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　11話　届いて…




　神楽についていく、3人。

　ふと、神楽が口を開いた。

　神「どうして、君たちは由梨を仲間に入れようとしているの?」

　円「そりゃあ、エイリア学園と戦うためだし、それに…。」

　神「それに?」

　円「強い奴と一緒に、サッカーしたい!!」

　神「……、プッ!あははッ!君は、おもしろいなぁ。」

　楽しそうに、神楽は笑う。

　神「由梨は、心を開いてくれるかな?君達に…。」
　
　そう呟いた神楽の言葉は、3人には聞こえなかった。




　由梨は、やっぱりここにいた。

　あの人と、よく遊んでいたこの場所に…。

　神「由梨。」

　名前を呼ぶと、振り返り、かすかに頬をゆるませた。

　あの、笑顔を見るのは……辛い。

　きっと、あの人の事を考えていたのだろう。






　お願い、由梨。

　言葉を、聞いて。

　怖がらずに、その耳で。

　塞がずに聞いて、この人達の言葉を。

　きっと、貴女を救ってくれる。この人達は…。

　その、深い、深い闇から。悲しみから…。



　どうか、届いて、言葉よ。

　あの子の、心に……。