二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: Dグレ 夜ノ支配者ハ血ノ海デ嗤エ コメ求む ( No.2 )
- 日時: 2009/12/27 13:35
- 名前: 秋空 (ID: rdOgUgjF)
- ///プロローグ/// 
 有ル国ノ有ル場所……
 捨テラレ子達ノ楽園アリ
 優シキ1人ノ老女ニヨリ開カレシソノ場所ハ
 自愛ノ学園ト呼バレタシ
 シカシ………自愛ノ学園ニ災厄アリ
 平和ヲ砕コウト暗躍スル者達ノ影蠢キ……
 アァ…何故コウナルノ……嘆イテモモウ戻ラナイ!!
 幸セハ続カナイ……
 続カナイ!
 続カナイ!!
 続カナイ!!!
 アァ……何レ壊レルカラ美シイノダト………闇ノ王ハ嗤イ___
 D,gray man 闇ノ支配者ハ血ノ海デ嗤エ
 第一章:自愛ノ学園
 第一話:ソノ子供………闇ノ使者ナリ
 自愛ノ学園………
 其処には多くの家族を失った或いは家族に捨てられた哀れな子供達が集まっていた。
 子供たちは学園を自愛の精神により発足した老婆:ネナ・クランツを尊敬し敬愛していた。
 その子供たちの中にある日異端なる存在が現れた。
 ほぼ同じ頃に園長が郊外の路地裏で見つけた双子の少女だ………
 彼女達の名前はリベア…そしてメロナ……性はスカイゴット…スカイゴット家の令嬢として明るい未来を約束されていた彼女達は園長に見つけて貰う3ヵ月ほど前に地獄を見た。
 自分達の走り回った緑の庭園が………
 愛した家族が……家が全て___
 燃えて逝く!
 唯1人の執事の手によって………その執事は長らくスカイゴット家に従えてきた。誰にも愛想がよくスカイゴット家を誰よりも思っていてとてもスカイゴット家に怒りを持っているようには見えなかった。
 男の名はセバスチャン………然しその男もその後,路傍で自害したらしい。
 少女達は不幸にも生き残り華々しい経歴から一転,路傍のゴミと化した。
 スッ......
 そんな彼女達に差し伸べられる手が有った。
 誰?
 彼女達は疲れた瞳で園長を見上げた。園長は少女たちを優しい慈愛に満ちた眼差しで見た。
 そして,言った…
 《私ノ学園ニ来ナイ?温カナベッドヤ美味シイ料理ヲ用意シテアルワ?》
 少女達はこの路傍での地獄でまず声をかけてくる人々を疑う事を覚えた。少女達のような存在に声をかけてくるのは大概がろくでもない人種だからだ。
 だが,園長の目は澄んでいて少女達は純粋ゆえか彼女の意思を読み取りその手を取った。
 彼女達が学園に来て1ヶ月が過ぎた。学園の子供達は彼女達の頭に浮かび上がった星型の痣を気味悪がり彼女達と遊ぶ事を避けていた。それどころか彼女達を苛める者たちも居たそうだ。
 酷い虐めで彼女達の体には何時も痣が堪えなかった。
 〜アァ…メロナオ姉様……痛イヨ…此処ハ天国ダト思ッテ居タノニ〜
 本当の天国なんて何処にもないと双子は思った。然し,それでも夢を見たくてこの痣が原因ならと痣を無くす努力をした。然し,何時までも痣は消えなかった。
 ____一年が過ぎた…そして,時は来た
 ???「おやおや可愛そうに?彼方達の幸せは此処にはないという事にいまだ気付かないのですね?」
 メロナ「どういう意味?」
 ???「貴方達はノア…選ばれた存在……人間なんて低次元の存在と居ても幸せにはなれません♪」
 突然メロナ達の前に現れた太った人間とは思えない顔立ちの男は言った。
 メロナ「ノア!?此処では幸せは得られない!!どう言う…」
 ???「私と一緒に着なさい?さすれば幸せになれます♪」
 園長とは違う……然しその男の言葉には確かに確証の声があった。
 少女は頷いた。その男の元に行くと……すると男は続けた。
 〜然シ条件ガ有リマス〜
 リベア「その条件とは?」
 ニタァ_____
 ???「お友達を皆殺しなさい?園長先生も勿論ですよ?」
 二人は頷いた。園長先生は今までも優しくしてくれた良い人だ。
 「そんな痣がなんですか?私達は貴方達を愛し続けます」と言ってくれた人たちだ。そんな人の命を奪う事にも彼女達は余り抵抗はなかった。
 男に此処にいる人間全てを殺せなど無茶なことを言われたがなぜか少女達は頷いた。自分達なら皆殺しに出来ると思えた。少女達は自らに芽生えている力を理解していた。
 一夜にして慈愛の学園は子供達の死体の山と化した。一撃…彼女達の風の力を振るっただけで学園は屋根が吹き飛び月明かりがその死の赤と血に染まる少女たちの姿を映した。
 ネナ「何故…こんな事を?」
 メロナ「本当の幸せを与えてあげるって言う人にあった」
 ネナ「貴方達はそれを信じるの?」コクン
 メロナ「ごめんなさい…園長」ツ〜
 ズバァ…ネナ「私の過ち………それは貴方達を助けてしまった事?」ゴポッ…
 余り悲しくはなかった。それどころか気分が良かった。今彼女達は理解した。自分達は人間であり人間ではない。故に唯の人間を殺しても余り感慨に耽らないのだろうと………
 だが,涙が頬を伝った。
 心ハ悲シクナカッタガ何故カ____
 ザッ___太った男がタイミングを見計らったかのように現れた。
 ???「迎えに来ましたよ?」
 メロナ「有難う………早くし合わせの世界につれてって?」
 メロナは何もかも吸い込むかのような純粋なガラスのような瞳を男に送った。
 ???「では,そうしましょう……」
 リベア「一つ聞いていいですか?初めて会うのにまるで懐かしい存在のような貴方は一体?」
 ———千年伯爵
 END
 NEXT⇒第二話:黒ノ教団
 D,gray man 闇ノ支配者ハ血ノ海デ嗤エ
 第一章:自愛ノ学園
 第二話:黒ノ教団
 断崖絶壁の上に其れは存在した………
 黒の教団総本山……本部!此処に千年伯爵に仇名す存在エクソシスト達は居る…
 現在,黒の教団の擁するエクソシストは30名…うち元帥が5人である。
 黒の教団は大元帥を筆頭に科学班室長コムイが実質黒の教団の実務権を持つ形である。
 場は黒の教団へと移る。
 黒の教団本部は長大な塔の様な構造をした建物である。真ん中は吹き抜けとなり階層が下になるほど中心的な施設となっている。エクソシスト達の部屋は五回当りからである。
 〜8階・テッサイアの部屋
 コンコン___部屋にノックの音が響く。
 その部屋からは何時もの様に音楽が聞こえてくる。全て彼の作曲した音楽だ。リーバーがコムイから聞いた所によれば故郷に居る彼女と親・友人に送る音楽だそうだ。
 どうせ聞こえない……届かないよ?
