二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 稲妻短編【時の流れ】リク募集中 ( No.66 )
- 日時: 2010/12/23 15:15
- 名前: アーシェ (ID: gyX.9WMH)
- 参照: 元・ルナです♪
- 人形とは違うその笑顔 
 風が頬に当たって少年は顔をしかめた———やっぱり今日は寒いな・・
 ここで待ち合わせをしているのだが・・少し来るのが早かったか
 ここで待ってるのは一人の少女・・幼馴染の少女だ
 無愛想だと思われてしまうけど自分は大好きなその彼女を
 確かに笑わないが・・本当に一回だけ笑ったのを見たことはある
 人形のような繊細なその顔に浮かべたキレイな笑顔を
 思い出すとあれ以来見ないなぁ・・少し寂しい感じもするが今日笑ってくれるといいな・・
 そう期待を込めて待っていると聞きなれたその声
 「・・ヒロトくん」
 大好きな幼馴染がそこにいた
 *
 いつもどうりに少しボーッ・・としているような彼女に笑いかけていった
 「・・・いこうか」
 コクリと頷いた彼女を確かめて歩き始めた
 ——笑って欲しかった
 少しだけそう思いながら・・でもいつか・・いや今日笑ってくれるといいけど・・
 「・・ヒロトくん・・なにに乗る・・?」
 「そうだなぁ・・ジェットコースターは?」
 いいですね。と言ってから彼女は並び始めた
 こういうの好きだったかな?・・少し疑問もあったけど一緒に並んだ
 いよいよのってそしてジェットコースターが急降下した・・なんとなく有利ちゃんの方を向いたらあまり普通の生活ではみられない面白そうな顔ををしていた
 それにビックリしていた間に終わってしまった
 それをきっかけに有利ちゃんは自分が乗りたいものを少しずついいはじめた・・いつも以上に楽しそうにしているからまあいいか・・そうおもっていた
 「こんど・・あれ・・のりたい・・」
 「観覧車?・・いいよのろうか・・ねぇ」
 「はい・・?」
 「楽しい?・・いつもと違うね」
 「楽しいですよ・・?いつもと違うの?ヒロト君が?」
 こんな不思議な彼女が凄くかわいくて面白かった
 無愛想じゃないのになぁ・・・確かに笑わないけど・・人形じゃないんだから・・もうちょっと理解して欲しいなぁ・・
 そう考えながら観覧車に乗った
 日が少し傾き始めて・・もう夕焼けが近くなっていたのにビックリした・・こんなに遊んでいたのは久しぶりだな・・有利ちゃんの方をむくと自分が目を真ん丸くしたのが自分でも分かった
 ————笑っていた
 観覧車から見た景色を眺めて顔が少し夕陽に照らされていて・・人形のような顔がキレイに笑っていた
 少し戸惑っていると有利ちゃんがこっちをみた
 「きょう・・たのしかった・・・」
 笑顔のままではなした
 自分の頬が赤くなっているのを感じながら
 無意識のうちにこういっていた・・
 「僕も楽しかったよ・・笑顔も見れたし」
 すると少し頬を赤らめて有利ちゃんはこういった
 ———笑顔・・もっと見せたほうがいいの?
 また笑顔になりながら・・これが本当に有利ちゃんなの
 かどぎまぎしながらでも・・・
 「見せたほうがいいよ?・・かわいいんだからでも・・反則なんじゃ?」
 有利ちゃんは恥ずかしそうな顔で頷いたそしてこうといかけた
 「反則って・・?」
 ————その笑顔反則
