二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: †BLACK†REBORN!第17夜UP★ ( No.279 )
- 日時: 2012/03/27 11:49
- 名前: ちぃ ◆BtgqVElJ1I (ID: clpFUwrj)
- 参照: どっちも自分が正しいと思ってるさ。戦争なんてそんなもんだよ。
- 第18夜 【夜の扉を開ける時】 
 深夜2時、沢田家に不審な影が2つ。
 「なぁ、ツナに何も言ってないがいいのか?;」
 「何言ってるんです姉さま、今夜行くと言っておいたじゃないですか☆」
 いい笑顔でのたまったのはシスコンこと黒雷葵。
 (そんなこと言ってたような…;ていうか今は夜というか深夜なんじゃ・・;)
 勿論この常識的な考えをしているのは黒雷紅だ。
 2人は今日あるマテリアルの会議(という名の顔合わせ)の場所、沢田家に来ていた。ヴィクトリカの言った通り。
 ガララと窓を開ける葵
 「あれ…ここ綱吉の部屋ですね」
 「しーっ!じゃ、じゃあ物音たてないように…」
 「そうですね、早くヴィクトリカのとこ行かないと後が怖いですからね…」
 そういって二人は静かに、そうとっても静かにツナの寝ている横をソロリと歩き出したのだが、その努力は一人の男によって粉々に粉砕された。
 「今晩わ」
 静寂の中に響く男の声
 不快すぎるその声に恐る恐る振り向く葵
 嗚呼、人間は嫌いすぎると冷や汗が出るのか、そんなことを思う
 「今夜は満月が綺麗な月夜ですねぇ」
 「…昼間はどうも、"魁"」
 後ろを向けば窓に足をかけ不敵な笑みを口元に浮かべる男がいた
 男は後ろから月光で照らされ一層妖しい雰囲気を醸し出している
 「いえいえ〜、それよりも紅もお久しぶりですねぇ〜」
 「魁!久しぶりだな!」
 魁は日本人ではないようで紅の頬に挨拶する
 また紅も返す。
 どうやら紅は魁が嫌いなわけではないらしい
 「姉さま、そんな奴と顔を近づけると腐りますよ^^」
 「おやおや、葵くんもしてほしいのだったら言ってくれればy「キモい☆」
 言い、言われお互いに鳥肌を立てる
 「ちょっと、葵くん僕鳥肌たっちゃったんですけどどうしてくれるんですかぁ〜」
 「知るか、死ね」
 そんな応答を大声でしていれば寝ている人間も起きるだろう
 「う…ん?…え、え?な、なんで紅たち…?」
 「あ、起しちゃったか?;悪いな…」
 「い、いや…いいんだけ…そちらの方は…?;」
 人の家の窓から不法侵入を働こうとする人間(?)を見つけ訪ねる
 「ご挨拶が遅れましたねぇ〜、初めまして人間界のマテリアルの"魁"と申しますぅ」
 「マテリアル!?なんでそんな人がうちに……紅…?」
 「い、いや…あれだ…」
 「ヴィクトリカがここに集まれって言ったんですよ」
 「あ、葵ッ!!;」
 「…そんなことだとは思ったけど…」
 「ま、まぁまぁ!もう集まってると思うぞ?ついでだ、ツナも行くか?」
 「え!?いいの!?」
 突然の申し立てに焦るツナに紅は笑う
 「ここまで来てなに水臭いこと言ってるんだ」
 「じゃ、じゃぁ…お邪魔して…」
 みんなでヴィクトリカの部屋の前に立ち扉を開ける
 ガチャ、と鈍い音が暗い廊下に響き渡る
 そして俺は開けてはならない暗い夜の扉を開けてしまったのだった