 そうコムイ室長が言ったら彼は苦笑しながら………
 「フッ……悲観的だな」と笑いピアノを弾き続けた。
 彼の目を見ずともわかる寂しげな手つきと何時もの寂しげな顔を見ると彼自身もそれが届いていないと言うのは分っているのだとコムイ室長は感じたらしい。然し止められない。
 忘れようとしても忘れられないのだろう……だから彼は心の奥底では恨んでいる。
 ___大切ナ者達ヲ引キ剥ガシタ教団ヲ〜
 ガチャ…テッサイア「任務か?」
 リーバー「あぁ…直ぐに室長の部屋に来てくれ?」
 バタン......無造作にピアノの扉を閉じてテッサイアは室長室へと向った。
 室長室にて......
 グゥグゥ〜テッサイア「来てみれば寝てるとはどういうことだ?」
 リーバー「悲しいが良くある事なんだ!」シクシク
 テッサイア「分ってるから泣くなリーバー班長…男の泣き顔はうざい!」
 リーバー「酷い!!」イライラ
 神田『良くもこの騒がしさで起きねぇもんだぜこの馬鹿巻き毛!!』タンタン…
 イライラする神田と涙を流すリーバーを横目にテッサイアは頭をボリボリ掻き毟りながら仕方ないかとぼやきコムイの前へと歩み寄った。そして耳元でお決まりの文句を言う。
 テッサイア「リナリー・リーが神田ユウとうはうは」
 ムクゥ!!
 ゴッ…テッサイア「がはぁ!!」ドザァ
 当然のように一瞬で目を覚ましガバッと起き上がったコムイの後頭部がテッサイアの顔面に当たる。其れを見てリーバーは心底彼を叩き起こすにはリナリーを辱めるしか無いのだなと悲しげな目をした。
 リナリー,助ケニ来タヨ?
 オ兄チャン?
 妹を孤独から救う為に自らの未来を投げ打ってまで勉学に励み黒の教団の室長まで上り詰めたこの男としては当然のことなのだろう。リーバーはゴロゴロと転がりまわるテッサイアを他所に涙を流した。
 リーバー「室長……俺は感度っす!」
 ヨロヨロ〜テッサイア「感動して……涙流してん………じゃねぇ…」
 コムイ「リナリー!!僕のリナリー!!!まだ,男の子と付き合うなんて早いよぉ!!!って言うか神田君も何僕のリナリーに手を出してるの!!」ゴッ…
 イライラ…神田「俺はお前の妹に手なんて出していねぇ」
 テッサイアの言葉を間に受けて混乱しのた打ち回っていたコムイを目して壁に寄りかかっていた黒髪長髪の切れ長の瞳の美青年神田ユウは蹴りに下にとめた。好い加減に頭にきていたようだ。
 コムイ「あふん!」
 神田「さっさと本題に入りやがれ!馬鹿コムイ!!」
 ムクッ…コムイ「あっ!神田!!僕の…」バキィ
 神田「俺があの女と付き合う訳が有るか!?テッサイアの馬鹿の作り話だ!!」
 コムイ「あっそう?そう…駄目だよぉテッサイア君?そんな作り話しちゃ?」
 テッサイア「そうしないと貴方は起きませんが?」
 ようやく痛みも抜け立ち上がったテッサイアと勘違いを理解して冷静を取り戻したコムイは向き合った。テッサイアの冷静かつ正しい発言にコムイは黙り咳払いし本題に入った。
 コムイ「えぇ,コホン!では,本題に入るね?」
 リーバー・神田・テッサイア『流した……』
 コムイ「5日程前,スペイン南部にある街の外れにひっそりと佇む慈愛の学園って場所が原因不明の事故で廃墟になったんだ……・・・」
 そう言ってコムイは周りを見回した。
 神田「それが俺達の任務とどう関係あるんだ?イノセンスの仕業だとでも言うのか?」
 抑揚の無い声で神田は言う。
 コムイは瞬きをして否定の眼差しを向ける。
 其れに対して皆が目を瞬かせる。ならなんだと言うのだという雰囲気だ。
 コムイ「突然の力により一撃で慈愛の学園は砕かれた。こんな事例はイノセンス絡みでは有り得ない。ブックマン達を知っているね?」
 リーバー「ラビ達っすね?」
 コムイ「あぁ,そうさ……彼らの話によると其れは歴史の裏に居る者達ノアの仕業らしい」
 神田・テッサイア「ノア!!あのリナリー達が会ったって言う…」
 コムイ「あぁ……以前,リナリーやサチュラ君達が遭遇したティキ・ミックと同じ存在だ。」
 神田とテッサイアは戦慄いた。実は黒の教団は既にノアと接触していたのだ。そして,一人のノア相手に教団の誇るエクソシストが三名掛で虚を付かれたとはいえ惨敗したのだ。
 リナリー・リー・サチュラ・リーフィア・スーマン・ダーク3人ともエクソシストとして短くは無い。それなりの戦闘経験をつんだ戦士達だ。それらが傷だらけで帰ってきたのが最近だ。
 ___伯爵ニ殺スナッテ言ワレテンダッタ
 そう言ってノアの男は止めを刺せた状況を見逃したらしい。
 テッサイア「面倒な事だぜ……」
 テッサイアは一人つぶやいた。
 テッサイアと神田の二人の任務の内容はノアの襲撃を受けた場所ということで其処に何かが有るのではないかと思われるから調べて着てくれと言う曖昧な任務だった。
 2人は「こんな事にエクソシストを使うなよ」等と愚痴を言いながら現地へと向うのだった。
 ___ソノ場所ガ地獄トモ知ラズニ———
 .........慈愛の学園
 今は廃墟と成り果てた……子供達の血と骸が未だに散乱している場所………
 ???「夜が来た来た夜が来たぁ♪今日も満月美しい♪」
 子供の様なあどけない声が回りに響く。暗さで良く姿が見えない少年とも少女とも取れる体格の人物は死体を抱きしめて残酷そうな笑みを浮かべて宣言する。
 __物語ノ始マリ
 END
 NEXT⇒第三話「ルージェノ空ヘ Part1」へ
 D,gray man 闇ノ支配者ハ血ノ海デ嗤エ
 第一章:自愛ノ学園
 第三話:ルージェノ空ヘ Part1」
 ソノ空ハ暗ク
 低ク僕ラルージェノ者達ヲ包ミ込ム
 夜ガ恐ロシイカ?
 僕達ハ愛オシイヨ♪
 何故ナラ全テ色無シ……
 死ノ世界……
 僕等……黒キ禁忌ノ一族ノ目覚メニ相応シイダロウ?
