二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 祓魔のセカイのお媛様。【青の祓魔師】
- 日時: 2011/08/08 20:03
- 名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)
- ああ、もう、カキコには来ないはずだったのに…… 
 スレ建てちまったぜ((泣
 と、いうわけで、そのくらいカキコが大好きなほだすsが今回お送りするのは……
 『青の祓魔師』の夢小説です。
 私、元は、ジジイ(藤本獅郎)が一番好きだったのですが……。
 最近、志摩さんに惚れてしまいまして(∀`*ゞ)テヘッ
 そこで、志摩さんの夢小説を書こうと思いまして、ろくに更新しないくせにスレを建ててしまった所存です(^_^;)
 これでも、勉強をしなくてはいけない身なので、更新は亀、または蟻と例えてもいいと思います。
 それでもおkな方は、どうぞ、お先へ進んで下さい(._.)
- Re: 祓魔のセカイのお媛様。【青の祓魔師】 ( No.12 )
- 日時: 2011/08/14 22:03
- 名前: 絆(ほだす) ◆w6bR1QqEtU (ID: 4NzAaWKB)
- 【今にもバレてしまいそう。——お媛様にこの俺の鼓動が。】 
 「それにしても——勝呂さん、遅いですね」
 「そうやなぁ……。ちと、からかい過ぎたか?」
 「そうだよ!!れんくんが変なコト言うからでしょう??」
 「ははは……。すまんすまん……」
 媛佳に咎められて、困った顔になる志摩。
 「私、ちょっと外、みてきますね……」
 そういって、再び教室から出ていった。
 「……えへへ^^勝呂さん、みーっけ、です」
 勝呂がいたのは——隣の隣の教室だった。
 「律瀬さん——?なんでここ、わかったん……」
 「媛佳でいいですよ、勝呂さんったら固いんですから……」
 そう言って少し困惑気味の笑みを見せる、媛佳。
 「じゃあ——媛佳……///」
 「はい^^」
 「なんでここ、わかったん?」
 「なんでって……」
 すると小悪魔的な笑みを見せて——
 「————運命?」
 ——勝呂さんに引き寄せられて、ここに来たのかも。
 「————ッ」
 一瞬——ほんの一瞬だけ、彼女の瞳に本気の色が見えたから——
 「私、一発で貴方のこと、見つけ出したんです^^
 褒めてくださいよ〜?」
 
 そうやって無邪気に笑う彼女に——
 ——勝呂は、感じた。——確かに、感じた。
 ——徐々に早く大きくなっていく胸の鼓動を。
 それは————恋に落ちる、音だった。
 ——その音で、彼女と共に音色を奏でたい。
 
 「勝呂『さん』て、やめェ」
 
 「——はい。『竜士——くん』」
 でも、それは————哀しく、辛く、そしてとても『優しい』、お媛様と王子様とで奏でる——『戦慄』だった————。
 
- Re: 祓魔のセカイのお媛様。【青の祓魔師】 ( No.13 )
- 日時: 2011/08/16 13:45
- 名前: 絆(ほだす) ◆w6bR1QqEtU (ID: 4NzAaWKB)
- 【——物語のはじまり——】 
 「竜士くん、戻りましょう?」
 「……おぅ……」
 二人は教室を後にする。
 ——筈だった。
 媛佳がドアの前で立ち止まったのだ。
 一瞬だけ、彼女の紅蓮の瞳が大きく揺れ動いた。
 「どないしたんや、媛佳?」
 ——その瞬間——。
 「来ます——」
 ドンッという大きな音が聞こえて、大量の埃が舞ったかと思うと、目の前にいたのは——『悪魔』だった。
 そして、勝呂は悟った。
 ——彼女は、悪魔が来るということを察知したのだということを。
 「媛佳、下がれ!!」
 勝呂は媛佳に、自分の後に隠れるように言う。
 「竜士くん、どうするの……」
 彼女のその瞳は、不安の色を帯びていた。
 「——詠唱で倒す」
 「詠唱で、って……」
 詠唱中、襲われたらどうするの?と言いたいのだろう。
 「大丈夫や。……媛佳のことは、俺が守る。安心せぇ」
 「——」
 彼があまりに自信満々に言うものだから、媛佳は何も言えなくなってしまう。
 そして——男は、詠唱を始める。
 特に詰まる様子もなく、すらすらと経典を読み上げる姿は、どこか寺の和尚を思わせる。
 そんな彼の背中から、媛佳は悟った。
 これが、『勝呂竜士』なのだと。
 ——仲間を助けるためなら、自分が傷つくことも厭わない。
 それでいて、危なっかしいところもあって——
 「れんくんや、子猫丸くんが傍にいたいっていうの、わかる」
 勝呂は詠唱の間、ずっと媛佳を自分の背中に隠し、彼女を守り続けていた——。
 
