二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ワンピース 天まで… ( No.4 )
- 日時: 2011/01/17 18:24
- 名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)
- 〜第4話 毒霧を抜けた先〜 
 ティルアは、結局船に行くのを断り、そのまま村に泊まった。
 空き家だった家に入り、食料を周りの家から取った。
 どれも、自分が取って来た物ばかりだ。
 乾燥肉を頬張ったが、自然と涙が流れていた。
 「っーー」
 「一人が好き?」
 後ろから、扉のノックの音が聞こえ、一人の女が入って来た。
 「あの船に居た…」
 「私はナミ。それより、聞かせてくれない?」
 「何も教えないわ。」
 顔を背け、また肉を食う。
 皿が置かれた音がして、振り向くと、温かいスープが置いてあった。
 「今の私には、戦闘の意思は無いわ。」
 スープに一瞬、手を伸ばすが、引っ込めた。
 「教えて。あなたの過去を。」
 ティルアは、涙を拭い、スープを一口飲んだ。
 「私、こんなスープに、毒薬を混ぜられて、死にかけた時があるの。」
 「!?」
 「……私は、物心ついた時には、船の上だった。」
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 一つの袋、僅かな水と、一枚の紙切れ。
 そして、鞘に収められた刀一本。
 “私達は、あなたを育てられません。”
 その後すぐに、海賊に捕まり、人身売買の手にかかった。
 魚人や、珍しい種族が売れて行く中、ティルアは売れず、そのまま保留となる日が続いた。
 ある日、同じくらいの年の男性が入って来た。
 剣士だろうか。
 腕に、無数の傷があった。
 「君は、かなりここに入ってるの?」
 ティルアの隣に腰掛けると、話しかけてきた。
 「半月くらい…」
 「俺、元脱獄犯。」
 “えっーー”
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 「あなた達、前にシャボンティ島に来てるわよね。」
 「ええ。行ってるけど…」
 「そこで、逃げ出した内の一人よ。」
 「そうだったの…」
 「だから、この一味には入れてもらえないと思って。」
 「えっ…?」
 ティルアは、一瞬赤くなるが、ナミの方を向くと、頭を下げた。
 「私を、麦わらの一味に入れて下さい。」
