二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 涼宮ハルヒの願望—不定期更新注意!!— ( No.9 )
- 日時: 2009/10/16 20:25
- 名前: みやっさん´・ω・`) ◆E53IZBWzfE (ID: yoFsxiYW)
- 参照: その小説はまだ書くな
- 第八話 
 「ハルヒを元に戻そう、そしてもう一回、元の世界に……!」
 長戸はミリ単位の承諾の頷き。朝比奈さんは明るい顔になって
 「はいっ!」と返事。古泉は微笑み。
 「じゃあ、手始めに策を練りましょう。まずはそこから、ですね」
 「ああ……」
 「キョン君……」
 すると控えめそうに朝比奈さんは何かを持って俺を呼ぶ。
 「あのぅ、これはどうでしょう、キョン君と古泉君が記録してた……」
 SOS団記録集だった。
 「これなら、少しの策は練りそうですね」
 と、古泉は言う。
 「随分とタイミングがいい時にきたもんだ——やっぱりお前らは、超能力者だな」
 と俺は上から言うように褒める。
 「いいえ、全く予測はしてないですよ。期待もしてないですし、」
 「その割に、楽しそうに書いてたよな。お前、」
 「ええ、まぁ……」
 と古泉は訝しげに記録ノートを見つめる。
 「まだ、この記録集はあんまり日数が足りないでね。一ヶ月位あれば……」
 と、よーく見てみると、始めたのは四週間前、つまり
 そろそろ一ヶ月だ。しかし、俺の性格でもあって、俺が本格的に記録を始めたのは、ハルヒにごたごた言われた後だから……述べ二週間くらい前か?
 「人を、改心させる事、つまりその人にとって、一番
 大切な人に改心させてもらえるのがベストって言われてます」
 「どういう事だ?」
 「つまり、涼宮さんにとって一番大切な人はあなたです」
 何だ? いきなり恋の悩みに答える女子高生のような返答は。
 「ええ、だから、そうなんです。言い換えると、「好きな人に言ってもらいたい」、と一緒です」
 やめろ。男に言われたくないや。お前はたまにそういうことをサラッと言うな。女子が二人もいるのに、そういう事は朝比奈さんに言われたいよ。
 と、古泉は「すいません」、と謝罪。しかし、
 「だけど、こうなってしまったら、あなたはあと、二週間、記録を頑張ってもらわないといけません」
 「ん……そうだな、」
 と俺が言おうとした時、
 「それは難しい」
 と、今日はじめて聞く長門の声だ。
 「何でだ? 長門」
 「……二週間ではいつ情報爆発が起きる可能性が高い
 こうなると、いつ世界が変わってもおかしくない」
 「なっ……情報……爆発?」
 「いつぞやの「閉鎖空間」です。あの時涼宮さんと二人っきりになったあの」
 思い出すとトラウマになる、いつぞやの「閉鎖空間」
 「じゃあ、どうすれば!!」
 気が付いてたら、俺は焦っていた。焦っていても何も
 始まらないのは分かってるのに。
 「現代では二週間がタイムリミット。しかもこの時間平面の二週間の展開では「涼宮ハルヒを観察」する部類には入らない」
 長門が口にする。
 「過去の二週間で時を展開させる」
 「…………」
 「ちょい待ち」
 ここで俺が制止。
 「つまり、……もうこの現代で記録集をどうこうするっというのは、」
 「不可能」
 長門が即答した。
 「で、でもな? 過去を展開させるって、時間は現在進行形で進んでいるのに……、」
 これは常識の筈。
 一度辿った世界は何もしても行けない、当たり前だ。
 「本当に無理だと思いますか?」
 ここで古泉が発言に入る。
 「涼宮さんは全てを現実には変えてないのです」
 「だから?」
 「朝比奈さん、ちょっと、宜しいですか?」
 「え……あ、はい」
 古泉は朝比奈さんを呼び出し耳打ちをしている。俺の
 前で耳打ちっというのはさぞかし不愉快だが、結構真剣そう密談を行っている。
 そこで気になるのが言葉のあちこちに朝比奈さんの驚き声、「無理ですぅ」、の否定語。俺を不安そうに見つめる。? 何なんだ?
 そして、
 「ちょっと……聞いてみます……」
 と、朝比奈さんは言い、部室を出る。
 ………
 ……
 …
 「お前、朝比奈さんに何を話したんだ? 随分と困ってたぞ」
 「ええ、僕はかなり無理難題を言ってしまいました。でも、きっと行ける筈です」
 だから何を……。
 と、思いかけた刹那——。
 朝比奈さんが帰ってきた。
 疲れた顔つきでだがかなり明るいかを立ちになった。
 「古泉君……凄いです……通じました……」
 「それは、さすが涼宮さんに選ばれし者です」
 「何だよ、さっきから……、」
 ずっと二人のターンに飽き飽きしてた俺の目の前に、
 「キョン君、今から言う「とても大切な事」、を良く聞いてください」
 とても真剣な顔で、朝比奈さんは俺に言う。
 「……はい。分かりました」