 「竜士くんは、本当にすごいです……。
 たすけてくれて、ありがとう」
 「た、助けたとか……そんな、大仰な……」
 礼を言われて照れる、勝呂。
 「——皆が竜士くんの傍にいたいっていうの、わかった」
 あとちょっと近づけば、鼻の頭が当たってしまいそうに近寄る、媛佳。
 「……もっと——竜士くんのこと、しりたいな?」
 「——///」
 ガチャッ
 「勝呂君、律瀬さん、大丈夫ですか?!」
 部屋に入ってきたのは——奥村先生だった。
 「ムード、ぶち壊しですよ、先生?」
 そう言って、媛佳は頬を膨らませる。
 「??」
 何のことか分からず首を傾げている先生を横目に、そんな彼女は——
 「さ、竜士くん、いきましょう?」
 「あ、あぁ……」
 そんな彼の胸の鼓動は、さらに加速するのだった——。
- Re: 祓魔のセカイのお媛様。【青の祓魔師】 ( No.14 )
- 日時: 2011/08/16 14:25
- 名前: 絆(ほだす) ◆w6bR1QqEtU (ID: 4NzAaWKB)
- 【血——ショウコ——縁】 
 日が変わり————早朝。
 「おい、媛佳」
 朝の静かな洗面台に、奥村燐の声が反響する。その声は、どこか怒っているようにも聞こえる。
 同じ寮に彼が居るのは、今が合宿中だからだ。
 ——それに、呼びかけられた彼女が反応する。
 「……奥村さん?お早うございます^^」
 いつものさわやかな笑顔で挨拶をし、一礼する。
 やはり、この動作からも彼女の育ちの良さを感じられる。
 「お早う」
 黒い尻尾を出した彼は、いつもより不機嫌そうな態度で挨拶を返す。
 「………どうかなさいましたか?」
 挨拶をし終わってからというもの——ずっとつったっている彼にそう尋ねる媛佳。
 「こないだの話、だけどよ……」
 少し言いにくそうに口を開く。
 「——お前が俺の許嫁って、お前、何者なんだ?」
 「その話ですか——」
 まだ、そんな話をしていたの?というような彼女の顔。
 ——どうやら、真面目に答える様子はないようだ。
 「……この間お話ししたでしょう?——いずれ話す、と」
 「いずれじゃ困るんだよ!……お前、本当に何なんだよ?!」
 「ですから、私は貴方の許嫁ですと——」
 「そうじゃねぇ!!——なんで、初めて会った奴が、許嫁とか色々そんなッ……」
 「燐さま、未だに信じられないようですね。
 ……証拠、でもあれば良いのでしょうか?」
 「そんなもん、あんのか?」
 「はい。——ついてきて下さい」
 そういって彼女は奥村燐の手を引いて——証拠のもとへ向かうのだった。
 「はあい☆おはようございま〜す」
 そう。陽気で、何を考えているか全然検討もつかないような奴——メフィスト・フェレスのもとへ……。
 「なんで、メフィストォ???」
 「お早うございます、お義兄さま」
 驚く燐をよそ目に、華麗に一礼する。
 「お、お義兄さま???おい、おにいさまってなんだよ?!」
 「お元気そうでなによりですわ」
 またも、燐の発言を無視。
 「お久しぶりですねぇ、媛佳」
 『お久しぶり』『媛佳』——知り合いなのか?
 「それで、今日は朝早くワタシになんの用ですか?」
 メフィストは分かりきっているらしく、わざとらしく尋ねる。
 「燐さまが『お前が俺の許嫁っていうなら証拠を見せてみろ』と、仰るもので……」
 「——うーん。成程ぉ……」
 メフィストは少し悩んで——
 「はい☆彼女は、奥村燐くんの許嫁ですよ」
 きっぱりとこう言った。
 「……」
 「……」
 「……」
 先程から顔色ひとつ変えなかった媛佳も、さすがにこれには驚いてしまった。
 「——媛佳、もう、話してもいいんじゃないでしょうか?」
 すると、ちょっとだけ怖いくらいの真剣な顔になって、そう進言するメフィスト。
 媛佳も、表情を引き締めて二つ返事。
 「分かりました。——いまから、私、そして、燐さまに纏わること、全てお話致します」
 「——」
 燐はゴクリと唾を飲む。
 「おう。準備はできてるぜ」
 「それではまず、私の身の上から————」
 彼女はゆっくりと話し始めた。
- Re: 祓魔のセカイのお媛様。【青の祓魔師】 ( No.15 )
- 日時: 2011/12/23 22:43
- 名前: Chaos;ほだす ◆w6bR1QqEtU (ID: yTgpXhnH)
- 【双方の青い目】 
 「それではまず、私の身の上からお話いたしましょう」
 そう言って少女は、大きなため息をついた。
 「燐さま、私が今からお見せするものを見られても、決して驚かないと誓いますか?」
 燐は早速話が始まるのだと思っていたため、突然の質問に少々驚いてしまったようだ。
 「あ、あぁ……大丈夫だ」
 媛佳は、燐の返事を聞いてから、ゆっくりと自らの手を自らの瞳へと運んだ。
 「お、おい媛佳っ……何するつもりだ」
 彼女は気にも留めない。
 ——そして、細い指が右側の赤い眼球に……触れた。
 「あれ? お前……」
 媛佳の指には、赤いコンタクトレンズかのせられていた。
 そして、その下から覗いたのは、空のように——青い瞳。
 つまりは、彼女の右瞳は青、左瞳は赤……左右の瞳の色が違う、いわばオッドアイというやつなのであった。
 青い目を覗かせた彼女は、先ほどとは違い、青——寒色特有の冷たい雰囲気を感じさせていた。
 「その、青い目に秘密が……」
 燐は思わず、息を呑む。
 だが、次の瞬間——。
 「いえ。これは、関係ありませんわ」
 媛佳は、人懐っこい笑みを見せ、その可能性を否定した。
 「は?」
 「目の色が右は青、左が赤なのは事実です。
 ……ですが、これはただの虹彩異色症によるものです。生まれつきなので何の問題もありません」
 「コウサイイショクショウ……? ナンデスカ、ソレ?」
 燐は、それについての知識がないばかりか、聞いたこともない様子だ。首を折れそうなくらいに傾げている。
 「簡単に説明すると……そうですね。両目の色が違う病気、ということでしょうか? 私の場合、生まれつきのものですから、どちらの目の色が異なっているのかは解りませんが……。赤い目というのは特別、取り上げられる例ではありますから、元が青い目だったのでしょう」
 媛佳は、懇切丁寧に説明をした。
 それでも燐は、どうにも納得がいかないような顔をしていたが、それは敢えて無視し、話を続けた。
 「もしかすると、この青い目も関係があるのでしょうが……」
 
