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『次は体育ですかー。私体育全般苦手ですがねーｗ』
「全般って…」

あやや、五星さんが呆れちゃいましたよ（笑）
最近あややってよく言うようになった気が…。

『あれ？有里さん、着替えないんですか？』
「…」

…無言で睨まれましたよ。
怖いｗ

「…体育、休むから」
『え？何でですか？』
「月藍、早く行かないと遅れるヨ」
『あっ、はい！』

理由はわからなかった。
健康そうだし…。
教室に1人残っている有里さんを、私は見えなくなるまで見ていた。

*

「今日はー、ハンドボールだー」
『ハンドボール？』
「欧州で結構有名なスポーツだそうだ。にしても、何でハンドボールに？」
『その理由は多分、作者がハンド部だからじゃないですか…』
「…ああ…」

麻莉花さんも納得しちゃいますｗ
日本では結構マイナーなスポーツですよね。

作「沖縄では盛んなんだよ！(特に浦添市)」
『出てくるな^言^』
作「(´・ω・｀)」

だったら、有里さんも知ってるかな…。
ルール知ってるんだったら、教えてもらいたい。

「それにしても、4月とはいえ…。まだ肌寒いから半そでは辛いな」
『ですよね。ちょっと寒い…』

少し鳥肌なります。
寒い寒い(

*

『やっと体育終わりましたよー…』

走ったからきついｗ
あんなに走るとは…。想像もしてなかったですよ。

教室に入ろうとした時。

「…」

有里さんが、窓辺に座っていて、涙を流していた。
無表情のまま、泣いていて、…不謹慎かもしれないですけど、とても綺麗でした。

「…！」
『…有里さん？』

私に気付いたのか、驚いている。
え、私何かしました！？

「…あーあ、泣き顔…見られたか…」
『へ？』

何か口調変わってません？
そんなキャラでしたか？

「…何でも無いの。…ううん、何にも無いの」
『何にも…？』
「私がね、体育やらなかった理由はさ、体育着が半そでだからだよ」
『…は？』

話が読めない。
半そでだから？
何だその理由ぅぅう！

「…半そでだと、見えるからさ。傷が」
『…』

袖をまくり、白い肌に深く刻まれている傷。
……っ…！

「戦争で、ついたんだ。忘れられない」

どこか遠くを見据える黒い眼。
とても、とても悲しい眼だった。

「もうすぐ、皆戻ってくるかな…。この事、誰にも言わないでね」
『…はい…』