 〜ルージェの子供達〜
 月夜が廃墟を照らす。点々と其処で死んだ子供達の血が輝く。1人の少女とも少年とも取れぬあどけない声の主は骸となった冷たい少女を抱き寄せながら笑い声で歌を歌う。
 ???「おい,ダイト……ダイト・ライクライン…何時までもゴミと戯れているな!」
 ダイト「酷いなぁ兄さん?この子にだって昔は魂が有って動いていたんだよ?」
 ダイト………少女とも少年とも付かない子供の名前。名前からして男のようだ。少年の名を呼んだ男は深く重い声から30台後半と予想できる。リッパな髭と夜でも輝く赤い瞳を持っていた。
 ???「確かに少し前までは動いていた……だが,今ではただのゴミだ。」
 ダイト「冷たいねレイジア兄さんは……まっ,このゴミはお城に飾っておきたいな♪」
 ダイトはレイジアという男を冷たいと評しながら何よりも冷たい淡い青の瞳をうるうるさせながら綺麗な色白の目鼻立ちの整った少女の死体を自らの城に飾りたいと言い出した。
 レイジア「全く………辛うじて生きた子供を絞め殺して内臓を取り出して置物に変えやがった貴様よりは俺がマシだろうが」
 ダイト「本当に………反吐が出るね?」
 レイジア「貴様にな?」
 ダイト「きゃはっ!所でさぁ,レイジア兄さん?」
 レイジア「あんだ!?」
 ダイト「他の皆は何時来るのかな?ウンディーネ姉さんとかアリスちゃんとか……レフ叔父さんとか……ねぇ,皆皆くるんだよねレイジア兄さん!」
 レイジア「……………アァ…いよいよ祭り染みてくる」
 ダイトの言葉に呆れた様にレイジアは言った。噂をすれば何とやらという言葉通りか……闇夜の廃墟に新たなる足音が響いた。こんな夜に此処による者は村人とて居ない。
 カッ…
 カッ___カッ___カッ___カッ___
 カッ___カッ___カッ___
 カッ___???「御機嫌よう変態共!」
 レイジア「きやがったか!ドS女王ウンディーネ!まさかてめぇがこんなに早く来るとはな!」
 ウンディーネと呼ばれた長い金髪の長身の眼鏡をかけた美女はレイジアに言葉を発されたと同時に凄まじい脚力で突然レイジアの前へと現れレイジアの顎に手を添えた。
 ウンディーネ「相変らず良い男ねレイジア?」
 チュッ…ダイト「うわぁ……あっ,兄さんが女に虐められてる所初めてみた」
 ガシッ…レイジア「……ウンディーネ…好い加減にしねぇと殺すぞ!」ズン
 ボゴォ…ウンディーネ「あら!キス位で詰らない男!」
 レイジア「餓鬼に衛生的に悪いだろうが!」
 ウンディーネ「あらそう?じゃぁ聞くけど……」
 ソノ次の言葉にレイジアは凡そ理解がある。怒りに引き攣った目が戻る。
 __大量殺戮ハ衛生上良イト言エルノカシラ?
 レイジアは瞠目したまま口を動かす事はできなかった。この瞬間ウンディーネに軍敗上がった。
 ========================================
 その頃,神田及びテッサイアは黒の教団所有の小型ボートにて海を渡っていた。
 小型ボートは正直揺れる。船に弱いテッサイアは時折海に向かい反吐を吐いていた。其れを神田は見ながら修行が足りないんだとかなどとテッサイアを馬鹿にしていた。
 テッサイア「黙れ」
 神田「違うのか?胃でも弱いから船に直ぐ酔うんだろうが!!見てて見苦しいぜ!!!」
 テッサイア「直ぐにてめぇも任務で見苦しくしてやるよ!」
 神田「無理だな」
 テッサイア「どうかな?」
 何時もの喧嘩に舟の漕ぎ手は全く耳も向けずまた始まったとでも言う風情で煙草を噴かした。
 ボッ…___火をつける煙草の音など神田達の耳には届いていない。
 テッサイア「おい!船乗り!!」
 ビクゥ…船員「俺?」
 テッサイア「あぁ,そうだ…」
 自分は他人の振りを決め込もうとしていたのに突然エクソシストに殺気満々で恐ろしい顔で迫られ漕ぎ手の男は泣きそうになりながら振り向いた。
 船員「何??」
 テッサイア「漕ぐのやめろ♪」」
 船員「はっ!!何で!!!止めたら船が動かねぇだろ!!」
 チッチッチ___
 テッサイアは指を左右に振りながら空を仰ぐようにして船員の注意を空に行くようにする。その空には数十対のAKUMAが居た。全員が羽音を極限まで鳴らさないようにしたエコ……否暗殺タイプだ。
 船員「ひっヒィ!AKUMA!!」
 神田「お前は蹲ってろ……俺達が一瞬で消す」
 テッサイア「全く暗殺型のAKUMA数十体とは豪勢な事だ。何か有るな……」
 神田「何もないよりはマシだろう?」
 テッサイア「全くだ…イノセンス発動!!ギャオンハーツ!!」
 神田「六幻抜刀……戒蟲一幻!!」ドッ
 突然のAKUMAの襲来に驚く事も無く2人は船員に少しでも安全な体勢に居る事を促して自らのイノセンスを発動する。2人のイノセンスは装備型……教団内でも戦闘力の高い部類に入る2人だ。
 セカンドエクソシストとして生命力の高い神田が船員を守る形をとり2人は遠距離攻撃でAKUMA達を次々に粉砕し海に落として行った。
 ボチャン…
 ボチャン___
 また,一体…また一体とAKUMA達の数は見る間に減っていった。
 神田「これで20対消したな」
 テッサイア「弱いな…俺は25体だぜ!」
 神田「黙れ!俺は近距離派なんだよ!」
 ザシュッ…
 AKUMA2「くそ……見てもいねぇのに」
 神田「近距離派だって言ったろ?間合いに入った瞬間にてめぇは死だ…」ギロリ!
 神田が隙と見るや技と造った隙に飛び込んできた愚かなるAKUMAを睨む。
 AKUMA2「化物……」
 ズガァン!!!!
 神田・テッサイア「てめぇだろ?」
 フッ___神田とテッサイアはAKUMAがもういない事を確認してイノセンスを解除した。
 轟音と共に最後のLevel2AKUMAが吹飛んだ。AKUMA達の攻撃は一つとして船には当たらなかった。然し,突然の襲来…それも存在は知っていても始めてみるAKUMAに驚く船員は蹲っていた。
 ガシッ…船員「ひいぃぃぃ!!」
 テッサイア「AKUMAは倒した………さぁ,漕げ」
 ヒイィィィィッィィィィィィィィィイィィィィィィィィイィィィィィィィィィイィィィィ!!!
