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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: その歌の意味を ( No.3 )
- 日時: 2009/12/20 15:03
- 名前: 雪子 (ID: Gb5QJ608)
- 三 
 いつも通りにライブは終わった。
 いつもと違うことと言えば、客が少し多かったことか。まぁ、これ以上に嬉しいことは無い。
 「今日は調子良かった?」
 「まあね。ありがとう」
 とドラムの男と話ているのが聞こえた。
 確かに今日、調子が良かった。かなり難しい音域で作ってしまっただろうにそれを軽々と歌いこなしてしまったのだ。驚く他に無い。─なによりほとんどの場合歌いこなしてしまうのだが─
 「さあ、今日はお疲れ。次は三日後にあるよ!」
 ボーカルはメンバー三人に聞こえるようにそう言った。
 狭い部屋で椅子に立つのはどうだろう。パイプ椅子であるし、危ない。
 「間隔短すぎないか?」
 と、自分は笑いながら言う。
 ボーカルの近くに行き、手をとってやる。降りる。
 「早くプロになりたいからね」
 降りて、そう言った。明るい笑みだ。
 早く、プロになりたい。四人が何よりも一番に願っている事だった。
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