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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.283 )
- 日時: 2012/09/23 15:48
- 名前: 黎 (ID: 6Bgu9cRk)
- ———エピローグ———— 
 「・・・兄さんあれだけ僕のことバカって言っといて兄さんも馬鹿だったじゃないか。」
 そう言って海馬薄く笑い、どこかにある「白銀海道」と書かれた墓をそっと触る。
 「…これからお前はどうするんだ?」
 「水晶ちゃん。」
 近寄ってくる水晶に海馬は驚きを隠せなかった。
 「…良くここがわかったね。」
 「…ここはバカ親父の一番のお気に入りの場所だったからな。…でお前はどうする?」
 フッと海馬は鼻で笑うと、
 「これから僕はいろんな国を回るよ。今度はちゃんとした科学者としてね。今日の午後8時にはニューヨークに向かうつもりだよ。…もう君たちに一生会うことはないと思うから安心しなよ。」
 「・・・そうか。」
 そう言って水晶は墓石に触れる。
 「・・・死体はないと聞いてたが、まさかお前が引きずってこの墓に入れたとはな。てっきり貴様も死んでたかと思ってたぞ。」
 「…まあ、君たちを解放してからすぐに外に出たからね。ついでに兄さんの死体を丁寧に墓に入れてあげたってわけ。」
 「…私はお前のことは冷酷な男と思ってたが。」
 「…僕もそのつもりだったんだけどなあ。萌香ちゃんに感化されちゃったのかな。」
 海馬は皮肉交じりにいった。
 クルリ、と水晶を改めてみると、
 「…萌香ちゃんのこと、頼んだよ。」
 「…分かってる。」
 そう言って海馬は水晶の横を通り過ぎた。
 2人が振り返ることはもうなかった。
 「…これで、白銀家の悪夢は終わったんだ。」
 やっと、萌香は普通の女の子になれたんだ。
 ———消えたパンドラの箱 終————
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