二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 第二節 平穏と戦争の交差地点 ( No.200 )
- 日時: 2012/02/01 21:39
- 名前: 蒼炎 (ID: hj9a4sJB)
 赤い髪の少年は起き上がり、倒れたカーナの近くに寄る。
 カーナはうつ伏せのまま、恐る恐る赤い髪の少年の方を見た。
 少年の右手には、折りたたみ式の杖の様な霊装、通称『鋼の裁断杖(アーム)』が握られていた。
 真希は事前にアリステルの目に手を当てる。
 血みどろの世界を見せない為に。
 カ「炎剣に『鋼の裁断杖(アーム)』・・・ッ!まさか南雲晴矢かッ!?」
 ?2「だったら何だよ」
 南雲晴矢と呼ばれた少年は、下らなそうに言った。
 対し、冷や汗をかく蜂蜜色の髪の少女。
 彼はカーナの目の前に『鋼の裁断杖(アーム)』の尖った先端を向ける。
 晴「今からアンタに幾つかの話を聞かせてもらうぜ。俺の質問には、アンタは全力で否定すれば良い」
 カ「・・・」
 晴「アンタは何者だ?」
 カ「・・・」
 晴「アンタの所属する組織は何だ?」
 カ「・・・」
 晴「アンタの目的は何だ?」
 カ「・・・・・・・は」
 カ「はいはい、まったくいきなり殺やれちゃいましたね、カーナ=ウィネスさん」
 彼女は、僅かに笑う。
 それは明らかに本人、カーナ=ウィネスから発せられた言葉だった。
 刹那、晴矢や薄い水色の髪の少年、真希の脳内が、僅かに、しかし明白に真っ白になる。
 晴矢は『鋼の裁断杖(アーム)』の先端を少女の口に容赦無く突き刺す。
 カーナの口には血が溢れた。
 それでも、彼女の笑みは崩れない。
 カ『全くです。天使の力(テレズマ)の力を持つ者の癖に、呆気無く一般人に殺られてんじゃねぇです。最初から思ってましたが、やはり使えませんです』「・・・黙れッ!」
 晴「この妄想女じゃない事は分かってる。アンタは誰だ」
 カ『んー?取りあえず、今は何も言わないです。ただ、これだけは言っておくです。カーナ=ウィネスと私、残り2人は「冬色の星真空(ふゆいろのせいしんくう)」という組織に入っており、全員が天使の力(テレズマ)を使えるです』
 晴「天使の力(テレズマ)・・・まさか四大天使と四大元素か!?」
 カ『聞かれても答えないです。今は何も言わないと言ったんですから。まぁ、私が答える時までに、生きていれば教えてやるです』
 ぷつん、と。
 ぴんとはった糸が切れる音がした。
 カーナは完全に意識を失った。
 空色の瞳は閉じられ、晴矢へと向けていた顔は重力によって地面へと叩き付けられる。
 その瞬間に、3人は思う。
 この道は、何処まで続いている?と。
 *
 スランプから抜け出せねぇ・・・
