二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 第四話 ( No.6 )
- 日時: 2012/06/08 18:29
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
 <インデックス>は、頭の中に膨大な記録を溜め込めるコトモノ <録号>というコトモノの亜詞族でもある
 詞族とは、同じ遺言詞、コトモノを持った集まり、共同体のこと
 詞族と認定されるには許可が必要なので、詞族に属さないコトモノも多い
 <インデックス>は認められていないので、詞族とは呼ばれない
 <インデックス>と<録号>の大きく違うのは、溜め込んでいる記録を引き出す方法
 <録号>は、もう一人のパートナーの<録号>がいて、それぞれの方法じゃないと記録を引き出せない その為、記録している<録号>は、どんな記録を持っているのか引き出すまでわからない
 <インデックス>は、パートナーを必要としない そのまま自分の記憶の中に記録しているので、自分一人で記憶を引き出せる
 何で自分がこんなコトモノを宿しているのか
 小さい頃、まだ沖縄にすんでいた頃、謎のサッカー少年に助けられる前、
 自分には父さんがいた
 何でだか、母さんはいなかった
 父さんも自分と同じ<インデックス>を宿していた 自分は父さんから遺言詞を学んだ
 学んだ理由は、頼まれたから
 父さんが持っていたのは、サッカーが人気を帯びてきた頃、当時から約五十年間の日本のサッカーに関する記録だ
 何でかはわからないけど、とても大事な記録らしい
 その為、父さんは記録を抹消しようとするやつらに狙われてた
 自分は父さんと同じ<インデックス>を宿し、同じ記録を持っている
 何度も話された
 記録を持つことのリスクについて
 <インデックス>を持った次点で、自分はいつ襲われてもおかしくなかった
 それを実の子供に学習させたのだから、相当大事な記録だと言える
 そんな中、サスケを助けようとして、木材の下敷きになりかけた所を謎のサッカー少年に助けられた
 父さんはそんなこともあり、自分を沖縄から別の場所に移住させることにした
 自分がこの稲妻町に来た理由は、憧れのサッカー部に入りたいってだけでなく、安全を確保するための手段でもあった 稲妻町はいまだにコトモノがほとんどいない町だったし
 そして三年ほど前、自分に届いたのは、
 父さんの死の知らせだった
 <インデックス>のせいで父さんが死んだ
 だから自分はあまり自分のコトモノが好きじゃない
 それは、さっきの二人に出会っても、変わってない
 「…天馬?」
 その声で、天馬は我に帰る
 「キャプテン…」
 「どうしたんだ?ボーッとして」
 コトモノのことを考えていた、なんて言えるわけもなかった
 「大丈夫ですよ」
 そう言って天馬はごまかした
 「剣城、本当に平気か?」
 「ああ」
 しばらくすると、保健室にいた剣城も戻ってきた
 体調は良さそうで、いつもの剣城と変わらない
 …あれ?
 なんか剣城…
 元気無さそうだな
 天馬だけは一人、そう感じていた
