二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ポケモン】ポケットモンスター アスタリスク ( No.294 )
- 日時: 2011/04/05 19:58
- 名前: 小雨 (ID: BKd.hc6i)
- 54話 
 主人公の所持ポケモン
 ルカリオ(ルーク)
 コイキング(ギィ)
 ユキメノコ(メメ)
 「別には、は、はだ、裸を見られるくらいなんという事はないのだが、つい防衛本能で手が出てしまったのだ」
 「は、はぁ…すいません」
 僕はヒリヒリするほっぺたを触りながら、すぐ隣で温泉に浸かっている赤い髪の女の人に今一度謝った。
 叩かれた箇所が火照っているのか単に温泉にのぼせているのかわからないが、なんだかほっぺたは熱を持っているような感じがする。
 結局僕は温泉に入った。もちろん僕は先を譲ったのだが、今は混浴の時間帯であるし油断していた私が悪いなどと言って、僕の提案は却下されてしまった。
 多少リラックスできる事を期待して温泉に浸かったのだけど、なんだか変に緊張してしまう。
 しかし温泉というものに初めて入ったのだけど中々、いや随分と気持ちがいい。旅の疲れが溶けていくようだ。ゆっくり入浴するなんていつぶりになるだろう。
 こういう形態の風呂はいわゆる露天風呂というやつのだろうか。屋外で湯に浸かるというのはなんだかそれだけで解放的な気分になれる。両足を伸ばしてお風呂に入るなんて初めてかもしれない。
 これだけ気持ちいいと、なんだか外で待ってくれているルーク達に申し訳ない気持ちになってしまう。
 「どうだ、中々気持ちのいい露天風呂だろう」
 赤髪の女の人が声をかけてきた。
 「はい、とても気持ちいいです。露天風呂なんて初めて入るので…」
 「そうなのか。住人の身で言うのもなんだが、ここの露天風呂はホウエン一だと思うぞ」
 言うだけあるなと思う。
 「そういえば君はポケモントレーナーか?それとも旅行者?」
 「は、はい、一応トレーナー…です。旅行者………ではないと思います、多分」
 なんだか自分の身分が上手く表現できなかった。トレーナーになったつもりはないが手持ちポケモンはいつの間にか増えていたし、旅行しているつもりはないが各地を回っている事には違いない。
 「なんだはっきりしないな。トレーナーということは、この町のポケモンジムに挑戦しに来たと言う事か」
 「いえ、そいういうわけでは…ジムリーダーの方にお話したい事がありまして」
 「ほう。なんだ話と言うのは」
 「いえ、ジムリーダーの方に直接」
 あまりの気持ちよさに精神までふやけそうになってしまっていたが、僕は気を引き締めた。迂闊に無関係の人に話すわけにはいかないのだ。
 しかしそれでも女性は引かなかった。
 「だから、なんだと言っているのだ」
 「え」
 「まだるっこしい奴だな君は。リーダーに用事があるくせに相手の顔も知らないのか?フエンジムリーダー、アスナは私だ」
