二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 忘れな草【イナズマ短編】風 ( No.62 )
- 日時: 2011/05/05 13:40
- 名前: 携帯しずくリク完成! (ID: jFJOmttq)
- 参照: スレッドいじれないので、連絡ができませんorz
- +天然なあなた+ 
 「で、ここでこの方程式は……」
 先生が、チョークでかつかつと何か書く音が聞こえる。話の内容からして、もう理解していることだ。私にとってはつまらない話。そんな話の時、私は眠ることにしている。机に突っ伏し、心地よい昼寝タイムを満喫していた。先生の話し声は、いい安眠BGM。私を更に眠りの世界へと引き込んでくれる。
 しかし残念なことに、授業終了を告げる鐘が鳴り、意識も現実に戻されてしまった。先生が出ていったのか、生徒同士が話し合うやかましい声が耳に入ってくる。今は昼休みだが、私は起きるのが億劫に思われたので、そのまま眠っていた。
 「琴葉! 起きろよ!」
 そこへ、目覚まし時計並の音量がし、身体が揺さぶられる。額を机に押し当てていたため、額が机を擦ってじんじんする。いつものことだが、気が利かなさすぎだ。
 私は、ばっと身体を起こし、肩に置かれた手が離れた。顔をひきつらせながら後ろを振り向くと、守がにっこりと笑った。周りの人間は猛獣を見る目で私を見ていると言うのに、相変わらずの鈍さだ。
 「琴葉、昼飯食おうぜ」
 断る、と一言発しようとした。が、守は許可なく私の机を移動させ、勝手に自分の机の正面にくっつけた。早くも四人で食べる守の机の右側には豪炎寺、左側には秋の机がついており。二人は、既に自分の弁当の包みを開いている。豪炎寺のは、彩りが豊かな弁当。家政婦さんが作ったと言うだけあり、中々手が込んでいる。秋のは、手製らしい。おにぎりに昨晩の夕飯の残りを詰めたような、シンプルな弁当。豪炎寺に比べると見劣りはするが、バランスがよいのは、いかにも秋らしい。
 「……大して腹は減っていない」
 文句を言いながら、椅子を引いて椅子に座る。私は鞄から弁当の包みを取りだし、包みを広げ、蓋を外す。おにぎりに冷凍食品を放り込んだだけの弁当。時間がなかったとはいえ、もう少してを加えるべきだったか。
 「腹減ってないなら、このおにぎりわけてくれよ!」
 私が無言で弁当箱と睨みあっていると、守の手が私の弁当箱に向かって伸びてきた。そして、ラップに包まれたおにぎりを一つ掴むと、そのまま持っていかれてしまった。
 「守!」
 がたっと私が椅子を倒しながら立ち上がると、守は既におにぎりを全てくちの中に収めていた。空のラップを片手に、ほっぺたをリスみたいに膨らませて、口をもごもごと動かしている。なんて速さだ。早食い大会があったら、優勝できるんじゃないだろうか。
 呆気にとられる私の前で、守はおにぎりを飲み込んだ。そして率直に、
 「うまかったぞ」
 こいつのマイペースさにはほどほど呆れる。先程の起こし方といい、我慢の限界だ。
 「……私の物を盗るとは守、貴様いい度胸じゃないか?」
 周りから私を見たらどう考えるか見えるか知らないが、秋と豪炎寺が不安げな目で見ている辺り、怒りははっきりと表に表れているよう。それでもなお、守は笑顔を絶やさない。……その鈍さが逆に怖い。
 「琴葉のおにぎり、うまかったぞ」
 「……は?」
 怒っている相手に礼を言う人間がどこにいるだろう。なんだか太陽のような守の笑顔を見ていると、呆れを通り越し、どうでもよくなってきた。守の笑顔には、そんな力がある。
 「今日は特別だ」
 「そっか! じゃあ、また食わせてくれよな!」
 それだけ言い残すと、守は自分の弁当を食べ始めた。すごい勢いで喉に詰まるんじゃないかと危惧していたら、やはり詰まらせた。顔を苦しそうに歪め、喉を叩いている。
 「……はい、守」
 私は、冷静にお茶を渡した。
 (天然なあなたには、私が必要じゃない?)
 〜FIN〜
 すいません、携帯からですwキャプテンとのほのぼのを目指しました。うん、なんか未知数の駄文になりました。オチ、なし。
 待たせた上に下手すぎる作文で申し訳ありません;;;文才下さいませんか←
 良ければ、ご感想をお聞かせ願います^^