 テッサイアのAKUMAが居なくなったから寝る間も惜しんで漕げという様相に船員は戦々恐々としながら泣き叫んだ。其れを煩いと思った神田が船員の首に剣を掛けこう言うのだ。
 <死ニタクナキャ漕ギヤガレ!>
 彼等の恐ろしさを噛み締めながら漕ぎ手の男はさっさとこいつ等と別れたい一心で漕いだ。
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 数日前……リベアとメロナは伯爵に連れられ日本の江戸と言う場所へと向かっていた。とは言っても伯爵の不思議な力により道程など有ってない様な物だったのだが………
 ズッ…伯爵「メロナさん…リベアさん……此処が我輩たちの本拠地でス♪」
 メロナ「うわぁ,僕達と同じ額に変な痣のある人達で一杯だぁ♪」
 伯爵「勿論ですとモ♪皆さん君達と同じですからネ?」
 ロード「何々伯爵ぅ♪その子等が新しい子?」
 伯爵「そうですヨロード!新たなるノア,メロナ・スカイゴット様とリベア・スカイゴット様でス♪」
 ロード「どっちがお姉ちゃんでどっちが妹なのねぇねぇどっちぃ?」
 伯爵「それは___我輩も聞いてませんネ(笑」
 ロード「駄目じゃん?」
 リベア「私,リベアが妹で此方メロナが姉に当たりますわ…え〜と,ロード様?」
 ロード「堅苦しいなぁロードで良いよぉ?」
 メロナ「んとさぁ……他のみんなの自己紹介聞きたいなぁ…伯爵良いかな?」
 伯爵「ふむ♪メロナさんの言葉に答えて皆さん自己紹介しちゃってくださイ♪」
 エェ————————!!ノアのメンバー皆が叫んだ。基本的にノアメンバーは面倒臭がりで自己紹介とか嫌いなのだった。然し伯爵に一括されて仕方なくする事に成り順番決めを始めるのだった。
 メロナ「伯爵って本当に偉いんだねぇ?」
 伯爵「偉いですよォ★」
 あくまでおどけた感じの伯爵だった。
 END
 NEXT⇒第四話「ルージェノ空ヘ Part2」へ
 D,gray man 闇ノ支配者ハ血ノ海デ嗤エ
 第一章:自愛ノ学園
 第四話:ルージェノ空ヘ Part2」
 ノアの面々の自己紹介は長子ロード・キャメロットから始まり…
 見た目の年齢的に一番歳をとっている雰囲気の落ち着いたシェリル,若い威勢の良さそうな双子ジャスデビ,シルクハットの優男ティキ,厳つい巨漢スキンの順に行われた。
 スキン「俺はスキン……怒のメモリーを司る男だ。」
 ティキ「因みに好きな物は甘い物だ!甘い物が好きな奴も好きだ……だそうだ?」
 メロナ「ゴメン……甘いのは好きだけどスキンのおっちゃんは好きになれそうにないや♪」
 ケロリとメロナは言う。それに対してスキンは片膝を付き「無念」と呟いた。其れを見てジャスデロやデビットは苦笑しシェリルはさも当然だという感じの仕草をした。
 ティキ「しっかし…」
 ロード「何々ぃ?」
 デビット「俺の事をジロジロ見て何だよティキ?」
 ティキ「本当ノアってチビばっかっすね?此処は何時から子供の学校になったんすか伯爵?」
 ゴシャァン…
 ティキは周りを見回しながら年齢的に若い面々を数えながら言った。自分より頭一つ或いは二つ分も小さい者達が五人も居るのだ。ティキも保護者気分になるのは分る。
 然し,其れはデビットとメロナとロードの怒りを買ったらしくティキはテーブルごとぶっ飛ばされた。
 ジワアァァァ…ティキ「…………容赦…ね……ぇ」
 ピクピクと痙攣しながらティキは喘いだ。
 リベア「所で伯爵様……初めて会うのですが何故か分るのです。もう二人のお方が居ますわよね?」
 伯爵「あぁ……風危さんとシェンバさんは任務中でス…暇が出来たら彼等にも会えますヨ♪」
 リベアのノアとしての繋がりを示唆した質問を聞き楽しくなり伯爵はニヤニヤとおどけた表情で言った。風危とシェンバ……2人がどのような存在なのかリベア達は楽しみでならなかった。
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 時間は戻り……
 テッサイア達は船乗りの手により遂に慈愛の学園の直ぐ近くの海岸岸へと到達していた。テッサイアは最後に盛大に下呂を吐き「あぁ,この船ともおさらばか」などと言いながら船から下りた。
 船乗りはすぐさまこの2人から逃れようと舟を漕いで逃げようとするも体力的に辛く船の上で倒れ付した。其処にテッサイアの手が差し伸べられた。
 船乗り「なんでしょう?」
 船乗りの心臓の鼓動が高鳴る。テッサイアの笑みが恐ろしく船乗りは涙目だ。
 テッサイア「やっぱり,お別れは出来ないな。帰りの漕ぎ手も必要だ♪」
 船乗り『最悪だ……』
 テッサイア「あぁ,其れと俺等はさっさと慈愛の学園とやらに行くからホテルチェックインしとけ!あぁ,最後に俺等の荷物も持ってけよ……」
 船乗り「そんな!!」
 チャキッ…神田「言う事を聞け」
 最後の駄目出しの神田の抜刀にて船乗りは涙目から一転涙を流しながら神田達の思い荷物を両手に抱えながら町の方へとホテルを探しに向かうのだった。男の背中からは哀愁が漂っていた(笑
 テッサイア「哀れ船乗り…」
 神田「お前が言うか?」
 どっちもどっちな事に2人は気付いていない。
 そして,2人は軽く走りながら慈愛の学園へと向かった。周りの警戒を怠らずAKUMAの存在を常に注視しながら夜の歩き慣れぬ道を走った。
 テッサイア達が慈愛の学園へと繋がる林道を走っていた時だ。突然,木の上から声が落ちてきた。落ち着いた冷たい……然し,大人の男と分る声だ。
 ザッ…レイジア「よぉ……」ドッ…
 テッサイア「何者だ!?」
 レイジア「何だぁ……そのローズクロスと言い団服と言いエクソシストかてめぇら?」
 神田「てめぇは何者かって聞いてんだよ!」
 フッ…レイジア「まぁ,そう鼻息荒くするなよ美形?そもそもテメェ等から名乗るのが筋だろうが?」
 神田『!?一瞬で……目は離していなかった…油断もしてなかった!!』
 レイジアの圧倒的な速力に慄き神田は後ろへと跳躍し距離を取る。その様を見たレイジアは楽しそうに笑い神田達の名前・年齢・故郷を言い当てて見せた。
 レイジア「当たってるだろ?」
 テッサイア「俺達の脳の情報を読み取ったとでも言うのか!?」
 レイジア「趣味が悪いか?」
 神田「悪いな………最悪だ」
 神田の言葉にニヤニヤと笑いながらレイジアは消えた。消え際に「パーティに案内する…早くあの丘の上へと来い」と言い残して一瞬で………。神田達は苛立ちながらも彼の言うとおりにするしか無かった。
 オオォォォォォォ……神田「………是が慈愛の楽園?」
 ウンディーネ「ようこそエクソシスト諸君?私達の名はルージェ…パーティに参加して下さるの?」
 小高い丘の上に廃墟があった。まだ,修繕の手がなされていないかつて慈愛の学園の呼ばれた身寄り無き子供達の楽園だった。周りに転がる死骸を見てテッサイアは唇を噛んだ。
 そんな地獄の血を赤く照らす月光の下に肌の透き通るように白いこの世の人間とは思えない美女が佇んでいた。年の頃20台中盤と言ったところかテッサイアに近い感じだ。
 テッサイア「てめぇらのパーティーに参加する積りはねぇ…」
 ウンディーネ「でしょうね?」
 テッサイア「ルージェと言ったか?この惨状を起したのは貴様らか?」
 テッサイアの声は怒りに震えていた。その様を見ながらウンディーネは笑いながら違うと言った。
 ウンディーネ「違うわ?全く……ノアの子達もやる事が大雑把で嫌になっちゃう」
 テッサイア「てめぇらはノアとは関係ねぇのか…」
 ウンディーネ「………無くは無いわね?私達はノアと人間の間に生まれた哀れなる雑種なのよ!」
 神田「馬鹿な!そんな事が!!ノアどもは俺達人間をゴミだと思ってるんだろう!!?」
 レイジア「世の中何事にも例外ってのは有るんだよ少年…その例外が俺達のルーツ…ノアは女でローザと言いこの世の誰よりも美しい美貌を持っていた…そして,男はギレンと言い男として最高の容姿に恵まれていた。だからルージェのメンバーは皆,眉目秀麗なのよ♪」
 自分の赤い全てを破壊するかのような目を指差しながらレイジアは言った。声質から30台過ぎ然し,その男は20台前半にすら見えた。となるとウンディーネも相応に年を行っているのかと疑いたくなる程。
 神田「そのノアはどうなった?」
 レイジア「粛清されたに決まってるだろう……壮絶な戦いだったらしいぜ?男はエクソシストで元帥…偉大なる母は最も当時戦闘に長けたノアだった。8人のノアを殺し最後に伯爵に頭を垂れたのさ」
 それはたった2人で今のエクソシスト達が3人がかりで1人に手も足も出なかったノアを1人で4人相手にしたと言うような物だった。その者達の血を継いだ者達が目の前に居る………
 テッサイア「今更になって何で動き出した?」
 ウンディーネ「私達の時代は800年を数えるわ。子々孫々…脈々とルージェの意思を蓄え続けてきた。何で今になって動くのかは魂にそう刻まれていたから!私達の中の本能が今動く時と命じるからよ」
 テッサイア「何故?」
 レイジア「さぁな?唯,1つ言える事はあくまでも粛清されたであって殺された訳ではないのさ?」
 神田・テッサイア「!!!」
 レイジアの曖昧な言葉に2人は驚きを隠せなかった。ノア全員と伯爵の手でも殺せなかったのだと暗に言っているのだ。恐らく伯爵が全力で結界に封じ込んだりしたのだろう…と予想できる。
 テッサイア『冗談じゃねぇぞ……少し何かあるかも知れねぇとは思ってたが是ほどの!』
 ウンディーネ「まぁ,私達の最終的な目的は我等が偉大なる母を蘇らせ千年伯爵に真実をお教えする事。どう?私達と貴方達……敵は一緒でしょう?」
 神田「手を組めとでも言うのかお前らみたいな奴等に?」
 ニタァ…ウンディーネ「……無理よねぇ?千年伯爵は確かに敵だけどあんた等も私達にとっては敵だもの♪はははっ,最初にパーティに参加するか否かって聞いたけどあれ意味無かったわね?」
 神田「どう言う事だ!?」
 レイジア「分らない餓鬼だな?強制参加なんだよ……この物語はな!!」
 ドン!!
