二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 真選組★波乱日記★ ( No.444 )
- 日時: 2010/08/16 21:30
- 名前: 月芽麻 (ID: H5up09UV)
- 第九十六訓【最近の生卵は生で食べるとちょっと危ない…。】 
 「さくらん。コレは御砂糖ですか?」
 「いえ、宙翔さん。それは、どう見ても…片栗粉だと思うのは私だけなんでしょうか?」
 デザートを作ると言って、台所に入ったのは良い物の現状は少し悪い。
 「宙翔。何やってるの…?」
 そんな所にやって来たのは、眼帯をした紀新だった。
 「…料理。見て分からねぇ?僕、頑張って料理してんだけど。」
 「…宙翔。それは、片栗粉だけど…何に使うの?」
 冷たい目の紀新。
 テーブルの上には、如何にも櫻が作りました的なクレープが。
 「…。…とろみ?」
 「っ!!。櫻さん、こんな人にデザート作らしちゃいけませんよ!!」
 焦ったふうに、言う紀新。
 まぁ、片栗粉使うデザートは一寸ねぇ…。
 「じょ、冗談ですよ。コレは、トシやんに使うシロップで——。」
 「ほう、俺のだけか? そんなうめぇシロップ、沖田のにでもかけてやれ。」
 「俺は、パスしまさぁ。そんなうめぇシロップは上司の土方さんが食うべきですぜ。」
 黒い笑みを浮かべる沖田は、宙翔から水溶き片栗粉を奪い、一個のクレープにドバットかける。
 「そ、総悟!!てめぇ…。」
 そう言って、嵐が過ぎた台所には三人だけ取り残された。
 「…じゃぁ、これはトシやん決定で。」
 そう言って、とどめにタバスコで愛しのトシやんとそえる宙翔。
 「宙翔さん。今度、走姉さんに料理習って下さいね。」
 「そ、その方がいいよ。宙翔、僕も応援する…。」
 「?。そう、じゃぁ走姉さんに料理習うわ。」
 そう言って、そそくさとクレープを持って縁側へ。
 行こうとしたら、友里亜が急に走って来た。
 「櫻!!月が紅い色になって来た!!」
 紅い色…?月が…?
 「そんなはずないだろ。マッキ—何か見間違えたんじゃないの?」
 信じる気配のない、宙翔。
 「本当だって!!櫻は信じてくれるよな?」
 「う、うん。」
 そう言って、慌てて出た縁側から見上げた空には紅ヶとなった月が昇っていた。
 「さっちゃん。えらい不思議な月やな。」
 「不思議って言うか、もう根本的に月の色じゃないですよ!!姉さんおかしいですよ。」
 「コレは…、紅い月…ですね。」
 櫻の目でも分かるように、月は不気味な色を発していた。
 「何か、嫌な予感がするね。」
 そう呟くと、宙翔は縁側にクレープの皿を置き縁側に座った。
 同時刻。紅月が満ちるまで後—— 十五分。