- Re: 祓魔のセカイのお媛様。【青の祓魔師】 ( No.16 )
- 日時: 2011/12/24 20:13
- 名前: Chaos;ほだす ◆w6bR1QqEtU (ID: yTgpXhnH)
- 「まあ、いいですわ。先を続けます」 
 媛佳は、そう言って話を続けた。
 「話は……そうですね。……二十年ほど前に遡るのでしょうか」
 燐は、ぽかんと口を開けた。
 媛佳はその反応を見て、笑みをこぼすと
 「私たちが、生まれる前の話ですわね。……いえ、私たち——燐さま、雪男さま、そして私の出生に纏わる話ということになりますが」
 すぐに表情を引き締めた。
 「私の身の上を知って頂くには、まず、燐さま、雪男さまのお二方の出生についても知って頂かなくては、話の仕様がありません。
 ……済みません。話が前後してしまいました。先に、燐さまが御自分の出生についてどのくらいのご理解があるのかをお尋ねしても宜しいでしょうか」
 どうやら、話す順番を間違えてしまったようだ。その事を詫びて、頭を深々と下げる。
 燐は、なかなか本題に入らないことにもどかしさを感じていたが、長年語られて来なかった自分自身の出生について知らされるということで、これまで以上の期待と、興味を抱いていた。
 「俺が知ってるのは、俺と雪男がサタンと人間との子どもで、俺だけがその力をひいてるってこと。……それだけだ」
 実際に知っていることは少なかったため、話は完結にすんだ。
 「ありがとうございます。……それでは、燐さまのご存知でないことも含めて、お話しさせて頂きます」
 媛佳はまた、深々と頭を下げた。
 
 
 
 
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