二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 幻想入りに触発されたから小説を書いてみる※東方の小説 ( No.1 )
- 日時: 2010/01/08 00:26
- 名前: no name ◆Ww9Me2u6TE (ID: t51BWMGM)
- chapter1-1〜鬼の萃香〜 
 蒼夏が目を開けた時には日は高く昇っていた。
 そして、その次には何かがのぞき込んだ。
 「おー気がついたかえ?」
 言葉をしゃべっているから人だ。しかし、その頭には体とは不釣合いな棒がついていた。
 「ッ…あ、あんたは…?」
 痛む身体をこらえて何とか声を搾り出す。蒼夏が正常だと分かった人物は質問に答えた。
 「なに、森のど真ん中であんたが倒れていたからね。安全な場所まで運んだのさ」
 「森…? ここはどこなんだ?」
 「どこもなにも森は森だよ。強いて名前をいうなら『魔法の森』だね」
 『魔法の森』…?
 そんな地名は聞いたことがない。ここは日本なのか?
 「ほら、ここにいると妖怪や妖精が襲ってくる。さっさと人間の里に帰りな」
 そう言って道の向こう側を指す。
 「すまない。人間の里っていうのはどんなところなんだ?」
 蒼夏が思ったことを口にすると人物は呆れるようにこっちを見て、こう言った。
 「どんなところって…人間が無事に暮らせるようなところだよ。それぐらい分かるだろ?」
 ますます意味が分からなくなる。
 「分かるも何も…俺はそんなところに住んでいないし…」
 思ったままの事をいうと人物が気づいたように手を叩き、大声で言った。
 「あんた外の人間だね? そうなんだろ?」
 外? 外とはどこのことだろうか。
 「ここは別の場所なのか?」
 「そうだよ。ここは『幻想郷』。忘れ去られた物が流れ着く終着点」
 幻想郷…?
 忘れ去られた物が流れ着く終着点…?
 理解に苦しむような単語がずらずらと出てくる。
 「あーっと名前! あんたの名前は?」
 急に聞かれるので少々ビクっとなる。驚きと戸惑いが混じりながら名前を名乗った。
 「伊藤 蒼夏…」
 「じゃあ、蒼夏。今からあんたを向こうに返してあげるから。ついてきて!」
 そういうなり駆け抜けて行く。
 やはり驚きと戸惑いが混じりつつもあとを追うように走り出す。
 (よくは分からないが、元にいた場所に帰れるんだ。よしとしよう)
 しかし、その考えが砕かれるように物語は進んで行く。
 狂った世界は、すでに始まっているのだから…
 chapter1-1 END
 締めが微妙ですね。
 一応プロットは完成しつつあるので少しの脚本を加えつつ完結に導いていこうかなぁと思ってます。
 では、ご視聴ありがとうございました。
