二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- ポケモン二次創作 【虹色の天空】 ( No.136 )
- 日時: 2010/12/24 23:07
- 名前: 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA (ID: sp0cIx.0)
- クリスマスなので、特別版! 
 〜時系列的なもの、総無視でいっちゃうぜ!THE過去編〜
 今回は聖なる夜と言う事で、リオンが居るよ!(どう言う事だ)
 番外編 〜聖なる夜の思い出〜
 まだ、リオンが7歳の頃のお話になりまする。
 12/24、クリスマスイブの夜の事。幼いリオンに奇跡が起こる——
 ワカバタウン、リオン宅。母子水入らずで、クリスマスだ。
 母「ほら、リオン。早く寝ないと、サンタさんは来ないわよー♪」
 リオン「え〜、まだおきてるぅ〜!!」
 母「サンタさんが来なくてもいいの〜?」
 ここで普通の子どもならば、
 「あっ・・・もう、ねるー!!」
 「サンタさんがきたら、起こしてね!?」
 とか、色々親に言うだろう。(これは、作者が十年前に言ったらしきセリフだそうです)
 しかし、このコだけは違った。
 リオン「私には、サンタさんはこないよ。だから、おきててもいいの。」
 何だこれ。
 母「え?ど、どうしてかな〜?」
 リオン「だって、私が頼んだプレゼントは、サンタさんにはじゅんびできないものだから。」
 といって、差し出してきた紙には、つたない文字でこう書かれていた。
 『おとうさんがほしい』
 母、絶句。
 リオン「私には、ほかの子とちがって、お父さんがいないでしょう?だから、サンタさんにたのんだんだけど・・・」
 母「そ、そうなの。お母さんには、どうしようもない事だわ〜・・・ごめんね。」
 リオン「お母さんは、わるくないでしょう?私、寂しいわけじゃないのよ。」
 母「そ・・・そう・・・」
 リオン「私、もうねるね。おやすみなさい、お母さん。」
 母「ええ、おやすみ。」
 パタン。
 母「・・・毎年毎年、欲しい物を書かなかった理由はこれだったのね・・・」
 幼いながらも、自分が他の子どもと違う事がよく分かっていたリオン。
 特別な力の事もあるが、彼女には一つ無いものがあった。
 それが、父親、だったのだ。
 母「ごめんねごめんね・・・いつもリオンばっかり・・・」
 リオンは、この先一生「父親」のぬくもりを知らないまま、成長していくのだろうか・・・
 母「どうして、この子ばかり・・・?」
 もし、サンタがいるのならば、リオンの願いを叶えてあげて欲しかった。
 リオンの部屋
 リオン「・・・ことしも、むりなんだろうなぁ。」
 少女の願い「お父さんが欲しい」。
 無理な事ぐらい、分かっている。どうしようもない事だってことも。
 リオン「サンタさん、一回ぐらい私のおねがい、きいてくれたらいいのに。」
 お前、本当に7歳なのか。
 諦めがついたようで、毎年の如く眠りに就いていった・・・
 夜。外は雪が降っている。ホワイトクリスマスだ。
 幼い少女の下に、一つのプレゼントが届けられる。
 ???「リーオン、おーい。」
 リオン「うみゅ・・・?」
 窓の外に、赤い服の男が立っている。まるで、絵本から飛び出してきたかのよう。
 そう、見たままのサンタクロースだった。
 リオン「さ!さんたさんんん!?」
 慌てて窓を開ける。絵本と違うところは、ボロボロな所と、ひげが無いところだが。
 かなり若いサンタのようだ。笑顔が眩しい。何故か、自分と同じ、漆黒の髪の男だった。
 サンタ?「やあ、リオンちゃん!君は今年特別にいい子だったからね、プレゼントを届けにきたのさ!」
 少し、事故はあったけどね・・・。服がボロボロな理由はそれか。
 リオン「サンタさん・・・ほんとうにいたんですね!」
 サンタ?「おうよ!・・・で、君が欲しい物は何かな?」
 そこで、先ほどまでの笑顔が消えた事に、自称サンタは困惑する。
 リオン「私が欲しいものは、お父さんです・・・だから、サンタさんにはよういできないですよねー・・・」
 サンタ?「・・・」
 リオン「この町で、お父さんがいないのって、私だけなんですよ?」
 サンタ?「・・・そうか。お父さんが居なくて、寂しい?」
 リオン「ううん。お母さんもいるし、ポケモンたちもいるからだいじょうぶ。」
 サンタ?「そっか。——お父さんは無理だけど、お友達をあげることは出来るかなー♪」
 リオン「ほんとう!?ありがとう、サンタさん!」
 サンタ「じゃー、お目目つぶってー。」
 そのまま、睡魔が襲ってきて———
 朝起きたら、サンタはいなかった。
 リオン「お母さん!お母さーん!」
 母「おはよう、リオン。どうしたの?」
 愛娘の手には、ピカチュウの巨大ぬいぐるみ(100cm程)と、ピカチュウの耳あて。
 リオン「みてみてー!ぬいぐるみだよー!サンタさんがくれたの!」
 母「え?」
 おかしい。耳あては用意したが、ぬいぐるみなんて用意していない。一体誰が——
 母「どんなサンタさんだった?」
 リオン「う〜んとね、絵本で見たのと少しちがったの。おひげはなかったし、ぼろぼろだったの。」
 母「・・・そう。」
 リオン「でもね、すっごくあったかかったの!お父さんがいたら、あんなお父さんがいいな〜・・・」
 母「・・・!」
 リオン「お母さん?」
 母「なんでもないわ。良かったわね、リオン。」
 リオン「うん!」
 あの人が来たのね・・・
 母は、サンタの正体が、分かった気がした。
 これは、十年ぐらい前の奇跡のお話。
 おしまい
 ・・・何が奇跡だ。そうか、リオンがいるからか!
 サンタの正体が、分かった人〜!←手は上げないでください。
 サンタの正体に作者が気がついたのは、十歳の時です。
 それでは、良い聖夜を〜!モイモイ!(フィンランド風挨拶だそうです)
