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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【薄桜鬼】 死神少女と約束の桜 ( No.28 )
- 日時: 2012/01/22 18:23
- 名前: 雛苺 (ID: X9g0Xy3m)
- 参照: 元・悪魔ビビでございます。
 第9話
 「どうしたんですか・・?」
 「・・・・・・」
 首を傾げる伊織を土方は無言で見ていた。いや、正確には伊織の左目の傷を見つめていた。そして、意を決したように土方は小さく言った。
 
 「・・・悪かった」
 「へ?」
 「悪かった!」
 きょとんとする伊織に半ばヤケになりながら土方は言った。突然の大声と意外な言葉に伊織は眼をパチクリさせる。そして、眉を下げて困ったように笑った。
 「気にしないでください。-------------この傷のことでしょう?」
 土方はばつが悪そうに視線を下に落とし、こくりと小さく頷いた。その顔には申しなさが浮かび上がっているようだ。
 「・・偶然だったとはいえ其れは俺の不注意だ。本当に悪かった」
 土方の詫びの言葉に伊織はまた困ったように笑って答えた。
 「いいんですよ。こんな傷、あの時に比べれば---------------あ」
 しまったと思った。案の定土方は怪訝そうに眉を寄せる。
 「あの時?」
 「い、いえ!なんでもありません!!」
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