二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: フェアリーテイル〜無の滅竜魔導士〜7話更新 ( No.14 )
- 日時: 2011/04/05 13:22
- 名前: アビス (ID: dFf7cdwn)
- 8話〜ギルド〜 
 「シャーナ・・・・・マスターも。どうして・・・・」
 「どうして、正規ギルドご一行がこんなところに居るのかね?」
 シトの言葉を受け継ぐようにディオが言った。それにマスターが前に出て答えた。
 「うちのガキが単身で闇ギルドを潰しに行ったと聞いてのう。
 それを聞いて飛んでこない親がどこにいる?
 ついでに評議院の周りで不審な動きをしてる輩がいると情報が合っての。
 シャーナの話を聞いてやって来たんじゃ」
 「なるほど」
 ディオはそう納得したように頷くと、指を鳴らした。
 すると今までどこにいたのか、ぞろぞろと自然災害のギルドのメンバーが現れた。
 「お前ら!精々暴れてきな!!」
 「「ふぉおおぉぉぉぉ!!!!」」
 「おらあああ!!来いやああぁぁあああ!!」
 自然災害のメンバーとフェアリーテイルのメンバーが混戦状態へと変わった。
 「シト!大丈夫!!」
 その中でシャーナがシトの元に駆け寄り、笑顔で言った。
 シトはまだ信じられないとばかりの顔をしている。
 「どうして来たの?・・・・・また僕を救ったっていう優越感にでも浸りに来たの?」
 シトはシャーナに顔を背けて尖がった口調で言った。
 「まあね」
 「・・・・・」
 シャーナのその言葉に、シトは何故か心の奥から嫌な感情が出てきていた。
 と、シトの隙だらけの後ろから自然災害の者が襲って来た。
 「貰ったーーー!!」
 「小槌の重撃!!」
 「ぐはぁ!!」
 シャーナがそいつを瞬殺した後続けた。
 「君が助けてほしくないっと言っても関係ない。無理にでも助ける。
 君が来てほしくないって言っても関係ない。来る!
 今君を助けるの私のエゴ。君の気持なんてしったこっちゃない!分かった!?」
 笑顔で語るシャーナ。それにシトは少し呆けた後、ため息をついた。
 「そんなの。その人から見れば良い迷惑だよ」
 「関係ない!フェアリーテイルは周りを気にして、自分を殺すような人はいないからね!」
 「・・・・・・くっ!!あははははははは!!!!」
 シトが大笑いする。それはシトがフェアリーテイルに来て初めて見せたものだった。
 「なんだよそれ!よくそれでギルドとしてやっていけてるよね!!」
 「あはは。マスターもよく評議院から始末書の山を持ってくるよ」
 「なるほどね。・・・・・分かったよ」
 シトはそう嬉しそうに言う。何か胸のつかえが取れたような表情だ。
 「僕は人間は嫌いだ。それは今も変わらない。けど、フェアリーテイルは好きだ。
 ・・・・・可笑しいかな」
 シトが少し照れ臭そうに言う。シャーナはそれに真面目に答えた。
 「ううん。家族を特別に思うのは何も可笑しいことじゃない」
 「家族・・・・か。うん。いいかもね。・・・・・・ディオ!!!」
 シャーナに笑顔を向けた後、シトが叫んだ。
 ディオはと言うと上の方で混戦を観戦していた。
 「んん?」
 「これは僕が招いたことだ。けじめとして、お前は僕が倒す!」
 シトが真っすぐな目でディオを睨む。それにディオがにやりと笑うと下に降りてきた。
 「良い目してるね〜〜〜。潰し甲斐がある」
 手をコキコキと鳴らした後、シトに手をかざす。と、シトは撃たれたように仰け反るが、
 直ぐに元に戻り、撃たれた所をさする。
 「それじゃあもう僕にダメージは与えられないよ」
 「なるほど。ならこれならどうだ!!」
 両手一杯にビー玉を持ち、それを撃ち出すディオ。それを紙一重で交わしていく。
 「終わりだ」
 ディオは何時の間にか天井に張り付いており、大きな照明灯に触れる。
 と、それが高速でシトに降ってきた。
 —ガシャーーーン!!—
 ガラスが砕け、あたり破片が飛び交う。
 「いでぇ!!」
 「うわぁ!!」
 その破片がフェアリーテイルだけではなく、自然災害の者にも当たった。
 「・・・・・やっぱ今のはいてーか?」
 「ちょっとマスター!!気を付けてくださいよぉ!!」
 「ああ。わりーわりー」
 「・・・・・っつ!」
 直撃を受けたシト。喰らう直前に消滅のブレスを吐いたが、それを突き抜けてきた。
 幾分かダメージは軽減出来たが、それでも体に破片が刺さっている。
 それがシトの魔力で見る見る消えていくのを見てディオが言った。
 「ああ。お前、滅竜魔導士か。頑丈なわけだ。竜の体質になるんだからな。
 それでもまだ、ひ弱だな。本物には程遠い」
 「・・・・まるで本物に会ったことあるような言い方」
 「さぁ、どうだかね。俺の仲間になってくれるなら教えてやってもいいぜ」
 「・・・・この状況で勧誘?」
 シトの顔を見て、ディオは薄く笑った。
 「言ってみただけだ。・・・・・さてと」
 ディオはそう言うと、消えてしまった。それを見て何故か他の自然災害のメンバーも消えてしまう。
 辺りに不気味な静けさが過る。
 「さ〜〜て、フェアリーテイルの諸君。これを喰らったら幾らお宅らでも無事じゃ済まないぜ」
 声を外から聞こえる。と、同時にアジトの中の空気が一変する。まるで伸びきったゴムが
 戻ろうとするかのような張りつめた感覚だ。それにいち早く察したマスターが叫んだ。
 「皆の者!!伏せておれ!!」
 マスターはそう皆に指示を出すと自分は手の平で何かを作り上げていく。
 「あれは妖精の法律(フェアリーロウ)!?マスターは何をお考えに・・・・」
 「何をしようがもう遅いぜ!!!・・・・・・超凝縮(ビッグクランチ)!!!」
 ディオはそう言うと手を空間に翳す。すると空間が震え始めた。
 「間に合わんか・・・・!!」
 マスターがそう呟く。そして次の瞬間、アジトが一瞬にして潰れてしまった。