 〜ルージェト教団ノ本格決戦ガ始マル___
 END
 NEXT⇒第五話「激動___」へ
 D,gray man 闇ノ支配者ハ血ノ海デ嗤エ
 第一章:自愛ノ学園
 第五話:激動___
 (テッサイア視点)
 気が付くと俺達は教団のベットの上に居た………
 俺は一瞬逡巡した......俺達は確か慈愛の学園に居たのでは?と………
 其処にコッコッと言うハイヒールの様な足音が聞こえて来た。
 白衣にベレー帽・丸眼鏡の長身の男。コムイ・リーだと直ぐに分った。
 コムイ「いやぁ,三日も起きなくて心配したよぉ?打ち所が悪くて植物人間に…」
 テッサイア「なって溜るか」
 俺は心の底からそう思ってコムイに言った。
 正直,三日も眠っていたのかと先に言いたかったが
 コムイの植物人間発言がむかついたのでそっちに突っ込んでやった。
 テッサイア「神田は?あの船乗りは?」
 俺は追いつかない頭をフル回転させながら言葉を選び選びコムイに問う。
 コムイは気軽そうな顔で応えた。
 神田の容態は回復…船乗りの男は倒れてる俺達を慈愛の学園付近で発見。
 大慌てで舟を漕ぎ教団に俺達を連れて戻ったらしい。
 テッサイア「そうか……感謝するとその船乗りに伝えてやってくれ?」
 コムイ「もう,僕から言ったんだけどね?テッサイアも言ってたって次会えたら言うよ」
 テッサイア「恩に着る…所で神田からルージェと言う一族については?」
 コムイ「あぁ,聞いてるよ?大変な事になってきたね?」
 瞬間コムイの纏う空気が変化したのを理解して俺は「そうだな」と頷いた。
 神田から聞いた情報全てをコムイは事細かに俺に言い聞かせた。
 俺は勿論分っているのだが既に俺が喋る必要は無いのだというには是が一番だと思ったのだろう。
 然し,考察すれば考察するほどに妙だ。奴等は何故あそこに集まった?
 何故,ルーツであるノアを復活させる事がノアに自らが正しいと言うことを示すに繋がる?
 幾ら考えてもピースが少なすぎて答えは出ない。そして,奴等の技。
 1人で俺と神田を容易く捻る強さ…間違いなくノアとやらと同等の力を有するだろう。
 ====3日前___
 テッサイア「何だ是は!?」
 ___俺ノギャオンハーツガ何デ此処ニ?
 赤髪の男に放った筈の俺のイノセンスギャオンハーツはなぜか俺の目の前に現れた。
 ギリギリでかわした瞬間には既にダイトと呼ばれる少年が居て……
 ___《バイバイ♪》
 俺はその言葉を聞きとれたか取れないかの所で攻撃を受け気絶した。
 〜今に戻る〜
 あの技は何だった?ダイトという小僧の技はテレポートとかの類か…
 それとも筋力強化による超スピードとかか?だったら他のどっちかの技か?
 時空を湾曲させる技か?其れともまさか俺とイノセンスの時をとめて投げ返したりしたのか?
 有得ん…ノアの血を持っている限りそんな事したら手が焼けるだろう!?
 だが……然し,元エクソシストの血も奴等には流れている。故にイノセンスに愛されるやも!
