

「お前にちょうどいいバトル相手が居る。」

そう言って、手をひかれた。

胸がトクン、と鳴った。

（ん?今の…なんだろう？？）

鈍感な僕は気付かなかった。

「それはね…恋なんだよ!」

トウコさんに言われるまでは。