二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【稲妻・ボカロ】翡翠の波紋【気まぐれ短編集】 ( No.72 )
- 日時: 2010/07/29 07:44
- 名前: 氷橙風 ◆aeqBHN6isk (ID: 0UeCjiTy)
- +*消えた自分の存在意義は*+ 
 「ねえ、」
 エイリア石による洗脳が終わった彼ら——佐久間と源田は。瞳孔が開き、汗が際限なくにじみでて、荒々しい呼吸音を殺風景な部屋に響かせていた。
 そんな二人を見下ろしながら、あたしは言葉を紡ぐ。
 「アンタ達はなんでここにいる?」
 あたしが聞きたいわけじゃない。ただ、本当に洗脳が完了したかのテスト。彼らがどう答えるかっていう。
 「……ちからが、力が、欲しいから……強くなって、アイツを、うッ……」
 うずくまったまま、必死に死に物狂いで、枯れた喉から声をだす佐久間。でも途中で、あーあ、血を吐いちゃった。
 エイリア石の力を手に入れた時の代償。とてつもない苦しみ。そして——ナニカも失っている。
 「小さくてよく聞こえねーよ。もう一回ハッキリ言えよ」
 あたしの隣に居る不動が、佐久間の銀髪を踏みつける。きっと彼の心も踏みにじっていることだろう。でも彼は抵抗できる力なんてない。
 もうすでにボロボロの精神は、こうやって簡単に崩壊する。真・帝国学園の全員が経験したこと。けれどあたし達はそのことになんの悲しみも抱かないんだ。
 ——なんでここにいるのかな。なんで? なんで?
 “力が欲しいから”
 あたしの声が骨の奥にまで響く。その声に否定はできない。本当の自分は、きっと、いや絶対にアチラなのだから。今の自分は嘘の自分。
 『心を失ってまで、力が欲しいのかよ!!』
 最初に出会った時、源田がそんなことを言ってたっけ。……わかんないわよ、そんなの。
 だってあたしに心はもうないのよ? 答えられるわけないじゃない。
 “力”たったそれだけを求めるために、あたし達は今の佐久間のように苦しんで。——今も、ナニカに苦しんでいる。
 ここにいる価値は、その苦しみよりも大きいのだろうか。
 あたしはここにいるべき存在なのだろうか。
 所詮影山の操り人形なんだろうか——
 いくら問いかけても、答えは一向にでない。あたしは、もうキエタ。本当の自分は、嘘の自分になってしまった。
 なにも戻らない。戻ることなんて不可能。消えたあたしが戻ることなどない。
 ああ、キエチャッタ。
 「アンタもなんか言いなさいよ」
 あたしはそう言って源田の腕を踏む。痛そうな声など、あたしの耳には入らない。どこかに助けを求めている源田の眼なんて、あたしには見えない。
 存在意義がない無価値な人形には、力だけがあればいいの。
 ねえ、そうでしょう?
 全テガ消エル。
 +
 ぐっだぐだやね!!
 日本に帰るの待ちきれなくて書いちゃったぜテンションおかしいですゴメンなさい。
 エイリア石使ってああなるのかは知らないです本当にゴメンなさい。
 それであ。
