二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン〜大江戸イレブン! ( No.19 )
- 日時: 2010/04/06 17:06
- 名前: ゆうちゃん (ID: 66DLVFTN)
- 第六話『金払わざるは食うべからず』 
 「………」
 「でさ〜っ!!!」
 「だよなーーーーっ♪」
 「え、じゃあ、俺も!!」
 カウンター席。
 楽しそうに食べている、無銭飲食の親父とそれと一緒に行動することにしたらしい外人のガキ、さらには一人変装をしていても、持ち前の優雅さは隠しきれていないおぼっちゃま。
 そして、それを見つめて何度この三人に無銭飲食をされたか数えている、店主。
 ——————早く言えば、円堂、ヒロト、風丸、豪炎寺である。
 「………おめぇら……」
 指の数以上、無銭飲食を繰り返された豪炎寺はついに数えるのをやめた。
 そして、
 「いいかげんにしろ——————————っっっっ!!!!!!!!!!!」
 キレた。
 びくっと、箸を止めた三人。
 「たまには金払っていけ!!!こっちはただ飯の店じゃねぇんだよ!!!」
 「で、でも豪炎寺は俺らに出してくれんじゃん(飯)」
 「けちーーーっ」
 一人まじめな風丸はあわてて、財布をがさがさ。
 「いいか、円堂。よく聞け」
 豪炎寺が低く言った。
 「お、おぅ……」
 「最初は三人とも、ヒロトのお祝いだーっつって来たよな?それで俺もおごってやると?」
 「おうぅ……」
 「だがな、昨日も今日も一週間前も、来たよな?そしておごるつったのは(ヒロトの祝いは)一ヶ月前だよな??」
 「お……ぅ……」
 だんだん声の小さくなる円堂。
 豪炎寺は棚の下をがたがたやると、百枚くらい束になった紙を円堂に突き出した。
 「えっと、ごーえんじ?これは???」
 円堂が冷や汗をかいた。
 「今までの分の請求書だ。百万位ある」
 「まてまて!!そんなに食ってねーぞ!!」
 円堂は手を振って請求書を押し返そうとした。
 「いままで、お前に会ったときからの請求書だ。それに、利息とかつけた」
 豪炎寺は冷ややかに、押し返そうとしていた円堂の手を見つめた。
 あわてて、手を引っ込める円堂。
 「それでも割引してやってんだぞ??」
 ヤバイやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 切れてる、完っ全に切れてる!!!
 「払えるから食ったんだよな?お・や・ぶ・ん??」
 Sだ。ドドSだっ!
 風丸は財布に大金(お城を抜け出してきているので金とかない)が無いから百万と聞いて、死にかけている。
 百万100万1000000!!!!!
 全員が倒れかけた。
 「だがまぁ、俺も鬼じゃない」
 豪炎寺が怒気を鎮めた。
 三人はほっとして姿勢を正す。
 「働け」
 「いや、でもごうえ……」
 「暇だよな。いっつも。仕事ねぇよな?」
 それまで黙っていたヒロトが言った。
 「あの、俺は……?」
 「お前もだ。円堂のメンバーなら働け……今やめようとしても無駄だ」
 辞表を出そうとしたヒロトから、辞表をひったくった。
 「若様もだ」
 「えっ!」
 「『え』じゃねぇよ。こっちはビジネスなんだ」
 「……なにをすれば……?」
 「働くんだよ」
 豪炎寺は一方的に話し終えると言った。
 「とにかく、働け。百万円分。……いいな?」
 そして、円堂たちの豪炎寺の店での自給なしの、アルバイトが始まった。