 コムイ「テッサイア君?どうしたんだい!?まだ,具合が…」
 テッサイア「いや……色々と有り過ぎて頭が追いついてないだけです」
 コムイ「そうか…君は唯でさえ三日分の記憶が無いんだしね」
 コムイは俺の気を察したようにそう言って医務室から出て行った。
 俺はコムイが居なくなったのを見計らい今教団はどうなっているのだという事を
 この目で調べたいが故にベットから飛び降りた。
 婦長「テッサイアさん?」
 ドドドドドドドドドドドドド……
 ゾクゥ…テッサイア「婦長!」
 婦長「怪我人はお静かにしなさい!!全く……死に掛けていたのですから少しは自覚しなさい!!」
 テッサイア「はいぃぃぃ!!」
 甚大な殺気を放ち俺の命の心配をする婦長の言葉に俺は素直に従うしか出来なかった。
 ==========================================
 その頃,慈愛の学園には………
 アリス「久し振りね?」
 ラウ「全くだ…さて,何人位集まってるかね?」
 カイ「アリス君にラウ君か…僕も今来た所だよ」
 ラウ「………誰だ?」
 カイ「酷いな…カイ・ヴィオラ……君達と同じ血を分かち合った存在だ」
 其れを聞いてラウと呼ばれた黒髪のラフな服装の長身の気だるげな男は思い出したと応えた。
 カイ・ヴィオラ,緋色の短髪に蒼色の瞳,黒のロングパーカーを着用した日本人とイギリス人のハーフだ。
 そして,ラウと話していた女は最近二十歳を迎えたクイーン・アリスと言う女性だ。
 栗毛の長髪で栗色の瞳をしている女王の様な美しさのある美人だ。
 彼女の容姿的な悩みは唯1つ。小柄な事である。
 アリス「えっと,早くレイジアさん達の所に行こう♪」
 ラウ「あぁ,そうしよう♪」
 そう言って3人は慈愛の学園の丘へと早足で走った。
 丁度彼等が其処には森の中に入りかかった頃
 白髪交じりのオールバックの顔に大きな傷跡があり右に眼帯をしている壮年の男が現れた。
 レフ・ボロディン,ルージェメンバーでも年嵩に位置するロシア出身の男だ。
 レフ「君等も慈愛の学園跡地に行く途中かい〜?」
 ラウ「出たよ……チョイ悪おっさん♪何?あんたも一緒に行く?」
 アリス「旅路は人が多いほど楽しいよね?」
 そう,アリスが言うとレフは少し顔を赤くして「その通りだなぁ」と楽しそうに言った。
 彼は今まで多くの人を利用して上に立ってきた人種だがルージェのメンバーにだけは優しい。
 彼にとってラウ達は息子や娘の年頃だ。
 そんな楽しい道中を走りながら彼等は慈愛の学園へと到着する。
 ダイト「うわぁ,ラウにアリスにレフ叔父さんにカイだぁ♪」
 レイジア「おっせぇんだよ?てめぇら遅刻だぜ?」
 クロエ「何時も遅刻の貴方が言うか?偶々速かっただけのくせに」
 レイジア「………クロエ」
 クロエと呼ばれた女は黒の長髪で緑の瞳を持った端正な美女だ。
 親から貰った十字架をネックレスにして常にかけている。
 英国出身の教養あるリーダー的存在だ。
 アリス「クロエ姉さんの言ってる事が正しいね」
 アリスのダメ押しでレイジアはがっくりと地面に片膝を付いて悲しがった。
 そんなレイジアを他所に集まったすべてのルージェメンバーはウンディーネの方を向く。
 ウンディーネ「ひぃふぅみぃよぉ……皆集まったわね?」
 フィアルテ「話って何かしら?ロシアから此処まで遥々来たのだから下らない話なら許さない」
 ギロリ………
 ルージェの1人がウンディーネに反抗するかのように言う。
 手入れをしていない地面まで届く程の長髪。赤の右目で左目は包帯に隠れている…
 そんな不気味な容姿の女はフィアルテ,時々黒縁の眼鏡をかけている。
 マッドサイエンティストとして仲間内からも有名で少し狂ったものの多いルージェでも特急だ。
 そんな彼女ににらまれてもウンディーネは「まぁまぁ」と笑いながら軽口だ。
 ウンディーネ「皆も感じてると思う。夜,子宮の中に居る赤子が突然動くかのような脈動を♪」
 フィアルテ「男に子宮は無い……」
 ウンディーネ「一々煩い!んなの分ってるわ!!」
 沈黙が流れる。
 ウンディーネ「まぁ,詰り伯爵の封印が遂に砕け始めた訳よ?」
 ザワッ!!
 空気ガ張リ詰メタ___
 皆,その脈動は感じていた。然し,意味は考えて居なかった。
 言われて見れば確かにその通りだと皆がウンディーネの言葉に納得した。
 ウンディーネ「封印された場所はこの慈愛の学園の下……結界四隅に張られている……」
 ニタァ……
 ウンディーネが壮絶な笑みを浮べる。
 ウンディーネ「分るわね?結界を安定させる場所を破壊する事が今回の任務♪
 私達の長年の目的を成就させる為に私達は団結し戦う事を……」
 ウンディーネは盃を天へと上げ高らかに言う。
 皆も此処に来ると同時に渡された盃を天高く翳す………
 レイジア「俺達の道に幸あれ!」
 ___乾杯!!!
 ガシャァン!!!
 レイジアの言葉を口火に皆が盃をぶつけ合う。砕けるほどに天まで届くほどに………
 END
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 D,gray man 闇ノ支配者ハ血ノ海デ嗤エ
 第一章:自愛ノ学園
 第五話:紅イ薔薇ガ舞ウ Part1
 ルージェの一族は久しぶりに一同に介し皆思い思いに月夜の晩を過ごした。
 無論,ルージェのメンバーの内の一人,ラウ・フェイもそうだった。
 然し,元来酒に強く無いラウは皆が酒を飲んでいる事で徐々に孤立して物思いに耽る。
 ラウ『あぁ,暇だ…ちっ……面白くねぇな!
 そうだ……エクソシストって連中はイノセンスの起す奇怪に群がる禿鷹みたいなもんなんだろ…』
 ノア以外にエクソシストと言う敵が居るらしいという事をラウ及びルージェの者達は知っている。
 彼はその事について一人黄昏ながら考えていた。
 無論彼等が手強くて苦戦するかも等という事ではなく
 彼らを使って何かショーが出来ないかという事だ。
 其れに辺りラウは得意の悪戯心で何かを思いつき酔った皆にも聞こえる様な大声を出した。
 ラウ「おい!酒飲み馬鹿親父及び痴女共!!!」
 ___ビクゥ!!!
 アリス「えっ!?一体何よぉ?」
 クロエ「折角良い気分だったのに酔いも醒めてしまったではないかラウ……どうした?」
 皆のお祭り気分がラウの空気を読まない大声で一気に醒める。
 幾ばくかの沈黙の後ラウに皆が目を向ける。明らかに敵意だ……ラウも少し自嘲気味だ。
 ラウ「ちょっ……皆空気読まなかったのは謝っからさ(汗」
 フィアルテ「下らない事だったら許さないぞラウ・フェイ?」
 ゴクッ…
 フィアルテはルージェの中でも相当の酒豪だ。
 酒と自らの演説を邪魔されるのが何よりも許せない性質だ。
 彼女の本物の殺意を感じラウは唾をごくりと飲み緊張で冷や汗を流した。
 ラウ『俺……下手したら死ぬかな?しっかりフィアルテの壷抑えられるかな??』
 コホン…レイジア「何咳払いしてんだ?」
 ラウ「うるせぇくそ爺!!こえぇんだよ!!俺ぁ命懸かってんだ!!」」
 ラウは涙目で訴える。
 然し,ルージェのメンバーの反応は冷たい物だった。
 自業自得だ___
 ラウ「……………畜生…実は俺よ,少し面白い事,考えたんだよ」
 アリス「その面白いことって?」
 ラウ「あれよぉ…エクソシストの連中って言う邪魔者が居るんだろ?
 そいつ等って基本的にイノセンス絡みじゃないと敵対してこねぇんだよな?
 はっきり言って俺思うんだけど何の敵も居ない所で決壊壊すだけって退屈じゃねぇって!」
 ラウの言葉に皆が頷いた。確かに退屈なのだ。
 結界は弱まっていて壊す気になればすぐに壊せる程だ。
 同時にラウの言いたい事が少し判って来た。
 フィアルテ「詰りは私達が自らの力を使い奇怪現象を発動させ
 退屈しのぎのためにエクソシスト達を呼び寄せると言うことね?」
 ラウ「………駄目?」
 ラウは冷や汗ながらにフィアルテに問う。
 毎度毎度思う。
 何故自分はこの女にこんなにもビクビクしないといけないのだろう…一応年上なのに…と。
 フィアルテ「良いんじゃない?私達も何かスパイスが欲しいなと思っていた事だし♪
 流石悪戯お兄様………大胆な事を考えるわね♪そうと決まれば早速班分けしましょう?」
 ラウ「だな……じゃぁ,此処はアリス!占い師の力で俺達の幸運を♪」
 アリス「何で貴方が命令するのよ!」
 ラウ「俺年上だろ?基本的に年上が序列高いのが俺等のルールじゃん?」
 ルージェの一族は年功序列型の一団で基本的に力が劣っても年上なら年下に命令できる。
 詰りラウの言うことは正しい。だが,ならば何故怖いからって
 同じ年下で発言権の下の立場のフィアルテには当りが弱いのだとアリスは思うのだが…
 アリス「差別だ………」
 カイ「差別か…それはいけない事だねラウ?」
 ラウ「五月蝿いな……話が進まないからさっさと班分けをするぞ?」
 ドッ!
