二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 《銀魂》凛 と し て 咲 く 花 の 如 く ( No.745 )
- 日時: 2011/05/15 20:38
- 名前: 月兎 (ID: luklZ16E)
- 第四十九訓「やっと始まるのかよ、とか言わないで」 
 「おい、何処行ってたんだ?」
 「神凛のところだヨ」
 迷いもせず、土方に問われ即答をしたのは髑髏。
 神凛との接触を終えた後、真選組一行が掃除を行う為にやって来ていた応客室に、髑髏は戻っていた。
 「神凛って、万事屋のだよね?」
 穂乃嘉は髑髏に聞き、頷いたのを確認するとすぐに土方に向き直って言う。
 「あ、トシ!私昼食の準備してくるから!」
 「土方さん、大勢いるとごった返してるんで昼食班と掃除班で分けることにしたんでさァ」
 総悟は何処から出してきたのか、掃除機を持ちながら言う。
 確かに応客室に真選組一行がいるのは、あまりにも狭すぎたのだ。
 その為、耶麻と無兎、穂乃嘉の三人が昼食班で行くことになったのだが…
 「じゃア、僕も昼食班行ってモいいかナ?」
 髑髏がニコニコと笑いながら提案をする。
 「いいんじゃんないですかィ?」
 「いや、ダメだ」
 総悟が言ったすぐ後に土方が駄目だと告げる。
 髑髏はそれに別に何とも思わないらしく、理由を問わない。
 「テメーは勝手にほっつき歩くから掃除班で俺達と一緒だ」
 「…分かったヨ。潜入捜査なら僕の方ガ長けてると思うけド…君たちに任せるかラ」
 一度、本音をこぼして手元に落ちていた叩きを手にとると、応客室の棚に近寄り埃を叩きだした。
 「…」
 「どうしたんでさァ?」
 黙りこんだ土方に問うが、いや。と土方はすぐに返してすぐに掃除するぞ、と声をかけた。
 「それじゃ、いってきまーす!」
 「マヨしっかり掃除してくださいねー」
 「頼んだぞ」
 昼食班が一人ずつ言葉を残し、応客室を去っていく。
 残されたのは掃除班である土方、総悟、髑髏、アリス、由江壱。
 …の筈なのだが。
 「そういえばアイツ等は何処行ったんだ?」
 「アリスと由江壱ですかィ?それなら…」
 「あーちゃん、何か見つかった?」
 「ぜんぜーん♪あ、チョコあった♪」
 「チョコ!」
 掃除班として応客室にいなかったアリスと由江壱は、また違う扉の向こうにいた。
 第一洋室と書かれたプレートのかかったその部屋で、情報収集を行っているのであった。
 しかし、はかどっていないことは明らかなのだが。
 「でもこれ絶対腐ってる♪」
 「もったいない!!」
 棚の中に仕舞われていたチョコレートを片手に持ちながら、他の棚も物色をするアリス。
 ノートパソコンを片手に、画面とアリスの方を交互に見ながら話をする由江壱。
 此の二人総悟に情報収集を頼まれ、色家でお手伝いは5つにわかれたのだった。
 倉庫で掃除をしていない万事屋。
 一人、違う場所で異変に気付いた神凛。
 昼食班として台所に向かった穂乃達。
 掃除班として応客室に残った土方達。
 情報収集に向かったアリス達。
 そして物語は、傾き始める。
