二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ボカロ】Let’s! VOCALOBAND!! ( No.140 )
- 日時: 2010/06/23 21:49
- 名前: 瑞夜 ◆aUgcx1Sc9Q (ID: COldU63y)
- 参照: http://今週の土曜日は他校と合同練習! 1年生は楽器運び!(涙
- 何故か、ピアノの音が聞えました。 
 此処は何処とか何故自分が此処にいるのかなどは分からずに。
 ピアノは普通のグランドピアノ。
 大きく、ある意味ポピュラーなピアノ。
 でも、少し色がはげていたり鍵盤が欠けていたりして何処となく古さを感じさせる。
 とても懐かしい感じのピアノでした。
 自分は中距離からそのピアノを見ていて、弾いてはいません。
 でも、何故か音は聞えるんです。
 誰が……誰が弾いてるんでしょうか……
 と言うか、このピアノは……
 何処かで、見たような気がします。
 弾いている音色も、何処かで——————
 「いつか、どこかで……」
 何故か、呟いてしまいました。
 とても気になったのかあるいはこれが何なのかもう少しで分かりそうなのか。
 でもこう言う感じの音色は今まで学校で聞いた事は無いんです。
 家にはピアノは無かったですし。
 でも聞いた事のある様な音色に、曲———
 懐かしい感じの、何処か切ない音。
 「あ……」
 突然に、ハッとなる。
 この音は、間違いない……
 私がうっすらと覚えている、本当の……
 「お、かあ……さ……ん……?」
 そこで夢なのかは分からない、幻想は途切れました。
 そして瞼をゆっくりと開ける。
 消毒液の臭い、柔らかい掛け布団……
 どうやら保健室のようですね。
 「あ……」
 そうか、私倒れたんでしたっけ。
 恐らくカイトとかが運んでくれたんでしょう……か。
 と起き上がった瞬間、私は地獄を見ました。
 「あ! ユキ、大丈夫?」
 小島先生、そろそろ小島の野郎と呼んで良いですか?
 一応覚えている記憶では確かに小島先生の前で倒れました。
 けど、何故に居るんですか?
 普通保健の先生とかが見てくれますよね?
 「はい、もう大丈夫です……ご迷惑おかけしました」
 「あ、うん大丈夫なの? 帰った方が良いんじゃない?」
 貴方は付き合いたての彼氏ですか。
 どんだけ心配性なんですか、本当に。
 たかがちょっとした貧血で心配しすぎですよ。
 「大丈夫です、少し寝て治りました」
 「そう? まぁ其処まで言うなら良いんだけど……」
 私が何処まで言ったんですか、そして何を。
 とりあえず午後練習の初合わせは特に重要ですから、休みたくないので。
 まぁそもそも先生が無茶な練習を言ったんですけどね。
 「……あ、そう言えば先生」
 私はちょっと気になる事があった。
 「ん? 何?」
 「さっき、ピアノの音とかしませんでしたか?」
 あのピアノは、誰が弾いていたのか。
 それとも、夢だったのか。
 さっきからそれがちょっと気になってました。
 「うーん……聞えなかったと思うけど」
 「……そうですか」
 ちょっと安心しました。
 あの、ピアノの音がそう簡単に弾かれたら困りますからね。
 だって、あのピアノの音は……
 「あ、そう言えば今日の合わせの前に1人1人の音を聞きたいから、ユキからでも良い?」
 「……え?」
 ……先生、それは無茶すぎますよ。
 いい加減にしろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
 私の日常は。
 変に壊れつつあった。
 第三話 日常と呼べる物って結構少ない END★
