二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【稲妻11・ボカロ】毒砂糖【カエル様・海刀様リク完成】 ( No.243 )
- 日時: 2010/08/26 08:28
- 名前: 氷橙風 ◆aeqBHN6isk (ID: yjS9W/Zh)
- +*大暴走でーと(私なんかでよければ、)*+ 
 「か、風丸さん、その、えーと」
 「……じゃ、じゃあとりあえず行くか?」
 「はっはい!」
 まずいまずいまずい超ドキドキする風丸さんが目の前とかどうしようどうしようどうしようしかもなんか風丸さんの顔まで赤いしあーもー可愛いな風丸さん!
 ……落ち着け自分。
 ととととりあえず、今私はその、風丸さんとデートらしきものをしてるんだよね? うん名目上は買い物に付き合ってほしいだけど。でもでもでもこれは一応内容的にデートなわけで、大好きな片想いの相手の風丸さんとデートなわけで! あーリカさん、いつもはやかましいけど感謝するっ!
 「……疾永、なあ疾永ってば」
 「えっあっはいゴメンなさい、なんですかっ?」
 すると風丸さんが自分を呼んでいるのに気付いた。
 ……ひいい、風丸さんに話しかけられてたのに気付かなかったなんて私馬鹿! 切腹したい!
 「あのさ、どこへ行く? というか俺、よく知らないんだけど……」
 少し困ったような風丸さん。可愛い。いつもカッコいいからますます可愛い。じゃなくて、返事しなきゃ。
 「いえ、風丸さんの行きたいところでいいです」
 「……俺、疾永の買い物に付き合うんj「それでどこがいいですか?」
 風丸さんの言葉を遮るなんて失礼極まりないけどぼろはださないようにしなきゃ。すでにばれてる気はするけどそんなん気にしないでいこう。
 **
 そんならぶらぶ(といえるのか)な二人を影から見つめる怪しい影が三つ。
 紫を帯びた桃色のツインテールと、綺麗な夕焼け色のポニーテール、そして藍色のショートヘアが建物の陰で揺れる。
 「いやはや、らぶらぶですなあ」
 夕焼け色の髪の叉衣が、うんうんと一人で頷いた。いや、一人ではなかった。全員が同じように頷く。はたから見ればアホの軍団だ。
 「うん。……ところで奈津、変装する必要はあるの?」
 「ったりめーだろ! 尾行といえば変装! テストにでるぞこれ!!」
 「ちょっとあいつらにばれるだろ奈津!!」
 「叉衣の大声もね」
 藍色の髪を逆立ててくわっとなる奈津にさらにくわっとなる叉衣の頭をぺしんと叩く、いつものポニーテールとは違うツインテールの真遊奈。かなりアホっぽい光景であるが本人達はいたって真剣だ。
 「……うん? ああああそこにさっくんが!! なにッ源田と一緒にいるだとォッ!?」
 「え、佐久間が? どこ?」
 「俺のさっくんレーダーがビビビと反応した! ゴメン俺抜ける! 待ってろ俺の嫁ええええ!!」
 え、ちょっと! と止める真遊奈達を気にせずに鬼のような表情をしてどこかに向かって猛然とダッシュしていってしまった奈津。彼女が一番のアホだといっても過言ではないだろう。
 「……発案者が抜けるとは。どうする?」
 「まあ彩華の尾行をつづけようよ」
 「そだね」
 残された二人は、彩華と風丸を見失わないよう、隠れながらこそこそとあとをつけていった。
 **
 話し合いの末、結局、ぶらぶらとそのへんを歩くことにした私達。
 こーゆーときは手ぇつなげってリカさんに言われたな……でも恥ずかしくてそんなこと百パー無理なんですが。うん、無理。
 「……あのさ疾永、」
 「あっはいっなんですか?」
 ふー、今度はちゃんと返事できた。風丸さんの方を見ると、横顔が凛々しくて。なんでそっぽ向いてるんだろーとか思いながら、黙ってしまった風丸さんの袖を恥ずかしいけど引っ張ってみる。……心なしか顔が赤いのは気のせいだよね。
 「ねえこれってさあ、明らかにあれでしょ」
 「うん、あれだよね完璧に」
 ……すると、なんかめちゃくちゃ今聞きたくない声が聞こえた。
 なぜ? なぜあいつらがここにいるのでしょう。なに? 神様どんだけ私のこと嫌ってんですかいい加減にしろよ神。ひでーよ私ばっか。私のご先祖が何かしたんですか。
 「疾永、その……あれ? どこ行った?」
 ゴメンなさい風丸さんちょっとお待ちください私あいつら絞めてくるんで。捻り潰さないといけないんです今度こそ。
 「うん、まずここにいるわけを説明してもらおうか」
 路地裏にいたあいつらを捕まえる。
 風丸さんをおいてきてしまったがこいつらに色々と尋問するのが先だ。真遊奈に叉衣、まあどうせ尾行だろうが動機を説明してもらわなければ。……あれ、奈津はいないのか?
 「おい奈津は? あいつこういうこと好きだろうに」
 「えーとその、俺の嫁ええええとか叫んでどこかに走って行きました」
 「よろしい。ではなぜここにいるのか説明しろ」
 おそらく奈津は佐久間を発見したかなんかで走って行ったんだろう。それはどうでもいい。尾行の動機を吐け。
 「いやまあ、尾行です」
 「うんだから動機」
 「……面白いから?」
 答えに疑問符をつけるでない。わかってたけど。こいつらの動機ぐらいわかってたけどもうやめてくれよなんなんだよどうしてこんなに邪魔するんだよことあるごとに!
 「わかった、よし帰れ」
 「そそそれだけ?」
 「風丸さんを待たせている。帰れ」
 「……らじゃあ」
 いつもならここでぶーぶー言ってくるはずだが、今日はよほど私の形相が怖かったのか、そそくさと退散する真遊奈達。どうせ尾行再開してくる可能性の方が高いけど。
 まあいいや。これで一応邪魔者は消えた。帰ったら締めよう。締めて絞めよう。さて、風丸さんの所に戻らなきゃ。
 「お待たせしました! ちょっと色々あって。あの、なんですか?」
 「あ、ああそうか……いや、別にいいよ。また今度で」
 どこか残念そうに、多分無理に笑っている風丸さん。
 ヤバい、私風丸さんの話優先した方がよかったのか? でもあいつらをなんとかしなきゃいけなかったし……
 「えーと、あのさ、その。……手、つないでいかないか?」
 はい良いですよ、と頷こうとして思考が止まる。あれ? 今なんて言った? ちょちょちょちょい待ち。待つんだ世界。止まれ地球。落ち着いて考えさせろ。
 ……『手、つないでいかないか?』
 も、もちろんですよ、
 「私なんかでよければっ、」
 風丸さんの顔が見れなくて、下を向いたまま手を差し出す。
 見えないのに、その手のあたたかさが、風丸さんがにっこり笑ってくれたように感じた。
 +
 俺タヒ^p^
 俺の大暴走wwもう気にしないでくれwwww
 まあとりあえずドタバタ甘みたいな感じにしてみましたー。ほんっとゴメンなさい毎度のごとく!
 こここんなんでよければ感想ちょうだいねソラ!
 それでは失礼しました。
