二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 零崎双子の人間救出〜殺人鬼だって世界を救う!?〜
- 日時: 2011/01/13 18:10
- 名前: 時雨飴 (ID: MMm5P7cR)
- 初めまして、時雨飴というものです。 
 西尾維新先生をリスペクトしています。
 今回は、零崎一賊の双子の話です。
 コメント・アドバイスなど、お願いします。
- Re: 零崎双子の人間救出〜殺人鬼の人命救助〜「奇野篇」 ( No.33 )
- 日時: 2011/01/11 19:39
- 名前: 時雨飴 (ID: O/vit.nk)
- 参照: http://tyuukoehon.web.fc2.com/top.htm
- 10. 
 「ふうん、曲識から?」
 「そうです」
 「へえー」
 哀川潤は、びりびりと封筒を破き、CDをじろじろと眺めた。
 あんまり、作法とか礼儀とかはわきまえてなさそうだ。
 美人なのに、勿体無いとか思ってしまった。
 「あー、何だ」
 「はい、どうかしました?」
 「いや、曲識からっつーから、小っせえ曲識が入ってんのかと期待してたよ。外れた外れた」
 「小さい曲識さん、ですか?」
 「手乗り曲識、可愛いだろ。わはははは」
 なんか、豪快に笑うな。
 あんまり、敵意はもたれてないからいいと思うけれど。
 曲識さんの届け物を「ばきり」と折って、「今度、自分から歌いに来いって言っとけ」と、そこらへんに投げ捨てた。
 曲識さん、貴方の音楽、へし折られましたよ……?
 「では、僕はこれで」
 そう言って、腰を浮かす。
 すると、哀川潤に「待てよ」と引き止められた。
 「はい」
 「ちっとばっかし、お願いがあってな」
 「お願い?」
 人類最強のお願い。
 月の裏側探索ですか、宇宙まで生身で旅行しますか?
 快く引き受けてくれると思うんだが、と哀川潤は前置きして——、
 「今から、奇野師団との全面戦争に参加してもらう」
 「き、奇野——?」
 「呪い名」、序列三位——奇野師団。
 空気感染によって相手を毒する、感染血統——奇野師団!
 「『殺し名』である僕に、『呪い名』と戦えと?」
 「そーゆーことだ」
 「呪い名」は——気持ち悪い。
 はっきり言って、関わりたくもない、不気味な組織だ。
 「で——承知してくれるかい?」
 「断ります」
 至極単純に簡潔に、僕は言った。
 「へえ、そうか」
 「? 何ですか?」
 「うわはははは!」
 「!? 何がおかしいのですか?」
 哀川潤は、唐突に笑い出した。
 悪役のように、悪意を込めた笑いを。
 「てめえ、妹がいるそうじゃねえか!」
 「そうですが」
 なんか、嫌な予感がしてきた。
 「てめえの妹、零崎幸織は——あたしが拉致したぞ!」
 
 
 
- Re: 零崎双子の人間救出〜殺人鬼の人命救助〜「奇野篇」 ( No.34 )
- 日時: 2011/01/11 22:26
- 名前: 弌杙 (ID: 8HTDhaI.)
- この人最悪だ! 
 流石最悪の娘、蛙の子は蛙だった…
 そういえば崩子ちゃんを拉致った時も
 「いーたんは崩子ちゃんを拉致ったついでに殺したぞ!」
 的なことありましたね…
- Re: 零崎双子の人間救出〜殺人鬼の人命救助〜「奇野篇」 ( No.35 )
- 日時: 2011/01/12 06:28
- 名前: 唄李 (ID: 8HTDhaI.)
- あー、でも人類最強だったら生身で宇宙旅行できそうですね 
 主人公体質なのにほとんど悪役…
- Re: 零崎双子の人間救出〜殺人鬼の人命救助〜「奇野篇」 ( No.36 )
- 日時: 2011/01/12 16:39
- 名前: 時雨飴 (ID: MMm5P7cR)
- 参照: http://tyuukoehon.web.fc2.com/top.htm
- 「ゆ、幸織を拉致した……ですって?」 
 「ああ、そうさ!」
 哀川潤は——高らかに笑う。
 僕は、明らかに動揺していた。
 「いつ拉致したんですか?」
 「ここに来る前だよ」
 「来る前?」
 僕は、眉根を寄せていぶかしむ。
 「そうだ。あいつが、あたしを襲ってきた」
 「…………」
 何やってんだよ、あいつは。
 というか、感づいてたのか?
 僕が、哀川潤と会うことを。
 「あいつは大した奴だな。結構強かった。さっすが『殺し名』だ」
 「……どこにいるんですか? 幸織は」
 「教えると思うか?」
 「…………ふぅ」
 やれやれ、と僕は肩をすくめる。
 「僕だって——これでも『殺し名』です」
 そして——次の瞬間。
 哀川潤の右肩を切り裂いた。
 「教えていただけないなら——力づくで聞き出すだけですよ」
 「……は」
 あはははは、と哀川潤は笑う。
 右肩から流れる赤い血を——気にも留めず。
 「大した速さだな。零崎くんよりも速いかもしれねえ」
 「あのお洒落ガンバリストよりは上でしょうね」
 僕は、軽口を叩く。
 「あーはいはい、悪かったよ」
 「幸織はどこにいるんですか?」
 「えーっと……」
 「まだ、とぼけますか?」
 「いや、そうじゃなくてな」
 哀川潤は、気まずそうに頭を掻く。
 「幸織はよ——奇野の隠れ場所に送りこんじまった」
 「……は?」
 
- Re: 零崎双子の人間救出〜殺人鬼の人命救助〜「奇野篇」 ( No.37 )
- 日時: 2011/01/12 21:34
- 名前: 時雨飴 (ID: MMm5P7cR)
- 参照: http://tyuukoehon.web.fc2.com/top.htm
- (幸織視点) 
 『呪い名』、序列三位『奇野師団』。
 病毒遣い。
 彼らは、毒を駆使する非戦闘集団だ。
 軋識兄からも、双識兄からも「関わるな」とよく注意される。
 それほどに、奴らは恐ろしい——、
 その『呪い名』と私は戦うことになってしまった。
 とりあえず、なんで縄つけられてんの?
 いや、拉致された場所が何で奇野の隠れ場所?
 零崎始めようにも始められないんだけど!
 時を遡る(さかのぼる)こと、三時間前……。
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