 ゾクゥ!!
 アリスとカイの言葉を聞いた途端にラウのにこやかで軽快な表情と声音が変わった。
 表情は冷たく相手を虐げるように声は低く感情を伴わない様に……
 2人はそれと同時に発される殺気に気圧され押し黙った。
 その後,然したる口答えもなくルージェの者達は今居る11人を3・3・3・2の人数に分けた。
 第一般 東地区…ルーマニア:クロウりー城
 1.ラウ・フェイ 2.フィアルテ・アーク 3.セルラン・フォルス
 第二班 北地区…イギリス:エディンバラ
 1.クロエ・エイジリアス 2.カイ・ヴィオラ 3.レフ・ボロディン
 第三班 西地区…北アメリカ:アトランタ
 1.ウンディーネ・ハンス・ヴァリケーノ 2.セディル・レオマール 3.クイーン・アリス
 第四班 南地区…エジプト:アレクサンドリア
 1.レイジア・ライクライン 2.ダイト・ライクライン
 という具合になった。
 ラウ「冗談だろう……何で私がフィアルテと…本当に占いの結果なのか!!?」
 アリス「疑うなら何度でもやるよ♪」
 フィアルテ「結果は同じだからと言いたいんだろうな」
 その言葉にラウは空気を読まない発言をした罰なのだ!貧乏くじを引いたのだと涙した。
 END
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 第一章:自愛ノ学園
 第六話:紅イ薔薇ガ舞ウ Part2
 (ラウ視点)
 俺が始めてルージェの力を知ったのは十年前の雪の日だった……
 俺はルカと一緒に何時もの様に郊外でデートしてた…
 あぁ,何時もの様に……
 だが,悲劇は起こった!
 俺はあの瞬間何が起こったか分らなかった…いや,認めたくなかった。
 鬼ゴッコシヨウゼ?
 ウン!私捕マラナイヨ♪
 俺が鬼でルカが逃げる方………俺のその下らない言葉がまさかあんな結果を呼ぶとは
 俺ガルカニ触ッタ瞬間ダッタ
 ルカ「へへへ♪捕まっちゃった…走るのは自身有ったんだけどなぁ」
 ラウ「だってルカは女の子で俺は男の子だぜ?」
 ボゴォ…ルカ「!!?何……苦しい!!」
 ラウ「ルカ!!?」
 ぼごゴォッ…ルカ「あっ…ああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 パァン…ラウ「うっ嘘だろ……えっ?ルカ……ルカ!!?」
 ___ルカ!!!!!!!
 俺達は三年も前から付き合ってた。十歳の頃から付き合ってたって事だから結構ませてた♪
 あいつは優しくて母性が強くて何時だって俺に合わせてくれた…
 そんなあいつが俺の何処が好きだって言ったら積極的で悪戯が得意な所だって言ったんだ。
 あんな良い子にはもう二度と………
 あいつと鬼ごっこするとか経験は沢山あった。なのにあの日あの時突然起こった…
 ———言霊
 アノ言霊ガ引キ金トナッテ___
 ルカの血と肉と骨が飛び散り周りに居た人は大人も子供も逃げ惑う。
 ある者は俺に「殺人鬼だ」何だと悪口を延べ逃げていく。
 俺は唯立ち尽くす……今でも愛している残影......声,笑顔………ルカ!!!
 俺はその日からルージェの追跡者となった…
 人では無くなった………人には戻れなくなった…人を愛する資格が無くなった………
 あの時は俺の中に流れる血の存在なんて知らなくて……ルージェなんて知らなくて……
 あいつの亡骸の前で立ち尽くしていた。
 其の時だった………俺にルージェを教える人物が来たのは…
 君ニハ常人トハ違ウ特殊ナ血ガ流レテイルノダヨ♪
 カイゼル髭のオールバック姿の傷だらけの語尾を妙に強調する話し方の男だ……
 そう,レフ・ボロディンだ……俺はその人からルージェについて一頻り聞いた。
 そして,俺達はその枠の中でしか生きていけない存在で有る事を理解した。
 ラウ「敵意が無くても愛している人にでもこの力は際限なく効くのか…こんな力」
 ガシッ…レフ「ラウ君?君はもう逃れられない……」
 ラウ「!!!」
 薄々は其の時の俺も感じていた。
 そして,レフの言葉からそう聞かされ俺は後戻り出来ないと理解した………
 俺は………ルージェの一族としてルージェの中に居る女と付き合いそして……
 子を成すしか無いのだとその瞬間悟った………
 〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜=〜
 船の中で俺はふと目を覚ました……
 あぁ,ルーマニア行きの船だよ?俺達はルーマニアのクロウリー城って場所にむかってるのさ♪
 船には乗船券を律儀に買って乗ったさ…殺しなんて瑣末な真似はしてないぜ?
 そんな俺は何時も真夜中になるとふと目を覚ます。
 力の目覚めと同時に力の制御の仕方を分らず家族を殺したとかそういう話は良く聞く……
 だが,俺は案外心が弱いのかそれとも…愛し過ぎて居たのかあいつの残影が忘れられず目を覚ます。
 ラウ「ルカ………なぁ,俺始めてルーマニアって場所に行くんだ♪」
 ルカ「そう!一杯一杯色々な場所周って楽しんでねラウ♪」
 ラウ「あぁ………俺は死したお前の目だ……お前は言って居たな?」
 ルカ「うん」
 〜ラウト一緒ニ世界ヲ周ルノガアタシノ夢ダヨ♪〜
 ラウ「ってさ………今まで準備期間が長すぎて何時までも英国で燻っていたけど…」
 ルカ「…………」
 ラウ「俺はお前の目としてこの生涯をお前の為に対やする!それが俺の……お前への手向けだ」
 俺の中には何時もルカが居る。
 何時までも何時までもあの若い姿のままで囁いてくる。
 俺はお前の目だ……お前の為に世界を周る。勿論ルージェの意志を貫きながら………
 ラウ「明日頃には付くかね?」
 俺は最後にそう呟いて俺のベットルームへと戻った。
 END
 NEXT⇒第八話「紅イ薔薇ガ舞ウ Part3(時ノ救済者教団ヘ)」へ
 D,gray man 闇ノ支配者ハ血ノ海デ嗤エ
 第一章:自愛ノ学園
 第八話:紅イ薔薇ガ舞ウ Part3(時ノ救済者教団ヘ)
 (アレン視点)
 此処はどこだ………
 マナ?
 誰と話しているんだ……僕?
 ネェ,ジョイド?
 ジョイド?あれは僕じゃなくてジョイド…ジョイドって誰だ!?
 夢の続きを見たいと望んだ瞬間聞き覚えのある…いや,聞き飽きた声が降ってきた。
 ガバァ…クロス「やっと起きやがったか馬鹿弟子!」
 アレン「師匠?」
 クロス「行くぞ準備しろ!」
 アレン「って!お金は!!?」
 クロス「付けだ!」
 アレン「はぁ〜,やっぱり」
 トボトボ…クロス「るせぇ!」
 この人が僕の師匠……女好きの酒好き,放蕩癖のある更には金遣いも荒い最悪の人だ!
