二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ■銀魂/ 日向と日影 /夢■ ( No.71 )
- 日時: 2011/05/29 18:55
- 名前: くろねこ。 (ID: 2nnbbVZM)
- ■+/本当と嘘。 銀時side。 
 「…行くのか?」
 「 ? 」
 「....夜。」
 アイツが帰って何故かガラリと感じる部屋のソファ。
 隣に座る日向に、自分でも驚くほど小声で呟く口。
 —…きっと、アイツを見て笑った日向を見たからだ。
 「どうしたんですか?急に…」
 - なんかちげぇ—…
 いや、全然ちげぇや..。
 
 今度は、俺を見て笑った—…。 つられて俺も笑う。
 が、自嘲するような薄笑いを浮かべたのが自分でも分かった。
 ━…嘘の笑顔。
 
 ━…トンッ
 ジャンプ片手に、隣に居る日向の肩にもたれかかる。
 - 細いし、ちっちぇーなァ—…
 折れちまいそうだ..。
 「……?
 ...銀さん?」
 「
 —…行くなよ...」
 呟いた瞬間ハッと我に返る。
 その台詞に驚いたのは日向も同じだった。
 でも、日向も負けちゃいねエ。
 「…私が行ったら
 —…困りますか?」
 急に真顔になって何を言い出すのかと思ったら—、
 大人びた顔して俺の視線を捕えやがった…。
 「…んな顔されたら、銀さん離したくなくなるっつーの!」
 雨で濡れて、乾かして、久しぶりに解かれた、
 目の前にある真っ黒な綺麗な髪を指でくるくるしてみる。
 ━…これは本音。
 「…ヅラが"日向居なくなった。"って此処来たら困んだよ!」
 
 ━…これは嘘。
 「あ゛w そういえばっ!!」
 さっきの表情が嘘のように、またいつもの優しくて穏やかな日向に戻る。
 なんかそれが嬉しくて、眉を八の字にして鼻で笑ってやった。
 ━…これは本当の笑顔。
 「まぁ、てきとーに追っ払っといてやるよ。」
 「適当って…。」
 「アイツ馬鹿だからなァw」
 「それは…(否定ができないw)」
 …っと、まぁこんな感じに。
 思った事を顔に出さない俺も凄いと思う。
 - こいつ、鈍いから—…
 「…なんか...」
 「—…ん?」
 「 捨てられた子犬みたい...です。」
 —…少し驚いた。
 「誰が?」
 「銀さんが。」
 「ハハッ。
 定春じゃあるめーし、」
 「…なんとなくですよ。」
 嗚呼ほら、まただ。
 -油断したら危ねエな。
 
 -嘘の俺か、
 -本当の俺か、
 -日向の前だと、
 -どうもコントロールがきかねエや。
 -特に…
 -花が綻んだような..
 -大人びたお前の前だと。
 -…いつか、俺にも見せてくれんのかな?
 -お前の本当の笑顔。
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