 この人……うぅ…!こいつのせいでこいつのせいで僕はギャンブルなんて!!!
 あぁ……僕は師匠に何を教わっているのかって?
 僕はイノセンスに選ばれた…イノセンスってのはAKUMAを倒せる力を秘めた石………
 まぁ,兎に角イノセンスに選ばれてAKUMAと戦う力を手に入れたエクソシストの1人が僕。
 今は,師匠に師事を受けている位だけどね?
 クロス「何ぼ〜っとしてんだ!さっさと行くぞ!!」
 アレン「あっ!はっは…は〜ぃ!」
 ザッザッザッ…
 でも僕は知らなかったんだ……この後の展開を(涙
 まさか,会話の途中突然後ろから………殴られて道端で倒れるなんて……
 いや,あの人だから十分有り得るんだけど……有り得るってのがまた泣ける(涙
 ========================================
 (普通視点)
 その頃,ラウ達は船を折りルーマニアへと到着していた。
 先ずは町で情報収集をしようというメンバー中一番年齢の高いセルランが提案したのでそれに従う。
 それに応じてラウは人通りの多いメインストリートで聞き込みしようと持ちかける。
 フィアルテ「………ラウにしてはまともな事を言うのね?」
 ラウ「お前に言われたら終わりだ」
 フィアルテ「黙れ」
 ガシャァン…ラウ「ぐはぁ!!」
 セルラン「是は…まずいのでは?」
 フィアルテの拳がまともにラウに当りラウは吹き飛ぶ。
 そして,近くにある飲食店の厨房の窓ガラスを割り更に厨房の器具を破損させた。
 店員「うわあぁぁぁぁぁ!!」
 ラウ「……あっあぁ,すんません…じゃぁ♪」
 スタスタ…
 ガシィ…店員「じゃぁじゃねぇよ!弁償しろよ…」
 ラウ「おい,フィアルテ逃げんじゃねぇよぉ?お前も同罪でしょ?」
 セルラン「全くその通りですよフィアルテさん?」
 ラウ「すみませんね……うちの馬鹿のせいで………えっと,お金が足りないと思うので其処は…」
 店員「稼いで返すって事だね?」
 ラウは店員の言葉に頷き軽く嘆息する。
 何でこんな目に会うのだと半泣き声で言いながら早速店員の言うとおりに仕事を始める。
 一方フィアルテは逃げようとしたがセルランに止められ仕事をすることになった。
 そして,目撃した店員はこの惨状を店長に伝えるために厨房を出る。
 ラウ「……なぁ,フィアルテ?」
 フィアルテ「何?」
 ラウ「お前のせいでこうなったのは明白だ…反省してるか?」
 フィアルテ「してないわね?元はといえばラウのデリカシーの無い一言のせいよ」
 ラウ「!!てめぇってさ……髪切ると絶対美人だよな?面倒だからきんねぇの?俺が…」
 バキャァ…フィアルテ「………はぁ,仕事の期間が是でまた延びそうね?」
 セルラン「貴方のせいで」
 デリカシーが無いと言われ
 感情で其処までするなと怒りを感じたラウはまたデリカシーの無いことを言う。
 それに当然のように怒りラウはまたフィアルテに殴られる。
 其れにより今度は厨房のコンロが破壊された。コンロの値段は500万以上らしい。
 ラウ達の旅は前途多難な様だ。このざまを見て年長者のセルランは何故か楽しそうだった。
 ==========================================
 (アレン視点)
 アレン「師匠」
 クロス「何だ……」
 アレン「今日何だか可笑しな夢を見ました」
 クロス「!どんな夢だ!」
 アレン「………マナが僕にそっくりの人物に話し掛けているんです」
 クロス「……」
 アレン「此処までは良く有る事なんですがマナは僕の事をジョイドって呼んだんです」
 クロス「!!!」
 バキィ…
 そこで突然師匠は僕を殴った。思えば師匠は僕の言葉を聴いてる時沈痛な面持ちだった。
 恐らくは実はこの時点で何か「時が来たのか」みたいな事を考えていたんだろう。
 何の時かは分らないけれど……そして僕は誰に拾われる事も無くその場で目を覚ました。
 そこには一枚の手紙があった。黒の教団本部への道のりが其処には書いてあった。
 __________________________________________
 (通常視点)
 クロウリー城,そこは吸血鬼の出る古城として有名である。吸血鬼の名はクロウリー伯爵。
 悪魔祓いをするために今日もまた村人がクロウリー城へと向かっていった。
 村人「やっぱり引き返そうぜ」
 村人「怖いのかよ?」
 ズッ…クロウリー「死ね…貴様等」
 村人「ヒッ!チャベル!!」
 ___〈逃げろ!!〉
 クロウリーにとってお決まりの映像だった。一人の仲間が自らにかみ殺されると皆四散する。
 クロウリー「ふん!覚悟のない輩だ!仲間の敵を討とうとすらせん!!」
 ザッ…エリアーデ「仕方ないわ?皆,一瞬で貴方に勝てないことを理解してしまう」
 クロウリー「だから,我輩は何時も1人なのか!!また殺してしまった!!」
 エリアーデ「大丈夫よクロウリー…貴方は1人じゃない。私が居るから……」
 エリアーデ
 <愛シテルワクロウリー>
 クロウリーは生き残った人間たちが四散するとすぐさま先ほどとは打って変った弱弱しい姿となる。
 そして,涙を流しながら自分が殺した人間の屍を見つめる。
 また殺してしまった。自制が利かない。殺したくないのに……どうしようもない。
 そんな時いつも支えてくれる女性が目の前に居る金髪の麗人エリアーデだった。
 ___目ノ前ノ女ヲ愛シテイタ
 
 唯1人自分ト一緒ニ居ラレル運命ノ女………
 彼ハ知ラナイ…
 ソノ人ハ人デハナイ事ヲ____
 =======================================
 (アレン視点)
 師匠と別れて三日が過ぎた。
 僕は師匠の手紙の指示通り崖を上り教団本部へといたった。
 アレン「ごめん下さい…」
 兎に角巨大で1人の力では開けそうにない扉に立ち往生しながら大声で言った。
 居たら多分扉の近くに居る人が気付いてくれると思ったんだ。
 でも,現実は意外な反応だった。
 門「こいつアウト!!」
 アレン「えっ?」
 門「こいつ絶対AKUMAだって!!やべぇって!!」
 バッ…アレン「うわっ!」
 ガキィン…神田「だったら此処で切れば良いだけだ」
 いきなりアウトとか言われていきなり挑発の剣士に切りかかられる………
 これが教団なのかと思うと溜息がでたなぁ(涙
 END
 NEXT⇒エピローグへ
 〜ちょっとじゃれ合い〜
 ラウ「チキンカレー入りま〜っす♪」
 セルラン「ご注文は如何でしょうか?」
 店員「いやぁ,あの二人は真面目に働いているな…それに引き換えこの女性は…」
 フィアルテ「何か?」
 店員「何でもないです!!」
 フィアルテ「......だって私なんて外に出ても皆引くでしょう?」
 店員「なら責めて皿洗ったり…」
 フィアルテ「何ででしょうかね?更に混じって見えるナイフやフォークを見てると………
 貴方たちを解体したくなってしまうんですよ?」
 店員「!!!!」
 建て直し終了!!
 いや!正確には最後にもう1つあるけど(苦笑
